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[お星さまside]恋するご令嬢はお星さまに語り掛ける。

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 お、また今夜も、頭の中がミルキーウェイなお嬢ちゃんが俺を見上げてるわ。


「ねぇねぇお星様、聞いて?今日私ね、朝、王子様からご挨拶されたのよ!」

 また王子様のことか~。このお嬢ちゃんは王子様のことしか頭にないんかな。


「なんて言われたと思う?うふふふふ」

 いや、知らんし。どうせ「おはよう」とか言われたんじゃねぇの?


「正解は~・・・『おはよう』よ!きゃ~~」

 当たったわ!何が「きゃ~~」じゃ!ただの挨拶じゃねぇか!


「それでね、実は今日、お昼にも王子様から声をかけられたのよ!」

 お?昼にもか、これはもしかしたら万が一にも脈があるのかもしれねぇな。


「なんて言われたと思う?ふふふふふ」

 いや、知らんし。別にどうでもいいわそんなん。「こんにちは」か?いや、まさかな~。


「正解は~・・・『こんにちは』よ!いや~~~ん!」

 また当たったわ!「いや~~~ん」じゃねぇよ!なんで同じ相手に2回も挨拶されるんじゃ!これ完全に王子様は朝にお前に挨拶したこと覚えてねぇだろ!かわいそうな状態なのに喜んでんじゃねぇよ!


「うふふふ。だからね、私もお星さまにこの言葉を言ってあげる!」

 お、急にどうしたんだ。俺に何を言うつもりだお嬢ちゃん?「お星さま大好き~」か?w


「おやすみなさい~♪」

 早く糞して寝ろや!
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