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第1章
第2話 中央の森
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「うぅ!」
「またかぁ?もういい加減慣れろよなぁ。」
こみ上げる吐き気を抑えられずしゃがみ込む俺の背をさすって呆れ顔のシュガー。
「まだつかないのか?」
「まだだな。枝をつたうと遠回りになるんだ。嫌なら地面に降りるか?」
言われて下を見下ろすと地面は散々な状態になっていた。大地は赤く汚れ、至る所に食べ残しであろう残骸が転がっている。底から立ち上る強烈な臭いにもうとっくに空っぽの胃が湧き上がる。
「遠慮しとくよ。」
「生きたいなら歩け~。」
ピクニックでもするかのような軽やかな足取りのシュガーの後を俺は必死でついていくしかなかった。
このまま不思議の国にでも連れて行かれるんじゃないだろうな?
「そろそろ中央の森に入る。体を屈めて静かに歩けよ!」
急に張り詰めた様子になったシュガーに無言で頷いて言われた通りに進むと、周りの植物が違ってきているのが分かった。先ほどよりも木が大きく、枝振りは少なくなったが太く立派で立派な蔓やコケが巻きついている。
空気も少し湿度が高いようだ。
「おい!キョロキョロしてないでしっかり着いて来いよ!オイラから離れるな!」
小声で話す様子から警戒していることが分かる。
一体何があるんだ?
「ゴメン分かった。」
急いで進もうとしたその時、
キーーー!!
甲高い音が響きわたる。
「伏せろ!静かに動くな!」
シュガーに頭を押さえつけられ体を強ばらすとスッと下を何かが通り過ぎた。
それは一瞬だったが、滑らかな肌に大きな翼の生き物だった。
「ワイバーンだ!他のもいるかもしれない、あの幹まで急げ!」
静かに大木の幹まで辿り着くと窪みに入って腰を下ろした。
シュガーは大きな耳をあちこちに向けて周辺を観察してから対面に座った。
「ちょっと休憩。運が良かったな、〈ワイバーン〉に見つかってたら今頃巣で八つ裂きにされてたぞ。」
「〈ワイバーン〉って事は飛龍なのか?」
「そうだ。でも飛ぶヤツの中ではちっちゃい方だな。トカゲに羽根が生えたくらいだ。何でも食べるし素早い。執念深いからしつこく追ってくるし、群れで行動する事が多いんだ。」
「ちょっとまて!飛ぶヤツの中ではって事は他にもあんなのが居るのか?」
「オイラ東の森には行った事が無いんだ。そこ以外でなら〈天龍〉ってでっけー蛇がいるぞ。まぁアイツはグランドツリーから離れないから大丈夫だ。」
「現在地は中央の森?でいいんだよな?」
「そうだ。詳しくは西の森よりの中央の森だな。コウジと出会ったのが西の森で、これから向かうのが南の森にあるファーム!オイラ達の住処なんだ!」
嬉しそうに飛び上がるシュガーを慌てて諌めて外を確認するが、生き物の気配は感じなかった。
「悪い悪い、オイラ馬鹿だからワイバーンの事すっかり忘れてたよ。そろそろ移動した方がいいかもな。」
辺りを確認しながら慎重に移動していくと周りの木々がザワザワと揺れる音が聞こえ身をかがめるが、ワイバーンの気配は感じない。
「コウジ何してるんだ?ちょっくら上に登ってこいよー。」
見るといつの間に登ったのかシュガーが幹をつたって大木を登っている。
「ワイバーンに見つかったらどうするんだよ!」
「大丈夫だ~。」
手をヒラヒラと降って安全をアピールしている。
そういえばまだ木の上には登った事はなかった。上から見回せばここが何処か分かるかもしれない。
幹の凹凸や小枝を掴んで上へ上へと登って行くと時折スーッと空気が通り抜けていく感覚を覚えた。
そうかさっきの物音は風が通り抜けた音だったんだな。
通りで皮膚がベタつかないはずだ。
「もう少しだ。ほら掴まれ。」
「あぁ、助かる。」
シュガーの手をかりて大木のてっぺんから頭を出すとあまりの日光の眩しさに目が開けられない。
「ほら、あれがグランドツリーだ。ここで1番大きな木なんだぞ。」
目を細めて見ると恐ろしくでかい巨木が鎮座していた。
一体何億年かけたらあの姿になるのか。太い幹は壁の様に天高くそびえ立ち、頭の方には沢山の枝葉が入道雲のように青々と生い茂っている。
「木の周りを飛んでいるのが〈天龍〉だ。」
「飛龍というより龍そのものだな。龍ってあんな風に飛ぶんだな!」
「何喜んでんだ??オイラ怖いぞ…。」
「なぁ、あの数字はなんなんだ?」
丁度幹から枝が伸び始める少し下くらいにデジタル掲示板の様なものがはめ込まれていて、画面にはデジタル時計と同じ表示がなされている。
「数字?何の事かオイラ分かんないけど、あれはよく形が変わるんだ。ほら!また変わったぞ!」
確かに右側の数字が1つ減っている。
「まぁ変わったからって何か起きたって聞いたこと無いしな。ほっといても大丈夫だぞ。」
何かを示しているのは事実だろうが一体何を示しているのか分からない。減ったという事は時計ではない。何かの比率なのか?それとも
「ほら、さっきいたのが西の森。木が窮屈に生えてるだろ?ファーストウルフの縄張りだから地面には特に注意だ!グランドツリーの左側が北の森。ほとんど木が生えてないだろ?地面が凸凹していて崖地にワイバーンが巣食ってるから気をつけろよ。右側は南の森。切り株がいっぱいあってその上にオイラ達のファームがあるんだ。蔓の植物が多く育っていてそれを使ってファーム同士を行き来しているんだ!グランドツリーの向こう側は東の森。あそこには絶対に近づくなって昔から言われてるんだ。川があるんだけど、霧が多くて入ったら二度と帰れないって話だ。」
「なるほど。ありがとうシュガー助かるよ。」
「えへへ。ま、これでも鳥籠に来て長いからな!それぐらいは知ってるさな~。」
「ちょっと待て!ここは〈鳥籠〉って言うのか?」
「そうだ。まぁ、皆んながそう呼んでるだけだけどな。ほら、あれ見てみ?」
空に向かって指を指すシュガー。
「なんだよこれ…」
激しい陽射しに手をかざしつつ晴天の空を仰ぐと、鉄の骨組みがグランドツリーへ向かって集束している。
「無駄だぜ。何処にも出口はないんだ。」
「まだ分からないだろ!東の森にはまだ行った事が無いって言ったよな?!ならそこに出口が」
「だーかーら無いって言ってるだろぉ。はぁ~、コウジが揺さぶるから頭がグラグラするぞぉ。鳥籠の中はファームの皆んなで調べまわったんだ。勿論東の森もだ。出口なんて無かったし、あの透明な壁が森の周囲一帯をぐるっと囲ってしまっていて空どころか地下からも脱出は無理だったんだ。」
「壁はグランドツリーを中心に広がっている。ならグランドツリーに出口があるんじゃないのか?」
「おい!いくら馬鹿なオイラ達だってそれくらい分かってる!今まで何羽もの調査隊があの木を登っていった。だが、誰一羽帰っては来なかったんだ。」
「そうだったのか…悪いシュガー、俺いつもそうなんだ。勝手に突っ走って気付いたら1人になってて。またアイツに怒られちまうな…あれ?アイツって」
「いいんだいいんだ!皆んな自分で決めた事だし本望だろ。さ、ずっとここに居てもしゃーない。さっさとファームに行こうぜ!」
「ああ。」
無機質に光る時計板を背に元来た道へと足を下ろした。
「またかぁ?もういい加減慣れろよなぁ。」
こみ上げる吐き気を抑えられずしゃがみ込む俺の背をさすって呆れ顔のシュガー。
「まだつかないのか?」
「まだだな。枝をつたうと遠回りになるんだ。嫌なら地面に降りるか?」
言われて下を見下ろすと地面は散々な状態になっていた。大地は赤く汚れ、至る所に食べ残しであろう残骸が転がっている。底から立ち上る強烈な臭いにもうとっくに空っぽの胃が湧き上がる。
「遠慮しとくよ。」
「生きたいなら歩け~。」
ピクニックでもするかのような軽やかな足取りのシュガーの後を俺は必死でついていくしかなかった。
このまま不思議の国にでも連れて行かれるんじゃないだろうな?
「そろそろ中央の森に入る。体を屈めて静かに歩けよ!」
急に張り詰めた様子になったシュガーに無言で頷いて言われた通りに進むと、周りの植物が違ってきているのが分かった。先ほどよりも木が大きく、枝振りは少なくなったが太く立派で立派な蔓やコケが巻きついている。
空気も少し湿度が高いようだ。
「おい!キョロキョロしてないでしっかり着いて来いよ!オイラから離れるな!」
小声で話す様子から警戒していることが分かる。
一体何があるんだ?
「ゴメン分かった。」
急いで進もうとしたその時、
キーーー!!
甲高い音が響きわたる。
「伏せろ!静かに動くな!」
シュガーに頭を押さえつけられ体を強ばらすとスッと下を何かが通り過ぎた。
それは一瞬だったが、滑らかな肌に大きな翼の生き物だった。
「ワイバーンだ!他のもいるかもしれない、あの幹まで急げ!」
静かに大木の幹まで辿り着くと窪みに入って腰を下ろした。
シュガーは大きな耳をあちこちに向けて周辺を観察してから対面に座った。
「ちょっと休憩。運が良かったな、〈ワイバーン〉に見つかってたら今頃巣で八つ裂きにされてたぞ。」
「〈ワイバーン〉って事は飛龍なのか?」
「そうだ。でも飛ぶヤツの中ではちっちゃい方だな。トカゲに羽根が生えたくらいだ。何でも食べるし素早い。執念深いからしつこく追ってくるし、群れで行動する事が多いんだ。」
「ちょっとまて!飛ぶヤツの中ではって事は他にもあんなのが居るのか?」
「オイラ東の森には行った事が無いんだ。そこ以外でなら〈天龍〉ってでっけー蛇がいるぞ。まぁアイツはグランドツリーから離れないから大丈夫だ。」
「現在地は中央の森?でいいんだよな?」
「そうだ。詳しくは西の森よりの中央の森だな。コウジと出会ったのが西の森で、これから向かうのが南の森にあるファーム!オイラ達の住処なんだ!」
嬉しそうに飛び上がるシュガーを慌てて諌めて外を確認するが、生き物の気配は感じなかった。
「悪い悪い、オイラ馬鹿だからワイバーンの事すっかり忘れてたよ。そろそろ移動した方がいいかもな。」
辺りを確認しながら慎重に移動していくと周りの木々がザワザワと揺れる音が聞こえ身をかがめるが、ワイバーンの気配は感じない。
「コウジ何してるんだ?ちょっくら上に登ってこいよー。」
見るといつの間に登ったのかシュガーが幹をつたって大木を登っている。
「ワイバーンに見つかったらどうするんだよ!」
「大丈夫だ~。」
手をヒラヒラと降って安全をアピールしている。
そういえばまだ木の上には登った事はなかった。上から見回せばここが何処か分かるかもしれない。
幹の凹凸や小枝を掴んで上へ上へと登って行くと時折スーッと空気が通り抜けていく感覚を覚えた。
そうかさっきの物音は風が通り抜けた音だったんだな。
通りで皮膚がベタつかないはずだ。
「もう少しだ。ほら掴まれ。」
「あぁ、助かる。」
シュガーの手をかりて大木のてっぺんから頭を出すとあまりの日光の眩しさに目が開けられない。
「ほら、あれがグランドツリーだ。ここで1番大きな木なんだぞ。」
目を細めて見ると恐ろしくでかい巨木が鎮座していた。
一体何億年かけたらあの姿になるのか。太い幹は壁の様に天高くそびえ立ち、頭の方には沢山の枝葉が入道雲のように青々と生い茂っている。
「木の周りを飛んでいるのが〈天龍〉だ。」
「飛龍というより龍そのものだな。龍ってあんな風に飛ぶんだな!」
「何喜んでんだ??オイラ怖いぞ…。」
「なぁ、あの数字はなんなんだ?」
丁度幹から枝が伸び始める少し下くらいにデジタル掲示板の様なものがはめ込まれていて、画面にはデジタル時計と同じ表示がなされている。
「数字?何の事かオイラ分かんないけど、あれはよく形が変わるんだ。ほら!また変わったぞ!」
確かに右側の数字が1つ減っている。
「まぁ変わったからって何か起きたって聞いたこと無いしな。ほっといても大丈夫だぞ。」
何かを示しているのは事実だろうが一体何を示しているのか分からない。減ったという事は時計ではない。何かの比率なのか?それとも
「ほら、さっきいたのが西の森。木が窮屈に生えてるだろ?ファーストウルフの縄張りだから地面には特に注意だ!グランドツリーの左側が北の森。ほとんど木が生えてないだろ?地面が凸凹していて崖地にワイバーンが巣食ってるから気をつけろよ。右側は南の森。切り株がいっぱいあってその上にオイラ達のファームがあるんだ。蔓の植物が多く育っていてそれを使ってファーム同士を行き来しているんだ!グランドツリーの向こう側は東の森。あそこには絶対に近づくなって昔から言われてるんだ。川があるんだけど、霧が多くて入ったら二度と帰れないって話だ。」
「なるほど。ありがとうシュガー助かるよ。」
「えへへ。ま、これでも鳥籠に来て長いからな!それぐらいは知ってるさな~。」
「ちょっと待て!ここは〈鳥籠〉って言うのか?」
「そうだ。まぁ、皆んながそう呼んでるだけだけどな。ほら、あれ見てみ?」
空に向かって指を指すシュガー。
「なんだよこれ…」
激しい陽射しに手をかざしつつ晴天の空を仰ぐと、鉄の骨組みがグランドツリーへ向かって集束している。
「無駄だぜ。何処にも出口はないんだ。」
「まだ分からないだろ!東の森にはまだ行った事が無いって言ったよな?!ならそこに出口が」
「だーかーら無いって言ってるだろぉ。はぁ~、コウジが揺さぶるから頭がグラグラするぞぉ。鳥籠の中はファームの皆んなで調べまわったんだ。勿論東の森もだ。出口なんて無かったし、あの透明な壁が森の周囲一帯をぐるっと囲ってしまっていて空どころか地下からも脱出は無理だったんだ。」
「壁はグランドツリーを中心に広がっている。ならグランドツリーに出口があるんじゃないのか?」
「おい!いくら馬鹿なオイラ達だってそれくらい分かってる!今まで何羽もの調査隊があの木を登っていった。だが、誰一羽帰っては来なかったんだ。」
「そうだったのか…悪いシュガー、俺いつもそうなんだ。勝手に突っ走って気付いたら1人になってて。またアイツに怒られちまうな…あれ?アイツって」
「いいんだいいんだ!皆んな自分で決めた事だし本望だろ。さ、ずっとここに居てもしゃーない。さっさとファームに行こうぜ!」
「ああ。」
無機質に光る時計板を背に元来た道へと足を下ろした。
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