白と黒

更科灰音

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第31話:引っ越し準備

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ピンポーン
「真白様、家具の打ち合わせに参りました」
家具屋も来た。

「私、桜井と申します」
名刺を受け取って、まずは寝室に案内する。
「この部屋はとりあえずベッドだけ。3人同時に寝られるサイズね」
桜井さんがメモをとる。

次はリビングだ。今はテレビがあるだけ。
「ここにはソファーとテーブル。ソファーは横に3人座れるやつ」

続いてダイニング。
「こっちは4人掛けのダイニングセットね」
桜井さんがメモを取り、タブレットを操作する。
オススメ商品を探しているのかな?それと在庫の確認とか。

「キッチンは食器棚ね。それと調理家電を置く棚。佳乃、説明して」
キッチンは佳乃の場所だ。佳乃に丸投げする。
佳乃が快適に料理が出来るようにキッチンの家具には惜しみなくお金をかける。
最終的にそれで料理の出来栄えにも影響が出てくる。ケチっちゃだめだ。

「マスター。こたつはどうするの?」
こたつ?そうか、ソファーとダイニングテーブルがあるとこたつの場所がない。
二人の勉強部屋に置くのもありかな?
とりあえず勉強部屋の中で色々と考え込んでいると佳乃に呼ばれた。

「お嬢様、キッチンは終わりました」
キッチンは具体的な製品も決まったみたいだ。
納戸は結局ダクトを天井裏に這わせてダイニングのエアコンと室外機を共有することによって実現。
そのせいでダイニングのエアコンが変更になったのは予定外の出費だった。
でも、念願の秘密基地の完成なんだよ!これくらいの広さが落ち着くんだよ!
PC用のデスクやラックなどは別の店で注文したので、今回はこの部屋の家具は注文しない。
ディスプレーアームやリクライニングシートなどで快適な空間。
専門のメーカーで一式全部そろえた。Bauhütteと言うゲーミング家具メーカーだ。
黒い家具が無駄に色々と光ってかっこいい。
佳乃は歯医者みたいといっていたが、まあそう見えないこともない。
でも、歯医者は黒じゃないし光らないと思う。
家具に合わせて壁紙や床も黒で統一した。

そして最後の部屋となる勉強部屋にみんなで集まる。
当初の予定ではパーティションで区切って個室を用意するつもりだった。
ネットカフェやカプセルホテルの空間を想像してもらえばイメージできるかと思う。
あたしはそう言った狭い空間の方が作業に集中できる。納戸がまさにそれ。
しかし、佳乃と花子はみんなでワイワイやる方が捗るらしい。
女子会とかパジャマパーティーとかそういうみんなとの繋がりとか雰囲気が重要らしい。
むしろ、一般的には女子にはそっちの方が多いらしい。
やはり、中身がおっさんだからと言うのもあるけど、世間的に少数派なのか。
いや、リーゼロッテも狭い宿屋の一人部屋が好きだった。とはいえ、あれも特殊だから参考にならない。
そう考えれば、これからは女子っぽく振る舞う必要が増えるわけで、二人の意見を尊重することにする。
佳乃と花子がこたつについて議論している。こたつをここに置くかリビングに置くか、
それともダイニングテーブルの代わりにするか?

ラチがあかなそうなので、寝室から決めていこう。
「この商品とかいかがでしょう?」
寝室に移動して桜井さんがタブレットでサンプルを見せてくれる。
この間花子が選んだものだ。
ARで寝室にベッド置いた状態を再現している。
大体の大きさとか色味とかがわかる。さすがに現物とは多少違うだろうけど雰囲気はわかる。
思った以上に大きかった。一回りくらい小さくてもいいかもしれない。
タブレットを操作すれば即座に違う商品が表示される。
条件はシンプルな形状で、マットレスが分割されていないと言うことが必須。
3人でタブレットを見ながら部屋の雰囲気に合うものを選択。
結局色々見たけど、花子が選んだものに決定。
クイーンサイズでマットレスは一体型、全体的に白を基調にした白木のベッド。
マットレスはテンピュールなんだよ!

そしてリビング。来客を全く想定していない横に三人座れるソファー。
ちょうどテレビの正面にテレビが見やすい距離で設置。映画館風。
ドリンクホルダーや小さなサイドテーブルも各人用にある。
むしろ映画館用の家具では?という疑いも否定できないデザイン。
ダイニングはテーブルではなくこたつを採用。しかも掘りごたつ。
当然マンションの床には掘りごたつが設置できないので、小上がりの畳スペースを用意して設置。
ちなみに堀の部分をフタで埋めて普通のこたつとしても使える。
布団を外せば普通にちゃぶ台にもなる。夏でも問題ない。

二人の勉強部屋にはおしゃれな机を2個設置することに。
佳乃と花子だから、もっと個性的なデザインの家具にするかと思ったらシンプルなやつだった。
とりあえず必要な家具は全部注文した。
桜井さんがオススメを何点か提示してくれて、しかもタブレットであたかも実際に設置したかのように確認できる。
部屋の雰囲気に合うかとか部屋に入るかとかで迷うことはない。
他の小物は追々適当に揃えるとして、家具が設置されれば家っぽくなるかな?
1週間後にはすべての家具が設置できるとのこと。楽しみに待つことにしよう。
金額は結構な額になったけど、気にしたら負けなんだよ!
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