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僕の周りは皆心配性です
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「ありがとう。じゃあ早速呼んでみて?」
むにむにと唇の形を変えるように構っていた指が、今度はゆっくりと唇の上を滑っていく。その指に誘われるように口を開くと、唇を撫でていた指がピタリと止まった。
「……奏さん?」
「そう、よく出来ました。チョコレート、もう1つあげようね」
トロリと笑んだ奏さんはそう言って、いつの間にか包みを開けていたチョコレートを僕の口にコロンと入れて。落っこちないように慌てて口を閉じると、まだそこにあった奏さんの指の先まで一緒に含んでしまう。
あ……ッと思った時にはもう口から指を引き抜かれ。
「遥くんに食べられちゃった」
ふっと目を細めて笑い、奏はその指を自らの口に含み目を伏せる。
「ん、甘くて美味しいね……?」
チュッと音を立てて唇から指を離し、視線を遥に戻してまたトロリと微笑んだ。
「あぁ……でも、遥くんの方が、とびきり甘くて美味しそうだね?」
そう言ってペロリと自身の唇を舐める奏の色香に、ふぉえぇ……と意味を持たない声が溢れる。
それを聞いた奏はクスリと悪戯に笑った。
「遥くん、かぁいい」
そう呟き、遥の頭をゆっくり撫でる。
「ねぇ遥くん?チョコレート、もっとあげたいからココにおいで?」
撫でていた手を離し、トントンと自分の股の間を軽く叩いて呼ぶ。
この数分の間に奏に食べさせてもらう事に違和感を感じなくなってしまった上に、奏は美味しいものをくれるとてもいい人だと懐いてしまった遥は、ちょこれーと、と反芻しソロソロと奏に近寄り、いつも兄にする様に股の間に後ろ向きに座りコテンと後頭部を胸元に寄せた。
「奏さん、ちょこれーと、ください」
無意識にスリっと胸元に擦り寄り、そう言って後ろにある奏の顔を見上げた。
「ん゛ん゛……ッ!?ちょ、まっ、これは想定外……ッ!素直すぎる!ちょろ可愛すぎないか……?は!?」
なんかブツブツ呟きながら天を仰ぐ奏さんに、ぷくりと頬を膨らませる。
「奏さん、ちょこれーとは?くれないんですか?」
奏さんの腕をクイクイと引っ張ると、動揺したように目線を少しさ迷わせ、ちょっとバツが悪そうに息を吐き出した。
「……ッ!あ゛ー……ごめんね、ちょっと図らずしも無垢さに浄化されてしまったというか……。今あげるからね」
奏さんがチョコレートの包みを開けて口元に持ってきてくれる。パクリと口に含み、奏さんに寄りかかりニマニマしながら味わっていると、はぁ……と溜息を付かれた。
「僕が言うのもなんだけど……遥くんが素直すぎて心配だよ。ちゃんと警戒心を持たないと駄目だよ?すーぐ悪い人に騙されちゃいそう」
キョトンとしながら奏さんを見上げる。
「へ?僕だってちゃあんと警戒心ありますよ?」
「いや、遥くん。もう既に俺に身を任せちゃってるじゃないか。悪い事されたらどうするの」
ジトっとした目で見られてしまった。
んー……でもなぁ。
「だって奏さんは僕に酷いことしないでしょ?僕だってそれくらい分かります。本当に悪い人は目を見たらすぐ分かるし、僕そういう人とは話もしません!」
ふふんッと少し胸を張って奏さんを見ると、目を見開いてお口をポカンと開けていた。イケメンの間抜け面って可愛いんだなぁ。どんな顔しても様になるなんてズルいぞぉ……。
むにむにと唇の形を変えるように構っていた指が、今度はゆっくりと唇の上を滑っていく。その指に誘われるように口を開くと、唇を撫でていた指がピタリと止まった。
「……奏さん?」
「そう、よく出来ました。チョコレート、もう1つあげようね」
トロリと笑んだ奏さんはそう言って、いつの間にか包みを開けていたチョコレートを僕の口にコロンと入れて。落っこちないように慌てて口を閉じると、まだそこにあった奏さんの指の先まで一緒に含んでしまう。
あ……ッと思った時にはもう口から指を引き抜かれ。
「遥くんに食べられちゃった」
ふっと目を細めて笑い、奏はその指を自らの口に含み目を伏せる。
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チュッと音を立てて唇から指を離し、視線を遥に戻してまたトロリと微笑んだ。
「あぁ……でも、遥くんの方が、とびきり甘くて美味しそうだね?」
そう言ってペロリと自身の唇を舐める奏の色香に、ふぉえぇ……と意味を持たない声が溢れる。
それを聞いた奏はクスリと悪戯に笑った。
「遥くん、かぁいい」
そう呟き、遥の頭をゆっくり撫でる。
「ねぇ遥くん?チョコレート、もっとあげたいからココにおいで?」
撫でていた手を離し、トントンと自分の股の間を軽く叩いて呼ぶ。
この数分の間に奏に食べさせてもらう事に違和感を感じなくなってしまった上に、奏は美味しいものをくれるとてもいい人だと懐いてしまった遥は、ちょこれーと、と反芻しソロソロと奏に近寄り、いつも兄にする様に股の間に後ろ向きに座りコテンと後頭部を胸元に寄せた。
「奏さん、ちょこれーと、ください」
無意識にスリっと胸元に擦り寄り、そう言って後ろにある奏の顔を見上げた。
「ん゛ん゛……ッ!?ちょ、まっ、これは想定外……ッ!素直すぎる!ちょろ可愛すぎないか……?は!?」
なんかブツブツ呟きながら天を仰ぐ奏さんに、ぷくりと頬を膨らませる。
「奏さん、ちょこれーとは?くれないんですか?」
奏さんの腕をクイクイと引っ張ると、動揺したように目線を少しさ迷わせ、ちょっとバツが悪そうに息を吐き出した。
「……ッ!あ゛ー……ごめんね、ちょっと図らずしも無垢さに浄化されてしまったというか……。今あげるからね」
奏さんがチョコレートの包みを開けて口元に持ってきてくれる。パクリと口に含み、奏さんに寄りかかりニマニマしながら味わっていると、はぁ……と溜息を付かれた。
「僕が言うのもなんだけど……遥くんが素直すぎて心配だよ。ちゃんと警戒心を持たないと駄目だよ?すーぐ悪い人に騙されちゃいそう」
キョトンとしながら奏さんを見上げる。
「へ?僕だってちゃあんと警戒心ありますよ?」
「いや、遥くん。もう既に俺に身を任せちゃってるじゃないか。悪い事されたらどうするの」
ジトっとした目で見られてしまった。
んー……でもなぁ。
「だって奏さんは僕に酷いことしないでしょ?僕だってそれくらい分かります。本当に悪い人は目を見たらすぐ分かるし、僕そういう人とは話もしません!」
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