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入学式
しおりを挟む今日は高校の初登校日だった。健の友達は全員が他の高校に入学したため、今日は誰かと待ち合わせをしてから登校するわけではなかった。高校までは家の最寄駅から電車で二駅。田舎のローカル線ほど本数が無いわけではない。しかし、大都会の電車ほど走っているわけではない。15年生きてきて乗り慣れた電車に揺られて10分。まずは高校の最寄駅へと向かう。
「高校かぁ」
中学校の頃は徒歩5分で着いていた。それと比べると、電車で2駅であっても遠い場所に行くというのは少しだけテンションが上がる。電車を降りてから改札を抜けて、中学校と同じように通学路をを歩いて門を抜ける。在校生と先生と思しき人達が、入学式会場の体育館まで案内をしてくれた。1年2組の37番。自分の出席番号が書いてあるパイプ椅子に着席し、時間が来るまで待つ。通学路に咲く桜の木は満開を迎えていた。チャイムが鳴り、入学式が始まる。中学校の時と同じような校長先生の退屈な話が続き、特にやることもなく座るだけの時間。体育館の時計が10時を差した頃、入学式が終わった。
「終わったってことは移動かな」
予想通り、教室への移動のアナウンスが流れる。立ち上がり、目の前を先導する担任の先生と思しき人についていく。そのままの流れで自分の教室まで歩いていく。先頭の人から順番通りに教室に入る。そして1番最後に入った生徒を先生が確認すると、教壇に立って話し始めた。
「みんな座ったか?話を始めるぞ」
担任と思しき先生は、自己紹介を始める。その後は特に面白くない話が続いて、その後にクラスの生徒の自己紹介をする流れになった。クラスの出席番号の早い方からすることに決まったらしい。何事もなく自己紹介は進み、最後の方まで近づいてくる。つまり、自分の番がくるということだ。趣味や好きなことで無難に終わらせるのが吉だろうか。そして、回ってくる自分の番。
「山口健っていいます。趣味は読書です。よろしくお願いします」
特に言うことも思いつかず、当たり障りのないように趣味を読書にして早々に自己紹介を終わらせた。その後も何人かが自己紹介をすると、全員の自己紹介が終わった。その後は担任の話に戻る。長話になるかと思いきや、5分ほど話して終わりになった。終礼もそのままの流れで行われ、下校になった。特に何かが起きるわけでもなく、教室にいた生徒たちは教室を出て下校し始める。僕は椅子から立たずに外の景色を眺めていた。窓の外では登校中には満開だった桜が強風で宙を舞っていた。
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