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第28話

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8月も折り返し地点を過ぎ暑い日が続く中、僕はというと…


心が荒みまくっていた


…もうね、第7層行った辺りからマジ、ついてないのよ

極めつけに、元彼女の前で部屋の中のエロマンガを相手の両親に朗読されるとか、これなんてプレイなの?

あり得ないでしょ?



だから心を癒しに土井川ダンジョン1層にやって来ました

目標はコボルトかケットシー

今日は奴らを…モフりつくす!!

チュールは犬用、猫用、共に揃えた。骨ガム、猫じゃらし、準備OK


さあ…もふもふ狩りの時間だ!!

1層の正規ルートから大幅に外れ外周へ、到着したら「隠蔽」を使い奴らを待ち伏せる。
僕の足音を聞くだけで逃げ出すので最適な手段になる。後は時間との勝負だ

待つこと30分、ついに3匹のコボルトが現れた。
だがまだだ、逃げられない距離まで引き付ける

そして…

「浄化!」

コボルト達に浄化のスキルをかける。これで野良犬特有の臭いニオイもギトギト毛並みも無効となった

自分達に起こった変化に戸惑うコボルト
隙だらけである

ふわもふになった手近な1匹に急いで抱き着き拘束する

「あ゛あ゛~モフモフぎぼぢええ~~」…ヘルムを外し頬擦りをしたら思わず声が漏れる

胡坐をかき「地獄のゆりかご」を完全に決めた所で他の2匹が襲い掛かる

だが所詮は1層の雑魚、今の僕には幼稚園児のぐるぐるパンチと対して変わらない。実に可愛いものである
「内養功」のスキルで速攻回復するしw

ポカポカされながらも頬擦りとクンカクンカするのは絶対に止めない…涙目になっているけど無視する

敵わないと判断したのか、遠吠えをあげ仲間を呼び出すコボルト達

そして予想外の事象が起こった

1層のコボルトが全員集まると言う非常事態に発展してしまったのだ。他所で戦闘中のコボルトまでも…





そして逃走したコボルトを追いかけた探索者達は見てしまうのだった


見るに堪えないアヘ顔を晒しながらコボルトに抱きついて頬擦りする中堅探索者「軽張男(カルバリオ)」の姿を…



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後に、ギルドと警察に獣姦容疑の事情聴取で呼び出された彼はこう言ったと言う

「僕、わんこと戯れてただけなのに。なんか悪いことした?( ;∀;)」
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