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第一部 不毛の大地開拓 頑張ろう編
26 ドワーフに注文
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商業ギルドの中に入るとなんだか騒がしい、遠くからズィーガーが詠斗を見つけトタトタやってくる。
「エイトさんようこそー。ささ、こちらへ」
なんだか顔に汗を流しながらふぅふぅ言っているが前回よりも広い応接室に通される、ソファにはドカッと座って腕を組む小さいが威圧感のある髭の長いおじさんが座りその傍らには冒険者ギルドのマスターダンダそしてゴーテンが立っていた。
「よぉ」
「ダンダさんどうも」
「お茶をお持ちしました、ささエイトさん、ほら皆さんも座って」
ギルドの職員からお茶のセットを受け取りさっさと扉を閉め、コップをそれぞれの席に置き木で作られたピッチャーの様な物からお茶を注いでいく。
「まず俺から、エイトお前が商業ギルドに卸した物を今回から半分冒険者ギルドが素材として買い受ける。それを了承してほしい」
ダンダが1人掛けソファから立ち上がりツルツルの頭を下げる、エイトは首を傾げ反対の席のズィーガーの方を見る。
「えとですね、申し訳ございませんエイトさん、商業ギルドの情報が漏れてしまい冒険者ギルドの方にギョロリの件が知られてしまいました。なんとお詫びを申し上げたら…」
今度はズィーガーが立ち上がり深々と頭を下げる、後ろに控えるゴーテンの顔色も悪いし目の下の隈も酷い。
「えと…それはズィーガーさんが良ければ俺は構いませんが…」
「そうか!助かるこっちも必死なんだ!」
「ダンダお前!」
「先にそっちがうちからエイトの事を調べて良い条件で引き抜いたからだろうが!」
「それは、当然だろう!安い金額でエイトさんから資材を買い取ろうとするし、圧力をかけてどうやって手に入れたか聞き出そうとするからだ!」
「それはそうだろうよ!冒険者になったばかりのヤツがギョロリをどうやって倒したのか知りたいだろうが!」
「あ、あの分かりました、冒険者ギルドにも商業ギルドと半分で買い取っても良いですが条件があります」
詠斗の言葉にダンダとズィーガーの口論がピタリと止まり、落ち着きを取り戻し咳払い1つをしソファに座りなおす。
「俺の事は詮索しない、知らべない、強要しない。これを守って貰えるなら良いです」
その言葉にズィーガーがニヤリと笑い、ダンダが苦虫を噛み潰した顔をした。
「勿論ですとも、詠斗さん。今回はこのような不手際申し訳ありません、ですがこのズィーガーその言葉しかと胸に刻みます」
「ぐ…、わ、分かった。しかたねぇ、お前の事は一切詮索しねぇ。今各地のギルドは資材が慢性的に不足している、いまこの《トタラナ》はダンジョンに名のある冒険者達が王命で挑んでいる、武器や資材の消耗が激しい、その出所が不明瞭だとしてもそこはこの際目を瞑る」
「分かりました、だったら買い取りに出したものは好きなように扱って下さい、俺はお金が入ればいいんです」
「ほうか、ならぁ次はわしゃの番だな」
今まで黙って聞いていた、小さいおじさんが髭に覆われた口を動かす。
「こちらは、《トタラナ》にいるドワーフの方々を束ねる…」
「ドリィーガンちゅぅもんじゃ」
ゴーテンが商会している最中に自分で自己紹介を始める、ドワーフ…ゲームなどではショップや武器などに関わる存在がまさか目の前にいるとは、詠斗は内心踊ったがそれを今は堪える。
「詠斗といいます」
「おましゃんが、この針の持ち主じゃろ」
ゴーテンに渡したソーイングセットの針を指しドリィーガンが尋ねる。
「そうです、俺のです」
「こんな見事に細く小さい針をわしゃぁ、みたことないん。だが、出所を聞くのは今の話しの後じゃぁ野暮だろ」
「そうして貰えると助かります」
「わしゃぁも長く生きとりゃするが、まだまだじゃとこの針を見ておもうた。いぃもんみせてくれて礼が言いたいからぁ、ゴーテンに無理を言った」
「申し訳ありません、エイト殿。どうしてもとドリィーガン殿が聞かなくて…」
「良いですよ」
「わしゃも、このくらいの針を作ってみせるん」
と三者の話が一息着いた所で、ゴーテンが試作のショルダーバッグを3点詠斗に見せる。
「わ、すごい!」
「我らが誇る商会の制作部が魂心込めて作り上げました」
「既に注文や問い合わせなどが多く、嬉しい悲鳴をあげています」
淡い緑、青、朱色の3種類のショルダーバッグが並び、詠斗が手に取り肩に掛けてみる。
「うん、軽くて外ポケットが付いていて最高です!友達にも贈りたいので良ければこの緑と青のショルダーバッグを売ってくれませんか?」
「差し上げます、使って下さい。我々からの礼です」
「俺も注文したぞ!」
「わしゃぁの工房も制作に携わっちょる。わしゃも使う、このカバンは両手が使えて効率ぁが良い」
「良かった…あ、買い取りと解体お願いしたいんですが」
「もちろんですとも、潤沢に資金を用意しましたぞ」
本来の目的を忘れかけていたが、まずは住人も増えた事だし稼がねば。
「じゃ、だしまーす。ギョロリの鱗と骨と身は食べたいからこの位で…後この貝も殻は売りたいんですが、中身は食べるんで、それとこのエビは解体して食べられる様に…であとまた薬草も採取したのでそれも買い取って欲しくて…」
『……………』
偽装した収納袋モドキから次々並べていく、テーブルにも置ききらず、敷いてもらった茣蓙にも並べていく、その間詠斗以外誰も口を開かなかった。
「こんな感じです」
「ギョロリの骨はわしゃぁの所にも売ってくれぇ!これで細い針を作るんじゃぁ!後ギュルロ貝もー中身いや!殻も!美味いのじゃ~殻は資材にするゎ」
「いや、投擲に!骨!鎧に鱗!」
「ジャルバル!珍味!高級品!です!」
「ギュルロ貝のあの宝石は!?いや、ジャルバルの身を食べるんですか!?是非、ほんのほんの少しだけでも!エイトさん!?」
詠斗以外全員が大興奮をしている、ちょっと引いてしまった。
「エイト殿ぉ、貝、中身をわしゃに1つだけでも売ってくだしゃらないか!昔、昔1度だけ食べた味ゃ忘れられんのじゃ~何でもするからの~」
「ジジィずるいぞ!俺もくいてぇ」
ドリィーガンが詠斗の足にしがみ付く、重い非常に重いが最後の言葉に詠斗はピンとくる。
「何でも?なら貝10個と料金は払うので網焼き用の網と鉄板とヘラを作って欲しくて」
「10個!?な、なんでもするぅ」
「ギュルロ貝は1つ100,000ログはしますよ!宝石付きならその10倍です」
湖で取り放題ですとは言えず、調理器具が手に入るなら構わない。
「どんな、ものかおしゃぁてくれぇ」
必死過ぎてちょっと可愛く見える、ドリィーガンに網と鉄板とヘラの説明をした。
「なるほどぉ、鉄は高いが構わんか?」
「はい」
「しかし、面白いのぉ。出来たらわしゃぁの貝も焼いていいかのぉ」
「はい、勿論です」
なら、早速と体型に似合わない俊敏な速さで消えていく。
残りの解体や、計算は冒険者ギルドと話し合いをするので時間停止機能の収納袋に納めて明日引き渡す事になり、商業ギルドを後にした。
「さあ、帰ろう…」
「エイトさんようこそー。ささ、こちらへ」
なんだか顔に汗を流しながらふぅふぅ言っているが前回よりも広い応接室に通される、ソファにはドカッと座って腕を組む小さいが威圧感のある髭の長いおじさんが座りその傍らには冒険者ギルドのマスターダンダそしてゴーテンが立っていた。
「よぉ」
「ダンダさんどうも」
「お茶をお持ちしました、ささエイトさん、ほら皆さんも座って」
ギルドの職員からお茶のセットを受け取りさっさと扉を閉め、コップをそれぞれの席に置き木で作られたピッチャーの様な物からお茶を注いでいく。
「まず俺から、エイトお前が商業ギルドに卸した物を今回から半分冒険者ギルドが素材として買い受ける。それを了承してほしい」
ダンダが1人掛けソファから立ち上がりツルツルの頭を下げる、エイトは首を傾げ反対の席のズィーガーの方を見る。
「えとですね、申し訳ございませんエイトさん、商業ギルドの情報が漏れてしまい冒険者ギルドの方にギョロリの件が知られてしまいました。なんとお詫びを申し上げたら…」
今度はズィーガーが立ち上がり深々と頭を下げる、後ろに控えるゴーテンの顔色も悪いし目の下の隈も酷い。
「えと…それはズィーガーさんが良ければ俺は構いませんが…」
「そうか!助かるこっちも必死なんだ!」
「ダンダお前!」
「先にそっちがうちからエイトの事を調べて良い条件で引き抜いたからだろうが!」
「それは、当然だろう!安い金額でエイトさんから資材を買い取ろうとするし、圧力をかけてどうやって手に入れたか聞き出そうとするからだ!」
「それはそうだろうよ!冒険者になったばかりのヤツがギョロリをどうやって倒したのか知りたいだろうが!」
「あ、あの分かりました、冒険者ギルドにも商業ギルドと半分で買い取っても良いですが条件があります」
詠斗の言葉にダンダとズィーガーの口論がピタリと止まり、落ち着きを取り戻し咳払い1つをしソファに座りなおす。
「俺の事は詮索しない、知らべない、強要しない。これを守って貰えるなら良いです」
その言葉にズィーガーがニヤリと笑い、ダンダが苦虫を噛み潰した顔をした。
「勿論ですとも、詠斗さん。今回はこのような不手際申し訳ありません、ですがこのズィーガーその言葉しかと胸に刻みます」
「ぐ…、わ、分かった。しかたねぇ、お前の事は一切詮索しねぇ。今各地のギルドは資材が慢性的に不足している、いまこの《トタラナ》はダンジョンに名のある冒険者達が王命で挑んでいる、武器や資材の消耗が激しい、その出所が不明瞭だとしてもそこはこの際目を瞑る」
「分かりました、だったら買い取りに出したものは好きなように扱って下さい、俺はお金が入ればいいんです」
「ほうか、ならぁ次はわしゃの番だな」
今まで黙って聞いていた、小さいおじさんが髭に覆われた口を動かす。
「こちらは、《トタラナ》にいるドワーフの方々を束ねる…」
「ドリィーガンちゅぅもんじゃ」
ゴーテンが商会している最中に自分で自己紹介を始める、ドワーフ…ゲームなどではショップや武器などに関わる存在がまさか目の前にいるとは、詠斗は内心踊ったがそれを今は堪える。
「詠斗といいます」
「おましゃんが、この針の持ち主じゃろ」
ゴーテンに渡したソーイングセットの針を指しドリィーガンが尋ねる。
「そうです、俺のです」
「こんな見事に細く小さい針をわしゃぁ、みたことないん。だが、出所を聞くのは今の話しの後じゃぁ野暮だろ」
「そうして貰えると助かります」
「わしゃぁも長く生きとりゃするが、まだまだじゃとこの針を見ておもうた。いぃもんみせてくれて礼が言いたいからぁ、ゴーテンに無理を言った」
「申し訳ありません、エイト殿。どうしてもとドリィーガン殿が聞かなくて…」
「良いですよ」
「わしゃも、このくらいの針を作ってみせるん」
と三者の話が一息着いた所で、ゴーテンが試作のショルダーバッグを3点詠斗に見せる。
「わ、すごい!」
「我らが誇る商会の制作部が魂心込めて作り上げました」
「既に注文や問い合わせなどが多く、嬉しい悲鳴をあげています」
淡い緑、青、朱色の3種類のショルダーバッグが並び、詠斗が手に取り肩に掛けてみる。
「うん、軽くて外ポケットが付いていて最高です!友達にも贈りたいので良ければこの緑と青のショルダーバッグを売ってくれませんか?」
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「俺も注文したぞ!」
「わしゃぁの工房も制作に携わっちょる。わしゃも使う、このカバンは両手が使えて効率ぁが良い」
「良かった…あ、買い取りと解体お願いしたいんですが」
「もちろんですとも、潤沢に資金を用意しましたぞ」
本来の目的を忘れかけていたが、まずは住人も増えた事だし稼がねば。
「じゃ、だしまーす。ギョロリの鱗と骨と身は食べたいからこの位で…後この貝も殻は売りたいんですが、中身は食べるんで、それとこのエビは解体して食べられる様に…であとまた薬草も採取したのでそれも買い取って欲しくて…」
『……………』
偽装した収納袋モドキから次々並べていく、テーブルにも置ききらず、敷いてもらった茣蓙にも並べていく、その間詠斗以外誰も口を開かなかった。
「こんな感じです」
「ギョロリの骨はわしゃぁの所にも売ってくれぇ!これで細い針を作るんじゃぁ!後ギュルロ貝もー中身いや!殻も!美味いのじゃ~殻は資材にするゎ」
「いや、投擲に!骨!鎧に鱗!」
「ジャルバル!珍味!高級品!です!」
「ギュルロ貝のあの宝石は!?いや、ジャルバルの身を食べるんですか!?是非、ほんのほんの少しだけでも!エイトさん!?」
詠斗以外全員が大興奮をしている、ちょっと引いてしまった。
「エイト殿ぉ、貝、中身をわしゃに1つだけでも売ってくだしゃらないか!昔、昔1度だけ食べた味ゃ忘れられんのじゃ~何でもするからの~」
「ジジィずるいぞ!俺もくいてぇ」
ドリィーガンが詠斗の足にしがみ付く、重い非常に重いが最後の言葉に詠斗はピンとくる。
「何でも?なら貝10個と料金は払うので網焼き用の網と鉄板とヘラを作って欲しくて」
「10個!?な、なんでもするぅ」
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湖で取り放題ですとは言えず、調理器具が手に入るなら構わない。
「どんな、ものかおしゃぁてくれぇ」
必死過ぎてちょっと可愛く見える、ドリィーガンに網と鉄板とヘラの説明をした。
「なるほどぉ、鉄は高いが構わんか?」
「はい」
「しかし、面白いのぉ。出来たらわしゃぁの貝も焼いていいかのぉ」
「はい、勿論です」
なら、早速と体型に似合わない俊敏な速さで消えていく。
残りの解体や、計算は冒険者ギルドと話し合いをするので時間停止機能の収納袋に納めて明日引き渡す事になり、商業ギルドを後にした。
「さあ、帰ろう…」
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【作者より、感謝を込めて】
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