あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

文字の大きさ
254 / 1,079
第8部 晴れた空の下手を繋いで…

第7話 魔神皇と面食い魔王?

しおりを挟む
「はーしんど」
「何か辛い事でも?」
「気にしないでくれ、ライガルさん」
1通り龍皇国の重鎮達と挨拶を交わし、眩しすぎて顔を両手で覆う舵を真剣な眼差しでライガルが心配している。
「変な魔王だな、俺の蟲も引っ込んでるし」
「私の方もです、舵さんは魔王と教えて貰えなければわかりませんね」
「どの序列の魔王かも誰もわからないのだろう」
「不思議な方だ…」
「僕と千眼さん千華さんは13位と見立てているけれどね 

舵、崇幸、ライガル、ティス、ニジェルガ、ラージュ、千歳が話す、舵はもうこの面子の顔しか見ていない。
「ねえ?それなに?」
背後で抑揚の無い声がする舵が振り向けば、黒を何度も塗り重ねた色合いの髪と左眼は黄昏、右眼は煌めく黄金の異彩を放つ美しい青年がぬいぐるみの様な動物3体を抱え立っていた。
「また美形……きれー」
「?何これ?」
「あ、羽佐間 舵っていうんですが…」
「グリ?」
不躾な視線に顔を覗き込んでくるグローリーの人形めいた表情で距離が近づく、見かねた崇幸が間に入る。
「俺は皆藤 崇幸だ、君は?」
「グローリー…」
「グローリー君、舵に何か?」
「それ……?ベルン様の所にいると良い…」
「ベルン様?」
「うん……」
グローリーはそれだけ言うと懐記の方へ行ってしまう、ティスとライガルも一応龍皇国ではグローリーの保護者なので付いて行き訳を聞いてみる事にした。
「魔神であるグリ君の発言か…彼は意味の無いことは言わないだろうからね、ベルン君達の所に行こうか」
「……」
「舵?」
「あっ、何でもない」
舵は首を横に振り、千歳に案内して貰い子供達…ベルンのいる所へ連れて行って貰う。

「はわわ!かわいいーここは天国!?」
「《アタラクシア》だろ」
孤児院の子供達とベルン達が下街の住人やおりがみの作品やヒヨコと鳥と遊んでいる姿を見て舵が天国だーと喜べば、崇幸が冷静に答えた。
「かわいい!」
「皆、仕事してるし教室にも行っているのか」
「みんな、真面目で勤勉です。魔法の授業も熱心ですよ」
崇幸がお手伝いをしている子供達に感心し綴も微笑む、ベルン達の元へと案内して貰う。
「はー美少年ばかりー目が痛いー」
「その発言止めろ、お前《アタラクシア》に来て壊れてるぞ」
「えー、いや、ほら、周りが美形だらけだとこう、テンションが上がる!」
「あーはいはい、で、さっきの彼が言っていたベルンていう子はこの子かな?」
「はじめまして!ベルンです」
「カタンだよーこの子はカルン」
「俺はラピスフォルカートルゾニア!妖精王だぞ!ラピスと呼べ!抱っこしてもいいぞ!」
「ぼ、僕は魔王ですーこの子はエルダです」
『くみゅ!』
ベルンと一緒に小さい可愛らしいカタンと、やけに名前の長い偉そうな子供と魔王と名乗る少年と、なんだかデカイピンクのウサギのマスコットみたいなやつを紹介された。
「グリ君が舵さんをベルン君の側にいると良いと言っていたんだけど、ラピス君なら分かりますか?」
「あの、いかれた魔神皇の事なんか理解出来るか」
綴の問いかけに口を尖らせ崇幸の腕に抱っこされるラピスの頬をつつく舵、ラピスも満更でもなく受け入れている。
「俺達も皆と同じ所で暮らしているのでいつでも来て下さい」
「え?子供達だけで住んでいるのかい?」
「はい、モギ達はカタン君がいる周辺気候が合っているようで自由に暮らしています。カタン君のお父さんも毎日龍皇国から顔を見せに来ています、何より皆しっかりしてますから、食事等も最近はおりがみの子達がお世話しにいってますし」
「なにより、俺たちはちゃんとしている!」
「そうですね、働いて授業も受けて新しいお店造りも考えています」
「カタンたちおかねもちー!」
「それはすごい」
「俺よりちゃんとしている…」
「見習うか舵…」
「うん」
カタンもラピスと一緒に抱っこし、カタンの頭を舵が撫でてやる自信と希望に満ち溢れている姿が眩しい。
「僕もエルダもこちらでお世話になっているんですけど、ベルン君の側はなんというか暖かいというか心地良くて元気になります。舵さんにも必要な事なのかもしれないです」
「……そうかベルン君暫くお世話になってもいいかな?仕事するし家事もやるし…ゲームはちょっと我慢するし」
「はい」
「いいよー」
「ベルンとカタンが言うなら俺も良い」
「よろしくお願いします、舵さん」
『くみゅ!』
「舵…迷惑かけるなよ?」
「だ、大丈夫…多分」
グローリーの眼差し、黄昏の瞳は舵を見て黄金の瞳は違う誰かを見ていた様な気がする、何より…。
「はーもうみんな、可愛い!ヤバい!」
舵には天国かもしれない、可愛いは正義。

「バーベキューの準備出来たよ」
「舵っちはベルンちゃんとこ行くの?グリっちが勧めたらしいけど、わけ聞いても首傾げてるし」
「グリは意味ない事は言わないからな」 
「うん、夜は戻ってゲームしたりするし。可愛ら子達に囲まれてスローライフしてみる」
詠斗に呼ばれ鉄板に焼かれた肉や野菜や魚を渡され、ビールや酒に崇幸からのスキルコンビニのウィスキーも出され乾杯と共に宴会が始まった。

「やほー懐記、明日からバイトよろしく~」
「トランち遅いじゃん」
「ご奉仕ご奉仕」
「お疲れーほらゴシュっちも」
「ども~」
「ごちごち」
仕事をしていたゴーシュとトラングも合流し、酒と肉を受け取り宴に参加する、おりがみの作品やらヒヨコに鳥達は忙しなく懐記達の手伝いをしどんどん肉や魚が追加されては消えていく。
ガンドの肉も大鍋で煮込み柔らかくなった物が子供達に大人気で直ぐに無くなる、今度は臭みを薬草とミルクで取った物を野菜を沢山使い鉄板で甘辛く焼いた物を提供する。
神々からも催促が来たので供えながら、皆で交代して焼いていく。
お腹が一杯になった子供達に率が雑貨屋で新たに増えたシャボン玉を渡し、吹きかたを教えて黄昏の美しい空に向かって吹いていく。
「きれー」
「こんな風に空を見たのはいつ振りだ」
「異世界の空も良いですよね」
「そうだな」
晴海と綴と崇幸で並んで空を見上げる、もうじき夜の帷が降りてくる…。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜

九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます! って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。 ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。 転移初日からゴブリンの群れが襲来する。 和也はどうやって生き残るのだろうか。

世の中は意外と魔術で何とかなる

ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。 神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。 『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』 平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...