妄想

火藍

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昔々ある小さな村の果てに洞窟があった
黒々として、今にも闇が溢れ出そうな洞窟のなかには
それはそれは恐ろしい人喰い鬼が住んでいたそうな。
鬼の姿をみた者は居ない。
鬼は姿を現さない。
しかし、 必ず
月に一度村から贄が捧げられる。
贄を遣らねば自分がやられると言い、醜い人間は贄を捧げる。

ー人喰い鬼よ彼を食べよー






骨になった贄が洞窟の外へ出されると、皆嗚呼可哀想にと言いながら、
  ほっと安堵の息を吐くのだ。
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