黒猫ちゃんは愛される

抹茶もち

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実家に帰省しました

19

「いやー、見どころのある奴らだな!もっと聞かせてくれ!」

「はい、もちろんです!では次は新入生歓迎会の時の事を是非!」
「蒼さん、新歓の時の姫さん、凄かったんですよ!そこで初めてお話しさせていただきましたが、ガッツがあって惚れ惚れしたんですよね」
「そうなんです!あの時は友人の危機だからと容赦無く打ち負かしていたその手腕、ゾクゾクいたしました・・・!」

「そうだろう、そうだろう!俺の可愛い可愛い弟は最高だろう!!」




・・・・・・当の本人を放置して3人で意気投合してるんだけど。っていうか委員長様、おにぃにめちゃくちゃ丁寧だなぁ。シロさんをチラリと見ると何故か仲間に入りたそうにソワソワしてるし、緑さん桃さん紺さんは力強く頷き続けてる。琥太は何故か瞳をキラキラさせてるし・・・。


なんだこりゃ。



まぁいいや、なんか話終わらなさそうだし、あの2人なら心配ないよね。なによりおにぃは僕の話になると急にポンコツになる上に話が長くなるからもう諦めるしかないのである。しかし風紀委員長様も副委員長様も今までで見た中で1番良い笑顔なの、ちょっと腑に落ちない。


複雑な気分になりつつも、きゃっきゃしている3人から意識を逸らす。不審者さんとの対峙が終わったらご褒美に飲もうと思って買っておいてもらったタピオカミルクティーを飲むことにしよう。


ふんふんふん~、と上機嫌に鼻歌を歌いながら冷蔵庫を開けタピオカミルクティーを取り出す。


どこで飲もうかなってキョロキョロ辺りを見渡していると、シロさんが僕に向かって良い笑顔で手招きしていた。どうしたんだろう?キョトンとしつつもシロさんが座っているソファの方へ向かうと、ポンポンとシロさんが股の間を叩いた。


ふむ。


良い笑顔のシロさんの股の間に大人しく座り、タピオカを飲み始める。美味しい。モチモチあまぁい~!


満足そうなシロさん。タピオカ飲んだことあるのかな?


『シロさんシロさん、タピオカ飲んだことある?』

「んー?琥太がよく飲んでるやつやんな?俺は飲んだことないなぁ。遥はよく飲むん?」

『そうなんだ!僕ね、こないだ琥太に勧められて初めて飲んだんだけど、すっごく美味しいよ!もっちんもっちんで、あまぁいの!シロさんも飲んでみる?』

振り向いてシロさんにタピオカをズズイッと進めると、ニッコリ笑ったシロさんがありがとなぁ、と持っていた僕の手ごと掴んでストローに口をつけた。

ワクワクしながらシロさんを見つめていると、蕩けるような笑顔になったシロさん。気に入ってくれたのかな?


「可愛いクロたんに飲ませてもらうと格別にうまいなぁ。好きなやつ分けてくれてありがとうな。今度は一緒にお店まで飲みにいこかぁ」

『シロさん気に入ってくれたみたいで嬉しいっ!美味しいよね、タピオカ。じゃあ今度は飲んだ事ない種類のやつ一緒に飲みに行こうね!』


2人でニコニコしていると、何故か僕の学園生活の話できゃっきゃしていた3人が急にバッと僕とシロさんに視線を向けた。


・・・っていうかなんで委員長様と副委員長様は僕の学園生活の話そんな出てくるの?学年すら違うよね?

一瞬考え込みそうになったけど、これ、深く考えちゃダメな気がして潔く思考を手放した。うん、僕、何も聞いてない。


「シロ!お前俺の可愛い弟となにイチャコラしとんじゃ!遥、俺んとこおいで、オヤツもあるぞ!」

「いつか俺もあんなふうに姫さんに安心しきったように頼られたい・・・」

「なるほど、姫はタピオカがお好き・・・。今すぐ学園にも手配致しましょう。たしか一平の家が経営しているカフェで出していたはず。うちのカフェに誘致を・・・」


おにぃはなんか必死で手招きしてるし、委員長様と副委員長様はブツブツ呟いている。2人は何言ってるか分からないし、とりあえずおにぃだね、うん。


『え、ヤダ。僕今タピオカ飲んでるからお菓子いらないよ。それにシロさんは僕が1人で暇になってるのを見て構ってくれてるんだよ?シロさん怒っちゃメ!』


ガーン!と効果音がつきそうな顔をして項垂れるおにぃ。あれ、そんなに?


「残念だったな蒼。クロたんは俺を御所望なのだよ!っていうか話終わった?クロたんの配下がどうとかの話、クロたんとしなくていいの?」

さすがシロさん・・・!綺麗に話を戻してくれた。やっぱり頼りになるよねぇ。

キラキラした瞳でシロさんを見上げると、シロさんが頭を撫でてくれた。嬉しい。

「く・・・っ!遥が望むのであればやむなし・・・!」

ぐぐぐ・・・っと悔しそうに呟いたおにぃは、気を取り直したように話を続けた。


「墨染色は遥の下についてもらう事で話はついてるぞ。普段は好きなように動いてもらうが、遥から何か指示があった際はそちらが最優先。まぁ要するに、唯と麗は今から遥の仲間って事だ」


うん、そうだとは思ってたけどやっぱり勝手に決まってた。でも仲間、仲間かぁ・・・。それはお友達が増えたみたいで嬉しいかもしれない。


そんな事を考えていたから、遥は配下とかを喜ぶタチじゃねぇからな。実質配下でも仲間ってことで通しとけよ。っておにぃがヒソヒソと委員長様と副委員長様に耳打ちしていた事には気付かなかった。


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