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*10*わからない
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そうして、終業式の日がやってきた。
その時、すでに予選大会は敗退済みだった。二回戦で負けた。
六対二。惜しいのかどうかもわからない。
ヒットの数が倍以上違った。僕はベンチで声を枯らして応援するしかなくて、泣いていた先輩たちに申し訳ない気持ちが募っただけだった。
補欠の僕に、慰めの言葉なんてかけられたものじゃなかったけど、それでも先輩たちは最後には笑顔で部活動を終えた。僕も来年はそうなるんだろう。
三年生が抜け、新しいレギュラーの発表はまだだ。智哉は入っていると思うけど。僕も、少しくらいは芽が出るといいな。
夏休み、部活は結構多い。先輩たちの抜けた穴は大きいから、体制を立て直さなくちゃいけないんだ。
白澤は東京だからどのみち会えないけど、僕にも空いた時間はあんまりないかも。宿題だってあるし。
教室で色々と考えながらカバンに筆箱を詰めた時、急に前の席の中川が振り向いた。
「名塚くん、ちょっといい?」
「あ、うん。何?」
僕は条件反射のようにして答えたけど、中川の顔はなんとなく厳しく思えた。
なんだろう、嫌な予感がする。僕もほんの少し身構えてしまった。
「ちょっとそこまで付き合って」
「うん」
そこってどこだろう。そんなことを思いながら僕は先導する中川に続いて教室を出た。クラス中は夏休みの始まりに浮かれていて、僕たちが出ていったことに気がついていなかったんじゃないかな。
廊下でも隣のクラスの連中が騒いでいる。僕は揺れる中川のスカートの裾を眺めながら歩く。
中川は非常階段のそばで振り返った。あんまり人には聞かれたくない話なのかもしれない。今になってようやくそう思った。
もしかして、白澤のことかな。二人でいるところを見たとか言われるのかな。
そうしたら、なんて答えよう――
僕は頭の中がぐちゃぐちゃになっていた。だから、中川の言葉がすごく突拍子もないように思えた。
「名塚くん、八月五日って空いてる?」
「へ?」
八月五日。
なんの日だろう。上手く頭が働かない僕は、それでもやっとその日がなんなのかを結びつけることができた。そう、夏祭の日だ。
「いや、まだわからない」
白澤と行くつもりだけど、行きたいって確かな返事をもらったわけじゃないから、正直なところ、僕にもその日がどうなるんだかわからないんだ。
だから、『わからない』って答えたのは嘘じゃない。
そうしたら、中川はすごく困った顔をして言った。
「お祭、一緒に行かない?」
僕は、その流れをまるで予測してなかった。
中川は野球部のマネージャーの一人で、一年から同じクラスで、何かと接点は多かった。でも、僕に対して特別な好意があったようには感じていなかった。
目が合いそうになるとよく逸らされたし、実は苦手意識を持たれているのかもしれないって思っていたくらいだ。
気軽に男子を誘えるようなタイプでもないから、結構な勇気を出してくれたんだろう。それなのに、僕は嬉しいと思っていなかった。嫌いじゃないけど、そういうことじゃない。中川じゃなくても、他の誰からの誘いも同じことなんだ。
僕が白澤と一緒に行くかどうかは確定じゃなくても、先に白澤を誘った以上、そっちが駄目だから中川と行くとか、僕はそう要領よくは考えられない。それが中川に対しても、すごく失礼なことに思えてしまう。
だから、僕はどうしたって断るしかなかった。
「せっかく誘ってくれたのに、ごめん」
どうして? って訊ね返されたら、どう答えたらいいんだろう。そんなことを考えながら僕は手に掻いた汗を太ももにこすりつける。
でも、中川はどうしてなんて訊かなかった。
……訊けなかったんだと思う。なかなか次の言葉が出てこない。
ちょっとうつむいて小さくつぶやいたけど、はっきりとは聞き取れなかった。最後にごめんって言い残した、それだけが僕の耳に残る。
謝る必要なんかどこにもないのに、こっちこそごめん。でも、どうやってフォローしたらいいのかわからないよ。
なんて言ったらいいのか迷っているうちに、中川はゆるく首を振った。
「時間取らせてごめんね。じゃあ、また部活で」
笑ってくれた。でも、無理した笑顔だ。
気をつけて答えたつもりだけれど、それでも傷つけたのかな?
すごくモヤモヤする。
このモヤモヤは、罪悪感だ。僕は悪くないって拭い去れない。
「うん、また……」
僕も笑って返したけれど、多分失敗している。なんでだろうな、人との付き合いって、上手くいかない。
●
使わないままロッカーに放り込んでおいた色々なものを、この節目に持って帰る。
荷物がいっぱいになって、それを抱えて家に戻ると、白澤がいつもの場所で海を眺めていた。白澤は溜め込むほどのものはなかったのか、いつもと変わりない荷物の量に見えた。
僕はそっちに声をかけるよりも先に一度玄関先まで行って、扉の前に荷物を置いてきた。そして、白澤のもとへと向かう。
なんとなく、胸の奥がざらざらする感覚があるのは、中川を傷つけたって思うせいかもしれない。
でも、そんなことは白澤には関係ないから、いつもの僕でいなくちゃ。
「白澤」
呼びかけると、振り返る。いつもより明るい時間だから、青い空と海との中に白澤の白いブラウスがよく映えた。髪の毛の先が陽に透けて見える、そんな中、白澤は僕に笑いかけた。
「おかえり、名塚」
「ただいま――って、白澤だってさっき来たばっかりじゃないの? 終わった時間は同じなんだから」
数分早く帰ったくらいなのに、変な白澤だ。
僕が少し笑うと、逆に白澤は笑うのをやめた。あれ? と僕が思ったのも束の間、白澤はぽつりと言った。
「名塚、中川さんに呼ばれてたよね?」
ドキ、と心臓が跳ねた。見てたんだ。
みんなに無関心って顔をしながら、中川の名前くらいは覚えたんだな、なんてちょっと思った。
「あ、うん」
うなずいて僕は白澤の隣に座り込んだ。そんな僕に白澤はもう一度笑顔を作り直した。それで、笑顔で言ったんだ。
「告白されたとか?」
――ここでさ、僕も笑って、違うよって否定できたらよかった。
白澤はそんなに深い意味で言っていない。ただ単にそう言って僕をからかってみているだけなんだ。
そんなふうに思うのに、僕のざらついた心がそのひと言に過敏に反応してしまう。ムッとした顔になった僕を、白澤がどう思ったのかは知らない。けど、表情らしきものを浮かべないでつぶやいた。
「そうなんだ。うん、そうかなって思っただけ」
そこまでならまだよかったのに、白澤は余計なことをつけ足した。
「もしあたしといて、中川さんに誤解されるのが嫌だったら言って?」
それって、僕に気を遣って言ってくれている?
白澤はそのつもりなんだろうか。でも、僕はただ嫌味を言われたような気分になった。
頭にカッと血が上って、どうしても我慢できなかった。
「僕と一緒にいて誤解されたくないのは、白澤の方じゃないの?」
誰かに見られたらもうこうして会わないとか、そんなこと言っているのは白澤の方だ。
それを僕のために離れるみたいな言い方が嫌だった。
僕が白澤といるのが嫌だなんて言ったことは一度もないんだから。
でも、白澤はすごくびっくりしていた。
目を丸くして、そうして急に立ち上がった。パン、パン、とスカートの砂を払う。
「帰る」
短く言って、白澤は僕に背中を向けると、岩の上を革靴で跳びながら去っていく。
怒ったのかな?
怒られる筋合いはないと思うのに、僕は強張った白澤の横顔を見てしまったから、その罪悪感に負けたのかもしれない。
晩御飯の後に家の子機で白澤に電話をした。
「今日、ごめんな。ちょっとイライラしてた」
先に僕が謝ったからか、白澤はいつもと変わりない声で返してくれた。
『こっちこそ、変なこと言ってごめん。もうあんなこと言わないから忘れて? ――あのね、あたし明後日から東京に行くけど、三十日には帰ってくるから。お土産買ってくるね』
「ありがと。気をつけて」
『うん』
他愛ない、短い電話。
顔を見ないで話すのって難しい。どんな状況で、どんなふうにしているのかがわからないから、変に緊張してしまうんだと思う。
でも、電話してよかった。夏休みに入ったら白澤は東京に行くから、会えない。それを承知で放っておいたら、変にこじれてしまう気がした。
白澤はきっと、僕にも近づかなくなる――それはどうしても嫌だったから。
その時、すでに予選大会は敗退済みだった。二回戦で負けた。
六対二。惜しいのかどうかもわからない。
ヒットの数が倍以上違った。僕はベンチで声を枯らして応援するしかなくて、泣いていた先輩たちに申し訳ない気持ちが募っただけだった。
補欠の僕に、慰めの言葉なんてかけられたものじゃなかったけど、それでも先輩たちは最後には笑顔で部活動を終えた。僕も来年はそうなるんだろう。
三年生が抜け、新しいレギュラーの発表はまだだ。智哉は入っていると思うけど。僕も、少しくらいは芽が出るといいな。
夏休み、部活は結構多い。先輩たちの抜けた穴は大きいから、体制を立て直さなくちゃいけないんだ。
白澤は東京だからどのみち会えないけど、僕にも空いた時間はあんまりないかも。宿題だってあるし。
教室で色々と考えながらカバンに筆箱を詰めた時、急に前の席の中川が振り向いた。
「名塚くん、ちょっといい?」
「あ、うん。何?」
僕は条件反射のようにして答えたけど、中川の顔はなんとなく厳しく思えた。
なんだろう、嫌な予感がする。僕もほんの少し身構えてしまった。
「ちょっとそこまで付き合って」
「うん」
そこってどこだろう。そんなことを思いながら僕は先導する中川に続いて教室を出た。クラス中は夏休みの始まりに浮かれていて、僕たちが出ていったことに気がついていなかったんじゃないかな。
廊下でも隣のクラスの連中が騒いでいる。僕は揺れる中川のスカートの裾を眺めながら歩く。
中川は非常階段のそばで振り返った。あんまり人には聞かれたくない話なのかもしれない。今になってようやくそう思った。
もしかして、白澤のことかな。二人でいるところを見たとか言われるのかな。
そうしたら、なんて答えよう――
僕は頭の中がぐちゃぐちゃになっていた。だから、中川の言葉がすごく突拍子もないように思えた。
「名塚くん、八月五日って空いてる?」
「へ?」
八月五日。
なんの日だろう。上手く頭が働かない僕は、それでもやっとその日がなんなのかを結びつけることができた。そう、夏祭の日だ。
「いや、まだわからない」
白澤と行くつもりだけど、行きたいって確かな返事をもらったわけじゃないから、正直なところ、僕にもその日がどうなるんだかわからないんだ。
だから、『わからない』って答えたのは嘘じゃない。
そうしたら、中川はすごく困った顔をして言った。
「お祭、一緒に行かない?」
僕は、その流れをまるで予測してなかった。
中川は野球部のマネージャーの一人で、一年から同じクラスで、何かと接点は多かった。でも、僕に対して特別な好意があったようには感じていなかった。
目が合いそうになるとよく逸らされたし、実は苦手意識を持たれているのかもしれないって思っていたくらいだ。
気軽に男子を誘えるようなタイプでもないから、結構な勇気を出してくれたんだろう。それなのに、僕は嬉しいと思っていなかった。嫌いじゃないけど、そういうことじゃない。中川じゃなくても、他の誰からの誘いも同じことなんだ。
僕が白澤と一緒に行くかどうかは確定じゃなくても、先に白澤を誘った以上、そっちが駄目だから中川と行くとか、僕はそう要領よくは考えられない。それが中川に対しても、すごく失礼なことに思えてしまう。
だから、僕はどうしたって断るしかなかった。
「せっかく誘ってくれたのに、ごめん」
どうして? って訊ね返されたら、どう答えたらいいんだろう。そんなことを考えながら僕は手に掻いた汗を太ももにこすりつける。
でも、中川はどうしてなんて訊かなかった。
……訊けなかったんだと思う。なかなか次の言葉が出てこない。
ちょっとうつむいて小さくつぶやいたけど、はっきりとは聞き取れなかった。最後にごめんって言い残した、それだけが僕の耳に残る。
謝る必要なんかどこにもないのに、こっちこそごめん。でも、どうやってフォローしたらいいのかわからないよ。
なんて言ったらいいのか迷っているうちに、中川はゆるく首を振った。
「時間取らせてごめんね。じゃあ、また部活で」
笑ってくれた。でも、無理した笑顔だ。
気をつけて答えたつもりだけれど、それでも傷つけたのかな?
すごくモヤモヤする。
このモヤモヤは、罪悪感だ。僕は悪くないって拭い去れない。
「うん、また……」
僕も笑って返したけれど、多分失敗している。なんでだろうな、人との付き合いって、上手くいかない。
●
使わないままロッカーに放り込んでおいた色々なものを、この節目に持って帰る。
荷物がいっぱいになって、それを抱えて家に戻ると、白澤がいつもの場所で海を眺めていた。白澤は溜め込むほどのものはなかったのか、いつもと変わりない荷物の量に見えた。
僕はそっちに声をかけるよりも先に一度玄関先まで行って、扉の前に荷物を置いてきた。そして、白澤のもとへと向かう。
なんとなく、胸の奥がざらざらする感覚があるのは、中川を傷つけたって思うせいかもしれない。
でも、そんなことは白澤には関係ないから、いつもの僕でいなくちゃ。
「白澤」
呼びかけると、振り返る。いつもより明るい時間だから、青い空と海との中に白澤の白いブラウスがよく映えた。髪の毛の先が陽に透けて見える、そんな中、白澤は僕に笑いかけた。
「おかえり、名塚」
「ただいま――って、白澤だってさっき来たばっかりじゃないの? 終わった時間は同じなんだから」
数分早く帰ったくらいなのに、変な白澤だ。
僕が少し笑うと、逆に白澤は笑うのをやめた。あれ? と僕が思ったのも束の間、白澤はぽつりと言った。
「名塚、中川さんに呼ばれてたよね?」
ドキ、と心臓が跳ねた。見てたんだ。
みんなに無関心って顔をしながら、中川の名前くらいは覚えたんだな、なんてちょっと思った。
「あ、うん」
うなずいて僕は白澤の隣に座り込んだ。そんな僕に白澤はもう一度笑顔を作り直した。それで、笑顔で言ったんだ。
「告白されたとか?」
――ここでさ、僕も笑って、違うよって否定できたらよかった。
白澤はそんなに深い意味で言っていない。ただ単にそう言って僕をからかってみているだけなんだ。
そんなふうに思うのに、僕のざらついた心がそのひと言に過敏に反応してしまう。ムッとした顔になった僕を、白澤がどう思ったのかは知らない。けど、表情らしきものを浮かべないでつぶやいた。
「そうなんだ。うん、そうかなって思っただけ」
そこまでならまだよかったのに、白澤は余計なことをつけ足した。
「もしあたしといて、中川さんに誤解されるのが嫌だったら言って?」
それって、僕に気を遣って言ってくれている?
白澤はそのつもりなんだろうか。でも、僕はただ嫌味を言われたような気分になった。
頭にカッと血が上って、どうしても我慢できなかった。
「僕と一緒にいて誤解されたくないのは、白澤の方じゃないの?」
誰かに見られたらもうこうして会わないとか、そんなこと言っているのは白澤の方だ。
それを僕のために離れるみたいな言い方が嫌だった。
僕が白澤といるのが嫌だなんて言ったことは一度もないんだから。
でも、白澤はすごくびっくりしていた。
目を丸くして、そうして急に立ち上がった。パン、パン、とスカートの砂を払う。
「帰る」
短く言って、白澤は僕に背中を向けると、岩の上を革靴で跳びながら去っていく。
怒ったのかな?
怒られる筋合いはないと思うのに、僕は強張った白澤の横顔を見てしまったから、その罪悪感に負けたのかもしれない。
晩御飯の後に家の子機で白澤に電話をした。
「今日、ごめんな。ちょっとイライラしてた」
先に僕が謝ったからか、白澤はいつもと変わりない声で返してくれた。
『こっちこそ、変なこと言ってごめん。もうあんなこと言わないから忘れて? ――あのね、あたし明後日から東京に行くけど、三十日には帰ってくるから。お土産買ってくるね』
「ありがと。気をつけて」
『うん』
他愛ない、短い電話。
顔を見ないで話すのって難しい。どんな状況で、どんなふうにしているのかがわからないから、変に緊張してしまうんだと思う。
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