あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第2部 スタートはゴール地点から 本が読みたければ稼がねば編

15 アウトランダーズ商会

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スマートフォン講座が終了(全員覚えが早くすぐにマスターきゅう達含む)し、湖に来ていた。

「ギョロリって、こういう魚か…ブラックバスみたいだな」

「見た目は怖いんですけどね」

「あの湖の奥に行きたいが、船がいるか」

広い日本で言う芦ノ湖みたいに横長のようで、向こう岸が全く見えない。

大河と詠斗は狩りを行いチグリスがギョロリを捌く、ギュロル貝も併せて風魔法で揚げていく。

ナイルと千眼はきゅう達の為に巾着袋を縫い、モグラ達も森の中で採取しみんなで働いていた。

「神々から鱗と隕石売らない代わりにビールの無限開放と、ポイント3,000ポイントの加算がくるとはツイているな」

「俺もポイント貰えましたし、ショップもハル達のお陰で植える物も増えたし、良いことばかりですね」

スマートフォン講座終了後にステータスを確認した所、大河はビールの無限開放(缶はビールを飲み終わると消える 依存性も高くなく アルコール控えめ カロリーゼロ 味は変わらず)というかなりの気の遣われ方(さては神々の中で依存しているヤツがいるんじゃないのか?)とポイント付与(商会立ち上げと新しい住人達が増えた件)での祝いのようだ。

詠斗も同様に新しい住人が増えた祝いのポイントが付与と、園芸ショップの品数が増えた事で楽しみが増えた。

「貝もこんな物か」

スキルの鑑定がポイント200ptで精度(より高く売れる物が分かる、真贋(?)が付いたのでそれもさくっと交換した。

鑑定 ギュロル貝:この小さめの貝2つに石入ってます 後湖の中央にもっと魚いますよー と教えてくれる。

「ドワーフに頼むか」

ビールのお陰で仕事の依頼がスムーズになりそうだ、貝もある、今日も忙しくなりそうだ。

『もぐ』『もぐっ』『もぐぅ』きゅう達が戻って来たのか、きゅうが風魔法で収穫物を運んでくる、キノコや薬草や花や木の実に果物と盛り沢山を丸太のテーブルに載せた。

「わあ、すごい沢山あるね!」

「どれ…」

鑑定 花:貴重な花 高く売れる 薬草:質がよく 高く売れる 木の実:貴族が好む 高く売れる …金になるならよし。

「みんなありがとう、村で売って来てもいいかな?」

『もぐっ』花と薬草と木の実の半分を売りに出し、残りは食べたり婚礼の飾りに使おうと決め収納する、モグラ達は早速畑仕事をしたいらしく、詠斗から苗を貰って嬉しそうにしている。

「ゆっくりやってね、土もここに積めばいい?」

モグラ達はペコペコ頭を下げている、社畜根性みたいなものを感じて詠斗は複雑だった、何か娯楽でも与えないとずっと働いていそうだ。

「ハル達、まず畑仕事の前にお茶にしましょう。果物と野菜もありますよ」

針仕事を止めナイルと千眼がお茶の支度を始め、モグラ達がそちらに向かう。

「それじゃあ、行ってきます」

「行ってくる」

「ん…」

『いってらっしゃい』



転移魔法でテントに移動し、冒険者ギルドの裏手に出る。

まずは商業ギルドで、購入を頼んだものと物件と服を貰いに向かう。

「騒がしいな」

大河が周辺を見渡すと冒険者達が慌ただしく、冒険者ギルドに向かって行くのを見ていた。

「何かあるのかな?」

「関係ないな、行こう」



「おい、例のトタラナのダンジョン。『勝利の謳』『獰猛なる咆哮』『勇敢なる牙』3つのパーティで挑んだ末に最終階層のボスで大敗して逃げ帰ったって」

「ああ、どのパーティもA級。『テンランド』からの依頼で莫大な予算組んでの攻略だったらしいがな」

「報酬目当てで付いていったヤツらは、殆ど帰ってこなかったらしい…」

「行かなかった俺らが正しいって事だろ、いまギルドで割りの良い仕事があるから、いまのうちに…」

こそこそと話しをする冒険者達、神聖王国が大々的に各国に触れ回り大規模な予算を投じて計画したプロジェクトが王手手前で破綻したのだ、諸手を挙げてお零れに預かればどんな目に合うか分からない。

こそこそとお零れに預かる位が丁度いい、そう一杯分程度の良い酒が飲める位で…。



「詠斗さん達お待ちしていました。こちらへ、お茶の準備をしますから」

「こんにちはー」

「どうも」 

応接間に通されればゴーテンが迎えてくれる、目の下の隈は酷い事になっているが、表情は明るい

「おまちしていました!いやあ、楽しい時間を過ごさせて頂きました、申し遅れました私はゴーテンと申します」

「大河だ、どうも」

ソファに座るとすぐにズィーガーが茶を運んでくる、香りの良い美味いお茶を頂く。

「まず、服な直しができました。ご確認下さい、我らが製作部自信の出来栄えです」

「どう?チグリス?」

「ん、いい」

「似合うな」

「大河殿の方は少しお待ち下さい」

「ああ、いつでもいい」

「それで代金ですがいくらですか?」

「代金は結構です、そのかわり…」 

チグリスがシャツとズボンを試着し、キツすぎず大きすぎることもない着心地で満足そうにしている。

代金を尋ねれば、ズィーガーとゴーテンが互いに頷き合う。

「この服の型を採らせて頂き、とう商会で売らせて頂けないでしょうか?」

「いいですよ」

「あと、良ければ大河殿の服も…」

「構わないが、少し寝た方がいいな。また来る時にその隈は治した方がいいな」

「いや、お恥ずかしい」

「その時話しは詰めればいい」

「承知しました」

「それと、商会の件だが。『アウトランダーズ商会』にきめた」

「良い名ですな、では登録しましょう。それと物件の用意が出来ています。4件ございます」

「全て見せて貰おう」



「はい、後ご注文頂いた商品は倉庫に全て用意しています。ご案内しましょう。こちらへ」 

全員席を立ち上がりゴーテンは製作部へと戻り、4人で商業ギルドの隣の倉庫のような建物に向かった。



「ここが、わかズィーガー商会自慢の冷蔵倉庫です」

「わあ、沢山商品が保存されていますね」

大河は辺りを見渡し吹き抜けの天井の高さと、外観よりも中が広い事に驚き試しに鑑定に掛ける 冷蔵倉庫:巨人族の叡知の結晶 建物内に魔石を埋め込み、永久凍土の万年氷を壁材に使っている たまには仕事しますよ…余計な一言以外はよかったなと思う、書店は?と尋ねるとまだですーと返ってくる。

「こちらがご注文の品です、確認して下さい」

「ありがとうございます、お金は商業ギルドの口座で足りましたか?」

「はい、全て合わせてサービスさせて頂き、1,120,000ログ程です」

「足りましたね、よかった。貝と魚と薬草も持って来たので買い取ってもらえますか?」

「もちろんですとも、素材も薬草も不足しておりますので、ありがたいですな」

「冒険者達が騒がしいのはそのせいか?」

「はい、ダンジョン攻略が上手くいかず。大勢の者達が怪我を負い戻って来ました」

「そうか…そのダンジョンを攻略すると何が手にはいる?」

「未だ、誰も攻略した事のないダンジョンです。一説によると不老不死若しくは若返りのアイテムとされています」

ズィーガーの遠くを見る眼差しにこれ以上聞くのを止めると、チグリスがズィーガーの前にたつ。

「それ、王命?」

「は、はい、表向きは…ですが」

「そう」

それきり会話を打ちきりチグリスが詠斗の所に行き収納から出しているのを眺めている、買い取りの品を倉庫の中央の台に全て載せた。

「この…花!それにこの薬草も!」

ズィーガーが置いてある花と薬草を手に取り驚愕を浮かべ、円らな眼を見開いた。

「この花や薬草を我々に売って頂けるんですか?本当に!?」

「はい、その為に持ってきたので…」

「この花と薬草は上級回復薬の材料になるんです!これがあれば欠損した部位も再生できますよ!」

「それはすごい!」

「なら、高く買い取ってくれるんだろう?」

「もちろんでございます!花1本200,000ログ、薬草は1束150,000ログで如何でしょうか?」

「んー、部位欠損を再生かぁ」

「なら1本220,000!薬草1束…170,000!」

「……」

「くっ、1本225,000!薬草1束175,000ログ…これ以上は!…無理です」

「良いだろう」

「うわぁ」

「大河笑ってる…」

口元を歪め笑う大河の笑顔に百戦錬磨の商人も後ずさる、その後ギョロリとギュロル貝も買い取りにこちらいつもの値段で大河も納得し、ここからだ本番に入る。

「ズィーガーさん、この小振りの貝2つここで今開けてみて欲しい」

「まさか!」

すぐさま冷蔵倉庫に保管されてる道具でギュロル貝を開けてみると、身の上に虹色に輝く真珠の様な宝石が現れた。

「な、なんと!この大きさは初めて見ましたぞ!最上級品ですぞ!それも2つも!」

「綺麗だな」

「わぁ」

「その身食いたい」

「なら、その身戻して貰っても良いですか?」

「え、この宝石が入った最上級とされこれも含め、高値で買い取りますぞ!国王陛下に献上すれば、『アウトランダーズ商会』の名も一躍知れ渡りますぞ」

「詠斗、大河食べたい」

「ズィーガーさん、特に名を広めたい訳でも歴史に名を残したい訳でもない。身内が食いたいなら食わせる。また持って来たときは身も売る、これでどうだ?」

「……はい」

「詠斗焼いて」

「戻ったらね」

「ん…」

「で、この宝石幾らで買い取ってくれる?」

「う…2つで4,000,000ログでは?」

「…1つだけにするか売るのは」

「くっ、分かりました。4,200,000では如何ですか?」

「他に査定に持っていくか」

「お待ちを!4,255,000!これ以上はどこも同じです!」

鑑定 ギュリル貝 宝石 最上級:勘弁してあげてください 大分頑張っていますよ 何故、向こうの味方をするのか鑑定よ。

「では売る、ギュロル貝の分と花と薬草の買い取り金額は商会の口座を作ってその中入金で構わないか?詠斗くん?」

「もちろんです、魚と他の貝の分は半分で俺は自分の口座に大河さんはどうします?」

「俺はコインで貰おう」

「ただいまご用意します、ギュルロ貝ですが1つ殻付きで100,000ログ…30個で3,000,000ログです今回は身を全て買い取らせて頂けるということで50,000ログ加算させて頂きます。ギョロリは頭は1つ10,000を20匹分、身は文句なし1匹23,000ログを20匹、骨は1匹30,000ログ20匹分合わせて4,260,000と。最上級回復薬に使われる薬草以外は薬草は質がよく1本14,000ログを15本210,000ログ、7,520,000ログを2人で半分という事なので3,760,000ログをお持ちしてもよろしいでしょうか?」

「ああ、頼む」

「では、また先ほどの部屋へ」



「すごい金額だな」

「ですねー」

「チグリス聞きたいことがあるんだが?」

「何?」

「『テンランド』国王の命令とさっき確認していたが何かあるのか?」

「あの国の王は不死鳥とドラゴンの半血種…ダンジョンのボスのアイテム…いらないと思うが」

「…ファンタジーだな、それなら不老のアイテムは必要ないな。本当は全く違うアイテムなのもな」

「ダンジョンなんか腹の足しにならないから知らないぞ」

「あはは、チグリスはそうだねー」

「千眼とナイルに聞くか」

ノックがされズィーガーが丸められた用紙と盆に載せられたコインを持って入ってくる、コインの数を確認し懐に仕舞った。

「で、こちらがこの『トタラナ』村の地図です、この印が付いた4ヵ所が用意した物件です。カギは私が持っていますので、今馬車を…」

「なるほど、この後まだ予定がある。ズィーガーさん口は堅いな?」

「え…」

大河の秀麗な顔がニヤリと歪む、ズィーガーは今日美形って笑うと怖いと学んだ…。
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