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2章 スティルド王国編
第124話 検証と報告
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スタント公爵の屋敷で宿泊させてもらっている部屋で琉海は実験を行っていた。
エアリスはソファで横になって昼寝している。
窓を開けた状態だったせいか、寝ているエアリスの頭にはいつの間にか小鳥が止まっていた。
穏やかな雰囲気で琉海の口元にも笑みが浮かぶ。
そして、実験に戻った。
琉海は自分の掌にマナを纏ったり、飛散させたりしてみる。
ドラゴンとの戦闘時、剣にマナを纏わせることができてから、マナの操作が飛躍的に向上していた。
それを自覚した琉海は色々と試してみた。
カップに満たされている紅茶に掌を近づけてマナを渦状に操作してみる。
すると、カップ内の液体が渦を巻きはじめた。
「接触していなくても、影響は受けるみたいだな」
今度はカップを持ってマナを纏わせる。
カップの全体に流れ、液体までにもマナを纏わせようとする。
しかし――
液面が少し揺れるとマナは飛散してしまった。
「液体にマナを通すのは難しいか」
これらの検証でわかったことは、形を変動しやすいものにはマナが流れ難く、完全に纏わせることができても制御するのがものすごく難しいことだった。
それに比べて、固定の物体はわりかし簡単だ。
そんな実験をしていると、扉をノックする音が聞こえてきた。
「はい。どうぞ」
琉海がノックの音に答えると、扉が開かれた。
「失礼します」
メイリが恭しくお辞儀をして入室してきた。
「どうされましたか?」
琉海がメイリに用件を聞く。
「ご依頼されていた人探しの件でご報告があります」
「進展があったんですか?」
「はい。ただ、ルイ様が探している女性ではなく、もう一人の方の情報になります」
「連れ去った男の方ですか」
「はい。そうです」
メイリはそう言って、琉海の前にある机の上に丸めた紙を置いて開いた。
そこに描かれているのは、琉海が印象を伝えてメイリが描いてくれた似顔絵だ。
「まず、この人の所属している国はルダマン帝国になります」
「ルダマン帝国ってスティルド王国の隣国の国ですよね」
「そうです。現在も領土を拡大し、急成長し続けている国になります」
「その国にその男が所属しているということは、アンリはそこにいるということですか?」
「すみません。そこまで調査が進んでいません。その理由がスティルド王国とルダマン帝国の関係があまりいい関係ではないせいです。こちらから国境を越えようとすると、厳重な審査が行われ、調査員を潜り込ませることも難しいのが現状です」
メイリは「申し訳ございません」と深々と頭を下げた。
「いえ、メイリさんが謝ることではないと思うので、大丈夫です。ただ、国境を超えるのに関所を通る必要ってあるんですか?」
琉海は頭の中に地図を思い浮かべ、スティルド王国とルダマン帝国の国境付近を思い出す。
国境付近には関所が所々にあるが、未開拓の森もあり、その辺りを通って行けば、見つかることなく、ルダマン帝国に侵入できるように思える。
ただ、その先の町では、通行証がなくては入れない可能性が高い。
それでも、何か方法がないかと琉海はメイリに聞いてみる。
「スティルド王国とルダマン帝国の国境にある関所の横には、未開拓の森がありますよね。そこを通って行けば、ルダマン帝国内に入ることができるんじゃないですか?」
「その森は通ることができません」
「通ることができないんですか?」
「はい。あそこを通ることができれば、ルダマン帝国には簡単に入ることができますが、スティルド王国の人間だけでなく、ルダマン帝国の人間や他の人間も立入ることのできない森になっています」
「ルダマン帝国の人間もですか?」
「そうです。あの森には魔女が住んでいると言われています。あの森に入った人間は魔女に殺され、戻ってくることはないと言われています。そのせいで誰も立入らず、切り開こうとしても、誰も入ろうとしないのが現状ですね」
エアリスはソファで横になって昼寝している。
窓を開けた状態だったせいか、寝ているエアリスの頭にはいつの間にか小鳥が止まっていた。
穏やかな雰囲気で琉海の口元にも笑みが浮かぶ。
そして、実験に戻った。
琉海は自分の掌にマナを纏ったり、飛散させたりしてみる。
ドラゴンとの戦闘時、剣にマナを纏わせることができてから、マナの操作が飛躍的に向上していた。
それを自覚した琉海は色々と試してみた。
カップに満たされている紅茶に掌を近づけてマナを渦状に操作してみる。
すると、カップ内の液体が渦を巻きはじめた。
「接触していなくても、影響は受けるみたいだな」
今度はカップを持ってマナを纏わせる。
カップの全体に流れ、液体までにもマナを纏わせようとする。
しかし――
液面が少し揺れるとマナは飛散してしまった。
「液体にマナを通すのは難しいか」
これらの検証でわかったことは、形を変動しやすいものにはマナが流れ難く、完全に纏わせることができても制御するのがものすごく難しいことだった。
それに比べて、固定の物体はわりかし簡単だ。
そんな実験をしていると、扉をノックする音が聞こえてきた。
「はい。どうぞ」
琉海がノックの音に答えると、扉が開かれた。
「失礼します」
メイリが恭しくお辞儀をして入室してきた。
「どうされましたか?」
琉海がメイリに用件を聞く。
「ご依頼されていた人探しの件でご報告があります」
「進展があったんですか?」
「はい。ただ、ルイ様が探している女性ではなく、もう一人の方の情報になります」
「連れ去った男の方ですか」
「はい。そうです」
メイリはそう言って、琉海の前にある机の上に丸めた紙を置いて開いた。
そこに描かれているのは、琉海が印象を伝えてメイリが描いてくれた似顔絵だ。
「まず、この人の所属している国はルダマン帝国になります」
「ルダマン帝国ってスティルド王国の隣国の国ですよね」
「そうです。現在も領土を拡大し、急成長し続けている国になります」
「その国にその男が所属しているということは、アンリはそこにいるということですか?」
「すみません。そこまで調査が進んでいません。その理由がスティルド王国とルダマン帝国の関係があまりいい関係ではないせいです。こちらから国境を越えようとすると、厳重な審査が行われ、調査員を潜り込ませることも難しいのが現状です」
メイリは「申し訳ございません」と深々と頭を下げた。
「いえ、メイリさんが謝ることではないと思うので、大丈夫です。ただ、国境を超えるのに関所を通る必要ってあるんですか?」
琉海は頭の中に地図を思い浮かべ、スティルド王国とルダマン帝国の国境付近を思い出す。
国境付近には関所が所々にあるが、未開拓の森もあり、その辺りを通って行けば、見つかることなく、ルダマン帝国に侵入できるように思える。
ただ、その先の町では、通行証がなくては入れない可能性が高い。
それでも、何か方法がないかと琉海はメイリに聞いてみる。
「スティルド王国とルダマン帝国の国境にある関所の横には、未開拓の森がありますよね。そこを通って行けば、ルダマン帝国内に入ることができるんじゃないですか?」
「その森は通ることができません」
「通ることができないんですか?」
「はい。あそこを通ることができれば、ルダマン帝国には簡単に入ることができますが、スティルド王国の人間だけでなく、ルダマン帝国の人間や他の人間も立入ることのできない森になっています」
「ルダマン帝国の人間もですか?」
「そうです。あの森には魔女が住んでいると言われています。あの森に入った人間は魔女に殺され、戻ってくることはないと言われています。そのせいで誰も立入らず、切り開こうとしても、誰も入ろうとしないのが現状ですね」
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