あの日の恋

河衣佳奈

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女性からの体験談

初不倫

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佳奈さん。
いつもドキドキしながら拝見させていただいています。

私は都内(都下)に住む41歳の子なし主婦K美です。主人は7つ年上で看護師をしていた私の患者さんでした。結婚して11年になります。

結婚当初は2人ともちょっと病気なのかも?と思うくらい毎晩のようにエッチしていたのですが、だんだんと回数は減り、やがて月イチくらいになっていきました。

あまり大きい声では言えませんが、看護師時代は何人かの男性とお付き合いしていて、一時期は同時並行していたこともありました。正直、かなり性欲が強いんだと思います。


そんな私でもさすがに結婚して人妻になり、わきまえて日々を過ごしていたのですが……


先日、主人が出張で2日ほど家を空ける日があり、せっかくの機会だからと夕方から映画を観に行き、カジュアルなイタリアンのお店で食事をしていました。

「おひとりですか?」

ふと隣のテーブルの男性に声を掛けられ、警戒しつつも他愛もない話をしていましたが、

「お時間許せば少し飲みませんか?」と言うことでお店を出て、彼がたまに行くというBARに連れて行ってもらいました。

彼は一真さんと言い51歳の既婚で、単身赴任で東京に来ているとても落ち着いた紳士的な男性でした。話し方も物腰が柔らかく、私の警戒心は次第に薄れていき、彼との時間が楽しいと思うようになっていました。

あっという間に時間が経ち、時計を見ると22:00を過ぎていました。

「あ、そろそろお帰ししないと」と、彼は会計を済ませ、2人で店の外へ。


「今日は突然声を掛けたりして、すいませんでした」

店を出て上着を羽織りながらそう言う彼に、

「いえ、ご馳走になってしまってすいません。あと……」

「どうかしましたか?」

「い、いえ。どうして私に声を掛けてくださったんですか?」

少し酔ってはいましたが、ずっと気になっていたので思わず訊いてしまった私。


「それは……もちろん、素敵な女性だったからですよ」と微笑む彼。

久しぶりに胸がキュンと高鳴り、私はもう少し彼といたいと思ってしまいました。

「明日、お仕事ですよね……」

暫くの沈黙の後、

「お休みにしますよ。K美さんと居られるなら」

私が半歩、足を前に出すと、彼はぎゅっと私を抱きしめます。

「ごめん……我慢できない。いいですか?」


私は彼の胸に顔を埋めたまま、コクリと頷きました。



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