あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第018部 友よ、また…/はじめまして、こんにちは、さようなら

第016話 お願い/第016話 《アシュエット》偏 お別れ

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 第016話 お願い
「ぁ…蒐集家さん!」
「久しぶりですね」
「お願いです!助けて下さい、何でもします!」
「久しぶりに聞きましたね」
「なんでもします!だから俺をたすけて…」
「おい、おっさん!」
「《逃げ足》!おいてけ!」
「おっさんのくせに足が速い!」
「草を置いていけ!」
顔をようやく上げた男は何処か歪な笑みを浮かべる蒐集家に助けてを求める、チリン…蒐集家は必至な男の様子を眺め、大河が眉根を寄せ口を挟もうとすれば息を切らした男達がようやく追いつき、大河はこいつ等から助けて欲しいのかとすぐに転移できるように身構えた。
「草、ああ、なるほど。これをどうぞ」
「なんだ…うお」
「金だ!すげぇ」
「いくら入っているんだ!?」
「見せろ!」
蒐集家は状況を確認し収納空間から黒い巾着を収納空間から出し、追って来た冒険者の男達に放った。
男達はそのぎっしりとした重みのある巾着を拾い中を開けて顔を歪ませる、ぎっしりとした重みの正体はコインだった。
「おい」
「気になるのなら鑑定をしたらどうです?」
「……」
男達がコインを巡って醜く奪い合う様を見て、大河は嘗て蒐集家が出した毒の宝を思い出し男達を止めようとすれば蒐集家が鑑定を勧める、蒐集家に腕を掴まれた男は無言でその光景を見ている。
大河が鑑定をすれば500万ログコイン:渡しすぎなのでは?とある、害を為すような物でもない上に蒐集家にとってははした金にもならい物だろうとコインを奪い合う男達を置いて場所を移動する事にした…。

「やあ、大河君。そちらは?」
「こいつの知り合いらしい」
「あ、大河さん、蒐集家さん!一緒に飲もう!」
《ラグライック商会》の《カーソン支店》で先に合流していた千歳とラジカと晴海達がやって来た大河と蒐集家、そして見知らぬ男を席に座るように言いすぐに淹れたてのお茶が運ばれる。
「こ、こんな…名店…すみません…こんな格好で…」
「いえ、構いませんよ。どうぞ」
座った男が委縮し椅子の上でそわそわしているが、パラッドは丁寧に淹れたお茶を注いだカップを置く。
「蒐集家さんの知り合い?」
「ええ、友人ですよ」
『え?』
「お前…友達いたのか…ラダカは違うと言っていたしな」
「意外ですね、性格が破綻している貴方に友人がいるとは」
「ラジカ殿、高名な…それはそれは多くの逸話を持つ蒐集家殿ですから……んん…友人も沢山いるでしょう?」
「こんにちは!俺は晴海だよ!」
晴海が無邪気に訊ねれば友人だと返し、大河が本当かと疑いラジカは心底以外そうに言いコーカスは咳払いをして笑いを堪え晴海は笑顔で自己紹介をする。
「蒐集家っていえば、《願望の魔鏡》って言われているよな」
「随分古い呼び名を知っていますね」
フルトドットがそう言えば蒐集家は口元を歪ませ嗤う…チリン、千歳は首を傾げラジカとコーカスの空気が固まる。
「がんぼうのまきょう?」
「願いを叶えてくれるが代償がある、代償はあるが願いを叶えてくれるって」
「蒐集家さんはいつも色々してくれるよ?でも代償なんて……」
「実は皆さんは常に蒐集家殿に対価を支払い続けているんですよ、私は蒐集家の二つ名で知っている物は《願いの歪匣》ですね」
晴海が首を傾げフルトドットが答える、晴海は代償は払っていないと言えばコーカスが実は支払っていると告げた…。

第016話 《アシュエット》偏 お別れ
「すごい!すごい!」
「これは本当にすごいわ」
「いいのか!こんなよくして貰って」
「ええと、いやあーははは…」
すっかり綺麗になり頑丈になり広くなった古い宿、外観こそ今までと変わらないが中はかなり変わった。
ネイン達は感動し驚きはしゃぎ、蒼夜は外神のすごさを改めて知り、これはやりすぎだなーと苦笑いを浮かべた。
「安全面や防衛面、女性エリアと男性エリアを分けたのでこの位の広さは必要かと思って用意しました…」
女性のお客にも来て欲しいというネインの希望を叶えた結果、空間魔法で男性が入れないエリアを作り、浴場もいくつか造り地下まである宿にネインはぴょんぴょん喜んでいた。
「悪意がある人は入れませんし、鍵は従業員方がお客様と一緒に扉の前で魔力を注げば魔力が鍵になり退出する時はもう1度魔力を注げば退出したお客様は入れません。全ての部屋をすぐに使わなくてもいいと思います」
「うん、皆が無理しない範囲で回せる部屋だけ解放して売り上げが出てくれば拡大していけばいいよ」
外神の説明に口をぽかんとしている、暫くは今までの客室数で回していくと言うのでそれが良いと外神は頷く。
「私が大きくなる頃には世界一の宿にするよ!だから…だからまた絶対来てね」
「………そうだな、来れたらいいね」
「うん!」
ネインは小さい身体で手を大きく広げる、蒼夜に今にでも泣きそうな顔で笑い蒼夜も笑う、出来るかどうかは分からないがそれもネインは分かっていてそれに応えた。
説明が終わり、別れがたくなると言うので《異界鳥》に戻る事にし、《ローレスエリア》から戻ったら様子を見に行こうと決め転移で戻った…。





あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EX~売れない男は異世界で夢を見るけど現実も見る~
track.044 名前
「鳥が戻って来たんだ、すぐにこちらに向かうからこの先の村で合流したいとの事だ」
「分かりました」
「村には明日の昼には着く、合流した後はあの場所を教えて荷物等の回収をするそうだ」
御者が戻って来た鳥からの返信を鍔騎達に教えサックが頷く、だが御者の顔はよくはない。
「馬車の荷物の確認と話しを聞きたいそうだ、村に少し留まる事になりそうだ」
「みんななのか?予定とか大丈夫なのか?」
「大丈夫ではないが事は事だ。一応傷薬や食料は手を付けた事は伝えたが、この商隊は《コカトリク》の大きな商会の商隊が全滅したんだ、今頃商会は大混乱だろう」
御者は酷く疲れていた様子で乗客達もその話しに項垂れる、余程重要な荷物だったんだろうと御者は言い鍔騎は考え込む。
「分かりました」
「そうだな、すぐに《コカトリク》に行けるように話すよ」
「ああ…」
「この後見張りは私がします」
「…そうか助かる」
サックとガブは何食わぬ顔でそう告げ馬車に戻りさてどうしようと、どう誤魔化そうかと頭を捻る事にした。

「まあ、かなり重要な荷だし回収したいだろうね」
「村には彼は入らず何処かで待機して貰いましょう」
「そうだな、ミック達に頼むか」
「……」
馬車の隅で子犬の背中を撫で雛が肩に止まっている少年を3名で見つめ隠すしかないかと結論を出す、村の手前で馬車からガブと降りて森の中にいて貰うという事に話しは纏まった。
「村に到着する前に戻って下さい」
「そうする他ないな、アコーズのお兄さんはそいつの事把握出来る?」
『問題ありません、ミック達がいれば把握は可能です。ミック達に森の奥に行って貰いましょう、食料もスライムが収納持ちなので心配もありません、随時状況を報告します』
「助かるな、えーと君…名前はアルトはどうかな?」
「……ぁ」
仮の名としてアルトはどうだろうと提案すれば小さく魔族の少年アルトは頷く、鍔騎はほっとし些か不安はあるが夜も深まりサックは見張りに向かい、ミック達がいるのでする必要も無いが乗客達の手前ガブと鍔騎も交代を買って出て順番で休憩を取りながら夜を過ごした…。

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