11 / 15
1 騒がしい夏祭り
二人に分かれて
しおりを挟む
「もうっ!何処に行ったのかと思ったぞ!はぐれるなよな~!」
プクリと頬を膨らませる佐々等。その姿はいつも通りのおちゃらけた佐々等だったのだが、カンナにはそれがわざとらしく見えた。
「ご…ごめんね! お祭りが楽しくってつい!」
敢えて話に触れず、カンナは首を捻って惚けたフリをする。佐々等は人懐こい笑みを見せてカンナの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「もうはぐれちゃ駄目だぞ?」
「……うん!」
カンナはいつもの笑顔を見せているようだったが、弟のミツキには彼女が彼を探っているのがよく分かった。
姉は佐々等和希をミナトの協力者だと思っている。ミツキは彼の楽しそうな横顔をぼんやりと見つめた。
もし佐々等が本当に協力者だったとして、正体が吸血鬼だと分かっている男にわざわざ探るような事を直接言ってくるだろうか。初めて会った時、佐々等は笑顔だったが、敵対心を露わにしていた。
ミツキが顎に手を添えながら考えていると、こちらに駆け寄って来る人達が。奏達だ。浴衣姿なのでとても走りにくそうにしている。奏の目は吊り上がっているので、どうやら怒り心頭のようだ。
「やっと見つけた! もう勝手な行動しないでよ!」
「ごめんね、奏ちゃん! 私に免じて許して!」
大して反省した様子も無いカンナは、そう言うと奏に思い切り飛びついた。バランスを崩しそうになるが、何とか体勢を整える。抱き着かれたのは二度目だが、激しいスキンシップに慣れていない奏は照れで顔を赤らめた。
奏が離して、と言うとカンナは「はいはーい!」と明るく返事をしてあっさりと離れた。その様子を奏の背後から眺めていたサクヤは呆れたように溜め息を吐いた。
「…調子のいい人だ」
「何―? サクヤ君も抱き締めてほしいわけー?」
「…冗談。誰が好き好んであんたに抱き締めてもらいたいんだよ」
「……本当に可愛くないね、サクヤ君! このまま抱き締めてサクヤ君の全身の骨を粉々に粉砕したいな!」
カンナはサクヤに両手を広げて笑顔で外見に似合わない言葉をサラリと言う。そんな彼女の背後にどす黒いオーラが出ている気がした。
「え…骨を粉砕……?」
子供らしからぬ恐ろしい言葉を耳にした皐は顔を引きつらせてカンナを見下ろす。まずいと判断した奏は頬を引きつらせまくった笑顔で皐の前に立ちはだかった。
「ちょっと口が悪いんだよ、カンナは! 何処でそんな事を覚えて来たの?」
「口が悪いなんてひどーい! 私はいつもこんな……むぐ」
これ以上皐や佐々等に聞かせるわけにはいかない。奏はカンナの口を今度は左手で押さえつけた。
「本当、カンナは変な事にすぐ影響されるんだから! ね、暗野?」
眼力で同意しろと訴えられた気がしたミツキは渋々「ああ…」と頷いた。心ここにあらずのような反応に奏は不思議に思ったが、そんな中奏の手を振り払って逃れたカンナは青白い頬を思い切り膨らませた。
「もう! 奏ちゃんは私の口を塞ぐのが好きなの? そんな意地悪な奏ちゃんとお祭り一緒に楽しみたくない!」
カンナは奏に舌を突き出すと、隣で様子を見守っていた佐々等の腕に突然しがみついた。カンナの突然の行動に、目を丸くさせる佐々等。そしてカンナは予想だにしない事を言い出した。
「私、和希君と二人でお祭りに回るから!」
「うぇぇっ!!?」
カンナの言葉に一番驚いたのは佐々等だ。今日初めて会った子供に、お祭りに一緒に回りたいと言われたのだから無理はない。佐々等が困惑していると、カンナは子供らしい無垢な笑顔を見せる。
「和希君優しいし、すっごくお兄ちゃんみたい! …ミツキ君だってこんなに優しくしてくれないよ。だから今日くらいお兄ちゃんみたいな和希君と一緒にいたいの! ……ね、いいでしょ?」
瞳を潤ませながら佐々等を見上げるカンナ。こんな表情をしてねだる少女を、誰が振り払えようか。
「……おう、分かったぞ!」
しばらく考えていた佐々等だったが、笑顔で了承した。考えている最中に、奏の方をチラチラと見つめていたのが、本人はその視線に全く気付く事はなかった。
「やったぁ!!」
カンナは嬉しそうにぴょんぴょんと飛ぶ。サイドテールに結ばれた髪も一緒に揺れる。
「そんなに喜んでもらえるなんてこっちも嬉しいぞ! ……じゃあミッキー、カンナちゃんをちょっと借りるな! 九時くらいには神社の前にいるから、時間になったらそこに来てくれよ!」
「ああ……勝手にしろ」
「え…ちょっと……」
佐々等はミツキを吸血鬼と疑っていて、カンナは口を滑らせやすい。そんな二人に別行動をさせるなんて不安にならないわけがない。しかし止めようとした奏の前に、ミツキの腕が伸ばされた。
「……暗野?」
「……好きにさせてやれ。あいつの気が済むまで……」
「じゃあ原田奏、またなー!」
渋る奏に構わず、佐々等とカンナは雑踏の中へと消えていった。
「……いいの? カンナと佐々等を二人にして…」
「別に大丈夫だろ」
ミツキの投げやりな態度が気になったが、二人は行ってしまった後だったので奏はそれ以上言うのを止め、カンナが余計な事を言わないようにと願った。
「四人になっちゃったねー」
二人を見送ってから、皐がのんびりと言う。結局、最初から決まっていた奏、ミツキ、皐、サクヤの四人が残ってしまった。奏は「そうだね」と呟いてからふと閃く。
この状況を利用して、皐と二人でお祭りに行く事が出来るのでは。「じゃあ私達も二人に別れようか」と今言っても全く不自然じゃない。
「私達も二人に別れてみない? 人も多くなってきたし、少人数の方が動きやすいし」
今閃いた事を装い、奏は提案をする。三人はやや驚いた表情を見せた。
「え…? 奏、でも……」
「皐も一緒に回りたいでしょ?私も二人で回りたいから…」
奏の言葉に皐は戸惑ったように視線を泳がせたが、すぐに笑顔を見せた。
「…そうだね。奏が言うならそれがいいかも」
「……まぁ、俺もいいけど。奏がそう言うなら……」
珍しくミツキも賛成する。サクヤはゴーグルでよく顔が見えなかったが、僅かに頷いたのが見えた。
「それじゃあ、これから二人ね?」
まさかこんなにうまくいくとは思わなかった。内心、奏はガッツポーズをする。そして、皐に一緒に行こうと言おうとした時だった。
「サクヤ君、よろしくね?」
皐はサクヤにニコリと微笑みかけ、彼に手を差し伸べていた。
「え……」
「奏、暗野君と一緒に回りたいんだね。私は大丈夫だよ。サクヤ君と一緒に楽しむから……ね?」
皐に同意を求められ、サクヤは真っ赤な顔で何度も頷いた。
「え、ちょっと待って。一体どうしてそんな話になっているの? 私は皐と……」
「佐々等君とカンナちゃんみたいに男女二人で祭りに回るって事でしょ?」
「え………」
皐は奏の言葉を変に解釈してしまったようだ。それではまるで、自分がミツキと祭りを行きたいと言っているようになってしまっている。
「そうじゃなく……むぐっ」
すぐさま否定しようとしたが、突然現れた大きな手により、口を塞がれてしまう。手はミツキの物だった。ひんやりとした手が、奏の熱い頬を冷やしていく。ミツキは奏の口を塞いだまま、わざとらしく笑った。
「そう。奏はどうしても俺と回りたいんだと。だからそっちは二人で行ってくれるか?」
「……! むーっ!」
違う!と叫ぶが、その声はミツキの手に遮られてしまう。奏は両手を使って引き剥がそうとかかる。
一瞬だけミツキの力が弱まったが、すぐに物凄い力で押さえつけられる。その時、サクヤがハッとこちらを見たのだが、奏はミツキの手を剥がそうと必死だったので気付かなかった。
「奏、私達も九時に神社で待ち合わせようか。じゃあまた後でね」
(皐、違うの! 私は皐と一緒に行きたいのっ!)
奏の声にならない制止も虚しく、皐とサクヤも人混みに紛れていった。
「……行ったな」
皐達の姿が見えなくなったと同時に奏を解放する。奏はすぐに振り返って目を吊り上げた。
「………あんたねぇ!」
「じゃあ俺達も行くか」
そう言って奏の左手を取る。そしてそのまま無理矢理引っ張った。
「ちょっと待ちなさいよ!」
奏の抵抗を無視して、ミツキは人混みへと入っていった。
プクリと頬を膨らませる佐々等。その姿はいつも通りのおちゃらけた佐々等だったのだが、カンナにはそれがわざとらしく見えた。
「ご…ごめんね! お祭りが楽しくってつい!」
敢えて話に触れず、カンナは首を捻って惚けたフリをする。佐々等は人懐こい笑みを見せてカンナの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「もうはぐれちゃ駄目だぞ?」
「……うん!」
カンナはいつもの笑顔を見せているようだったが、弟のミツキには彼女が彼を探っているのがよく分かった。
姉は佐々等和希をミナトの協力者だと思っている。ミツキは彼の楽しそうな横顔をぼんやりと見つめた。
もし佐々等が本当に協力者だったとして、正体が吸血鬼だと分かっている男にわざわざ探るような事を直接言ってくるだろうか。初めて会った時、佐々等は笑顔だったが、敵対心を露わにしていた。
ミツキが顎に手を添えながら考えていると、こちらに駆け寄って来る人達が。奏達だ。浴衣姿なのでとても走りにくそうにしている。奏の目は吊り上がっているので、どうやら怒り心頭のようだ。
「やっと見つけた! もう勝手な行動しないでよ!」
「ごめんね、奏ちゃん! 私に免じて許して!」
大して反省した様子も無いカンナは、そう言うと奏に思い切り飛びついた。バランスを崩しそうになるが、何とか体勢を整える。抱き着かれたのは二度目だが、激しいスキンシップに慣れていない奏は照れで顔を赤らめた。
奏が離して、と言うとカンナは「はいはーい!」と明るく返事をしてあっさりと離れた。その様子を奏の背後から眺めていたサクヤは呆れたように溜め息を吐いた。
「…調子のいい人だ」
「何―? サクヤ君も抱き締めてほしいわけー?」
「…冗談。誰が好き好んであんたに抱き締めてもらいたいんだよ」
「……本当に可愛くないね、サクヤ君! このまま抱き締めてサクヤ君の全身の骨を粉々に粉砕したいな!」
カンナはサクヤに両手を広げて笑顔で外見に似合わない言葉をサラリと言う。そんな彼女の背後にどす黒いオーラが出ている気がした。
「え…骨を粉砕……?」
子供らしからぬ恐ろしい言葉を耳にした皐は顔を引きつらせてカンナを見下ろす。まずいと判断した奏は頬を引きつらせまくった笑顔で皐の前に立ちはだかった。
「ちょっと口が悪いんだよ、カンナは! 何処でそんな事を覚えて来たの?」
「口が悪いなんてひどーい! 私はいつもこんな……むぐ」
これ以上皐や佐々等に聞かせるわけにはいかない。奏はカンナの口を今度は左手で押さえつけた。
「本当、カンナは変な事にすぐ影響されるんだから! ね、暗野?」
眼力で同意しろと訴えられた気がしたミツキは渋々「ああ…」と頷いた。心ここにあらずのような反応に奏は不思議に思ったが、そんな中奏の手を振り払って逃れたカンナは青白い頬を思い切り膨らませた。
「もう! 奏ちゃんは私の口を塞ぐのが好きなの? そんな意地悪な奏ちゃんとお祭り一緒に楽しみたくない!」
カンナは奏に舌を突き出すと、隣で様子を見守っていた佐々等の腕に突然しがみついた。カンナの突然の行動に、目を丸くさせる佐々等。そしてカンナは予想だにしない事を言い出した。
「私、和希君と二人でお祭りに回るから!」
「うぇぇっ!!?」
カンナの言葉に一番驚いたのは佐々等だ。今日初めて会った子供に、お祭りに一緒に回りたいと言われたのだから無理はない。佐々等が困惑していると、カンナは子供らしい無垢な笑顔を見せる。
「和希君優しいし、すっごくお兄ちゃんみたい! …ミツキ君だってこんなに優しくしてくれないよ。だから今日くらいお兄ちゃんみたいな和希君と一緒にいたいの! ……ね、いいでしょ?」
瞳を潤ませながら佐々等を見上げるカンナ。こんな表情をしてねだる少女を、誰が振り払えようか。
「……おう、分かったぞ!」
しばらく考えていた佐々等だったが、笑顔で了承した。考えている最中に、奏の方をチラチラと見つめていたのが、本人はその視線に全く気付く事はなかった。
「やったぁ!!」
カンナは嬉しそうにぴょんぴょんと飛ぶ。サイドテールに結ばれた髪も一緒に揺れる。
「そんなに喜んでもらえるなんてこっちも嬉しいぞ! ……じゃあミッキー、カンナちゃんをちょっと借りるな! 九時くらいには神社の前にいるから、時間になったらそこに来てくれよ!」
「ああ……勝手にしろ」
「え…ちょっと……」
佐々等はミツキを吸血鬼と疑っていて、カンナは口を滑らせやすい。そんな二人に別行動をさせるなんて不安にならないわけがない。しかし止めようとした奏の前に、ミツキの腕が伸ばされた。
「……暗野?」
「……好きにさせてやれ。あいつの気が済むまで……」
「じゃあ原田奏、またなー!」
渋る奏に構わず、佐々等とカンナは雑踏の中へと消えていった。
「……いいの? カンナと佐々等を二人にして…」
「別に大丈夫だろ」
ミツキの投げやりな態度が気になったが、二人は行ってしまった後だったので奏はそれ以上言うのを止め、カンナが余計な事を言わないようにと願った。
「四人になっちゃったねー」
二人を見送ってから、皐がのんびりと言う。結局、最初から決まっていた奏、ミツキ、皐、サクヤの四人が残ってしまった。奏は「そうだね」と呟いてからふと閃く。
この状況を利用して、皐と二人でお祭りに行く事が出来るのでは。「じゃあ私達も二人に別れようか」と今言っても全く不自然じゃない。
「私達も二人に別れてみない? 人も多くなってきたし、少人数の方が動きやすいし」
今閃いた事を装い、奏は提案をする。三人はやや驚いた表情を見せた。
「え…? 奏、でも……」
「皐も一緒に回りたいでしょ?私も二人で回りたいから…」
奏の言葉に皐は戸惑ったように視線を泳がせたが、すぐに笑顔を見せた。
「…そうだね。奏が言うならそれがいいかも」
「……まぁ、俺もいいけど。奏がそう言うなら……」
珍しくミツキも賛成する。サクヤはゴーグルでよく顔が見えなかったが、僅かに頷いたのが見えた。
「それじゃあ、これから二人ね?」
まさかこんなにうまくいくとは思わなかった。内心、奏はガッツポーズをする。そして、皐に一緒に行こうと言おうとした時だった。
「サクヤ君、よろしくね?」
皐はサクヤにニコリと微笑みかけ、彼に手を差し伸べていた。
「え……」
「奏、暗野君と一緒に回りたいんだね。私は大丈夫だよ。サクヤ君と一緒に楽しむから……ね?」
皐に同意を求められ、サクヤは真っ赤な顔で何度も頷いた。
「え、ちょっと待って。一体どうしてそんな話になっているの? 私は皐と……」
「佐々等君とカンナちゃんみたいに男女二人で祭りに回るって事でしょ?」
「え………」
皐は奏の言葉を変に解釈してしまったようだ。それではまるで、自分がミツキと祭りを行きたいと言っているようになってしまっている。
「そうじゃなく……むぐっ」
すぐさま否定しようとしたが、突然現れた大きな手により、口を塞がれてしまう。手はミツキの物だった。ひんやりとした手が、奏の熱い頬を冷やしていく。ミツキは奏の口を塞いだまま、わざとらしく笑った。
「そう。奏はどうしても俺と回りたいんだと。だからそっちは二人で行ってくれるか?」
「……! むーっ!」
違う!と叫ぶが、その声はミツキの手に遮られてしまう。奏は両手を使って引き剥がそうとかかる。
一瞬だけミツキの力が弱まったが、すぐに物凄い力で押さえつけられる。その時、サクヤがハッとこちらを見たのだが、奏はミツキの手を剥がそうと必死だったので気付かなかった。
「奏、私達も九時に神社で待ち合わせようか。じゃあまた後でね」
(皐、違うの! 私は皐と一緒に行きたいのっ!)
奏の声にならない制止も虚しく、皐とサクヤも人混みに紛れていった。
「……行ったな」
皐達の姿が見えなくなったと同時に奏を解放する。奏はすぐに振り返って目を吊り上げた。
「………あんたねぇ!」
「じゃあ俺達も行くか」
そう言って奏の左手を取る。そしてそのまま無理矢理引っ張った。
「ちょっと待ちなさいよ!」
奏の抵抗を無視して、ミツキは人混みへと入っていった。
0
あなたにおすすめの小説
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
恩知らずの婚約破棄とその顛末
みっちぇる。
恋愛
シェリスは婚約者であったジェスに婚約解消を告げられる。
それも、婚約披露宴の前日に。
さらに婚約披露宴はパートナーを変えてそのまま開催予定だという!
家族の支えもあり、婚約披露宴に招待客として参加するシェリスだが……
好奇にさらされる彼女を助けた人は。
前後編+おまけ、執筆済みです。
【続編開始しました】
執筆しながらの更新ですので、のんびりお待ちいただけると嬉しいです。
矛盾が出たら修正するので、その時はお知らせいたします。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
そんなに義妹が大事なら、番は解消してあげます。さようなら。
雪葉
恋愛
貧しい子爵家の娘であるセルマは、ある日突然王国の使者から「あなたは我が国の竜人の番だ」と宣言され、竜人族の住まう国、ズーグへと連れて行かれることになる。しかし、連れて行かれた先でのセルマの扱いは散々なものだった。番であるはずのウィルフレッドには既に好きな相手がおり、終始冷たい態度を取られるのだ。セルマはそれでも頑張って彼と仲良くなろうとしたが、何もかもを否定されて終わってしまった。
その内、セルマはウィルフレッドとの番解消を考えるようになる。しかし、「竜人族からしか番関係は解消できない」と言われ、また絶望の中に叩き落とされそうになったその時──、セルマの前に、一人の手が差し伸べられるのであった。
*相手を大事にしなければ、そりゃあ見捨てられてもしょうがないよね。っていう当然の話。
私ってわがまま傲慢令嬢なんですか?
山科ひさき
恋愛
政略的に結ばれた婚約とはいえ、婚約者のアランとはそれなりにうまくやれていると思っていた。けれどある日、メアリはアランが自分のことを「わがままで傲慢」だと友人に話している場面に居合わせてしまう。話を聞いていると、なぜかアランはこの婚約がメアリのわがままで結ばれたものだと誤解しているようで……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる