あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ

第007話 宿やりますか?/第07話 食べたんですか?

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第007話 宿やりますか?
「ここを宿として活用しても良いですし、住居として住んで店を経営して貰っても構いませんが、宿を営む場合は《ホウラク》で研修を受けて貰います。勿論その間も給金は発生しますよ」
旅人達の家族知人総勢30名をカイム達が荷物回収して戻ったのは夜明け頃、まずは食事を肉を中心にした温かい食事と良く冷えた飲み物に有り付きながら食堂で千歳が説明していく。
「こ、こんな場所に住めるのか?」
「はい、好きな部屋に住んで良いですよ。空き室は宿か他の方を招いても構いません。《カタフ》は建物が狭いので自由に使って下さい、店も塩以外にも売って貰って構いません」
都合の良すぎる話し、品の良い男の笑顔に招かれた人々はカイム達にも先に話しを聞いていたので頷き合う。
「宿をやる!やらせてほしい」
「先に話しを聞いているわ、《ホウラク》へ行くわよ。砂の国を豊かにしたいの」
「ああ!住みにくくて不便な場所だが故郷だからな、ここで生きていくには稼がないと」
「うん、頑張る!」
蕩けるような肉と柔らかい焼き立てのパンと温かいスープ、見た事もない果物と美味しい飲み物、食事が終わり満たされた顔をした者達がよろしくと千歳に頭を下げて、千歳は微笑みを浮べて頷いた。
「今日はゆっくりお風呂に入って休んで下さい、部屋等自由に選んで貰って明日は《ホウラク》に挨拶に行って貰います。僕達は今日の夜には此処を発つので、カイムさんヤハネさん、ヴィッセさんよろしくお願いします。砂のゴーレムも崇幸さんの魔法で動くようになりました。彼らが皆さんの護衛やサポート補佐をしてくれますから」
「はい、任せて下さい。皆さんを連れて《ホウラク》へ」
「うん!任せておけよ!」
「あーテュフ達んとこで飯と酒でも食うかな」
千歳が収納から皆で造ったゴーレムを崇幸の傀儡魔法で動くようにし、彼らの補佐として《砂の宿》に残す事にし、働く事を決めた彼らはポカンとしていた。
「あ、俺もねー崇幸さんに頼んだんだ!千歳さんのまねきねこに傀儡魔法を掛けてって」
「崇幸すごい気に入ってたぞ」
「もっと造ってって言ってた」
「え?」
「どこにいるんです?」
『外』
晴海達も崇幸の元へ行って戻って来たらしく、晴海がはしゃいで千歳が造ったスフィンクス…基まねきねこもどきに傀儡魔法を掛けて…外にいるらしい、千歳は驚きラジカも興味深そうに外に出てみる事にした。

『でか…』
カイム達の感想に千歳が困った表情を浮べている、外の《砂の宿》の隣に置かれたのは《砂の宿》よりも大きな赤茶色の小判を抱いた巨大まねきねこもどき……。
「かわいいよねー千歳さん、スフィンクスだよ!」
「えぇ…確かにスフィンクスをイメージして造ったけれど」
「千歳…千眼から名前を付けるようにって…後、沢山造ってって」
『あらあ、《アストマーズ》からも注文来たわよ~」
「えぇ………タマ?」
『にょおん』
「鳴いた!可愛い!」
「鳴き声も猫じゃないけれど……」
皆が見上げればグローリーが静かにラインからのメッセージを見せ、識から既に異界から注文が来た知らせを受け……名前…猫と言えばという定番の名を付ければ、猫から少し離れた泣き声が聞こえ、晴海が可愛いと絶賛して褒めた。
猫ぽくない…猫…千歳は困っている、造るのは良いけれどこれで本当にいいのだろうか。
『神々からも赤ん坊の神用に造って欲しいと依頼が来ました』
「う…」
「千歳、仕事は此方で行いますから依頼に応えてあげてはどうです?」
「そう…だね、うん…造るよ…」
『にょおん』
「よろしくータマ!」
『にょおん』
タマと名付けられたまねきねこはこれから《カタフ》の外の砂の道と《砂の宿》の象徴として永きに愛され続けるのはこれからの話し…。
『にょおん』

第07話 食べたんですか?
「ただいま、外神っち果物が沢山あってうまかったわ。シードルとかワインとか酒にしたいんだけど」
「食べたんですか?この世界の物を?」
《異界鳥》に戻った懐記とガイドと天と夜、外神に果物を持って帰る為にどうしたら良いか相談しようとした所珍しい、いや初めてだ、少し慌ててそうな外神に懐記は意外そうに首を傾げた。
「身体に問題は…なさそうですね、体調はどうですか?何か違和感は?」
「へーき、状態異常無効極で問題なし」
「おいおい懐記、そこらへんにある物なんか食べるなよ。危ないだろ?」
「気になったし」
「懐記さんが気になる…?その果物どこですか?」
「行く?外神っち、他にも果樹園みたいになっているから果物採りたいわ」
「……はい」
ジラも心配しつつ呆れているが、懐記の違和感に外神は果物のある場所に向かう事にした。

「懐記さん…この果物達は猛毒でもあり魅了効果がありますね…生物がいない筈のこの世界に捕食者を誘う魅了……これは使える…」
「魅了?状態異常無効は意味ないわけ?」
「そうみたいですね…何故かは分かりません…調べてみます、僕は状態異常無効に痛覚遮断と並列思考を
常時展開しているので魅了に掛かってもすぐに並列思考がそれを打ち消します」
「並列思考ねぇ」
「はい、確かに毒を抜けば美味だと思います」
「このまま酒とかにしたいんだけど?」
「…特別室を作り特殊な保管場所で保存するしかありません」
「それなら出来るって事っしょ」
「はい、懐記さん。ですが、貴方は他者が危険に遭うような行為を望まない方だと僕は思っています」
「危険な目に遭わせないように外神っちなら出来るっしょ?外神っちがいなければ作るつもりはないけど?」
「……僕を信用しているという事ですか?」
「もち」
「……そうですか、ですがこの世界の植物は危険過ぎます」
『わぉ、これできちゃうんですか?』
『神…天使…悪魔…魔王…』
『外神様…』
懐記の外神を信じて猛毒の果物を加工するという懐記、それほど懐記を掻き立てる何かを外神は分からないが外神は外神なりにこの世界の植物と向き合う事にし、天と夜とガイドが驚愕した…。
「何するわけ?」
「浄化は出来ません…なので毒の質を落とします、猛毒を毒に毒を微毒に微毒は薬にも毒になる物に…」
「へぇ」
『それを人は奇蹟というすごいな外神は私と並ぶ』
「ファーツコクスっち」
夜のからファーツコクスの声が聞こえる、懐記が分かれてまだ数日も発っていないにも関わらず懐かしく感じた。
外神の背から読めない文字の集合体が溢れ、翼の様な容を取りそして…この世界に散っていった…。

『うえぇぇええぇんんん!!!!』
『な、外神が世界を書き換えていっている!?』
『ここまでの力とは…』
『浄化ではないなのです!これは再構築?』
『違う…全ての物を書き換えていく…これはスキル…魔法?』
『ふむ、スキルと魔法の融合といった所か…これは《創世の力》に等しい』
『500年…人を異種へ進化させるに足る時間か…』
『外神…我々は彼になんて事を…』
『ですがこの子の世界が変わります、良いか悪いかは分かりませんが…』
『わざわざ悪魔が出て来る程の事です』
『天使も見ていますね…』
『懐記…外神をわざと挑発しましたね…』
『外神もそれに乗ったという事か…』
『懐記が外神を挑発させこうまでしないと、この世界を只通り過ぎるだけになる…懐記はこの世界を自分が出来る範囲で少しだけ良くしようと思った結果ですか…』
赤ん坊神の激しい泣き声が《アタラクシア》の《神の庭》に響き渡る、抱えた腕であやす神々、画面越しの外神の文字の翼が広がって暫くして泣き声が収まり寝息を立ててすやすやと眠った…。

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