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第三幕 学生期
235.2人の作曲家
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呼び出されたリンとバルドは、夏も近いとあってラフな格好で現れた。リンは生成りの綿ニットのシャツとパンツ、バルドは麻のスタンドカラーシャツとブカブカのパンツを着ている。
バルド
「何かあったのか?」
アントニオ
「そうそう、これを見て下さい」
似通った2通の手紙を2人に見せる。
リン
「ほう、面白い事になってるな」
アントニオ
「どうすれば良いと思う?」
バルド
「自由にしていいと書いてあるのだから、気にしなければいい」
アントニオ
「そういう訳にはいかないよ! あんな素敵な歌をくれたんだから、礼儀としてお礼はするべきだ。それに、本物の作曲家さんだったら仲間にしたくない?」
バルド
「一度、匿名で送った物を、今更、自分が作曲家だと名乗りでるか?」
リン
「まぁ、どちらも偽物である可能性が高いな」
アントニオ
「確かに...筆跡も違うし...でも、1人はカーン伯爵の御息女だよ!?」
バルド
「知っているヤツか?」
アントニオ
「知らない子だけど、賢者様の孫娘だよ?」
リン
「カーン伯爵領の人間ならアイリス婆さんが知ってそうだな」
アントニオ
「そうだ! アイリス様なら分かるはず!」
_________
アントニオ、リン、ルドの3人はアイリスの元を訪れた。
アイリス
「カヴィタに興味があるのかい?」
アントニオ
「どんな子なのか教えて頂けますか?」
アイリスはニヤニヤしながら答える。
アイリス
「私から言える事は何もないよ。自分の目で見て判断するんだね」
バルド
「直接会っても大丈夫な女なのか?」
アイリスは目を細めて溜息を吐く。
アイリス
「ローレライが大事なのは分かるけど、ちょいと過保護過ぎやしないかい? 若い娘に会うのに、どんな危険があるっていうんだい!? 何事も経験だよ! それに、カヴィタに関して言うならば、何の偏見もなく本人を見た方がいい。私が意見を言うと、人族や魔人族は大抵、私の意見を鵜呑みにする。それは、アンタらにとっては非常に良くない結果をもたらすからね」
アントニオ
「そうですね。有難うございます。お会いしてみます」
_________
アントニオ達は帰宅し、両親にカヴィタ・カーンに会いたいと相談すると、父グリエルモはすぐにカーン伯爵宛に手紙を書いてくれた。
リン
「ついでにテオドラ・マジョルガも呼んだらどうだ? 同じ日に招待して、鉢合わせさせたら面白そうだ!」
アウロラ
「良い案ですね。一対一で会って、こちらから『あなたは本当に楽譜の作者ですか?』と確認したら、本物の作者だった場合、疑われた事に不快感を覚えるかもしれません。ですが、作家を名乗る人物が2人いることが分かれば、テオドラ嬢とカヴィタ嬢は、こちらが言わなくても、自分が本物であると証明しようとするでしょう」
_________
テオドラが暮らす、王都内のマジョルガ辺境伯の屋敷に、ジーンシャン家からの手紙が届いた。
マジョルガ夫人
「良くやったわ! まさかジーンシャン家からお見合いの話が来るなんて!」
カサンドラ
「ただ、楽譜の御礼がしたいと書いてあるだけですわ」
テオドラ
「いいえ、そんな事は単なる口実。これは間違いなくお見合いの打診ですわ」
マジョルガ夫人
「テオドラの言う通りだわ。仮に、そうでなくても、これをきっかけに婚約すればいいのよ」
テオドラ
「もちろん、そのつもりですわ」
カサンドラ
「ワタクシも一緒に伺っても良いでしょう? その方がチャンスは倍になります」
テオドラ
「何を言っているの!? このお茶会は、楽譜を差し上げたワタクシに対する御礼なのよ!?」
カサンドラ
「別にいいじゃない。楽譜を差し上げたって言うけど、本当に作曲したのはテオドラじゃないんでしょう? ゴーストライターは誰なの?」
テオドラ
「ワタクシが作曲したのよ!」
マジョルガ夫人
「当然、カサンドラも出席します」
テオドラ
「どうしてですの!?」
マジョルガ夫人
「誰が作曲したとか、そんな事はどうでもいいの。より確実に、より有力な貴族と婚約出来る方がいいでしょう?」
マジョルガ辺境伯は国境を守る職務を担っている。軍隊を指揮する跡取りが必要である。しかし、マジョルガ辺境伯には息子がいない。夫人は5人の子供を産んだが、すべて娘だったのだ。
しかも、娘達は誰も、戦場で戦う騎士にはなりたがらなかった。
美しいドレスを脱ぎ、汗臭い鎧を身に付け、人殺しなどしたくないと、口々に訴えた。
それに対し、マジョルガ辺境伯は激怒した。
『辺境伯領を守り、民を守るという義務を果たさない者に、マジョルガ家の恩恵は与えない!』
そして、5人の娘達に課題を出した。
『戦場に行きたくないと言うならば、戦争で勝つよりもマジョルガ領の勢力を伸ばせる相手と結婚しろ! 戦場に立つ騎士達が納得する相手と結婚するのだ! そうでない相手との結婚は認めない! 最も有力な貴族と結婚出来た者に次の辺境伯を譲ろう。しかし、有力貴族と結婚出来ず、勢力の拡大に貢献出来なかった者は、騎士として国境線に配置する』
隣接する国とは、もう、長い間、戦争などしていないが、不法侵入者を取り締まる仕事が待っている。毎日、過酷な訓練を汗臭い男達に混じってしなくてはならない。
父の意向に逆らって逃げ出す事も出来るが、父の許可がなければ貴族同士の結婚は難しい。庶民と結婚すれば、騎士になるよりも過酷な貧乏生活が待っているだろう。まして、結婚せずに自力で生きるなんてことは、貴族として生まれ育った令嬢に出来るはずもない。
マジョルガ夫人
「お前達が、女で生まれてきたばっかりに、ワタクシがどれだけ、一族の皆から非難されていると思っているの!?」
テオドラ
「分かっていますわ。ですから、王立学校に入学しましたし、アントニオ様とのお茶会の約束を取り付けたのです」
マジョルガ夫人
「分かっているならいいわ。必ずものにしなさい!」
バルド
「何かあったのか?」
アントニオ
「そうそう、これを見て下さい」
似通った2通の手紙を2人に見せる。
リン
「ほう、面白い事になってるな」
アントニオ
「どうすれば良いと思う?」
バルド
「自由にしていいと書いてあるのだから、気にしなければいい」
アントニオ
「そういう訳にはいかないよ! あんな素敵な歌をくれたんだから、礼儀としてお礼はするべきだ。それに、本物の作曲家さんだったら仲間にしたくない?」
バルド
「一度、匿名で送った物を、今更、自分が作曲家だと名乗りでるか?」
リン
「まぁ、どちらも偽物である可能性が高いな」
アントニオ
「確かに...筆跡も違うし...でも、1人はカーン伯爵の御息女だよ!?」
バルド
「知っているヤツか?」
アントニオ
「知らない子だけど、賢者様の孫娘だよ?」
リン
「カーン伯爵領の人間ならアイリス婆さんが知ってそうだな」
アントニオ
「そうだ! アイリス様なら分かるはず!」
_________
アントニオ、リン、ルドの3人はアイリスの元を訪れた。
アイリス
「カヴィタに興味があるのかい?」
アントニオ
「どんな子なのか教えて頂けますか?」
アイリスはニヤニヤしながら答える。
アイリス
「私から言える事は何もないよ。自分の目で見て判断するんだね」
バルド
「直接会っても大丈夫な女なのか?」
アイリスは目を細めて溜息を吐く。
アイリス
「ローレライが大事なのは分かるけど、ちょいと過保護過ぎやしないかい? 若い娘に会うのに、どんな危険があるっていうんだい!? 何事も経験だよ! それに、カヴィタに関して言うならば、何の偏見もなく本人を見た方がいい。私が意見を言うと、人族や魔人族は大抵、私の意見を鵜呑みにする。それは、アンタらにとっては非常に良くない結果をもたらすからね」
アントニオ
「そうですね。有難うございます。お会いしてみます」
_________
アントニオ達は帰宅し、両親にカヴィタ・カーンに会いたいと相談すると、父グリエルモはすぐにカーン伯爵宛に手紙を書いてくれた。
リン
「ついでにテオドラ・マジョルガも呼んだらどうだ? 同じ日に招待して、鉢合わせさせたら面白そうだ!」
アウロラ
「良い案ですね。一対一で会って、こちらから『あなたは本当に楽譜の作者ですか?』と確認したら、本物の作者だった場合、疑われた事に不快感を覚えるかもしれません。ですが、作家を名乗る人物が2人いることが分かれば、テオドラ嬢とカヴィタ嬢は、こちらが言わなくても、自分が本物であると証明しようとするでしょう」
_________
テオドラが暮らす、王都内のマジョルガ辺境伯の屋敷に、ジーンシャン家からの手紙が届いた。
マジョルガ夫人
「良くやったわ! まさかジーンシャン家からお見合いの話が来るなんて!」
カサンドラ
「ただ、楽譜の御礼がしたいと書いてあるだけですわ」
テオドラ
「いいえ、そんな事は単なる口実。これは間違いなくお見合いの打診ですわ」
マジョルガ夫人
「テオドラの言う通りだわ。仮に、そうでなくても、これをきっかけに婚約すればいいのよ」
テオドラ
「もちろん、そのつもりですわ」
カサンドラ
「ワタクシも一緒に伺っても良いでしょう? その方がチャンスは倍になります」
テオドラ
「何を言っているの!? このお茶会は、楽譜を差し上げたワタクシに対する御礼なのよ!?」
カサンドラ
「別にいいじゃない。楽譜を差し上げたって言うけど、本当に作曲したのはテオドラじゃないんでしょう? ゴーストライターは誰なの?」
テオドラ
「ワタクシが作曲したのよ!」
マジョルガ夫人
「当然、カサンドラも出席します」
テオドラ
「どうしてですの!?」
マジョルガ夫人
「誰が作曲したとか、そんな事はどうでもいいの。より確実に、より有力な貴族と婚約出来る方がいいでしょう?」
マジョルガ辺境伯は国境を守る職務を担っている。軍隊を指揮する跡取りが必要である。しかし、マジョルガ辺境伯には息子がいない。夫人は5人の子供を産んだが、すべて娘だったのだ。
しかも、娘達は誰も、戦場で戦う騎士にはなりたがらなかった。
美しいドレスを脱ぎ、汗臭い鎧を身に付け、人殺しなどしたくないと、口々に訴えた。
それに対し、マジョルガ辺境伯は激怒した。
『辺境伯領を守り、民を守るという義務を果たさない者に、マジョルガ家の恩恵は与えない!』
そして、5人の娘達に課題を出した。
『戦場に行きたくないと言うならば、戦争で勝つよりもマジョルガ領の勢力を伸ばせる相手と結婚しろ! 戦場に立つ騎士達が納得する相手と結婚するのだ! そうでない相手との結婚は認めない! 最も有力な貴族と結婚出来た者に次の辺境伯を譲ろう。しかし、有力貴族と結婚出来ず、勢力の拡大に貢献出来なかった者は、騎士として国境線に配置する』
隣接する国とは、もう、長い間、戦争などしていないが、不法侵入者を取り締まる仕事が待っている。毎日、過酷な訓練を汗臭い男達に混じってしなくてはならない。
父の意向に逆らって逃げ出す事も出来るが、父の許可がなければ貴族同士の結婚は難しい。庶民と結婚すれば、騎士になるよりも過酷な貧乏生活が待っているだろう。まして、結婚せずに自力で生きるなんてことは、貴族として生まれ育った令嬢に出来るはずもない。
マジョルガ夫人
「お前達が、女で生まれてきたばっかりに、ワタクシがどれだけ、一族の皆から非難されていると思っているの!?」
テオドラ
「分かっていますわ。ですから、王立学校に入学しましたし、アントニオ様とのお茶会の約束を取り付けたのです」
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「分かっているならいいわ。必ずものにしなさい!」
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