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第二幕 幼少期
49.事件の責任は誰がとる?
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事件に関わった人間が城に集められた。無実を装った誘拐や陰謀の可能性があったからだ。
セルゲイ・ガラノフをはじめ、カフェの店主夫妻、商人とその護衛の傭兵、宿屋の主人と従業員、男爵一家、子供を取り違えた一家、老夫婦が呼ばれた。
集められた人間それぞれに、事情聴取を行なっていく。
商人
「子供に睡眠薬を盛ったりなんかしていません! あの子を哀れに思って、お酒を奢ってあげただけです! 愛人に産ませた子だからって、ガラノフの奴、朝御飯すら買い与えようとしなかったんですよ! それに、飲食物を分け与えたのは私だけではありません! あの場にいた皆が、彼に同情していたのです!」
傭兵
「皆、その場にいた客は、あの子に同情したんだ。だって、あの子は孤児か何かなんだろ? 俺は自分も食べていたソーセージを分けてあげたけんだよ。他の皆も彼に自分の朝飯を分け与えていたよ。お酒も料理もお店で注文した物だから、睡眠薬が入っていたのならば、店主が犯人じゃないのか?」
カフェ店主
「お店のお酒は普通のお酒ですよ! 空き瓶も全部、まだ店にあるから調べてくれていい!」
カフェの奥さん
「旦那も私も睡眠薬なんか入れませんよ! 小さな子供がお酒を飲んだら、眠くなる事くらいあるでしょ! 他人の子供に強い酒を飲ませた客も悪いけど、寒い季節のジーンシャンでは、そんなに珍しい事でもないし、どうして私達が凶悪犯みたいな扱いを受けなくちゃいけないの!?」
ベラスケス男爵
「わざと騒ぎを起こしたりなんかしていませんよ! 北国に来るのが初めてで、何にも知らなかったのです! 暖炉が壊れて寒くて死にそうだったんですよ! それなのに、宿の人間は何もしてくれなくて! ガラノフ様を呼んで来たのは私じゃなくて、宿の従業員ですよ」
ベラスケス夫人
「暖炉の魔道具は故障していたのよ! 確かにちょっと多めに魔力を流して使ったかもしれないけど、それで異常に熱くなるなんて、おかしいもの! お部屋がサウナのように暑かったのよ!? こちらが殺されそうだったの!」
ミゲル・ベラスケス
「だって、死にそうなくらい暑いから水をかけたんだ! わざと壊そうとしたわけじゃない! 宿の人は、僕達が南の国から来たって知っていたのに、暖炉の使い方を教えてくれなかったんだよ! 普通なら、火を消すのに水をかけるのは普通でしょ? それなのに、皆で僕を悪者にしようとして! 酷いよ!」
宿の主人
「暖炉はちゃんと整備しておりましたよ! 暖炉を壊された上に、部屋を変えろと怒鳴られて! 満室だっていうのにどうしろと言うんですか!? それなのに、爵位を振りかざして騒がれたら、平民じゃどうする事も出来ません! ガラノフ様に助けて頂かなければ、どうなっていたか分かりません」
宿の従業員
「男爵様が、お騒ぎになれるし、その対応で他の従業員はいなくなってしまうし、他のお客様が、この騒ぎは何だ! と詰め寄って来られるし! 私は宿の受付で、ベビーシッターではないのですよ!? 一瞬も目を離さずに子供の面倒を見ているなんて出来ませんよ!」
ベティ(婦人)
「観光に来ていただけです! 奴隷貿易なんてとんでもありません! 本当です!自分の子供がいなくなって気が動転していたのです。あの子が領主様の御子息であらせられるなんて、これっぽっちも知りませんでした! だって、うちの子と全く同じ帽子とコートを身に付けて、宿のロビーで寝ていたんですよ? 間違えたって気が付いた後だって、あの子は旦那が見ているとばかり...誘拐だなんて、そんなつもりは全く! うっ、うっ、うぅ...」
旦那
「帽子をすっぽり被られていて、黄金の髪など見えなかったし、眠って目を瞑っていらしたから、スカイブルーの瞳だって見えなかったのですよ?どうして、私達が勇者様の御子息だと判別出来たと言うのですか!? それに、わざと置き去りにしたりなどしていません! てっきり、付いて来ているとばかり! だって、あの時は、自分の子供が4人いて、御子息を入れると5人ですよ! 小さな子は抱っこしたり、手を繋がないと移動出来ないし、私の手は5本もついていないのです! 付いて来てもらえなければ、宿には帰れなかったのです。どうか、お慈悲を! 私達がいなくなったら、子供達はどうやって生きて生きていけばいいと言うのですか!?」
マーティン
「トイレに行っていたんだよ! 困らせようとして隠れたわけじゃないんだ! 本当だよ!」
小さな子供
「パパとママは慌てん坊さんなの。私の事も忘れていなくなっちゃったこともあるの。いつもなのよ?」
エミール
「具合が悪くて動けなくなっていたところをお助けしたのです。乱暴なことや、傷付けるような事は一切していません! むしろ、奴隷商人に売られた挙句、捨てられた子供だと思っていたので、私達はあの方を守ろうとしていたのです!」
ミランダ
「あの方は両親に捨てられるのは慣れていると仰っていたわ! それで、泣いていらしたのです。私達は慰めて差し上げようとしていたのですよ! そんな時に、外では魔導騎士団が出動して...ジーンシャンで長く暮らしている者だったら、誰だって魔族が攻めて来て、戦争が起きたと思うはずです! 監禁する為に施錠したわけではありません! 突然、壊れるくらい大きな音でドアが叩かれて、開けろ! と怒鳴られれば、逃げようとするのは仕方がない事だと思いませんか? まさか、本物の聖女様だなんて! 誘拐目的で連れ出したのではありません!」
セルゲイ
「すべて、私が悪いのです。一瞬でも目を離すべきではなかったのに! そもそも、ガラの悪い連中がいるような店にお連れするべきではなかった。庶民の暮らしを知って貰おうと、少ない予算で食事をしてもらおうとしたのが、間違いだったのです」
アントニオ
「喉が乾いていたし、お水だと思ったから飲んでしまったのです。お酒だと知っていて飲んだわけではないのです! カフェの方達は悪くありません。親切にご飯や飲み物を奢って下さっただけです。ガラノフ先生も悪くありません。困っている人を助けようとするのは、騎士として当然のことです。子供連れのご夫婦にも、悪気はなかったと思います。ご自分の息子さんを見失って気が動転していたのでしょう? 母上だって、私がいなくなったことで気が動転して、他人の家を破壊したのですから、あのご婦人のお気持ちが分かるはずです。老夫婦のお二人は、むしろ命の恩人と言ってもいいです。具合の悪い私に、暖かい毛布や飲み物を用意してくれました。その後も、私を守ろうとして下さっていました!
誰も悪くないのに、誰かを罰しないといけないのですか? でしたら、今回の責任者は私です。ガラノフ先生は私の命令に従っていただけです。私に罰を与えて下さい」
グリエルモは、皆の事情を聞いて頭が痛くなった。
こんな偶然が重なるものだろうか? 軍隊が出動するほど、大きな事件に発展したのだ。領民に対して何と発表すれば良いものか?
城下町全体を恐怖に陥れておきながら、不幸な偶然が重なり息子が行方不明になったため、魔導騎士団を出動させました、などと、公表できるはずもない。
その責任をアントニオに押し付けるなど、もっての他である。
グリエルモが頭を抱えていると、ユニコーン騎兵長のキールが戻って来た。街を見回り、鐘を鳴らして街の厳戒態勢を解いて来たのだ。
キール
「街ではローレライが出たと騒ぎになっております。霊峰山に住むローレライが、とうとう街の中に出没したと。それで、魔導騎士団が出動したのではないかと。ローレライの歌が聞こえた屋敷に聖女様が乗り込んで行ったとか、退治されたとか、逃げられたとか、様々な噂を領民達が口々に話しておりました。トニー様はローレライに誘拐されていたのですか?」
グリエルモ
「いや、そうじゃないが......それだ!!」
_________
真実に対しては箝口令がしかれ、公には、『街にローレライが出没し魔導騎士団が出動することとなった。聖女がローレライの討伐に成功し事なきを得た』と発表された。意図的に、ローレライの目的は領主の息子であるアントニオの誘拐であったと噂を流し、事態を集結させた。
すると、歌に魅了された領民から、「ローレライを殺したのか!?人でなし!」「生きていたら殺すな!」「可哀想だから恩赦を与えろ!」「会わせろ!」などと抗議の声が上がった。
仕方がないので、グリエルモは、『ローレライは聖女メアリーに決闘で倒された後、説得に応じて霊峰山に帰った』ということにしておいた。
霊峰山に入ろうとする無謀な人間が増えそうだが、それは自己責任でなんとかしてもらおう。
セルゲイ・ガラノフをはじめ、カフェの店主夫妻、商人とその護衛の傭兵、宿屋の主人と従業員、男爵一家、子供を取り違えた一家、老夫婦が呼ばれた。
集められた人間それぞれに、事情聴取を行なっていく。
商人
「子供に睡眠薬を盛ったりなんかしていません! あの子を哀れに思って、お酒を奢ってあげただけです! 愛人に産ませた子だからって、ガラノフの奴、朝御飯すら買い与えようとしなかったんですよ! それに、飲食物を分け与えたのは私だけではありません! あの場にいた皆が、彼に同情していたのです!」
傭兵
「皆、その場にいた客は、あの子に同情したんだ。だって、あの子は孤児か何かなんだろ? 俺は自分も食べていたソーセージを分けてあげたけんだよ。他の皆も彼に自分の朝飯を分け与えていたよ。お酒も料理もお店で注文した物だから、睡眠薬が入っていたのならば、店主が犯人じゃないのか?」
カフェ店主
「お店のお酒は普通のお酒ですよ! 空き瓶も全部、まだ店にあるから調べてくれていい!」
カフェの奥さん
「旦那も私も睡眠薬なんか入れませんよ! 小さな子供がお酒を飲んだら、眠くなる事くらいあるでしょ! 他人の子供に強い酒を飲ませた客も悪いけど、寒い季節のジーンシャンでは、そんなに珍しい事でもないし、どうして私達が凶悪犯みたいな扱いを受けなくちゃいけないの!?」
ベラスケス男爵
「わざと騒ぎを起こしたりなんかしていませんよ! 北国に来るのが初めてで、何にも知らなかったのです! 暖炉が壊れて寒くて死にそうだったんですよ! それなのに、宿の人間は何もしてくれなくて! ガラノフ様を呼んで来たのは私じゃなくて、宿の従業員ですよ」
ベラスケス夫人
「暖炉の魔道具は故障していたのよ! 確かにちょっと多めに魔力を流して使ったかもしれないけど、それで異常に熱くなるなんて、おかしいもの! お部屋がサウナのように暑かったのよ!? こちらが殺されそうだったの!」
ミゲル・ベラスケス
「だって、死にそうなくらい暑いから水をかけたんだ! わざと壊そうとしたわけじゃない! 宿の人は、僕達が南の国から来たって知っていたのに、暖炉の使い方を教えてくれなかったんだよ! 普通なら、火を消すのに水をかけるのは普通でしょ? それなのに、皆で僕を悪者にしようとして! 酷いよ!」
宿の主人
「暖炉はちゃんと整備しておりましたよ! 暖炉を壊された上に、部屋を変えろと怒鳴られて! 満室だっていうのにどうしろと言うんですか!? それなのに、爵位を振りかざして騒がれたら、平民じゃどうする事も出来ません! ガラノフ様に助けて頂かなければ、どうなっていたか分かりません」
宿の従業員
「男爵様が、お騒ぎになれるし、その対応で他の従業員はいなくなってしまうし、他のお客様が、この騒ぎは何だ! と詰め寄って来られるし! 私は宿の受付で、ベビーシッターではないのですよ!? 一瞬も目を離さずに子供の面倒を見ているなんて出来ませんよ!」
ベティ(婦人)
「観光に来ていただけです! 奴隷貿易なんてとんでもありません! 本当です!自分の子供がいなくなって気が動転していたのです。あの子が領主様の御子息であらせられるなんて、これっぽっちも知りませんでした! だって、うちの子と全く同じ帽子とコートを身に付けて、宿のロビーで寝ていたんですよ? 間違えたって気が付いた後だって、あの子は旦那が見ているとばかり...誘拐だなんて、そんなつもりは全く! うっ、うっ、うぅ...」
旦那
「帽子をすっぽり被られていて、黄金の髪など見えなかったし、眠って目を瞑っていらしたから、スカイブルーの瞳だって見えなかったのですよ?どうして、私達が勇者様の御子息だと判別出来たと言うのですか!? それに、わざと置き去りにしたりなどしていません! てっきり、付いて来ているとばかり! だって、あの時は、自分の子供が4人いて、御子息を入れると5人ですよ! 小さな子は抱っこしたり、手を繋がないと移動出来ないし、私の手は5本もついていないのです! 付いて来てもらえなければ、宿には帰れなかったのです。どうか、お慈悲を! 私達がいなくなったら、子供達はどうやって生きて生きていけばいいと言うのですか!?」
マーティン
「トイレに行っていたんだよ! 困らせようとして隠れたわけじゃないんだ! 本当だよ!」
小さな子供
「パパとママは慌てん坊さんなの。私の事も忘れていなくなっちゃったこともあるの。いつもなのよ?」
エミール
「具合が悪くて動けなくなっていたところをお助けしたのです。乱暴なことや、傷付けるような事は一切していません! むしろ、奴隷商人に売られた挙句、捨てられた子供だと思っていたので、私達はあの方を守ろうとしていたのです!」
ミランダ
「あの方は両親に捨てられるのは慣れていると仰っていたわ! それで、泣いていらしたのです。私達は慰めて差し上げようとしていたのですよ! そんな時に、外では魔導騎士団が出動して...ジーンシャンで長く暮らしている者だったら、誰だって魔族が攻めて来て、戦争が起きたと思うはずです! 監禁する為に施錠したわけではありません! 突然、壊れるくらい大きな音でドアが叩かれて、開けろ! と怒鳴られれば、逃げようとするのは仕方がない事だと思いませんか? まさか、本物の聖女様だなんて! 誘拐目的で連れ出したのではありません!」
セルゲイ
「すべて、私が悪いのです。一瞬でも目を離すべきではなかったのに! そもそも、ガラの悪い連中がいるような店にお連れするべきではなかった。庶民の暮らしを知って貰おうと、少ない予算で食事をしてもらおうとしたのが、間違いだったのです」
アントニオ
「喉が乾いていたし、お水だと思ったから飲んでしまったのです。お酒だと知っていて飲んだわけではないのです! カフェの方達は悪くありません。親切にご飯や飲み物を奢って下さっただけです。ガラノフ先生も悪くありません。困っている人を助けようとするのは、騎士として当然のことです。子供連れのご夫婦にも、悪気はなかったと思います。ご自分の息子さんを見失って気が動転していたのでしょう? 母上だって、私がいなくなったことで気が動転して、他人の家を破壊したのですから、あのご婦人のお気持ちが分かるはずです。老夫婦のお二人は、むしろ命の恩人と言ってもいいです。具合の悪い私に、暖かい毛布や飲み物を用意してくれました。その後も、私を守ろうとして下さっていました!
誰も悪くないのに、誰かを罰しないといけないのですか? でしたら、今回の責任者は私です。ガラノフ先生は私の命令に従っていただけです。私に罰を与えて下さい」
グリエルモは、皆の事情を聞いて頭が痛くなった。
こんな偶然が重なるものだろうか? 軍隊が出動するほど、大きな事件に発展したのだ。領民に対して何と発表すれば良いものか?
城下町全体を恐怖に陥れておきながら、不幸な偶然が重なり息子が行方不明になったため、魔導騎士団を出動させました、などと、公表できるはずもない。
その責任をアントニオに押し付けるなど、もっての他である。
グリエルモが頭を抱えていると、ユニコーン騎兵長のキールが戻って来た。街を見回り、鐘を鳴らして街の厳戒態勢を解いて来たのだ。
キール
「街ではローレライが出たと騒ぎになっております。霊峰山に住むローレライが、とうとう街の中に出没したと。それで、魔導騎士団が出動したのではないかと。ローレライの歌が聞こえた屋敷に聖女様が乗り込んで行ったとか、退治されたとか、逃げられたとか、様々な噂を領民達が口々に話しておりました。トニー様はローレライに誘拐されていたのですか?」
グリエルモ
「いや、そうじゃないが......それだ!!」
_________
真実に対しては箝口令がしかれ、公には、『街にローレライが出没し魔導騎士団が出動することとなった。聖女がローレライの討伐に成功し事なきを得た』と発表された。意図的に、ローレライの目的は領主の息子であるアントニオの誘拐であったと噂を流し、事態を集結させた。
すると、歌に魅了された領民から、「ローレライを殺したのか!?人でなし!」「生きていたら殺すな!」「可哀想だから恩赦を与えろ!」「会わせろ!」などと抗議の声が上がった。
仕方がないので、グリエルモは、『ローレライは聖女メアリーに決闘で倒された後、説得に応じて霊峰山に帰った』ということにしておいた。
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