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慣れた風景、聞こえる足音、寒さが収まり少し暖かい春の日。
私、橘雫(たちばな しずく)は高校2年生になった。
今年のクラスは2組だ。
この高校に入学して1年過ごしたとはいえ、やはり新しいクラスは少し緊張する。
でも、少し経てばその緊張は跡形もなく消える。
正直、私は学校生活を上手く過ごしてるつもりでいる。
周りからおはようと挨拶をされれば
私は少し笑いながら、おはようと挨拶を返す。
決して演技でそれをやってる訳では無い。
元気が良いかと言われればそうでは無いし、友達もそんなに居ない。だけどそれでいい。
例えクラスが変わっても、私自身は普通の日常を過ごす。
だけど、一つだけ気になった。
それは、私の隣の席が空いていることだ。
すると少しだけ聞こえてきた。
"このクラスに転校生が来るらしい"
どんな子なんだろう。
ここが空いてるということは、多分私の隣に来るのだろう。
チャイムがなり、ホームルームが始まった。
みんなはまだかまだかと転校生の登場を待つ。
そして先生に呼ばれ入ってきたのは、金髪ロングの美少女だった。
「初めまして、星崎哀(ほしざきあい)です、今後ともよろしくお願いします」
クラスから拍手が送られる。
ほんと美少女だね、これだと友達たくさん出来るだろうなぁ。
とりあえず今日は色んな人から質問されて忙しくなるだろう。
可哀想だけど、私にはあまり関係ない....と言いたいが、隣の席だからな。
これからの展開は大方予想がつく。
私の隣に来て、案内役を頼まれる。
実際にその通りになった。
ベタだなぁ....別にいいけど。
哀「よろしくね」
初対面で仲良くできるほど私にコミュニケーション能力は無い。
無難にお辞儀で返した。
哀「ふふ....」
笑われた。
でもその顔は女の私から見てもとても綺麗だと思った。
そこからは始業式があり、それで学校が終わった。
部活がある人は部活に行くが。
私は帰宅部という部活をやっているから、帰る。
哀「あの~、橘さん....だよね?」
恐らく2組には私以外に橘は居なかったはず....
哀「良かったら、わたしと学校見て回ってくれない....かな?」
そういえば案内役頼まれたけどこれと言って仕事してなかったかもしれない。
ちょっと申し訳ないから案内しようと思う....が、私で良いのだろうか。
一緒に回りたいと言っていた人は沢山居た。
何も私と回る必要無いんじゃないか?
そう思っていた。
哀「うん、橘さんと回りたい」
男だったら絶対に落ちてたな。
でも、そう言われて断る理由も無い。
哀「ありがとう!」
そして一通り学校を案内して回っていた。
学校が終わったあと、生徒も残っていない廊下を歩くことは私も無かっからか、新鮮な気分になった。
哀「あの、屋上って行けるのかな?」
この学校の屋上は基本的に出入りが自由。
行くのは問題がある訳では無い。
だけど、行って何をするつもりなんだろうか。
案内役なんだし気にする必要も無いか。
私は黙って屋上に案内しようとした。
哀「お~、屋上だ~」
屋上なんてどこにでもあるのに。
一体何をするんだろうか。
哀「え?特に何もしないよ.....ただ空を眺めたくて」
そう言いながら空を見上げる彼女の表情は楽しそうで、どこか悲しそうにも見えた。
哀「私....あまり友達がいないの」
急にどうしたのだろう。
哀「私ね、星が好きなの」
話があっちに行ったりこっちに行ったり忙しい....
でも、ここから話が繋がるのかと思い、大人しく聞くことにした。
哀「こんな昼間から見える星は無いけど....でも、あの空より上に行ったらいくつも星がある....そう考えたらワクワクが止まらない」
確かに宇宙には想像もできないほどの星がある。
私はさほど宇宙や星には詳しくないけれど、嫌いな訳では無い。
寧ろ普通に好きだ。
哀「そうやって話し込んでいてもちゃんと話を聞いてくれる人なんて居なかった....そして昔から転勤族で友達ができないの」
全くもって私と一緒という訳ではないが、友達が少ないのは同じ。
だから、少し気の毒だと思った。
だけど.....私はこの子の雰囲気は割と好きだ。
彼女には少しだけ驚いた顔をされたけど、すぐに嬉しそうな顔をしてくれた。
哀「やっぱり橘さんと回って良かった...ねぇ、良かったらこれからも一緒に星を見に行かない?」
面倒臭いとも思ったけど、なんだか不思議と私も行きたいという気持ちになった。
哀「やったぁ!ありがとう!雫!」
いきなり呼び捨て!
でも、悪い気はしなかった。
哀「私のことは哀って呼んでね!」
哀は満面の笑みを私に向けながら、星を見に行く約束をした。
振り回されそうな気がするけど....今は気にしなくていいかな。
私、橘雫(たちばな しずく)は高校2年生になった。
今年のクラスは2組だ。
この高校に入学して1年過ごしたとはいえ、やはり新しいクラスは少し緊張する。
でも、少し経てばその緊張は跡形もなく消える。
正直、私は学校生活を上手く過ごしてるつもりでいる。
周りからおはようと挨拶をされれば
私は少し笑いながら、おはようと挨拶を返す。
決して演技でそれをやってる訳では無い。
元気が良いかと言われればそうでは無いし、友達もそんなに居ない。だけどそれでいい。
例えクラスが変わっても、私自身は普通の日常を過ごす。
だけど、一つだけ気になった。
それは、私の隣の席が空いていることだ。
すると少しだけ聞こえてきた。
"このクラスに転校生が来るらしい"
どんな子なんだろう。
ここが空いてるということは、多分私の隣に来るのだろう。
チャイムがなり、ホームルームが始まった。
みんなはまだかまだかと転校生の登場を待つ。
そして先生に呼ばれ入ってきたのは、金髪ロングの美少女だった。
「初めまして、星崎哀(ほしざきあい)です、今後ともよろしくお願いします」
クラスから拍手が送られる。
ほんと美少女だね、これだと友達たくさん出来るだろうなぁ。
とりあえず今日は色んな人から質問されて忙しくなるだろう。
可哀想だけど、私にはあまり関係ない....と言いたいが、隣の席だからな。
これからの展開は大方予想がつく。
私の隣に来て、案内役を頼まれる。
実際にその通りになった。
ベタだなぁ....別にいいけど。
哀「よろしくね」
初対面で仲良くできるほど私にコミュニケーション能力は無い。
無難にお辞儀で返した。
哀「ふふ....」
笑われた。
でもその顔は女の私から見てもとても綺麗だと思った。
そこからは始業式があり、それで学校が終わった。
部活がある人は部活に行くが。
私は帰宅部という部活をやっているから、帰る。
哀「あの~、橘さん....だよね?」
恐らく2組には私以外に橘は居なかったはず....
哀「良かったら、わたしと学校見て回ってくれない....かな?」
そういえば案内役頼まれたけどこれと言って仕事してなかったかもしれない。
ちょっと申し訳ないから案内しようと思う....が、私で良いのだろうか。
一緒に回りたいと言っていた人は沢山居た。
何も私と回る必要無いんじゃないか?
そう思っていた。
哀「うん、橘さんと回りたい」
男だったら絶対に落ちてたな。
でも、そう言われて断る理由も無い。
哀「ありがとう!」
そして一通り学校を案内して回っていた。
学校が終わったあと、生徒も残っていない廊下を歩くことは私も無かっからか、新鮮な気分になった。
哀「あの、屋上って行けるのかな?」
この学校の屋上は基本的に出入りが自由。
行くのは問題がある訳では無い。
だけど、行って何をするつもりなんだろうか。
案内役なんだし気にする必要も無いか。
私は黙って屋上に案内しようとした。
哀「お~、屋上だ~」
屋上なんてどこにでもあるのに。
一体何をするんだろうか。
哀「え?特に何もしないよ.....ただ空を眺めたくて」
そう言いながら空を見上げる彼女の表情は楽しそうで、どこか悲しそうにも見えた。
哀「私....あまり友達がいないの」
急にどうしたのだろう。
哀「私ね、星が好きなの」
話があっちに行ったりこっちに行ったり忙しい....
でも、ここから話が繋がるのかと思い、大人しく聞くことにした。
哀「こんな昼間から見える星は無いけど....でも、あの空より上に行ったらいくつも星がある....そう考えたらワクワクが止まらない」
確かに宇宙には想像もできないほどの星がある。
私はさほど宇宙や星には詳しくないけれど、嫌いな訳では無い。
寧ろ普通に好きだ。
哀「そうやって話し込んでいてもちゃんと話を聞いてくれる人なんて居なかった....そして昔から転勤族で友達ができないの」
全くもって私と一緒という訳ではないが、友達が少ないのは同じ。
だから、少し気の毒だと思った。
だけど.....私はこの子の雰囲気は割と好きだ。
彼女には少しだけ驚いた顔をされたけど、すぐに嬉しそうな顔をしてくれた。
哀「やっぱり橘さんと回って良かった...ねぇ、良かったらこれからも一緒に星を見に行かない?」
面倒臭いとも思ったけど、なんだか不思議と私も行きたいという気持ちになった。
哀「やったぁ!ありがとう!雫!」
いきなり呼び捨て!
でも、悪い気はしなかった。
哀「私のことは哀って呼んでね!」
哀は満面の笑みを私に向けながら、星を見に行く約束をした。
振り回されそうな気がするけど....今は気にしなくていいかな。
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