あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第037話 好戦的だろ /第37話 すき焼き

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 第037話 大河の交渉 
「まず、《ヴリトヘル商会》の支配人と話したいんだが」
「もちろんすぐにでも可能ですよ、何せ貴族ですから融通は幾らでも」
「分かった、フェマーがどうなるが分からない、すぐに動こう」
「じゃ、すき焼きはその後だな。行こうぜ」
「……そうですね」
「何か問題でも?」
『タナトス様が気にしているのは以前あの島で《ヴリトヘル商会》と《アーブテ商会》と揉めているんです』
「余計な事を」
「んだよ、ししょーは滅多な事で揉めねぇってじじぃが言ってたぞ、よっぽどの事があったんだろ。いいじゃねぇか因縁のヤツと会うのも」
「流石はタナトス殿、そんな大物商会と揉めごとをおこすとは私も見習いたい胆力ですね」
「……」
「タナトス殿もコーカスも優先すべきはそのフェマーという人物をこちらに引き入れる事、動くのならば今というのならば行きましょう。《カラテント帝国》と事を構えてもこちらの戦力と背後の神々がいれば死者を出さずに勝てるという事ですよね、大河殿?」
コーカスが嫌味なのか肩を竦めよくもまぁといった感じでガイドの話しにわざとらしく驚き、アガニータは死者や負傷者が出なければいいだろうと言う。
「いや、俺は同盟を結びたいんだが。お前達なんで帝国と事を構える方に積極的なんだ?」
「そりゃ、圧倒的に勝てるからだろうよ。しかもこっちは大陸超えて戦力持ち込めるし向こうはこっちに手の出しようもないし、空飛ぶ船で上から攻撃し放題だからな」
「私1人でも帝国を落とせますよ?落としますか?回りくどい手を使って同盟を組むよりも従えた方が早いですよ?」
「てめぇならやれるだろうが、人魚の雑種がなんでこっちに手を貸すんだよ」
「特に理由もなければする事もありませんし、ここで食事して寝起きするも帝国を落とすのも同じことですよ。それに疑問に思ってた事もありますし、疑問が生まれたら解消したいでしょう?」
「は、イカてんな。じゃ、その疑問て言うのを解消したら巣に戻れよ。てめは危険すぎる」
大河が同盟を結ぼうとしているがそれ以外は何故か帝国を落とそうとしている、メンルェトが事も無げに帝国を落とすと言うしグステナはメンルェトに敵意剥き出しだった。
「大河殿、皆…帝国の件は実際に今から行けば分る。コーカス殿《ヴリトヘル商会》への案内を、この時点で交渉が決裂するのであればその時は帝国と敵対してでもフェマー殿を奪い返す他ない、帝国に渡れば恐らくフェマー殿は2度とこの地を踏む事はない。それ以上にこの国で揉めごとを起こせば視ている者が出てくるだろう…そちらの方が厄介だ。事は急いだ方が良い」
「この国の支配者ですね、どのみち石像の競りで会う事になりますよ」
「魔人なのに、魔人の石像を競りに出すのが疑問だが」
「目的があるんでしょう」
「此処で話していも事は進まない、行くぞ」
カトゥーシュカも帝国よりもこの国を管理している者からの挑発的な気配にやるべき事は早急にといい、タナトスも同意はするがフェマーの件が片付けば会うだろうとまずは《ヴリトヘル商会》へと向かう。

「あ~なんとかやっとこの街に侵入したっていうのに、気配が…あのクソ野郎隠蔽上手すぎなんだよ。どこにあるか分かんないなぁ、やっぱり1人って……お、この気配。僕、もしかして幸運かも?」

第37話 すき焼き
「懐記、友達がダンジョンの最初の方のドロップ品の肉もっと活用したいって」
「ん、内臓系ね。おけ、串でもやる?煮込みとどっとがいい?」
「色々教えてください~申し遅れました、僕はケタノーです。お店をここでやりたいんですが、なるべく安くておいしい物にしたいんです」
カジノエリアでの見学会が終わりカジノタワーの食堂ですき焼きの準備を行なっていると、ホセサライが小さい小柄な少年を連れて来る、おどおどした少年はホセサライの後ろで上目遣いに懐記を見ていた。
「おけ、すき焼きは外神っち達頼むわ」
「はい」
「んじゃこっち来て、ケタノっちは1人でやるの?」
「いえ、友達の獣民とやります。今はダンジョンに入ってます」
「そ、ならまず臭み取りね。内臓系は臭みを取るのが大事なわけ、酒とか野菜とか使ってやってもいいけどおれは小麦粉でやるわけ、切った内臓をボールにいれて小麦粉を振ってケチらず洗う感じで、それで水で洗いして小麦粉を流して良く拭き取る、で串焼きにするなら串を打って焼いていく感じ。まだ臭みが取れて無ければ下茹でしみて」
「は、はい!」
「んじゃ、焼いてみるわ。煮込みなら1回茹でて灰汁取ってから野菜と煮込む感じで」
外神達にすき焼きを頼み懐記がホセサライとケタノーが熱心に懐記の話しを聞いている、試しに何本か串を打ちグリルで焼いて行く、その間に茹でた内臓を野菜と一緒に煮込んでいく。
「焼いてる最中に塩を振って良く両面焼けばいんじゃない、食べてみ」
「良い匂い…いただきます…わ、おいしい」
「うん、おいしいよ懐記」
「下処理ちゃんとすれば美味しいわけ」
「煮込みは灰汁をとって待つ、調味料はケチらない」
この世界の香辛料は種類が意外に多い、商業エリアにも何軒か香辛料の出店希望があったくらいだ、値段も《アタラクシア》よりも安いと思う。
「すき焼きの準備できたよー」
「たまごもあるぜ、早く食おうぜ」
「ん、ケタノっちも友達連れて来て」
「は、はい」
食堂のテーブルに鍋が等間隔で置かれ、テーブルが対かされ急遽外神が魔法コンロを作り肉が大量に用意され、米も用意されて大勢の悪魔や人々に獣民達が物珍しさにやってくる。
「おかわりはないよーみんなに食べてほしいから」
「ならんでならんで」
「押すなよー」
希望者全員に振舞えるように制限を急遽設けジラやイシュター達が食べ方を教え、ようやく説教から解放した風早達と解放されたガイドも手伝い人がひっきりなしにやってくる、その代わり礼にと料理や食材や野菜や珍しい物等が持ち込まれ食堂は賑やかな祭りのような雰囲気だった。
ケタノー達も友人とさっそく串焼きを焼き、煮込み料理にああでもないこうでもないと懐記の意見を聞きながら納得いくまで作っていった。


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