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は?あなた誰ですか?
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「君との婚約は破棄する」
「は?あなた誰ですか?」
私は街中で突然知らない男からそんなことを言われたので、そう返した。
え、ちょっと怖いんだけど。
日常生活の中で、こんな場面があったら怖いよね?
顔はイケメンだけど・・・。
でも、なんか切ない感じの表情だけど、どうしたんだろう?
「!!!・・・そ、そうか、すまなかった。人違いだったようだ」
そう言って、その人は私の前から去っていった。
泣きそうな顔をしていたのが、妙に引っ掛かる。
まぁいっか、行こう・・・
そう思って振り返った、その時だった!
☆彡
「え!?」
私の頭の中に一筋の流星のイメージが浮かんだ。
そしてその瞬間から、怒涛のようにこれまで記憶が蘇った。
私が異世界に勇者として召喚されたこと。
そこで魔王を倒して現代へ帰ってきたこと。
そして、婚約者である最愛の彼との生活を取り戻したこと。
でも、魔王が死ぬ間際に発した最後の呪いによって、彼に関する記憶を徐々に失っていったこと。
その結果、私の頭の中から、彼の存在がすっぽり抜けてしまったこと。
そして・・・私に、流れ星の奇跡が起きたこと。
私は全て思い出した。
さっきの彼は、私の最愛の婚約者。
彼との記憶がどんどん消えていく私に耐えられなくなって、私に婚約破棄を伝えてきたんだ。
でも、その時には、私の中から彼の存在はすっぽり消えていた。
だから彼はあんな顔をしていたんだ。
気づいたら、私は彼に向かって走りだしていた。
そして、彼の背中に抱き着いたのだ。
・・・
あれから1年後、私達は結婚した。
「色々あったなぁ」
「これからも色々あるさ」
ソファに座っていた彼は、隣の私の呟きにそう答えた。
そして、私の大きくなったお腹を擦るのだった。
「は?あなた誰ですか?」
私は街中で突然知らない男からそんなことを言われたので、そう返した。
え、ちょっと怖いんだけど。
日常生活の中で、こんな場面があったら怖いよね?
顔はイケメンだけど・・・。
でも、なんか切ない感じの表情だけど、どうしたんだろう?
「!!!・・・そ、そうか、すまなかった。人違いだったようだ」
そう言って、その人は私の前から去っていった。
泣きそうな顔をしていたのが、妙に引っ掛かる。
まぁいっか、行こう・・・
そう思って振り返った、その時だった!
☆彡
「え!?」
私の頭の中に一筋の流星のイメージが浮かんだ。
そしてその瞬間から、怒涛のようにこれまで記憶が蘇った。
私が異世界に勇者として召喚されたこと。
そこで魔王を倒して現代へ帰ってきたこと。
そして、婚約者である最愛の彼との生活を取り戻したこと。
でも、魔王が死ぬ間際に発した最後の呪いによって、彼に関する記憶を徐々に失っていったこと。
その結果、私の頭の中から、彼の存在がすっぽり抜けてしまったこと。
そして・・・私に、流れ星の奇跡が起きたこと。
私は全て思い出した。
さっきの彼は、私の最愛の婚約者。
彼との記憶がどんどん消えていく私に耐えられなくなって、私に婚約破棄を伝えてきたんだ。
でも、その時には、私の中から彼の存在はすっぽり消えていた。
だから彼はあんな顔をしていたんだ。
気づいたら、私は彼に向かって走りだしていた。
そして、彼の背中に抱き着いたのだ。
・・・
あれから1年後、私達は結婚した。
「色々あったなぁ」
「これからも色々あるさ」
ソファに座っていた彼は、隣の私の呟きにそう答えた。
そして、私の大きくなったお腹を擦るのだった。
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無事に結ばれて良かったー!!
でも召喚、本当に大迷惑ですね…w 魔王も悪あがきしないで大人しく散ってくれれば良かったものを…
感想ありがとうございます!
召喚も魔王の呪いも、大迷惑ですよねぇ。