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ハーマ

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想い

もう1人の怜皇の想い

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怜皇視点(もう1人の方)

怜皇「ちっ……」

数日前銀雅が風邪で倒れ介護した怜皇は叶う事のない願いを捨てるべく破壊を行う

通行人「逃げろ!!巻き込まれるぞ!!」

怜皇「…………」

「バチバチバチ」と言う音と共に近くにあった建物等が大破し何人か巻き込まれて死ぬ

怜皇「……ガキはここから離れろ」

子供「どうしてお兄ちゃんは泣いてるの?」

怜皇「泣いてない」

子供「僕  お兄ちゃんが泣いてる様に見えるよ?」

怜皇  泣いてない……泣いてない筈だ……

だが実際に怜皇は泣いていた……本人が気がついていないだけで……

怜皇「認めたくない事だってあるんだよ……認めたら何もかもが崩れてしまいそうで……」

子供「どう言うこと?」

怜皇「……簡単に言うと「分かりたくない」かな」

子供に分かるように言って小さい子供を親の元へ

銀雅「怜皇?」

怜皇「何でこのタイミングで来るんだよ!!!!!」

銀雅「!!??」

怜皇「くっそ……!!」

怜皇  ムカつくんだよ……!!

銀雅「ぐっ……」

ダークシャーク「銀雅!!!!」

怜皇  何もかもがめんどくさい……

怜皇は自暴自棄になった挙句銀雅を拉致

銀雅「なっ……えっ?……怜皇?」

怜皇「うるせぇ黙ってろ」

銀雅「ひっ!?……あぅん……んん!!」

怜皇  くっそ……

怜皇は自分でも何をやっているのかがわからず体の自由を奪った銀雅を抱く

銀雅「やめ……痛……うア゙……ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

怜皇「黙ってろ!!!!!!!!」

そう言って銀雅を殴り黙らせた怜皇は動きを再開

その後は銀雅は声を出す度に殴られ黙るようになり怜皇も銀雅も2回ほど達す

怜皇「銀雅……ごめん……」

不意に3回目をやっていると怜皇が銀雅に謝罪を述べ怜皇本人が銀雅の目隠しを除去

銀雅「怜皇……?」

怜皇「ごめん……ごめん……」

怜皇  本当はこんな事をしたかった訳じゃないのに……

怜皇「銀雅……ごめん……ごめん……」

銀雅の頬に落ちてくる雫……それは怜皇の涙……

怜皇「ごめん……」

そう言いながら怜皇は銀雅をイかせ放心した銀雅の手に魂の結晶を握らせ、服等を戻した怜皇は瑠騎亜達に場所を知らせ闇の彼方へ

~数年後~

通行人「ねぇ……あの人「破壊神」だよね?」

通行人「日中は何もしないよ?ああして煙草吸いながら寂しげに壁に寄りかかって手をポケットに入れて誰かを待ってるの  数年前からはあまり破壊もしてないよ」

銀雅に結晶を渡して数年……怜皇は昔と比べて夜もあまり暴れなくなり今では「破壊神」と言う者も少ない

怜皇「静夜」

怜皇「……何故此処に居る」

不意に煙草がなくなり新しいのを口に運ぼうとした時、声を掛けられ見やるとそこには目覚めた怜皇の姿

通行人「えっ?双子?」

怜皇  同じ魂だから同じ顔なんだよ……

通行人に言わずに説明……

怜皇「……お前に話がある」

怜皇「俺は無い」

怜皇「あるだろ」

怜皇「無い」

同じ怜皇同士の攻防戦が始まりもう1人の怜皇が「俺の最初の質問の答えを貰っていない」と言う

怜皇「此処に来なければお前と話ができないからだ……」

怜皇「その話とやらはここで出来ないのか?」

怜皇「……一緒に来い  静夜」

怜皇「お前は自分が言ってる事わかってんのか?俺とお前は対極だ  共に居たら片方に害が出るだろうが」

怜皇  銀雅と同じ質問か……

怜皇「そうだけど……俺は……」

怜皇「諄(くど)い」

そう言ってもう1人の怜皇は持っていた刀を取り出し怜皇へと向ける

怜皇「俺とお前  どちらが生きるか今ここで決めるか?」

怜皇「…………」

怜皇  結局の所……俺とお前は同じになれない魂なんだよ……

もう1人の怜皇はそう思いながら先に怜皇に攻撃を出し通行人は「危険」と判断し退避

怜皇「…………」

怜皇「…………」

同じ魂故に同じ戦術の2人はふともう1人の怜皇が横目を向いたのを知る

怜皇「!!??」

怜皇「……これで良い」

どこからか聞こえた銃声……それはもう1人の怜皇の急所を貫通し怜皇の刀も同時に貫通……

刀の貫通したもう1人の怜皇は動揺している怜皇を刀をより深く入れる形で抱きしめる……

怜皇「本当はさ……嬉しかったんだ……銀雅にも怜皇にも「一緒に来い」って言われたの……でも俺は……この世界の人間だからさ……対極同士がぶつかり合ったら何が起きるか分からない……
……願える事なら……瑠騎亜君達みたいにお前と銀雅に愛されてぇなぁ……愛された事の無い俺にとっては彼等は羨ましい…………怜皇……次会う時は……俺も……一緒に……」

そう言ってもう1人の怜皇は息を引き取った……

怜皇「っ……静……夜……!!静夜!!!!」

もう1人の怜皇が息を引き取り刀を引き抜いた怜皇はもう1人の怜皇を抱きしめて泣く……

怜皇「静夜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

怜皇  ああ……怜皇の悲しむ声が聞こえる……俺を抱きしめて泣く怜皇の声が……

???「もう1度やり直してこい」

不意に声が聞こえた……だがその声の主を知らない……

瑠騎亜「走詩(そうじ)起きろ!!朝だ!!!!」

走詩「……うるせぇ……」

劉聖「折角起こしに来てんのにそれはねぇだろ」

怜皇  そう……俺は奇跡が偶然か……今は「走詩」と言う名前で怜皇と銀雅の「息子」として生きている

潤聖「怜皇は?」

怜銀亜「怜皇は朝  低血圧だから銀雅と一輝海(いきな)が起こしに行ってる」

「一輝海」……その子はもう1人の怜皇が銀雅を抱いた時に出来た子供で現在の走詩の兄

瑠騎亜「寝るな  起きろ走詩」

走詩「目が覚めてすぐに動ける兄貴達と違ってすぐに動けねぇんだって……」

劉聖「ならせめて上体を起こせ」

走詩  ……普段は起きてなくても起こされないが今日は特別な日だからな……

怜皇「ふぁ……」

銀雅「昨日早めに寝たのにまだ眠いのか?」

怜皇「誰のせいだと思って……」

一輝海「惚気は良いから早く飯を食って」

家族が増えたことにより1段と賑やかになった組織の城の食堂で「息子に怒られてるし」と聖が笑う

怜皇「今日は1日訓練室使って訓練して明日から1ヶ月俺らは城にいないから  聖頼むぞ」

聖「OK」

朝食を食べ終え訓練室へ行く

怜銀亜「…………」

走詩「…………」

走詩と怜銀亜は相性が良い  故に訓練室に入るといつも最初は怜銀亜と走詩で戦う

怜銀亜「………!!」

走詩「………!!」

不意に戦っていると強い電磁波を感じその方を見ると怜皇と銀雅が普段とは違う見た目で戦闘中

瑠騎亜「そう言えば怜銀亜と一輝海と走詩は見た事無かったな  怜皇と銀雅の戦闘風景」

怜銀亜「あんな感じなの?」

瑠騎亜「そう  怜皇は戦闘で快楽を得ると両目が紅くなるんだけど、その時に髪が血を浴びても大丈夫なように赤黒くなる、銀雅は目が金色に変わって白髪になるんだ
多分戦闘スタイルの数は怜皇の方が勝るけど武器の使用量は銀雅が勝る」

走詩「へ~」

関心がない訳では無いが言われてもわからないし2人共武器の使用量が多い

怜皇「…………」

銀雅「…………」

戦っている最中2人の姿が変わる……人の物とは思えない装備を身に纏い再び戦う

~数時間後~

怜皇「ふー……」

銀雅「お前ら~訓練終わり~」

瑠騎亜「了解」

銀雅の号令で瑠騎亜達も戦闘を終え一旦個々の部屋に戻り風呂に入ってから食堂へ

劉聖「私服が最早モデルじみてるね  怜皇」

ふと劉聖が言う

潤聖「黒一色なのに何その色気」

怜銀亜「銀雅はきっちり着てるのにエロいし」

一輝海「首元まで隠してる服似合い過ぎ」

走詩「2人の服装の萌え要素パナイ」

走詩  何か褒め大会になってる気が……

瑠騎亜「そもそも2人が並ぶとモデルにしか見えない」

息子達計6人に言われ怜皇と銀雅は赤面

怜皇「お前ら乗れ  銀雅さんは助手席にいて下さい」

これから1ヶ月  怜皇達は休暇の為にリゾートへ
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