無職の私と野良犬な君

猪戸春菜

文字の大きさ
上 下
1 / 1

気がついたらそこにいた

しおりを挟む
貯金を切り崩して買ったパスタと牛乳は冷めきっていて、テレビのコメンテーターも浮かない顔をしているようにみえた。

気持ちが落ち込んでいるとろくなことがない。

それをわかっていても私には改善の見込みがないのだ。

3年間必死に働いた。

働いても働いても私の心もちはたいして変わらず、今までの自分の半生が無駄に見えてしまう始末だ。

かつての私にだって頑張りたい気持ちはあった。

頑張りたくても頑張れない。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...