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A fightel “前編”
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人間と悪魔の集う街
『Congregate』
空には、黒い羽を生やした者や角が生えた者、いかにも、人間じゃない者達が彷徨っていた。
空は蒼く透き通って、雲一つない、快晴の日。太陽が、この不思議な街を昼だけ明るく照らした。
昼間、悪魔達は人間を襲わない。
それと同じように人間も悪魔を襲わないというルールが、この街では勝手にできていた。
こんなに、平和なのは昼間だけ。
夜になれば、あちらこちらから物の崩壊する音、人々が泣き喚く声と悪魔の笑い声が響く。
まさに地獄絵図だった。
そんな、最悪な街に生まれ育った、人間達は、殺られてばかりじゃいけない、そう感じ、何度も悪魔に立ち向かったが、悪魔を殺した者は一人もいなかった。
それでも、尚、悪魔に立ち向かう者達がいた。
街のほぼ中心。
そこには、汚れを一切許さない。
そんなことを言っているような教会があった。
屋根の方には、十字架がでかでか貼られており、その下には、綺麗なガラスが飾られていた。
“聖職者”何時しか、この教会で働く者たちは、そう、呼ばれるようになっていた。
ここの教会は唯一、悪魔達が寄り付かない場所。
家族が悪魔に食われた、家族が堕ちた。
そんな人達が訪れる場所。
もちろん、何時、誰が来ても大丈夫だ。
ただし、悪魔はノーセンキュー。
今日も教会の周りは静かだ。
周りには森が生い茂り、上は蒼、下は翠、まるで、絵本の世界が広がっているように見えた。
鳥が囀り、緩やかで生暖かい風が、優しく木の葉に触れた。
そんな日に、小さな子供達が四人くらい、教会を訪れた。
「こんにちはー!」
子供達は「せーの」とも言わず、一斉に元気な声で教会に挨拶する。
「今日は、みんな」
中から出てきたのは、優しく子供達に微笑む一人の女性。
シスターと言われる職についてる者だ。
名はナン・ファレン・エンジェル
シスターの中でも一番上の立場にいる人。
真っ白な十字架のネックレスをかけている。
「おねえさん!今日もえほん読んで!」
一人の女の子がナンに言った。
「いいよ、その前にお祈りしなきゃね」
「はーい!」
“お祈り”この教会に来たら必ずしなければならないこと。
子供達は教会の中に入り、沢山椅子が並べられている、間を通って行く。
一番奥へとたどり着くと、そこには、白色の十字架が貼られておりその大きはさ、人一人分だった。
壁はステンドガラスになっており、日の光が十字架をありとあらゆる色で照らしていた。
子供達は一列に規則正しく、並び、シスターは一歩前に出て、手を合わせ、唱えた。
「天にまします われらの父よ
願わくは御名をあがめさせたまえ
御国をきたらせたまえ
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ
われらの日用の糧を今日も与えたまえ
われらに罪をおかすものを
われらがゆるすごとく
われらの罪をもゆるしたまえ
われらを試みにあわせず
悪より救い いだしたまえ
国と力と栄えとは
限りなくなんじのものなればなり
アーメン」
「アーメン」
唱えられたのは「主の祈り」だ。
最後の一文のみ、子供達は唱えた。
しばらく、手を合わせ目を瞑ったままでいた。
目を開け、祈りが終わると、ナンは子供達の方へ振り返り、笑顔を向けた。
「じゃ、絵本読もうか」
「やったー!」
子供達は近くの椅子に座り、ナンは少し部屋をあとにした。
ナンが戻ってくるまでは子供達の喋り声だけが、部屋に響いた。
ナンは少し大きめの本を一冊、大事そうに抱えて持ってきた。
ナンは椅子に座ると子供達が寄ってきた。
静かに一ページ目をめくる。
絵本の内容、舞台はこの街、シスターである、ヒロインは神様に必死に自分達を助けてくれるよう祈りを毎日、神に捧げていた。
するとある日、勇者が現れ、悪魔達を退治するという、ありありなストーリー。
そんな物語を子供たちは、楽しそうに聞いていた。
本を読み終わると子供達が言った。
「ゆうしゃ、お祈りすればくるよね!」
その問いにナンは優しく微笑むと「うん、“きっと”くるよ」そう言った。
実際ナンは来るとは思ってもいない。
何故なら、今まで、その物語に出てきた“勇者”は一度も来たことが無いのだから。
たとえ来たとしても、物語のように都合よく、悪魔に勝てるわけ無い、シスターなのに、そう考えてしまう、自分を心の中で嘲笑った。
日も暮れ、空はいつの間にか、鮮やかなオレンジに変わり、烏が鳴く頃。
子供達の元気な声は消え、木々が風に揺れる音は優しく、この世界を撫でるように感じた。こんな穏やかな時間は日がある頃だけだ。教会は、そんな外とは正反対に、人々の声で賑わっていた。
教会の中、一際目立つ男はモンク・プレヤー。神父の彼は首に白く輝く、十字架のネックレスをかけていた。
いかにも神父だな、と思わせる見た目だった。
モンクは教会の奥にある、木製で作られた扉をゆっくりと押し開ける。中には、他の神父達が忙しなく準備をしていた。
四人で一部屋なので、それなりの広さはある。四人分のベットと、四人分の机。
プライバシーを守るものなどなかったが、慣れればそんなに気にもしなくなる。
同じようにモンクも、早々と支度をすませる。
自分の机の方に行き、丁寧に置いてある聖書と言われる本を手に取り、幾つかある、引き出しの中から一つ選び開ける。
その中には、聖水につけておいたナイフや銃弾、更には爆弾までもが置いてあった。
ヘマをすれば、この教会ごと吹っ飛んでしまいそうな、危険物が机の引き出しに堂々と、置かれているのは、少し不気味だが、これも時間が経てば慣れる。
それなりの、準備も終わり、教会の“願い所”に戻った。
“願い所”とはこの国独自に、つけられた教会で神に祈りを捧げる場所のことだ。
願い所にはもう、神父やシスターのほとんどが揃っていた。
皆はそれぞれ、自分のいなければならない場所へと行き、規則正しく並んだ。
やがて、全員が揃うと一人の、髭を囃した白髪の老人が前に立つ。
彼の名はエクザルフ・ジャスティス。
この教会の総督だ。
エクザルフは、古びた本を開き、後ろにある十字架に目を向けると、一度軽く礼をしたあと、椅子の前に並び、立っている者達の方を向き、口を開く。
「汝達よ、時は来た、今宵、国民達の平和を安全を守るべく、その生命をかけた闘いが行われる
多くの生命が亡くなるであろう、そして、多くの時が流れていくであろう
だが、それは、勝ちゆくための致し方ない犠牲だ
必ずしも、この闘いに勝ち、国民に平和と安全を」
言い終わるとエクザルフは、また十字架の方を向き、ブツブツと何かを唱え始めた。
他の者たちは目を瞑り、下を向き、エクザルフの唱える言葉に耳を傾けた。
何かを唱え終えると他の者たちの方へ、顔を向け、一息つく。
「さあ、汝達よ、生命を犠牲にしてでも闘いに勝ち、この地獄のような生活を終わらせるのだ、全ては今を生きる、国民の為に!」
そう叫ぶと、神父やシスター達は、「おー!!」と叫び、教会から出ていった。
この日は満点の星空だった。
空を見ると、群青の空に、主張の激しい光たちが飾られている。
夜の森を、聖職者たちが走っていく。
各々、武器を持ち、血走った目をしている。
森を抜けると更地で奥には山も見える。
山の手前には、黒と赤がよく似合う集団がいた。
赤黒い髪を持つ彼はディアボロス・ヘル。
ディアボロスよりも大きな槍を持ち、赤い目を爛々と輝かせている。
「やっと来たか...挨拶はいらん!殺れ!でしゃばる人間達を皆殺しにしろ!!」
ディアボロスが叫ぶと、後ろにいた悪魔たちが一斉に人間達へと走っていく。
迎え撃つように、人間達も走っていく。
この戦争が後に、最悪として最凶の闘いとなることは誰も知る由はない。
闘いは夜明けまで続いた。
辺りは血の海となり、一歩歩いただけで、ピチャピチャと、言う程だった。
その海に沈むように落ちている死体達はどれも、目も向けられない程、悲惨な物だった。
一つは、顔面崩壊、一つは、身体がバラバラに、一つは、心臓がえぐりだされたりしていた。
夜明けと共に闘いは終わり、死体は全て、聖職者の者達が一つ一つ拝み、燃やされた。
肉の焦げる臭いと、血の臭いが混ざり、吐き出す者もいたが、全ての死体が燃えるまで生き残った者全員で見守る姿はやはり、教会で働き、人を大切に思っている者達だと、空から見ていた悪魔の一部は関心していた。
そして、上から見た悪魔は気づいた。
白く輝いていた十字架が黒く濁って来ていることを。
悪魔は微笑みその場から遠ざかって、地獄へと帰っていった。
『Congregate』
空には、黒い羽を生やした者や角が生えた者、いかにも、人間じゃない者達が彷徨っていた。
空は蒼く透き通って、雲一つない、快晴の日。太陽が、この不思議な街を昼だけ明るく照らした。
昼間、悪魔達は人間を襲わない。
それと同じように人間も悪魔を襲わないというルールが、この街では勝手にできていた。
こんなに、平和なのは昼間だけ。
夜になれば、あちらこちらから物の崩壊する音、人々が泣き喚く声と悪魔の笑い声が響く。
まさに地獄絵図だった。
そんな、最悪な街に生まれ育った、人間達は、殺られてばかりじゃいけない、そう感じ、何度も悪魔に立ち向かったが、悪魔を殺した者は一人もいなかった。
それでも、尚、悪魔に立ち向かう者達がいた。
街のほぼ中心。
そこには、汚れを一切許さない。
そんなことを言っているような教会があった。
屋根の方には、十字架がでかでか貼られており、その下には、綺麗なガラスが飾られていた。
“聖職者”何時しか、この教会で働く者たちは、そう、呼ばれるようになっていた。
ここの教会は唯一、悪魔達が寄り付かない場所。
家族が悪魔に食われた、家族が堕ちた。
そんな人達が訪れる場所。
もちろん、何時、誰が来ても大丈夫だ。
ただし、悪魔はノーセンキュー。
今日も教会の周りは静かだ。
周りには森が生い茂り、上は蒼、下は翠、まるで、絵本の世界が広がっているように見えた。
鳥が囀り、緩やかで生暖かい風が、優しく木の葉に触れた。
そんな日に、小さな子供達が四人くらい、教会を訪れた。
「こんにちはー!」
子供達は「せーの」とも言わず、一斉に元気な声で教会に挨拶する。
「今日は、みんな」
中から出てきたのは、優しく子供達に微笑む一人の女性。
シスターと言われる職についてる者だ。
名はナン・ファレン・エンジェル
シスターの中でも一番上の立場にいる人。
真っ白な十字架のネックレスをかけている。
「おねえさん!今日もえほん読んで!」
一人の女の子がナンに言った。
「いいよ、その前にお祈りしなきゃね」
「はーい!」
“お祈り”この教会に来たら必ずしなければならないこと。
子供達は教会の中に入り、沢山椅子が並べられている、間を通って行く。
一番奥へとたどり着くと、そこには、白色の十字架が貼られておりその大きはさ、人一人分だった。
壁はステンドガラスになっており、日の光が十字架をありとあらゆる色で照らしていた。
子供達は一列に規則正しく、並び、シスターは一歩前に出て、手を合わせ、唱えた。
「天にまします われらの父よ
願わくは御名をあがめさせたまえ
御国をきたらせたまえ
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ
われらの日用の糧を今日も与えたまえ
われらに罪をおかすものを
われらがゆるすごとく
われらの罪をもゆるしたまえ
われらを試みにあわせず
悪より救い いだしたまえ
国と力と栄えとは
限りなくなんじのものなればなり
アーメン」
「アーメン」
唱えられたのは「主の祈り」だ。
最後の一文のみ、子供達は唱えた。
しばらく、手を合わせ目を瞑ったままでいた。
目を開け、祈りが終わると、ナンは子供達の方へ振り返り、笑顔を向けた。
「じゃ、絵本読もうか」
「やったー!」
子供達は近くの椅子に座り、ナンは少し部屋をあとにした。
ナンが戻ってくるまでは子供達の喋り声だけが、部屋に響いた。
ナンは少し大きめの本を一冊、大事そうに抱えて持ってきた。
ナンは椅子に座ると子供達が寄ってきた。
静かに一ページ目をめくる。
絵本の内容、舞台はこの街、シスターである、ヒロインは神様に必死に自分達を助けてくれるよう祈りを毎日、神に捧げていた。
するとある日、勇者が現れ、悪魔達を退治するという、ありありなストーリー。
そんな物語を子供たちは、楽しそうに聞いていた。
本を読み終わると子供達が言った。
「ゆうしゃ、お祈りすればくるよね!」
その問いにナンは優しく微笑むと「うん、“きっと”くるよ」そう言った。
実際ナンは来るとは思ってもいない。
何故なら、今まで、その物語に出てきた“勇者”は一度も来たことが無いのだから。
たとえ来たとしても、物語のように都合よく、悪魔に勝てるわけ無い、シスターなのに、そう考えてしまう、自分を心の中で嘲笑った。
日も暮れ、空はいつの間にか、鮮やかなオレンジに変わり、烏が鳴く頃。
子供達の元気な声は消え、木々が風に揺れる音は優しく、この世界を撫でるように感じた。こんな穏やかな時間は日がある頃だけだ。教会は、そんな外とは正反対に、人々の声で賑わっていた。
教会の中、一際目立つ男はモンク・プレヤー。神父の彼は首に白く輝く、十字架のネックレスをかけていた。
いかにも神父だな、と思わせる見た目だった。
モンクは教会の奥にある、木製で作られた扉をゆっくりと押し開ける。中には、他の神父達が忙しなく準備をしていた。
四人で一部屋なので、それなりの広さはある。四人分のベットと、四人分の机。
プライバシーを守るものなどなかったが、慣れればそんなに気にもしなくなる。
同じようにモンクも、早々と支度をすませる。
自分の机の方に行き、丁寧に置いてある聖書と言われる本を手に取り、幾つかある、引き出しの中から一つ選び開ける。
その中には、聖水につけておいたナイフや銃弾、更には爆弾までもが置いてあった。
ヘマをすれば、この教会ごと吹っ飛んでしまいそうな、危険物が机の引き出しに堂々と、置かれているのは、少し不気味だが、これも時間が経てば慣れる。
それなりの、準備も終わり、教会の“願い所”に戻った。
“願い所”とはこの国独自に、つけられた教会で神に祈りを捧げる場所のことだ。
願い所にはもう、神父やシスターのほとんどが揃っていた。
皆はそれぞれ、自分のいなければならない場所へと行き、規則正しく並んだ。
やがて、全員が揃うと一人の、髭を囃した白髪の老人が前に立つ。
彼の名はエクザルフ・ジャスティス。
この教会の総督だ。
エクザルフは、古びた本を開き、後ろにある十字架に目を向けると、一度軽く礼をしたあと、椅子の前に並び、立っている者達の方を向き、口を開く。
「汝達よ、時は来た、今宵、国民達の平和を安全を守るべく、その生命をかけた闘いが行われる
多くの生命が亡くなるであろう、そして、多くの時が流れていくであろう
だが、それは、勝ちゆくための致し方ない犠牲だ
必ずしも、この闘いに勝ち、国民に平和と安全を」
言い終わるとエクザルフは、また十字架の方を向き、ブツブツと何かを唱え始めた。
他の者たちは目を瞑り、下を向き、エクザルフの唱える言葉に耳を傾けた。
何かを唱え終えると他の者たちの方へ、顔を向け、一息つく。
「さあ、汝達よ、生命を犠牲にしてでも闘いに勝ち、この地獄のような生活を終わらせるのだ、全ては今を生きる、国民の為に!」
そう叫ぶと、神父やシスター達は、「おー!!」と叫び、教会から出ていった。
この日は満点の星空だった。
空を見ると、群青の空に、主張の激しい光たちが飾られている。
夜の森を、聖職者たちが走っていく。
各々、武器を持ち、血走った目をしている。
森を抜けると更地で奥には山も見える。
山の手前には、黒と赤がよく似合う集団がいた。
赤黒い髪を持つ彼はディアボロス・ヘル。
ディアボロスよりも大きな槍を持ち、赤い目を爛々と輝かせている。
「やっと来たか...挨拶はいらん!殺れ!でしゃばる人間達を皆殺しにしろ!!」
ディアボロスが叫ぶと、後ろにいた悪魔たちが一斉に人間達へと走っていく。
迎え撃つように、人間達も走っていく。
この戦争が後に、最悪として最凶の闘いとなることは誰も知る由はない。
闘いは夜明けまで続いた。
辺りは血の海となり、一歩歩いただけで、ピチャピチャと、言う程だった。
その海に沈むように落ちている死体達はどれも、目も向けられない程、悲惨な物だった。
一つは、顔面崩壊、一つは、身体がバラバラに、一つは、心臓がえぐりだされたりしていた。
夜明けと共に闘いは終わり、死体は全て、聖職者の者達が一つ一つ拝み、燃やされた。
肉の焦げる臭いと、血の臭いが混ざり、吐き出す者もいたが、全ての死体が燃えるまで生き残った者全員で見守る姿はやはり、教会で働き、人を大切に思っている者達だと、空から見ていた悪魔の一部は関心していた。
そして、上から見た悪魔は気づいた。
白く輝いていた十字架が黒く濁って来ていることを。
悪魔は微笑みその場から遠ざかって、地獄へと帰っていった。
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