あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

文字の大きさ
620 / 1,079
第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第02話 オフィスが来た/第2話 《アストマーズ》

しおりを挟む
第02話 オフィスが来た
「はぁ…」
何度目かの溜息、投獄だった場所は更地になり現在はタナトスの奴隷ギルドに新たに療養街の支配者基支配人となったトワンとミカイ、ヴィッセや奴隷ギルドの職員の面々と大河が座っていた…。
「地上30階地下5階の高層タワーだ、これ全てがタナトスお前のオフィスになる。崇幸さんがジム…運動や体のバランスを整える場所にプールにラウンジ、食堂やバーもある。お前専用フロアは25階から30階と屋上だな、自由に使ってくれ。足りなければ崇幸さんが調整してくれる。一応30階にベッドルームと風呂とお前個人の執務室がある。使ってみてくれ」
「すげぇな」
「ああ……これを置くのか…目立つな」
「こういった建物が沢山置かれるからそうでもないかもな、このオフィスビルは療養街の中心に置く。此処を起点に様々な建物を建てると言うか置いていく」
タナトス達の前のテーブルに置かれた縮尺された高層ビル、周囲に画面が浮かび内部も公開され周囲は唖然としていた。
「ウォルゾガとカーテスからは食事は1日1回は一緒にしようと言っているから、それ位は聞いてやってくれ。俺はこれを療養街に置いて行く、いつでも移転可能だ」
「………いいでしょう」
タナトスはそれを受け入れ大河が療養街に転移する、引き続き奴隷ギルドの仕事や話し合いを続けた。

「うん、崇幸さん達は今いる《エンブ》を2日に出て、後2つか3つの街に中継器を置いてこちらに来るから、やはり《ナイジアナ皇国》で合流がいいね」
「そうですね、《空船》は舵さんと燈火さん率さんが識さんとゲーテさんと意見を出し合って中継器を置く街を決めているので《ヴワムス王国》への到着は少し先になりますね、ニジェルガ陛下の書簡は届いたそうなので警戒はするでしょうから」
「そう、それならいいね」
「千歳、ラジカ殿」
「ああ、おはようございます。フィズさん、フォン君とフェシェスタさんの件は申し訳ない」
「気にするな、あいつらならどうせ異界でも酒を飲んで遊んでいるさ、何処へ行っても変わらない。一応父上と母上に報告しに行くよ、丁度布も出来たしな。識殿に聞いたら《空船》でもう少し進んだ先で転移すれば郷に行けると言われたからな」
「それなら、こちらかも手土産を用意しますね、酒はどうです?お菓子は?」
「それはいい、酒は母上が菓子は父上が好きだな」
「それは良かった、用意してきますね」
「あちがとう、それと…」
「はい?」
「無理はするなよ、魔王とは言え休息が必要だろう?ラジカ殿」
「そうですね、この後コーヒーを飲みに行きます。今日は早めに仕事切り上げます」
「それはいい、では俺はベルン達の所へ戻るよ」
《空船》の千歳の執務室でラジカと仕事を片付けていると、フィズが訪れ一度フォンとフェシェスタの件で郷にも戻るというフィズ、以前頼んだ布も完成したと嬉しそうなフィズに千歳がこちらからも手土産を用意すると言えば顔を綻ばせる、フォンやフェシェスタの笑顔とはまた違い落ち着いた笑みだ。
そして千歳の顔を見て休息を勧める、自分は今そんな酷い顔色なのだろうかと思いラジカを見ればラジカはこの後コーヒーでも飲みに行くと言う、その言葉に千歳は甘える事にした。

第2話 《アストマーズ》
「これ、船?」
「そのようだ、中に何人も乗っているようだけど…やばい存在が結構いるね」
「この世界の人?って言うのも変?」
「ああ、異界からの客だよね?珍しいこいう場合は…」
「ようこそ!《アストマーズ》へ!でいいんじゃない。俺はジュカ!こっちは俺の相棒のマゥ」
「私はファーツコクスだ、ようこそ《アストマーズ》へ」
「俺は東川 懐記、よろ。話し聞きたいから中入ってよ、茶でも出すわ」
「いいのかな?不用心すぎだと思う」
「あー俺こう見えて人を見る目はあるから、そっちのマゥっちもどうぞ。野菜ある、食う?」
「わ。マゥ!」
《事鳶》の操作室の扉を懐記が開けば物珍しそうに見ている、2名と馬と目が合いこの世界の話しを聞こうと思えばかなり友好的な上、こちらが不用心だと言う位だ、わざわざ先に名乗ってくれた上に此方が異界から来たと知った上で会いに来てくれたのであるならば話しを聞くには最良の相手だと懐記は思い中へ案内すれば、野菜という言葉に翼を生やした黒い馬が先に入ってしまう。

「それは、野菜だけど食えねぇぞ。腹壊すから止めとけ」
「こっちの野菜にすると良い…と言いたい所だが、異界の野菜をあげても良いのか?」
「問題無さそうです…この馬は…」
「魔法生物さ、俺の相棒」
奥にやって来たマゥが真っ先に向かったのはマンドランドとお化け野菜達、捕食される気配を感じフォンやシュリの後ろに隠れる強いと謂えども捕食者と野菜達では分が悪い、シュリが野菜をあげても良いのかと聞けば少し考え頷く、マゥを鑑定した外神の後ろでジュカが自慢げに答えた。
『もちゃ?』
『うまぁ』
『まぁ?』
魔王と起きたエクトとセレネが出された野菜を一心不乱に食べるマゥを見ている、セレネのゴーレムの口が開きどばばと野菜が雪崩込んだ。
「セレネ、どこからその野菜出したんだ?」
「《アタラクシア》からだ…異空間に繋がっているようだ」
「え~すごぉい、セレちゃん」
!セレネ、こっちからも向こうに送れるのか?」
『?あーい』
「すごいぞ!」
ジラとイシュターがセレネのゴーレムを眺める、ギーギスが良い考えが浮かんだとセレネに確認を取れば少し首を傾げるが頷いた。
「へえ、お茶を用意するからジュカっちとコクスっちは座って」
「なんだか盛り上がっているじゃん」
「どうやら元の世界との連絡手段が出来たみたいだ」
そんな中ジュカとファーツコクスを椅子に座って貰い茶の準備を始め、外神が魔石をセレネの口に入れて《アタラクシア》に送って貰う事にした。
「これを神々に頼んで詠斗さん達のいる《アタラクシア号》の孔雀に渡して下さい、会話が出来ると思います」
『あーい………ナビヤーきたぁ』
「お、ナビヤかってお前も操作できるのか?」
『んーお金ぇ』
「コイツ金の匂いを嗅ぎつけて来たのか…」
「すごいな…」
セレネのゴーレムの口に外神が魔石を飲ませ今度はナビヤが交代で現れギーギスが感心すれば…ゴーレムなのに涎を垂らしたお金大好き魔人の幼児、フォンとマユラは引いていた。

「へぇ、ここは《アストマーズ》って世界なんだ」
「ファーツコクスは悪魔?悪魔って初めて聞く種族だな」
「《アタラクシア》には悪魔はいない…」
茶を淹れて懐記がクッキーや羊羹とせんべいを出せば、ジュカとファーツコクスは美味しそうに食べている、口に合ったようでイシュターやチェカとノイズも交え《アストマーズ》の話しを聞く。
「ここ《アストマーズ》は地上界には悪魔や人、中界には天人、天上界は天使に分かれ住んでいる。各界は広大ではないけどね、地上界は魔力と魔法で構成されていてこの世界に神はいない」
「ふうん、暫くはこの世界にいるけど構わない感じ?」
「いいんじゃない、イシュターとその青い毛並みの生き物?は目立つと思うけど」
「龍しかも神に近い存在と魔王はこの世界で異質だとは思うが、この地上界は基本興味や関心が薄い」
「そーそー《ホローリングレース》や賭け事とか?」
『《ホローリングレース》?』
聞きなれない単語に口を揃える、ジュカはニヤと笑うと瞳の奥にオレンジ色の炎の様な揺らめきが宿った…。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜

九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます! って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。 ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。 転移初日からゴブリンの群れが襲来する。 和也はどうやって生き残るのだろうか。

世の中は意外と魔術で何とかなる

ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。 神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。 『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』 平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...