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既婚女性と独身男性との恋
潤い
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松下由美子は45歳になる。彼女には24歳になる息子と、20歳の娘がいる。二人はそれぞれ社会人となり家を出た。夫の豊は51歳で広告代理店に勤務しており、経済的には恵まれた環境にあったが、夫婦生活は10年以上無く、今となっては必要最低限の言葉を交わす程度で食事を共にするのも子供たちが来る日ぐらいだった。
そんな由美子が所用で新宿に出掛けていたある日、ママ友の千秋さんを東新宿駅の改札を出たところで見掛け、声を掛けようと近づいて行くと、横から30代前半くらいのスーツを着た男性が微笑みながら手を上げると、千秋さんは小走りに彼に駆け寄り、やがて手を繋いで歩き出しました。
(えっ! ち、千秋さん、だよね?)
由美子さんは自然と身を隠し、30m程の距離をとりながら興味本位で二人の跡をつけていました。
二人は手を繋ぎ談笑しながら駅を出て、やがて一本の脇道を入っていきます。少し小走りにその角まで行き二人が入った脇道を覗くと、左右に幾つものラブホテルが立ち並んでいます。
(えっ! ま、まさか……)
千秋さんはまるで探偵にでもなった気分で一定の距離を保ちながら跡を追います。すると千秋さんが後ろを振り向き、慌てて電柱の脇に身を潜め、息を殺す由美子さん。そしてゆっくり顔を出して再び二人の行方に目を向けると、そそくさとひとつのホテルの中に入っていきました。
(そんな……)
由美子さんは電柱の脇から道へ出て二人が入って行ったホテルなら前をゆっくり通り過ぎていきます。
「平日8時間フリータイム」と書かれた立て看板と、広いベッドの写真が飾られたこのホテルの中に、千秋さんは若い男性とーー
その後、所用を済ませ、帰宅途中の電車の中でも由美子さんは千秋さんのことで頭がいっぱいでした。
千秋さんは下の娘が小中学生の頃のママ友で、由美子さんと同い年だったこともあり、たまに近所の居酒屋で飲みに行ったりしたとても仲の良いママ友でした。
(あの男性は……それに、手を繋いでホテルに行くなんて……)
その夜はやはり眠れませんでした。
千秋さんはきっと、あの若い男性と……そればかりを想像し、由美子さんの身体は熱くなっていきました。気がつくと指を下腹部に這わせ、クリトリスを弄っていました。
嫉妬にも似た羨ましさと、千秋さんがあの男性とどんなことをしたのかーー
あっという間に昇り詰めてしまった由美子さんは、スマートフォンを手に千秋さんにLINEを送り、やがて静かに眠りに落ちたのでした。
続
そんな由美子が所用で新宿に出掛けていたある日、ママ友の千秋さんを東新宿駅の改札を出たところで見掛け、声を掛けようと近づいて行くと、横から30代前半くらいのスーツを着た男性が微笑みながら手を上げると、千秋さんは小走りに彼に駆け寄り、やがて手を繋いで歩き出しました。
(えっ! ち、千秋さん、だよね?)
由美子さんは自然と身を隠し、30m程の距離をとりながら興味本位で二人の跡をつけていました。
二人は手を繋ぎ談笑しながら駅を出て、やがて一本の脇道を入っていきます。少し小走りにその角まで行き二人が入った脇道を覗くと、左右に幾つものラブホテルが立ち並んでいます。
(えっ! ま、まさか……)
千秋さんはまるで探偵にでもなった気分で一定の距離を保ちながら跡を追います。すると千秋さんが後ろを振り向き、慌てて電柱の脇に身を潜め、息を殺す由美子さん。そしてゆっくり顔を出して再び二人の行方に目を向けると、そそくさとひとつのホテルの中に入っていきました。
(そんな……)
由美子さんは電柱の脇から道へ出て二人が入って行ったホテルなら前をゆっくり通り過ぎていきます。
「平日8時間フリータイム」と書かれた立て看板と、広いベッドの写真が飾られたこのホテルの中に、千秋さんは若い男性とーー
その後、所用を済ませ、帰宅途中の電車の中でも由美子さんは千秋さんのことで頭がいっぱいでした。
千秋さんは下の娘が小中学生の頃のママ友で、由美子さんと同い年だったこともあり、たまに近所の居酒屋で飲みに行ったりしたとても仲の良いママ友でした。
(あの男性は……それに、手を繋いでホテルに行くなんて……)
その夜はやはり眠れませんでした。
千秋さんはきっと、あの若い男性と……そればかりを想像し、由美子さんの身体は熱くなっていきました。気がつくと指を下腹部に這わせ、クリトリスを弄っていました。
嫉妬にも似た羨ましさと、千秋さんがあの男性とどんなことをしたのかーー
あっという間に昇り詰めてしまった由美子さんは、スマートフォンを手に千秋さんにLINEを送り、やがて静かに眠りに落ちたのでした。
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