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氷の王子、クラウス。王子の帰還。
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アルベルトは、悩んでいた。風呂を持つちょっと高級な宿に泊まりながら。風呂だけを借りる訳にはいかず、昼の内から宿に入っていた。一時、クラウスをあの(血塗れ)まま連れて歩こうかと思ったが、あの悪臭を思い出して残念した。
「いつになったら、王都に付く。」
珍しく、アルベルトはため息を付く。
「御館様、馬車を使いましょう。」
「これ以上、遅れて溜まるか。」
騎士の進言を、切って捨てる。
「御館様。殿下が顔を出すから、盗賊達は狙ってくるのです。隠せば、盗賊達の数も減りましょう。」
「そうか、そうすれば。時間が、掛からないな。」
アルベルトは、頷いた。
「よし、直ぐ馬車の用意を。」
「はっ。」
二人の騎士達が、馬車を手配する為に出て行った。
「御館様も、乗って下さい。」
「やだ。俺を、あんなのと二人切りにするつもりか? 口を開けば、婚約破棄のことしか言わないんだぞ。」
アルベルトは、右拳を握り締めて、言った。
「このままでは、あいつをボコボコに殴ってしまいそうだ。」
「御館様、それは。」
「だから、乗らない。絶対、乗らない。」
アルベルトは、騎士からそっぽを向いた。
騎士は、深いため息を付いた。
次の日、クラウスを貴族から借りた馬車に乗せて王都へと急ぐ。
貴族の馬車は目立った。ベクトル辺境候がいる、馬車の人物はクラウス殿下に違いない。暗殺者が現れた。
クラウスが、戦いに参戦。
血塗れ、足止め決定。
「貴族の馬車は、目立って駄目だ。荷馬車を、借りてこい。」
次の日、クラウスを荷馬車に乗せて王都へと急ぐ。
護衛が五人もいる荷馬車、どんな宝物が乗っているんだ。盗賊が、現れた。
クラウスが、戦いに参戦。
血塗れ、足止め決定。
「荷馬車に護衛が、多すぎて目立って駄目だ。」
アルベルトは、頭を抱えた。
「護衛が付いても、目立たない馬車は・・・あれだ、あれしか無い!! 」
アルベルトは、直ぐさま騎士に叫んだ。
「護送用の馬車を、借りてこい!! 」
「護送用の馬車に、乗せたのですか。」
ジェラルドは、額に手を宛てた。
「おい、あれでも王太子だぞ。」
エドガーが、続いた。
「うるさい、お前達に俺の気持ちが分かるか!! あんなのと、半月も一緒に居たんだぞ。」
アルベルトは、引き攣った笑いを浮かべた。
「良いんだよ、本人も『護送用馬車か、罪人の私に相応しい。』なんて言って、ノリノリで乗ってたんだから。ははっ。」
アルベルトの目は、焦点かあってなかった。
「護送用馬車のおかげで、盗賊達は襲って来なくなった。時々現れる、密偵や暗殺者の時も外側から閂を掛けられるからな。あいつのせいで、足止めを喰らわなくなった。中から、ガタガタさせてたがな。ははっ。」
アルベルトは、頭を抱えた。
「でもよ、声がするんだ。朝、昼、晩。護送馬車の中から、『婚約破棄、お願いします。』の声が。毎日、毎日。王都に近付けば近付く程、連呼してくるんた。」
クラウスは最終日の選挙カーの如く、アルベルトに婚約破棄を叫んでいた。
「結局、終業式には間に合わなかった。だから、あいつを学園の前に捨ててきた。」
アルベルトは、顔を上げて皆の顔を見て笑った。
「少し位、お前らで憂さを晴らしても。罰は、当たらないだろ。」
クラウスの事を知らないふりをして笑ったのは、この為だった。
「それは、」
「ああ、」
クラウスの症状を、観たことも無いジェラルドとエドガーは何を言って良いのか判らなかった。ただ、アルベルトを此処まで言わせるとは。二人は、クラウスに遭いたくは無かった。
「初めて婚約破棄の事を聴いた時は、口に入っている物を全部ぶちまけてな。それが、家臣達の顔面でな、そりゃ冷たい目で観られたさ。はぁ。」
ため息を付く。
誤解無いように、言って置こう。アルベルトが家臣から冷たい目で観られるのは、何時もの事だ。
「なんなんだよ!! あいつは!! 」
アルベルトは、急に立ち上がり叫んだ。彼は、情緒不安定になっていた。
「クラウスは、病気なのだ。」
そう言うと、カイゼルは目を反らした。そして、クラウスの病気の症状を話した。
クラウスは中二病の重病。
突拍子の無い未来を、信じている。
「アンジェリカが、断頭台? アンジェリカが、斬首刑? 」
アルベルトは、テーブルを蹴りカイゼルとクラリスの間を飛び抜ける。
「あの糞ガキ!! ぶっ殺してやる!! 」
ソファーに足を掛け、扉へと飛ぼうとした時カイゼルは抱き付いた。
「クラウスは、病気なのだ!! 」
「アルベルト、夢の話しだ落ち着け。」
「本人も、反省してる様ですし。」
エドガーとジェラルドも、慌ててアルベルトを押さえ付けた。
「夢でも、許せるか!! 俺の、アンジェリカを!! 」
暴れるアルベルトを、三人で押さえ付ける。
「なら、夢の中で殺しなさい。何度、殺しても良いですよ。」
「おお、そうだ。夢の話しは、夢で打て。」
ジェラルドとエドガーが、解決策を提示した。
「うっ、うっ、うっ、ごめんなさい。クラウスが、ごめんなさい。」
王妃クラリスが、泣きながらアルベルトに謝った。
女性に泣かれて、アルベルトに溜飲を下げるしか無かった。
「王妃が、謝る事では。」
アルベルトは、躰から力を抜いた。ため息を吐く。
「アンジェリカが、あの馬鹿の処に嫁がなければならないのか。」
ぼそりと呟いたアルベルトの言葉に、カイゼルは
「それはクラウスとの婚約破棄を、認めると言う事なのか? 」
馬鹿息子と、同じ事を言った。
「違う!! あの馬鹿と同じ事を、言うな!! 」
アルベルトの悲痛な叫びが、部屋に響き渡った。
「アンジェリカ、助けてくれ。癒やしを、アンジェリカ。俺を、癒やしてくれ!! 」
アルベルト・フォン・ベクトル辺境候に、トラウマを残して。王子クラウスは、王都に帰還した。
「いつになったら、王都に付く。」
珍しく、アルベルトはため息を付く。
「御館様、馬車を使いましょう。」
「これ以上、遅れて溜まるか。」
騎士の進言を、切って捨てる。
「御館様。殿下が顔を出すから、盗賊達は狙ってくるのです。隠せば、盗賊達の数も減りましょう。」
「そうか、そうすれば。時間が、掛からないな。」
アルベルトは、頷いた。
「よし、直ぐ馬車の用意を。」
「はっ。」
二人の騎士達が、馬車を手配する為に出て行った。
「御館様も、乗って下さい。」
「やだ。俺を、あんなのと二人切りにするつもりか? 口を開けば、婚約破棄のことしか言わないんだぞ。」
アルベルトは、右拳を握り締めて、言った。
「このままでは、あいつをボコボコに殴ってしまいそうだ。」
「御館様、それは。」
「だから、乗らない。絶対、乗らない。」
アルベルトは、騎士からそっぽを向いた。
騎士は、深いため息を付いた。
次の日、クラウスを貴族から借りた馬車に乗せて王都へと急ぐ。
貴族の馬車は目立った。ベクトル辺境候がいる、馬車の人物はクラウス殿下に違いない。暗殺者が現れた。
クラウスが、戦いに参戦。
血塗れ、足止め決定。
「貴族の馬車は、目立って駄目だ。荷馬車を、借りてこい。」
次の日、クラウスを荷馬車に乗せて王都へと急ぐ。
護衛が五人もいる荷馬車、どんな宝物が乗っているんだ。盗賊が、現れた。
クラウスが、戦いに参戦。
血塗れ、足止め決定。
「荷馬車に護衛が、多すぎて目立って駄目だ。」
アルベルトは、頭を抱えた。
「護衛が付いても、目立たない馬車は・・・あれだ、あれしか無い!! 」
アルベルトは、直ぐさま騎士に叫んだ。
「護送用の馬車を、借りてこい!! 」
「護送用の馬車に、乗せたのですか。」
ジェラルドは、額に手を宛てた。
「おい、あれでも王太子だぞ。」
エドガーが、続いた。
「うるさい、お前達に俺の気持ちが分かるか!! あんなのと、半月も一緒に居たんだぞ。」
アルベルトは、引き攣った笑いを浮かべた。
「良いんだよ、本人も『護送用馬車か、罪人の私に相応しい。』なんて言って、ノリノリで乗ってたんだから。ははっ。」
アルベルトの目は、焦点かあってなかった。
「護送用馬車のおかげで、盗賊達は襲って来なくなった。時々現れる、密偵や暗殺者の時も外側から閂を掛けられるからな。あいつのせいで、足止めを喰らわなくなった。中から、ガタガタさせてたがな。ははっ。」
アルベルトは、頭を抱えた。
「でもよ、声がするんだ。朝、昼、晩。護送馬車の中から、『婚約破棄、お願いします。』の声が。毎日、毎日。王都に近付けば近付く程、連呼してくるんた。」
クラウスは最終日の選挙カーの如く、アルベルトに婚約破棄を叫んでいた。
「結局、終業式には間に合わなかった。だから、あいつを学園の前に捨ててきた。」
アルベルトは、顔を上げて皆の顔を見て笑った。
「少し位、お前らで憂さを晴らしても。罰は、当たらないだろ。」
クラウスの事を知らないふりをして笑ったのは、この為だった。
「それは、」
「ああ、」
クラウスの症状を、観たことも無いジェラルドとエドガーは何を言って良いのか判らなかった。ただ、アルベルトを此処まで言わせるとは。二人は、クラウスに遭いたくは無かった。
「初めて婚約破棄の事を聴いた時は、口に入っている物を全部ぶちまけてな。それが、家臣達の顔面でな、そりゃ冷たい目で観られたさ。はぁ。」
ため息を付く。
誤解無いように、言って置こう。アルベルトが家臣から冷たい目で観られるのは、何時もの事だ。
「なんなんだよ!! あいつは!! 」
アルベルトは、急に立ち上がり叫んだ。彼は、情緒不安定になっていた。
「クラウスは、病気なのだ。」
そう言うと、カイゼルは目を反らした。そして、クラウスの病気の症状を話した。
クラウスは中二病の重病。
突拍子の無い未来を、信じている。
「アンジェリカが、断頭台? アンジェリカが、斬首刑? 」
アルベルトは、テーブルを蹴りカイゼルとクラリスの間を飛び抜ける。
「あの糞ガキ!! ぶっ殺してやる!! 」
ソファーに足を掛け、扉へと飛ぼうとした時カイゼルは抱き付いた。
「クラウスは、病気なのだ!! 」
「アルベルト、夢の話しだ落ち着け。」
「本人も、反省してる様ですし。」
エドガーとジェラルドも、慌ててアルベルトを押さえ付けた。
「夢でも、許せるか!! 俺の、アンジェリカを!! 」
暴れるアルベルトを、三人で押さえ付ける。
「なら、夢の中で殺しなさい。何度、殺しても良いですよ。」
「おお、そうだ。夢の話しは、夢で打て。」
ジェラルドとエドガーが、解決策を提示した。
「うっ、うっ、うっ、ごめんなさい。クラウスが、ごめんなさい。」
王妃クラリスが、泣きながらアルベルトに謝った。
女性に泣かれて、アルベルトに溜飲を下げるしか無かった。
「王妃が、謝る事では。」
アルベルトは、躰から力を抜いた。ため息を吐く。
「アンジェリカが、あの馬鹿の処に嫁がなければならないのか。」
ぼそりと呟いたアルベルトの言葉に、カイゼルは
「それはクラウスとの婚約破棄を、認めると言う事なのか? 」
馬鹿息子と、同じ事を言った。
「違う!! あの馬鹿と同じ事を、言うな!! 」
アルベルトの悲痛な叫びが、部屋に響き渡った。
「アンジェリカ、助けてくれ。癒やしを、アンジェリカ。俺を、癒やしてくれ!! 」
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