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第010部 魔人達に捧げる禍つ謳
第5幕 第16話待つ×STAGE.5ー16挑む
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STAGE.5ー16挑む
「カイム!?」
「ヤハネ、ボロボロじゃん」
「まあ、そりゃいろいろって!じゃなくてどうしてここに!?」
「まあ、そりゃいろいろ。説明は後々、ほら強力な助っ人連れて来たぞ。《傭兵王》様だ」
「って、俺かよ。いいけど」
「じゃ、頼むわ」
カイムがヤハネの様子を見てため息を吐き、ジラを全面に出す。
「あんたが聖者か」
「すみません、その呼び名は好きではありません。エピシュとお呼び下さい」
「んなもんどうでもいい、出るぞ」
「至宝はどうするんだい?」
「ヤハネ、どうすんだ?」
カイムがエピシュをチラリと見ればエピシュがたじろぎ返す、千歳が目配せし至宝がある事を確認した。
「《ドンドース》には渡したくない」
「そうだね、エピシュさん《意思の無効》を解除して下さい。僕の収納に入れよう」
「は、はい」
「……」
「で、そちらさんはどうする?やる?」
「私の目的は聖者なので続行させて貰おう」
「おい!そいつは《テンランド》の剣帝でソードブレイカーだ!」
「《テンランド》がねぇ、しかもソードブレイカーか厄介だなー」
「《傭兵王》か…そこの魔人よりかは持つかな。ではもう1度、良ければ聖者よ歌を歌ってはくれないか?」
「って、どうする?」
エピシュが魔力操作で《意思の無効》を解除し、水から引き上げ千歳が即座に収納に納めればジラが聖剣と魔剣を構え、鎧を邪魔にならない程度に纒い挑むがガジェストは構えもせずにエピシュに歌を乞う。
「いいじゃないですか、是非歌って下さい」
「あー勝てる気がしねえけどやるが」
「そんな事はない、君の一手私の首に届くに値する」
カイムが尋ね困った様な表情のエピシュ、蒐集家が嗤いエピシュは歌を歌う。
「じゃ、いくわ」
「ああ」
ジラが動く、ガジェストはまだ構えない真っ直ぐにジラの剣先に視線を向け一閃を投じた。
「うぐ」
『ジラ!』
「見事、己の血を見たのはいつぶりか…良い痛みだ」
「あーむり勝てない。千歳ー師匠連れて来い早めに、時間は稼ぐ」
「…!分かった、待ってて」
ジラの脇腹に一筋の血が散り、ガジェストの頬にも傷が走るが聖剣と鎧がジラを守り微々が入ってしまい、代わりに
ゲーターダイルラフテスの剣が出る。
「悪いな、後でゴーレム達に治して貰うからな」
「ほお、剣に愛されている…素晴らしい自分の武器からの愛でより我々は高みへと行く、私の剣ノォデーズも素晴らしい剣だ」
「そうかい、じゃもう1回行く」
「ああ」
ガジェストが薄く笑う、彼を知る人がそれを見たら明日は嵐かと空を見上げる位には珍しい物だった…。
「術者10名…散っている」
「無理に壊せば術者の命がありませんね」
千眼とひび割れた仮面を付け眼鏡を仮面の装飾の一部に変えたトゥナーがゴーレムを確認、素早く通信機越しに伝える。
「俺とカトゥーシュカとゴーレム半分で術者を潰しに行く」
「承知した」
「殺すなよ」
「まあ、なるべく」
「分かった」
フォンとカトゥーシュカに崇幸が声を掛け、千眼が蝶で周囲を撹乱、トゥナーとデュスノアでゴーレムと戦い、崇幸が風魔法で兵士の足止めを行っていた。
「崇幸さん!トゥナーさん!」
「千歳君!転移出来たという事は」
「まだです、ジラさんがピンチでトゥナーさんを呼びに来ました」
「ジラ君がですか?」
「《テンランド》のソードブレイカーですね」
「なるほど」
「おい、魔王そいつ連れていくなら足止めしろ。ゴーレムは術者を無効化するのが先だ」
「ああ、ならこれで。砂魔法発動」
「これは楽だな」
「借りますね」
「こっちも終わったら行くから」
デュスノアの我が儘に千歳が砂魔法を使い、ゴーレムと崇幸達以外入れない様に高い壁を作り、更に兵士が遺跡に行けないよう壁を囲み、崇幸に見送られ遺跡に戻った。
「あーつよい。首の代わりに髪持ってかれたけど」
「だよな!そいつヤバいよな!あー髪もったいねー」
「皆、連れて来たよ!ジラさん、髪が!」
「師匠交代してくれ」
「ジラ君…頑張って下さいよ。髪はどうしました?」
「その仮面姿格好がいいな、髪を切られた」
「僕もそう思ったんだよね、動画撮ろうか。短いのも似合うけど長い方がいいね」
「良いですね、大丈夫ですよ。すぐ伸びます」
「髪に良く効く薬出しましょうか」
「《仮面卿》か…死んだと聞いた生きているなら連れて帰ろう、喜ばれるな。それと髪は申し訳ない、似合っていたのに」
「お断りします、後ジラ君の髪の仇は取ります。率君が悲しみますし」
千歳がトゥナーを連れて戻れば、ジラの髪が首から下が斬られて地面に落ちた所で、全員なんなら斬った本人すら嘆くがジラだけは俺の心配もしろよと思った。
「《テンランド》のソードブレイカー500年以上彼を凌ぐ剣聖が現れず兼任している…僕でいけるか…駄目だった場合フォンさんを呼んで下さい」
「フォン…もしや《盗賊喰い》もいるのか…ちょうど良い手土産だ。どうだろうかそこの《傭兵王》《仮面卿》《盗賊喰い》の3名で私と…なんなら魔人または魔王を付けて戦わないか?蒐集家は…止めておくが」
「嫌がられていますね。なら、蒐集家やっちゃってくれません?」
「お、いけいけ」
「そうですね、多勢に無勢という言葉がありますし。行っちゃって下さい」
「だな、化け物には化け物で」
『神々が賭けを始めてます、今の所半々ですね』
「勝てるならやれ」
「…だそうです、どうします?」
トゥナーが深刻なトーンで言った後にガジェストの提案に乗っかる上に、ラジカ、ジラ、トゥナー、カイムについでの風早迄出て来て大河も煽り、蒐集家本人は薄く笑みを浮かべてガジェストに尋ねた。
「蒐集家か…少し待て、確認する……もしもし俺だ、これから蒐集家と一戦交え…ああ、そうか他には《傭兵王》《仮面卿》魔人と魔王とか色々いる、戦わないなら聖者は諦めた方が良さそうだ…ああ、それと《ラズライール商会》の支配人もいる……いや、子の方だ…ああ、後はそうだな《傭兵王》の髪なら俺が切り落とした……ああ、分かった…多い、メッセージに送ってくれ」
「あれって…」
「スマホだな…」
ガジェストが懐から出したスマホの様な物で通話を行い、千歳と大河が耳打ちし通話が終わって向き直る。
「待たせた、今回はこちらが引く事とする。ただ条件がある、先ずは俺が斬り落とした《傭兵王》の髪と蒐集家の身体の一部をとの事だ、聖者はそれで諦めるとの事だ」
「うぇ」
「髪位なら安い物でしょう」
「それで、私は何を渡せば良いですか?」
「案外あっさりした物だな」
「まあ、貴方とやるのも興味深いですが身体の一部位で済むならば」
「では、髪か爪を」
「爪は何枚にします?サービスで髪も付けますよ」
ガジェストがスマホをしまいジラの髪を拾い、蒐集家と向き合いラジカが嫌がるジラを説得し、蒐集家も気前よく同意した。
「少し待て…俺だ、爪は何枚いる?髪も付けてくれるそうだ…中々気前が良い…分かった。5枚で良いそうだ」
「分かりました」
蒐集家が収納からナイフを出し前髪を少し切り、その後左指の爪を躊躇いもせず右の親指と人差し指で根元から引抜いた。
「おい、爪全部なのか?」
「流石に痛いでしょ、それは」
「ひっ」
大河が無表情に爪を剥いでいく収集家に驚く、千歳も引いているし目を逸らす、爪を剥ぐ行為はこの場にいる蒐集家以外全員が驚き、エピシュは口元を抑え悲鳴を上げている。
「ほぉ、良いな。好みだ、どうだろう今度食事でも」
「おい、お前趣味悪いぞよせよせ、こんな見た目は一級品の中身最悪野郎なんか」
「激しく同意します、見た目だけは最高ですが中身は破綻していますよ」
「うわ、《テンランド》のソードブレイカーは悪食なんだね。確かに蒐集家さんの外観は芸術品だけど…」
「あー、もうヤハネとあんた、飯食おうぜ。ほらこっちに来い」
「食えんの!やった!腹減ってんだ!エピシュも行こ」
「ええといいんですか?」
「いいんじゃない、お菓子もあるしお前と食おうと思っていたのもある」
『お菓子!?』
蒐集家を口説くガジェストにジラ、ラジカ、トゥナーが口を揃える外見だけは完璧と褒める口で中身を貶す、カイムはそのやり取りに呆れヤハネとエピシュを呼んで崇幸の作った食事と飲み物と、マシュマロを入れた収納ショルダーバッグから出して3人で食事を始めた。
「ふ…俺は美しい見た目の味が最悪なトトナンカという食べ物が好きなんだ。蒐集家のような食べ物だな」
「へぇ、それは気になるね」
「持ってますよ、本当に美味しくないですが食べますか?」
「良いのかい?後で食べよう」
「《ラズライール商会》の支配人私にも売って欲しい、久しぶりに食べたい。それとメッセージが来たので幾つか購入したい物がある」
「まあ、見逃してくれたので構いませんよ」
「では…」
「うわ!なにこのお菓子!」
「雲を食べているようですね」
「マシュマロっていうんだ、作るの簡単だ。ほら食えよ、このカレーも美味いしモギのミルクもある」
「わー生きてて良かったーうまい!」
「はあ…このかれーというものも辛いですが…食欲が湧きます…」
蒐集家が剥いだ爪をガジェストに渡せばすぐに自分の収納に仕舞い、ラジカから購入したい商品をスマホを見ながら伝えるその横で、床に座りカレーとミルクにマシュマロを食べて笑みを浮かべる3人の姿があった…。
第16話×待つ
『《意思の無効》が解除され皆さん無事です、もう間も無く決着が着くでしょう』
《ドーバン》のオーケスの家の前《島船》グローリー宅、カジノタワー、畑に一斉に神々からの伝達が入り場が湧いた。
「良かった!」
「みんな早く帰って来るといいね」
「あ、焼き肉屋でパーティしましょう!予約しますね!貸し切りで」
『さんせーい!』
《島船》の大食堂で明日の食事の準備をしていた、率、詠斗、綴がはしゃいでいた。
「やったじゃん、はいスープね」
「並んで下さい」
「数は十分ありますよ」
《ドーバン》のオーケスの家前では、懐記とカイネ、バルタルがスープを配りながら笑みを浮かべる、タナトスは無表情に書類を片付け、テスナとソーンは互いに顔を見合わせ笑っている。
「打ち上げは焼き肉屋貸し切りって」
懐記が綴から送られたラインを見て伝え、互いに笑い合うがスープや炊き出しを求める列は中々終わらない、オーケスに奴隷を診せにくる主人や家族も来る、ゴーレム達も世話しなく働くが心は皆軽い、後は待つだけだ皆が元気に帰ってくるのを…。
「カイム!?」
「ヤハネ、ボロボロじゃん」
「まあ、そりゃいろいろって!じゃなくてどうしてここに!?」
「まあ、そりゃいろいろ。説明は後々、ほら強力な助っ人連れて来たぞ。《傭兵王》様だ」
「って、俺かよ。いいけど」
「じゃ、頼むわ」
カイムがヤハネの様子を見てため息を吐き、ジラを全面に出す。
「あんたが聖者か」
「すみません、その呼び名は好きではありません。エピシュとお呼び下さい」
「んなもんどうでもいい、出るぞ」
「至宝はどうするんだい?」
「ヤハネ、どうすんだ?」
カイムがエピシュをチラリと見ればエピシュがたじろぎ返す、千歳が目配せし至宝がある事を確認した。
「《ドンドース》には渡したくない」
「そうだね、エピシュさん《意思の無効》を解除して下さい。僕の収納に入れよう」
「は、はい」
「……」
「で、そちらさんはどうする?やる?」
「私の目的は聖者なので続行させて貰おう」
「おい!そいつは《テンランド》の剣帝でソードブレイカーだ!」
「《テンランド》がねぇ、しかもソードブレイカーか厄介だなー」
「《傭兵王》か…そこの魔人よりかは持つかな。ではもう1度、良ければ聖者よ歌を歌ってはくれないか?」
「って、どうする?」
エピシュが魔力操作で《意思の無効》を解除し、水から引き上げ千歳が即座に収納に納めればジラが聖剣と魔剣を構え、鎧を邪魔にならない程度に纒い挑むがガジェストは構えもせずにエピシュに歌を乞う。
「いいじゃないですか、是非歌って下さい」
「あー勝てる気がしねえけどやるが」
「そんな事はない、君の一手私の首に届くに値する」
カイムが尋ね困った様な表情のエピシュ、蒐集家が嗤いエピシュは歌を歌う。
「じゃ、いくわ」
「ああ」
ジラが動く、ガジェストはまだ構えない真っ直ぐにジラの剣先に視線を向け一閃を投じた。
「うぐ」
『ジラ!』
「見事、己の血を見たのはいつぶりか…良い痛みだ」
「あーむり勝てない。千歳ー師匠連れて来い早めに、時間は稼ぐ」
「…!分かった、待ってて」
ジラの脇腹に一筋の血が散り、ガジェストの頬にも傷が走るが聖剣と鎧がジラを守り微々が入ってしまい、代わりに
ゲーターダイルラフテスの剣が出る。
「悪いな、後でゴーレム達に治して貰うからな」
「ほお、剣に愛されている…素晴らしい自分の武器からの愛でより我々は高みへと行く、私の剣ノォデーズも素晴らしい剣だ」
「そうかい、じゃもう1回行く」
「ああ」
ガジェストが薄く笑う、彼を知る人がそれを見たら明日は嵐かと空を見上げる位には珍しい物だった…。
「術者10名…散っている」
「無理に壊せば術者の命がありませんね」
千眼とひび割れた仮面を付け眼鏡を仮面の装飾の一部に変えたトゥナーがゴーレムを確認、素早く通信機越しに伝える。
「俺とカトゥーシュカとゴーレム半分で術者を潰しに行く」
「承知した」
「殺すなよ」
「まあ、なるべく」
「分かった」
フォンとカトゥーシュカに崇幸が声を掛け、千眼が蝶で周囲を撹乱、トゥナーとデュスノアでゴーレムと戦い、崇幸が風魔法で兵士の足止めを行っていた。
「崇幸さん!トゥナーさん!」
「千歳君!転移出来たという事は」
「まだです、ジラさんがピンチでトゥナーさんを呼びに来ました」
「ジラ君がですか?」
「《テンランド》のソードブレイカーですね」
「なるほど」
「おい、魔王そいつ連れていくなら足止めしろ。ゴーレムは術者を無効化するのが先だ」
「ああ、ならこれで。砂魔法発動」
「これは楽だな」
「借りますね」
「こっちも終わったら行くから」
デュスノアの我が儘に千歳が砂魔法を使い、ゴーレムと崇幸達以外入れない様に高い壁を作り、更に兵士が遺跡に行けないよう壁を囲み、崇幸に見送られ遺跡に戻った。
「あーつよい。首の代わりに髪持ってかれたけど」
「だよな!そいつヤバいよな!あー髪もったいねー」
「皆、連れて来たよ!ジラさん、髪が!」
「師匠交代してくれ」
「ジラ君…頑張って下さいよ。髪はどうしました?」
「その仮面姿格好がいいな、髪を切られた」
「僕もそう思ったんだよね、動画撮ろうか。短いのも似合うけど長い方がいいね」
「良いですね、大丈夫ですよ。すぐ伸びます」
「髪に良く効く薬出しましょうか」
「《仮面卿》か…死んだと聞いた生きているなら連れて帰ろう、喜ばれるな。それと髪は申し訳ない、似合っていたのに」
「お断りします、後ジラ君の髪の仇は取ります。率君が悲しみますし」
千歳がトゥナーを連れて戻れば、ジラの髪が首から下が斬られて地面に落ちた所で、全員なんなら斬った本人すら嘆くがジラだけは俺の心配もしろよと思った。
「《テンランド》のソードブレイカー500年以上彼を凌ぐ剣聖が現れず兼任している…僕でいけるか…駄目だった場合フォンさんを呼んで下さい」
「フォン…もしや《盗賊喰い》もいるのか…ちょうど良い手土産だ。どうだろうかそこの《傭兵王》《仮面卿》《盗賊喰い》の3名で私と…なんなら魔人または魔王を付けて戦わないか?蒐集家は…止めておくが」
「嫌がられていますね。なら、蒐集家やっちゃってくれません?」
「お、いけいけ」
「そうですね、多勢に無勢という言葉がありますし。行っちゃって下さい」
「だな、化け物には化け物で」
『神々が賭けを始めてます、今の所半々ですね』
「勝てるならやれ」
「…だそうです、どうします?」
トゥナーが深刻なトーンで言った後にガジェストの提案に乗っかる上に、ラジカ、ジラ、トゥナー、カイムについでの風早迄出て来て大河も煽り、蒐集家本人は薄く笑みを浮かべてガジェストに尋ねた。
「蒐集家か…少し待て、確認する……もしもし俺だ、これから蒐集家と一戦交え…ああ、そうか他には《傭兵王》《仮面卿》魔人と魔王とか色々いる、戦わないなら聖者は諦めた方が良さそうだ…ああ、それと《ラズライール商会》の支配人もいる……いや、子の方だ…ああ、後はそうだな《傭兵王》の髪なら俺が切り落とした……ああ、分かった…多い、メッセージに送ってくれ」
「あれって…」
「スマホだな…」
ガジェストが懐から出したスマホの様な物で通話を行い、千歳と大河が耳打ちし通話が終わって向き直る。
「待たせた、今回はこちらが引く事とする。ただ条件がある、先ずは俺が斬り落とした《傭兵王》の髪と蒐集家の身体の一部をとの事だ、聖者はそれで諦めるとの事だ」
「うぇ」
「髪位なら安い物でしょう」
「それで、私は何を渡せば良いですか?」
「案外あっさりした物だな」
「まあ、貴方とやるのも興味深いですが身体の一部位で済むならば」
「では、髪か爪を」
「爪は何枚にします?サービスで髪も付けますよ」
ガジェストがスマホをしまいジラの髪を拾い、蒐集家と向き合いラジカが嫌がるジラを説得し、蒐集家も気前よく同意した。
「少し待て…俺だ、爪は何枚いる?髪も付けてくれるそうだ…中々気前が良い…分かった。5枚で良いそうだ」
「分かりました」
蒐集家が収納からナイフを出し前髪を少し切り、その後左指の爪を躊躇いもせず右の親指と人差し指で根元から引抜いた。
「おい、爪全部なのか?」
「流石に痛いでしょ、それは」
「ひっ」
大河が無表情に爪を剥いでいく収集家に驚く、千歳も引いているし目を逸らす、爪を剥ぐ行為はこの場にいる蒐集家以外全員が驚き、エピシュは口元を抑え悲鳴を上げている。
「ほぉ、良いな。好みだ、どうだろう今度食事でも」
「おい、お前趣味悪いぞよせよせ、こんな見た目は一級品の中身最悪野郎なんか」
「激しく同意します、見た目だけは最高ですが中身は破綻していますよ」
「うわ、《テンランド》のソードブレイカーは悪食なんだね。確かに蒐集家さんの外観は芸術品だけど…」
「あー、もうヤハネとあんた、飯食おうぜ。ほらこっちに来い」
「食えんの!やった!腹減ってんだ!エピシュも行こ」
「ええといいんですか?」
「いいんじゃない、お菓子もあるしお前と食おうと思っていたのもある」
『お菓子!?』
蒐集家を口説くガジェストにジラ、ラジカ、トゥナーが口を揃える外見だけは完璧と褒める口で中身を貶す、カイムはそのやり取りに呆れヤハネとエピシュを呼んで崇幸の作った食事と飲み物と、マシュマロを入れた収納ショルダーバッグから出して3人で食事を始めた。
「ふ…俺は美しい見た目の味が最悪なトトナンカという食べ物が好きなんだ。蒐集家のような食べ物だな」
「へぇ、それは気になるね」
「持ってますよ、本当に美味しくないですが食べますか?」
「良いのかい?後で食べよう」
「《ラズライール商会》の支配人私にも売って欲しい、久しぶりに食べたい。それとメッセージが来たので幾つか購入したい物がある」
「まあ、見逃してくれたので構いませんよ」
「では…」
「うわ!なにこのお菓子!」
「雲を食べているようですね」
「マシュマロっていうんだ、作るの簡単だ。ほら食えよ、このカレーも美味いしモギのミルクもある」
「わー生きてて良かったーうまい!」
「はあ…このかれーというものも辛いですが…食欲が湧きます…」
蒐集家が剥いだ爪をガジェストに渡せばすぐに自分の収納に仕舞い、ラジカから購入したい商品をスマホを見ながら伝えるその横で、床に座りカレーとミルクにマシュマロを食べて笑みを浮かべる3人の姿があった…。
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『《意思の無効》が解除され皆さん無事です、もう間も無く決着が着くでしょう』
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「良かった!」
「みんな早く帰って来るといいね」
「あ、焼き肉屋でパーティしましょう!予約しますね!貸し切りで」
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「やったじゃん、はいスープね」
「並んで下さい」
「数は十分ありますよ」
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「打ち上げは焼き肉屋貸し切りって」
懐記が綴から送られたラインを見て伝え、互いに笑い合うがスープや炊き出しを求める列は中々終わらない、オーケスに奴隷を診せにくる主人や家族も来る、ゴーレム達も世話しなく働くが心は皆軽い、後は待つだけだ皆が元気に帰ってくるのを…。
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【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
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楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
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復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
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気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
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死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
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