フィライン・エデン Ⅲ

夜市彼乃

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13.水鏡編

62学園追放 ⑥

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***

 希兵隊総司令部・最高司令官の業務は、各部署や隊への司令、資金運用から、他機関とのあれこれや、遠征にかかるあれこれ、などなど。
 多方面に、多岐に渡るそれらだが、その実、ざっと二種類に分けることができる。要は、組織の代表としてすべき仕事、そして最終的な決定権を行使する仕事だ。
 逆に言えば、誰がやってもよくて、大きな決断を迫られないような業務は、その他の隊員たちに振り分けられる。いわゆる雑務の類は、最高司令官の仕事ではない。
 間違っても、中央隊舎裏の花への水やりなどは、誰に任せてもよく、大きな決断も不要な、雑務の類のはずである。
「……」
 大和コウは、腕を組みながら総司令部室の外壁にもたれて、鼻歌交じりに植木鉢にじょうろを傾ける美雷を胡乱な目で見ていた。
 殺伐としていると思われがちな戦闘集団・希兵隊の本拠地にも、いとおかし、花が咲いている。
 基本的には、雑草のように勝手に咲いたものの他は、年に一度の殉職者追悼式に使うユリや菊を栽培しているという「状況」だが、ここのものは違う。美雷が「色どりがあった方がいいわねぇ」などと言って手ずから植えたものである。暇か、とコウは思う。
「きれいに咲いたわねぇ、コスモスちゃん」
「……」
「あら、あなたはどこから来たの? 黄色いお花さん」
「…………」
「コウ君、見て。この子、色が霞冴ちゃんに似ていない?」
「………………」
 抗議の意味を込めて、ふいとそっぽを向く。
 美雷の声は追ってはこなかった。コウの視界の外で、また花に話しかけ始めた。
「あなたも植えた覚えがないわね、風で種が飛んできたのかしら。初めまして」
「……」
「コウ君、見て見て。珍しいわよ、これオドリベトベトソウじゃないかしら」
「知らねえよ、花の名前なん……か……!?」
 けだるげに振り返ったコウの血圧が跳ね上がった。さっきは美雷の陰に隠れて見えなかったところで、ひまわりの花びらをカチューシャにした頭部のような花、その下半分を占める大きな口に、サメのようなギザギザとした歯をもつ植物が、こちらもふちがギザギザした平べったい葉を手のように動かしながら、茎をくねらせて楽しげに踊っていた。
 さしもの一番隊隊長も後ずさる。
「ななな何だそいつは!? 見るからにヤベェ花だぞ! お焚き上げろ!」
「ダメよ、こんなにかわいらしいのに……あっ、噛まれちゃった」
「斬首刑!」
 腰の刀をすばやく抜いて、じくに近い茎を一閃。美雷の手に食らいついていた花は、しばらくして絶命するとともにポトリと落ち、土の上に残された胴体もへたりと生気をなくした。
 美雷は「もう」と不服そうだ。
「かわいそうじゃない、そんな風に殺しちゃ。ひどいわねぇ」
「あんたの審美眼のほうがひでえよ! つーか、あんな恐ろしげな風体してるんだから、もっと警戒しろ!」
 相変わらず、彼女の感覚は意味不明だ。何からツッコめばいいのか目星がつかなかったので、とりあえず思いついたことから手当たり次第にぶつけていた。
「毒持ってたらどうすんだよ! 手ぇ貸せ! こっち来い!」
 コウは乱暴に美雷の手首をつかむと、ちょうど近くにある手洗い場まで連れていった。出血もないので、傷口すらないのかもしれないが、念のため、噛まれていた辺りを水ですすぐ。
「ったく……。もし体調おかしくなったらすぐ十番隊に連絡しろよ」
「大丈夫だと思うけれどねぇ」
「大丈夫じゃなかった時のことを言ってんだよ。あと、さっきのヤツは早乙女に燃やさせる」
 コウはすすぐだけすすぐと、ハンカチを取り出す美雷はそのままに、ずしずしと花壇まで戻った。そして、すでにこと切れている花の茎をつかんで、土から根こそぎ引き抜いた。美雷はその姿を見て、心底残念そうにため息をつく。
「そこまでしなくても……」
「また頭生えてきたらどうすんだよ。それに」
 茎を壁際にぽいっと放り投げると、彼はそれを視線で踏みにじる。
「最高司令官に手ぇ出すヤツを生かしちゃおけねえだろ」
 屍となってなお仇敵とみなすように、コウは動かなくなったオドリベトベトソウの胴体に向けてそう吐き捨てた。しばらくその残骸をねめつけていた彼は、能天気な声が何の反応も返さないことに気づいて振り返った。
 美雷と目が合った。彼女は、サプライズプレゼントでも渡されたかのような表情でコウを見つめていた。
「な、何だよ」
「いいえ、嬉しいことを言ってくれると思って。コウくんが守ってくれるなら、頼もしいわ」
「は……はぁ!?」
 プライドをくすぐられるむずかゆさを隠し込んで、コウは反抗的な声をあげる。
「オレだって立ちたくてここに立ってるんじゃねえんだよ! あんたが花の手入れなんて余計なことしてなかったら、この事態の収拾のためにもっと有意義に動いてるっつの!」
 美雷の護衛官は霞冴だ。コウの仕事ではない。今は、花の世話がしたいと言う美雷に代わって指揮を執っている霞冴の代理を担っているだけだ。
 それに、未知の敵が現れ、仲間の木雪が学院に連行されるというこの状況においても呑気に草花にかまけているような彼女とは、やはり相容れない。
 ちょっと「頼もしい」という評価が聞こえが良くて、ちょっと自尊心が満たされただけで、別に彼女を守る役割を進んで全うしようなど――。
「コウくん」
 抗議の途中から視線をよそにやっていた美雷に、あまつさえ遮られて、コウは不機嫌そうに返した。
「なんだよ!」
「さっきの言葉、もう一回言ってくれる?」
「はぁ!? からかうのもいい加減に……」
「私にじゃなくって、お客さんに」
 美雷の視線が、ひとさし指が、コウの背後を向いた。
 そこでようやく、コウは二つの気配に気づいた。
 身を引きながら振り返る。そこに立っていたのは、フィライン・エデンの伝統装束に身を包んだ男女。一人は灰色髪に赤いメッシュが一房入った長身の少年で、もう一人は雪のように白い髪と翡翠の瞳をもつ少女。顔は、まぎれもなく自分と幼馴染のそれ。
「どーも」
 川路の前に出ながら、彼は小さく笑ってみせる。
山戸やまのとのコウ。最高司令官のお命ちょーだい」
 「山戸」と名乗った彼の口調は軽く、しかし口元からは獰猛の象徴たる牙がのぞいていた。
 コウは舌打ちした。大変癪で、業腹だが、そう言われてしまえば口にするしかない。
 コウもまた、守るべき少女の前に出て相手に対峙すると、虫の居所の悪さをぶつけるようにアンコールに応えた。
「……最高司令官に手ぇ出すヤツを、生かしちゃおけねえな」
 山戸は息巻く子供を前にしたように笑うと、すぐさま地を蹴って突進してきた。構えた手刀には、すでに刃物の切れ味が宿っている。
 コウは左手の親指で鍔をはじきながら素早く前に出ると、柄を握った右手で大きく抜刀。山戸の手刀と激しく切り結んだ。
 ギリギリとせめぎあいながら、コウは状況を探る。
「ここにお前らがいるってことは、門番は仕事してねえってことだな」
「そう言ってやるなよ、後輩だろ」
 山戸も負けじと押し返しながら、含み笑う。
「オレはお前だ。あいつらはお前と戦ったも同然だ。あいつらが敵う相手じゃねえって、お前自身がよくわかってるはずだろ」
 まるで自身の力をおごっていると言われたように思えて、コウは競り合う刀にさらなる力をかけた。挑発の結果に満悦するように、山戸も同じだけの力を返してくる。
 しのぎを削りあう二つの刃は、静止しているように見えて、その実、空ぶれば勢い余って相手を一瞬で引き裂くほどの力を、ただ一か所の接点を通してぶつけ合っていた。与えた力と同じだけの反作用を返してくる相手に、負けじとさらなる膂力を込め続ける両者の腕は、小刻みに震えながら拮抗状態を崩さないでいる。
 たとえ実戦を想定した本気の稽古でも、女子相手、女子同士ではこうも苛烈な戦況にはならない。希兵隊最強の男同士だからこその、静かに激しい力ずくのせめぎあいだ。
 足をしっかり開いて地面を踏みしめながら、コウがもう一歩探りを入れる。
「なんで時尼さんを狙う」
 山戸が、逆の手で手刀の腕を支えながら不敵に笑う。
「時尼美雷はお前らの大将だ。大将であるそいつを殺せば、希兵隊の戦力は瓦解する」
 ぱっ、という表現がふさわしい。突然、押し返してくる力が消えうせた。
「希兵隊の戦力が一番邪魔だからな!」
 うまく刀をいなした山戸が、コウの横を通り過ぎ、美雷めがけて襲い掛かった。そろえた指先は、美雷の喉笛を鋭く狙っていた。
 手刀の形をした切っ先と、爛々とした殺意を向けられて、しかし美雷は動く様子すらなかった。植木鉢の列の前、いつものように体の正面で上品に手を重ねて立っている。
 山戸が消えたことで空ぶって刀を地面にめり込ませたコウは、それを引き抜くのも後に回して、山戸の背中を追った。追いつくまで走っていては間に合わない。思い切って、背後から回し蹴りを繰り出した。
 足の長さが幸いした。美雷の首が血を吹き出すより先に、山戸の体を横薙ぎに吹き飛ばすことに成功した。
 文字通り大将の首を取ろうとする敵さえも脇において、コウは苛立ちの矛先を、そばでおっとりと立つ味方に向ける。
「なんで突っ立ってんだよ!」
「だって、私が避けたら、お花蹴飛ばされちゃうじゃない」
「そういう場合じゃ……!」
 膨れ上がりかけた苛立ちは、飛来した弾丸に穿たれてしぼんだ。執行着を通しても刺されたような痛みを腕に覚えて、振り返ると、川路が両手をかざし、流丸と呼ばれる水の弾丸を乱れ撃っていた。
 続く弾が美雷を標的とした軌道をたどっているのに気づいて、コウは慌てて彼女の前に立ちはだかり、結界を張った。この程度の攻撃を防ぐ結界なら、集中することもなく片手で事足りる。
 水の散弾が止んだ。すかさず結界を解くと、コウは思い切り地を蹴って、地面に刺さっていた刀を一瞬で引き抜きながら川路に肉薄した。山戸に比べて戦闘力が格段に低いとはいえ、二対一は分が悪い。
 川路は攻撃していた手を口元に当て、「ぁ」と怯えた表情を見せた。そんな様子にさえ苛立たされながら、コウは容赦なく刀を縦に薙いだ。
 一瞬後、横に薙いでおけばよかったと後悔した。
 左手から疾走してきた山戸が、ほとんど速度を緩めることなく川路をすくいあげ、そのまま右手へと抜けていったのだ。コウの斬撃は、むなしくその残像を斬るのみだった。
 漢靴の底を地面に滑らせて静止した山戸は、腕の中の少女をのぞきこむ。
「大丈夫か」
「……うん」
「ごめんな、目を離した隙に」
「大丈夫。助けてくれるって、信じていたから」
 そんなやりとりをしながら、山戸は壊れ物を扱うような手つきで、川路をそっと地面に下ろした。そして、急降下した温度の目で、コウに侮蔑するような視線をよこす。
「そっちのルシルと同じ顔してんのに、よく斬ろうと思えたもんだ。ずいぶん軽薄な絆だな」
「逆だ」
 とてつもない侮辱を目の当たりにしたような屈辱感に、吐き気さえ感じながら、コウが気色ばむ。
「大事だから……あいつが大事だからこそ、偽者が歩いて回ってんのは許せねえんだよ。……それに」
 怯えたように山戸の後ろに隠れる白いルシルを、コウは不倶戴天の敵と見据える。
「嫌だろうよ。自分が忌み嫌う自分を目の当たりにするのは、誰でもよ」
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