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金曜日
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「失礼します。ゼノでございます。」
扉を叩き、南にある執務室を訪れた俺はシャノン卿の承諾を得て部屋へと入った。
「ヴィーは?」
「今湯浴みをしております。」
「そうか。私に何か用でもあるのだろうか?」
もう夕食も食べ終えた時間だというのに、シャノン卿は執務室で仕事をしている。
本当に仕事熱心な方だ。
「あの、ヴィクトリア様のことで少し気になりまして、お耳に入れておきたいのです。」
「ヴィーの?…なんだ?」
「実は先程、暴走と同じ症状が現れました。」
「…なんだと?
スキンシップは取っているんだろう?」
「はい。それなのに暴走しかけたのです。幸いにもカミーリアが出てくることはありませんでしたが、何かあっては困りますので…」
「分かった。私の方でも少し考えてみるよ。御苦労だったね。」
「いえ、それでは失礼します。」
後ろを振り返り扉へと向かうとシャノン卿に呼び止められた。
「あ、待ってくれ。
それはそうと私からもゼノの耳に入れておきたいことがあるんだ。」
「なんでしょうか?」
「先週の金曜と昨日の真夜中、寝室のある廊下を誰かが歩いている気配は無かっただろうか?」
「先週の金曜と昨日…?
いえ。何か怪しい者でも?」
「ああ。シャガートから報告が上がっていてな。」
「シャガートから?」
シャガートの住む棟からは確かに見えなくもないが、どちらも廊下側が見えるだけなので不思議になった。
「どうしてシャガートが真夜中に廊下にいるのですか?」
「ああ。なんだか、最近悩んでいるようだ。」
「悩みですか?」
「なんでも想いを伝えるべきかどうかを悩んでいるようだが。
こちらで好き人でも出来たのだろう。」
…まさかこんな形で知ることになるとは思いもしなかった。たが、俺には言いにくいのかもしれない。とりあえず知らないことにしておくのがいいかと思うのだ。
俺が口を出したところで、きっとセレンナ寄りのアドバイスをしてしまうから。
シャガートが自分で考えて結論を出したほうがいい。もし聞かれたら、その時に俺なりの考えで話を聞こうと思った。
「…そうですか。想いに耽っていたのですね。」
「ああ。そのようだ。
しかし、シャガートが言うにはその2回だけであとは見ていないらしい。
時間が合わなかったのか、それともその2回だけなのか。
ヴィーに変わった様子はなかったか?」
「どちらも金曜日ということですよね。…特に変わった様子はありませんでしたが、今日から夜更けにリアの部屋の前を警備致しましょうか?」
「いや、ゼノが隣の部屋にいて危ないことはあるまい。
それに…」
「それに?」
「どうもヴィー本人なのではないかとシャガートは言うのだ。」
「え?」
「はっきりは見えなかったようだが、
別邸で寝泊りする黄金色の髪をした女性となれば、ほぼヴィーしかいない。」
確かに。
だが、リアが夜更けに部屋を出る理由が分からない。
「もしリアなら夜更けに何を…?
…まさか。」
密会…?
「いや、それは無いだろう。
8年も片想いしていたんだ。
想いが通じ合って満足し、次の恋をするとは思えない。」
「そう…ですよね。」
信じていないわけでは無い。ただ、自信がないだけだ。あんなに可愛いのだから本当に俺でいいのだろうかと思う。
「……夢遊病か?」
「夢遊病?」
「寝ているのに歩いてしまう病気だ。ストレスが掛かるとそうなる人もいる。」
「そうなのですね。
ヴィクトリア様に変わった様子は見受けられませんし、もしかしたら知らず知らずに歩いてしまっているのかもしれませんね。
階段で転んだりしたら危ないですし、どうにか出来ないものでしょうか。」
「とりあえず明日、休みを設けて好きなことをさせてやろう。
ストレスが無くなればそうなることもないかもしれない。警護は任せていいか?」
「はい。お任せください。」
俺はそう言って執務室を出た。
何かが引っかかる。それは何だ。
金曜日のリアは特に何も変わった様子はなかった。先週は月の日でいつもより元気がなかったが、特に怪しい事はなかった。
昨日だってそうだ。
だが、何かが引っかかる。それは何だろうと考えるが、どうしてもピンとこないのだ。
「……シャガート。」
今帰宅したようなシャガートと会い、俺はシャガートに声を掛けた。
「…お聞きになりましたか?」
それはきっと夜更けに歩く女の話だろう。それが分かった俺は小さく頷いた。
「私の部屋でお話しませんか?ここでは…」
誰が聞いているかわからない。そう言いたいのだろう。
「そうだな。それでは行かせてもらうことにするよ。」
俺は初めて入るシャガートの部屋へと招かれた。
「どうぞ。」
「ああ。ありがとう。」
部屋に着くとシャガートはお茶を入れてくれた。
「私の口から師匠に報告することができず、申し訳ありません。」
「いや、いいんだ。
きっとシャノン卿の判断だろう。
先週の1回きりでは俺に言うことではないとそう考えたのだと思う。」
「はい。要らない心配はさせなくていいと…。」
「すぐそこの廊下から見たのか?」
「はい。なぜか月が見たくなるのです。部屋からは見えないので廊下から…」
想い耽るのに月を見ているのか。
想いを寄せているのはセレンナで間違いないのだろうか。私的な考えを頭の中で消しながら俺は口を開いた。
「ヴィクトリア様だったのか?」
「…はい。私の目にはそう見えました。しかし様子が違うような気もしました。」
「そうか。歩いてどこに向かったか分かるか?」
「どこまでかは分かりませんが、ずっと北のほうに向かっていました。
下や上の廊下では見かけておりません。」
「なるほど。下に降りれば別棟からも出る事はできるが、警備がいるしな。」
「はい。警備の者は誰も見ていないというのです。先週も昨日も日を跨ぐ時間ですので、誰かが歩いているだけでも目に付くと思うのですが…」
「ヴィクトリア様が部屋を出たとすれば、俺が気付くはずなのだが…」
「私もシャノン卿もそう思っております。だからヴィクトリア様ではないのではないかとシャノン卿は考えているようです。」
そう。戦場にいたのだから足音や物音には敏感なのだ。それなのに俺に気づかれる事なく部屋から出るというのは何か魔法や力を使っていなければ有り得ない。
「金曜日か…次もあるだろうか。」
「もしかしたら。」
「分かった。金曜日の夜中だな。ヴィクトリア様の様子も注意して見ておくことにするよ。ありがとう。」
「いえ。師匠のお役に立てて嬉しく思います。」
「それじゃあな。」
そう言って俺は立ち上がり、部屋を後にしようとした。
「はい。…あの、師匠。
もし…その…私が。」
「…。」
「私がセレンナを幸せにしたいと言ったらどうしますか?」
「認める。」
「そうですよね…
やはり他国の私など……え?」
「俺は認める。セレンナがそうしたいなら俺は背中を押すだけだ。」
どんなに考えても俺はセレンナの背中を押すだろう。シャガートは悪い奴ではない。信頼できると思うのだ。
「き、気付いていらしたんですか?」
「まあ…な。俺のことは気にしなくていい。2人で決めるといい。
ちゃんと決まったら教えては欲しいがな。」
「っ!はい!勿論です。
ありがとうございます。」
シャガートは深く腰を折り、俺はそのまま部屋を後にした。
とにかく次の金曜日だ。
何が起きているのか、自分の目で見ないと気が済まない。
そして1週間が過ぎた。
扉を叩き、南にある執務室を訪れた俺はシャノン卿の承諾を得て部屋へと入った。
「ヴィーは?」
「今湯浴みをしております。」
「そうか。私に何か用でもあるのだろうか?」
もう夕食も食べ終えた時間だというのに、シャノン卿は執務室で仕事をしている。
本当に仕事熱心な方だ。
「あの、ヴィクトリア様のことで少し気になりまして、お耳に入れておきたいのです。」
「ヴィーの?…なんだ?」
「実は先程、暴走と同じ症状が現れました。」
「…なんだと?
スキンシップは取っているんだろう?」
「はい。それなのに暴走しかけたのです。幸いにもカミーリアが出てくることはありませんでしたが、何かあっては困りますので…」
「分かった。私の方でも少し考えてみるよ。御苦労だったね。」
「いえ、それでは失礼します。」
後ろを振り返り扉へと向かうとシャノン卿に呼び止められた。
「あ、待ってくれ。
それはそうと私からもゼノの耳に入れておきたいことがあるんだ。」
「なんでしょうか?」
「先週の金曜と昨日の真夜中、寝室のある廊下を誰かが歩いている気配は無かっただろうか?」
「先週の金曜と昨日…?
いえ。何か怪しい者でも?」
「ああ。シャガートから報告が上がっていてな。」
「シャガートから?」
シャガートの住む棟からは確かに見えなくもないが、どちらも廊下側が見えるだけなので不思議になった。
「どうしてシャガートが真夜中に廊下にいるのですか?」
「ああ。なんだか、最近悩んでいるようだ。」
「悩みですか?」
「なんでも想いを伝えるべきかどうかを悩んでいるようだが。
こちらで好き人でも出来たのだろう。」
…まさかこんな形で知ることになるとは思いもしなかった。たが、俺には言いにくいのかもしれない。とりあえず知らないことにしておくのがいいかと思うのだ。
俺が口を出したところで、きっとセレンナ寄りのアドバイスをしてしまうから。
シャガートが自分で考えて結論を出したほうがいい。もし聞かれたら、その時に俺なりの考えで話を聞こうと思った。
「…そうですか。想いに耽っていたのですね。」
「ああ。そのようだ。
しかし、シャガートが言うにはその2回だけであとは見ていないらしい。
時間が合わなかったのか、それともその2回だけなのか。
ヴィーに変わった様子はなかったか?」
「どちらも金曜日ということですよね。…特に変わった様子はありませんでしたが、今日から夜更けにリアの部屋の前を警備致しましょうか?」
「いや、ゼノが隣の部屋にいて危ないことはあるまい。
それに…」
「それに?」
「どうもヴィー本人なのではないかとシャガートは言うのだ。」
「え?」
「はっきりは見えなかったようだが、
別邸で寝泊りする黄金色の髪をした女性となれば、ほぼヴィーしかいない。」
確かに。
だが、リアが夜更けに部屋を出る理由が分からない。
「もしリアなら夜更けに何を…?
…まさか。」
密会…?
「いや、それは無いだろう。
8年も片想いしていたんだ。
想いが通じ合って満足し、次の恋をするとは思えない。」
「そう…ですよね。」
信じていないわけでは無い。ただ、自信がないだけだ。あんなに可愛いのだから本当に俺でいいのだろうかと思う。
「……夢遊病か?」
「夢遊病?」
「寝ているのに歩いてしまう病気だ。ストレスが掛かるとそうなる人もいる。」
「そうなのですね。
ヴィクトリア様に変わった様子は見受けられませんし、もしかしたら知らず知らずに歩いてしまっているのかもしれませんね。
階段で転んだりしたら危ないですし、どうにか出来ないものでしょうか。」
「とりあえず明日、休みを設けて好きなことをさせてやろう。
ストレスが無くなればそうなることもないかもしれない。警護は任せていいか?」
「はい。お任せください。」
俺はそう言って執務室を出た。
何かが引っかかる。それは何だ。
金曜日のリアは特に何も変わった様子はなかった。先週は月の日でいつもより元気がなかったが、特に怪しい事はなかった。
昨日だってそうだ。
だが、何かが引っかかる。それは何だろうと考えるが、どうしてもピンとこないのだ。
「……シャガート。」
今帰宅したようなシャガートと会い、俺はシャガートに声を掛けた。
「…お聞きになりましたか?」
それはきっと夜更けに歩く女の話だろう。それが分かった俺は小さく頷いた。
「私の部屋でお話しませんか?ここでは…」
誰が聞いているかわからない。そう言いたいのだろう。
「そうだな。それでは行かせてもらうことにするよ。」
俺は初めて入るシャガートの部屋へと招かれた。
「どうぞ。」
「ああ。ありがとう。」
部屋に着くとシャガートはお茶を入れてくれた。
「私の口から師匠に報告することができず、申し訳ありません。」
「いや、いいんだ。
きっとシャノン卿の判断だろう。
先週の1回きりでは俺に言うことではないとそう考えたのだと思う。」
「はい。要らない心配はさせなくていいと…。」
「すぐそこの廊下から見たのか?」
「はい。なぜか月が見たくなるのです。部屋からは見えないので廊下から…」
想い耽るのに月を見ているのか。
想いを寄せているのはセレンナで間違いないのだろうか。私的な考えを頭の中で消しながら俺は口を開いた。
「ヴィクトリア様だったのか?」
「…はい。私の目にはそう見えました。しかし様子が違うような気もしました。」
「そうか。歩いてどこに向かったか分かるか?」
「どこまでかは分かりませんが、ずっと北のほうに向かっていました。
下や上の廊下では見かけておりません。」
「なるほど。下に降りれば別棟からも出る事はできるが、警備がいるしな。」
「はい。警備の者は誰も見ていないというのです。先週も昨日も日を跨ぐ時間ですので、誰かが歩いているだけでも目に付くと思うのですが…」
「ヴィクトリア様が部屋を出たとすれば、俺が気付くはずなのだが…」
「私もシャノン卿もそう思っております。だからヴィクトリア様ではないのではないかとシャノン卿は考えているようです。」
そう。戦場にいたのだから足音や物音には敏感なのだ。それなのに俺に気づかれる事なく部屋から出るというのは何か魔法や力を使っていなければ有り得ない。
「金曜日か…次もあるだろうか。」
「もしかしたら。」
「分かった。金曜日の夜中だな。ヴィクトリア様の様子も注意して見ておくことにするよ。ありがとう。」
「いえ。師匠のお役に立てて嬉しく思います。」
「それじゃあな。」
そう言って俺は立ち上がり、部屋を後にしようとした。
「はい。…あの、師匠。
もし…その…私が。」
「…。」
「私がセレンナを幸せにしたいと言ったらどうしますか?」
「認める。」
「そうですよね…
やはり他国の私など……え?」
「俺は認める。セレンナがそうしたいなら俺は背中を押すだけだ。」
どんなに考えても俺はセレンナの背中を押すだろう。シャガートは悪い奴ではない。信頼できると思うのだ。
「き、気付いていらしたんですか?」
「まあ…な。俺のことは気にしなくていい。2人で決めるといい。
ちゃんと決まったら教えては欲しいがな。」
「っ!はい!勿論です。
ありがとうございます。」
シャガートは深く腰を折り、俺はそのまま部屋を後にした。
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