堕天の皇帝

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ロシア(アルファ部隊)編

入隊

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 結局あの後マリアが
この犬を持って帰ると駄々をこね、
マリアの家で飼うことになった。

「入隊おめでとぉー!!」
俺と裕太はクラッカーで祝われた。
マリアも大きい鍋に入れたシチューを持ち、
パーティーを始める。
あぁ~。やっぱり美味いな~。
俺と裕太は一気にほお張る。
ロシアのこの寒さでは暖かすぎるレベルの
シチューに鶏肉や人参といった
美味しい具材たち。
これを美味しくないというやつは
相当のシチュー嫌い以外はいないだろう。
「やっぱマリアのシチューは格別ね。」
「かほちゃんに言われるのは嬉しいな。」
アルファ部隊の人も全員がほおばっている。
よっぽど人気なんだろうな~。

 そして、次の日。
「あの、かほさん。」
「ん?何かしら?」
「俺がアルファ部隊に入ったら。その~。」
「あぁ。愛美の居場所ね。」
「はい。そうです。」
「まだちゃんとは特定出来てはいないわ。
 だけど絶対に特定するし、
 絶対に愛美を奪還するわ。
 その時はもちろんアルファ部隊の人達にも
 協力してもらうわ。」
「本当ですか!ありがとうございます。」
「当たり前よ。愛美は私の親友なんだから。
 でも翔太くんは魔術への
 対抗策を見つけとかないとね。」
「そうですよね。」
「えぇ。特に今年の公安0課は多く増えた。
 柊まや。桐原和樹。中島結衣。
 毛利千春。中村リコ。の5名。
 そして、SATにもシャーロット・アンダーソン。
 という注目株がいるらしいわ。」
ほとんどが知っている人の名前だ。
あいつら全員成長しやがったな。
「今の翔太くんじゃ魔術を使える、
 桐原和樹、中島結衣、そして司令官の
 山崎直人は厳しいわね。」
「まぁ俺は血液を消費するとある程度戦えるが
 それでも長丁場になると俺が不利になる。
 ってことですよね。」
「えぇ。その通りよ。だからね。」
そういうとかほさんは後ろに指を指す。
そこに立っているのはマリアだった。

「いくわね。翔太くん。
 ルーチェ・デル・ソーレ。」
マリアの後ろに魔法陣が展開される。
「レーザーからいくよ~。
 当たっても死なないけど、
 確実に気絶するから気をつけてね。」
そういい魔法陣の真ん中に光が吸収される。
そして、その数コンマ後レーザーが飛んできた。
「ヴァクストゥーム。」
「あ、ジャミングとラディーレン、バーンチェンジは
 使っちゃダメだからね~。」
「なら避けるしかねぇーじゃねぇか。」
俺は色のない世界でレーザーをとらえ
右側へとローリングしながらかわす。
そして前を見ると次が迫っていた。
レーザーは光の集合体だと聞いたことがある。
「ドゥンケルハイト。」
俺は全身を闇で覆う。
完全に自分を闇で囲うことによって
レーザーの光を回避することに成功した。
だが、それと同時にかなりの血液量を消費した。
「ガハッ。」
俺は吐血し、視界が回る。
「ペルフェットアスヴィジーニ。」
そして、俺は完全回復をする。
「ありがと。マリア。」
「えぇ。いいわよ。」

「今の何?翔太くん。」
「俺も突然思い浮かんだものです。
 実際にはチンプンカンプンです。」
「闇属性の魔術だね。
 だけど翔太くんは魔力がないから
 血液を消費したってことだね。」
「俺にも魔術は使えるんですね。」
「まぁ愛美の弟くんだから不思議ではないわね。
 今はゆっくり休んでおきなさい。」
「了解です。」
そうして、マリアとかほさんはその場を去った。
「ねぇ。かほちゃん。」

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