あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

《クナアンジ二ツ国》偏 no.2 待機と好物 /《アーケディア》 偏 dress:60 ネズミの水晶  

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 《クナアンジ二ツ国》偏 no.2 待機と好物
時間は現在……
冒険者ギルドは混雑し長い列がどの窓口にも並び、狭くもない建物の中にはむさ苦しさと窮屈さを感じる。
そんな中並ぶ5名、ステータス隠蔽と気配遮断が功を奏しているのか目立たず並び、蒐集家以外は皆手元のスマートフォンで連絡を取り合い仕事を合間にこなしていく。
「…………ぅ」
スマートフォンでヤクハに執務の報告と暫く皇国には戻らないとラインにメッセージを送れば、ヤクハが今夜は戻ってくると思って子ども達とちらし寿司とすまし汁に貝の蒸し焼きを準備していると画像付きで送られ小さく声を漏らす。
咳ばらいをして……僅かに唇の端を噛む、画像は厨房で桶に入れた酢飯を扇いだり混ぜたりしている魔人の子ども達、ヴリトゥユの好物で…今すぐ帰りたいがそういう訳にも行かない、ヤクハから今夜のは食うから戻ったらまた作るよとメッセージが入り……肩を気づかれないように落とした…。
「………っ」
その後ろで仕事の連絡をしていたタナトスもまた小さな声を出す、ワンズ達に仕事の報告を受けていればラインでウォルゾガからメッセージが入り、チカから暫く戻らないと聞いたぞ戻ってきたらオムライス作るよと同時にチカから画像が送られ、グローリー達が料理をしている画像にメッセージが添えられ今夜はトマトソースのオムライスにダンジョン肉のソテーに蒸し野菜のサラダ……タナトスの好物で内心で舌打ちした。
「………ぁ」
フードを目深に被ったメンルェトもスマートフォンでエスティア達と連絡を取る、オジガト達とはまだ連絡が取れない事を伝え、今は冒険者ギルドにいると宰相達からは仕事が来るので普段通り子ども達と過ごしていなさいと送ればヒスンスが撮ったらしいエスティアと魔人の子供達が図書館の外で食事を作っている画像に顔を綻ばせた。
そんな3名を眺め執務の連絡を行うヴァルキア…ではなくサニドツノスからの連絡に来たければ仕事を全て片付けてから来いとメッセージを送る、千歳からどうやら連絡を受けたらしいサニドツノスが焦ったようにラインを寄越すので釘を刺した。
蒐集家は動かない列を眺め周囲を愉快そうに眺める、こういう場合のこの男は碌な事を思っていないだろうとタナトスは頭を上げてそう思いつつ視線をスマートフォンに移した。
「アンタたち依頼を受けに来た冒険者だろ?ちょうど組んでくれるパーティ探してたんだけどどう?入れてくれない?ギルマス達に呼ばれて来たからすぐに話しが出来るよ」
気配もなく急に現れたような男、背には自分の身長程の大剣を背負った男が声を掛けていくる。
「大剣か…」
「戻ってきたのか?」
「パーティを組むって本当かよ」
周囲がざわつく、冒険者達も依頼を出しにきた人々にギルドの職員達、周囲が静まり返った…。

これから先は時を遡る……
「綺麗な王?支配者?だったな」
「毎回思うけど、なに、美人とか美形じゃないと偉い地位につけないのか?」
「テオハリド殿は妖精の血が入っておる、あまり直視しないように。魅れば魅せられる」
庭に出て待機していた兵達に指示を出し、アコミアとキッフが改めて美しい聖者だったと言えばオジガトが眉を顰めた。
「詠斗達やグステナ達と友達になって近くなったけど、やっぱり俺達には遠い存在」
「そういうもんか、ま、王とか支配者階級なんて上の上の存在だよな」
「本来はそういうものじゃが、儂は気にせん。お前達も儂の友だと思っている、では《ナプソ橋》付近に向かいテントを置いて周辺の確認を行うぞ」
オジガトの言葉にアコミアとキッフは互いに顔を見合わせ照れくさそうに笑い、共に来た兵達も笑って《ナプソ》橋に向かった。

「お、これはすごいな」
「あーもったいないなーすごい橋だったんじゃないのか?確かにこれは何かが喰い壊したようだな」
《ナプソ橋》に到着し壊れた、壊された橋を見てアコミア達は唖然とする、《クナア》の象徴の1つ呼べる堅牢な数メートルの高さがある橋、下は激流の河が流れているこの橋が壊されたのは確かに国にとっては痛手だろう。
周囲を警戒していた兵士達の隊長格がオジガトの元を訪れる、オジガトはユーゼンから預かった書状を渡し受け取った隊長は目を通し感謝し状況を報告する。
「橋を壊したのは魔物…これほどの橋を壊せるとするならば巨体の魔物の筈ですが…」
「ふむ…周辺には気配はない、そして足跡もないな」
「はい、鳥の魔物かもしれないと空も警戒しています」
橋の中心部を噛み砕き川に落ちた岩の欠片たちと削られた部分の岩の大きさが合っていないと、牙の様な鋭い歯型のような物が残りそこから魔物が噛み砕いたという結論にいたり周囲を捜索しているが手掛かりは掴めていない。
「お前達は少し休むとよい、引継ぎはテントで行う」
「準備するよ」
「ああ、休んでくれ」
兵士達が立てた野営場所に案内され、そこに収納袋からテントを出して交代で兵士達を《ウワムス国》の兵士達と入れ替えて休憩させ話しを詳しく聞く事にした。

《アーケディア》 偏 dress:60 ネズミの水晶
『も!』
「これが水晶ネズミの水晶?何に使うの?」
「これは暗い所に置くと…」
「光ってる」
「へぇ、夜光灯みたいなもんだわ」
ホテルに戻り会議室で水晶ネズミから水晶を貰いノイズやチェカが興味を持ち結羅が部屋を暗くすれば、大きさによって明るさは違えども光っていて、懐記が日本にあった暗い所で光る夜光塗料や夜光ライトを思い出す。
「この水晶ネズミの水晶は夜の釣りや狩猟向きなのですわ、生き物の警戒を緩和させたり虫よけにもなりますの」
「便利ですね、彼らは全員もちゃさんの従業員だそうです。依頼主の方には水晶を降ろす事になりそうです」
「へえ、もちゃ社長じゃん」
『も!』
「問題ないですわ、水晶ネズミ達には専用のフロアをプレゼントしても良いですし。依頼主さんには話しを通しておきますわ」
もちゃが条件を付けて連れて来たのでもちゃの従業員という形になるらしく、もちゃは張り切っている。
外神が専用のフロアはマンションに用意しようと思い、結羅は笑みを浮かべている。
水晶ネズミ達はもちゃの毛の中に出たり入ったりネコ達に近づいたり、カエルたちと意思疎通を測ったりマンドランド達から食事を貰ったりとマイペースに過ごしていた。


あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EX~お猿の星の少年王~
EP025 まだまだ探す
沢山の芋が収穫出来た、猿達は芋を抱えて小躍りしてる余程嬉しいのだろう。
ひとしきり踊った後は芋を鍋で野菜と煮たり、そのまま茹でたり切って葉に包んで焚火に入れてみたりと自由に芋を使っていく。
「もう、芋できないのかな」
『……』
『……』
残ったのは掘り返された畑と葉と根、ドラゴンとコブラは唯苳の傍らでじっと畑を見ている。
翠猿が唯苳の袖を掴み、見れば茹でたまだ温かい芋を切ってくれたので口に入れると甘みがあって美味しい。
「うん!このままでうま!」
唯苳のお墨付きをもらった猿ははしゃぐ、収納には芋は沢山あるが猿達の数は多いからすぐになくなってしまう。
「もっと食える物探そ」
食べ物も家の中も弄ろう、唯苳は色々使える物食べられる物をもっと探して猿達を驚かせたいなと唯苳は思った…。

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