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第4章。ザロダグレスラ銀河団の魔女。
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2210年6月2日。~2211年1月10日。
第4章。ザロダグレスラ銀河団の魔女。
(登場人物)
❣️ユリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王総轄。生物学的年齢17歳。クリスアーナの娘。長女。ブルー・クリスタル。
❣️メリアナリル・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王総轄。フェアリ種族。身長10センチメートル。ユリア神聖女王総轄と共生。
❣️メアリレルナ・フェアリ・クリス。
ユリア神聖女王監視官。メリアナリク・フェアリ・クリス神聖女王総轄の特使。神聖女王。
❣️マロアレロニ・フェアラ・クリス。
フェアラ共和国神聖女王総括。フェアリ種族。身長10センチメートル。
❣️ラメレナーレ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王副総括。バアラル銀河の魔女。ユリア神聖女王の副臣。サルト宇宙帝国最後の女王の従妹の末裔。ユリア神聖女王の腹心。
❣️ラミレロナラ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王副総括。統轄女王。女権主義者。ユリア神聖女王の腹心。
❣️メロカリナーラ・クリスタル・ザトン。
クリスタル連合共和国神聖女王。ユリア神聖女王の腹心。
❣️アロハメレハ・フェアラ・クリス。
フェアラ部隊フェアラ遊撃旅団総帥。ユリア神聖女王の側近幹部。
2210年5月13日。
(キャメレル種族)ユリア神聖女王直属部隊。
超古代サルト科学者グループが創り出した人造生体ドール。肉体的にひ弱だが、身体は敏捷性に優れている。更に、知能が高く、優れた洞察力、並びに警戒心が強く理性的に行動する。
(ログル連邦共和国)
3重銀河団ガラザログル銀河ザグル星系第3惑星ログル。総人口6800億人。ユリア神聖女王直属部隊。
❣️ラピエレイナ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国神聖女王。ユリア神聖女王の側近幹部。
❣️ラリアナリナ゙・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイナ゙神聖女王総轄と共生。
❣️ラピエレイニ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国副神聖女王。長女。
❣️ラリアナリハ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイニ副神聖女王総轄と共生。
❣️ラピエレイヌ゙・ログル・バロング。
ログル連邦共和国統轄女王。次女。
❣️ラリアナリヒ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイヌ゙統轄女王総轄と共生。
❣️ラピエレイネ゙・ログル・バロング。
ログル連邦共和国副統轄女王。3女。
❣️ラリアナリフ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイネ副統轄女王総轄と共生。
❣️ラピエレイノ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国副統轄女王。4女。
❣️ラリアナリヘ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイノ副総轄女王と共生。
❣️ラピエレイハ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国女王。5女。
❣️ラリアナリホ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイハ女王と共生。
❣️ラピエレイヒ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国女王。6女。
❣️ラリアナリマ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイヒ女王と共生。
2210年6月2日。
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2211年1月10日。
第4章。ザロダグレスラ銀河団の魔女。
本文。
1
2210年6月2日。旗艦ミュウは、球型未知船団の動向を探る為にバダラダン銀河から300万キロメートル離れた宙域に実体化する。遠距離リサーチして監視する。
「ユリア様、球型未知船団は何かを探している様です。かなり貴重な物なのでしょう」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「興味有るが、此処は我慢して監視だけに留めましょう」と、話し掛けるユリア神聖女王。
バダラダン銀河の中枢部外縁から数万台の半球型戦艦が発進して、球型未知船団に向かって行く。
「ユリア様、バダラダン銀河には私達が知らない文明が幾つか有るようですね」と、話し掛けるアロハメレハ・フェアラ・クリス神聖女王。
「何かきな臭い感じがしますが」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「待機して様子を見るしか無いわね」と、答えるユリア神聖女王。
2210年6月5日。半球型船団は、球型未知船団の迄100万キロメートル手前で停止する。球型未知船団は目的の物を回収した様で未知惑星から離れて行く。半球型船団はその時を待っていたのか、一斉に転移する。実体化した場所は回収した未知星系で有る。実体化したのと同時に攻撃を開始する。油断していた球型未知船団は不意を付かれて、防衛する間もなく次々と破壊されて行く。其の破壊された球型に回収した球体が勢い良く飛び出して行く。
監視していたフェアラ遊撃旅団第1軍団イロハメレラ・フェアラ・クリス副神聖女王は、部下に命じて回収させる。
其れが旗艦ミュウに届いたのは、小一時間後だった。調査した結果が生体脳ミュウに届けられる。
「ユリア様、球体は膨大なエネルギーが内蔵された真球体の純粋なクリスタルです」と、報告する生体脳ミュウ。
物造りのエキスパートで有るパラメリアナ・フェリアル・クリス神聖女王の配下と、マロアレロニ・フェアラ・クリス神聖女王の配下がクリスタル真球体の分析を開始する。
小一時間後。分析が完了して全く同じクリスタル真球体を15個創り出した。15個の内5個をクリスアーナ・ドームに送り、10個の内の5個を母船ミレムアラナに送った。残りの5個は旗艦ミュウの総合研究所に送られる。
同じ頃、バダラダン銀河の中縁部では激しい戦闘が続いている。少数ながらも半球型船団の方が有利に展開している。
「ユリア様、介入しましょうか」と、問い掛けるメロカリナーラ・クリスタル・ザトン神聖女王。
「承知した。では、クリスタル艦隊迎撃旅団2個軍団を派遣せよ」と、命令する。
「承知しました」と、答えるメロカリナーラ神聖女王。
小一時間後。クリスタル艦隊迎撃旅団2個軍団が次々と実体化してくる。其れを確認したユリア神聖女王は、超強力な思念波で呼び掛ける。
〈2大船団に告げる。私の庭先で戦闘する事は許さない。直ちに戦闘を中止して後退せよ〉
其のメッセージに驚いは両船団は慌てて後退する。其の間隙にクリスタル艦隊迎撃旅団が進入して行く。其の直ぐ側に旗艦ミュウが実体化する。
ユリア神聖女王は、通信で呼び掛ける。
「私はサルト銀河団連合帝国神聖女王のユリア・サルト・ザトンで有る。此のバダラダン銀河は私の支配地で有る。従って此処での戦闘は許さない。両船団の司令長官に告げる。直ちに返信して理由を説明せよ。其れが出来ないならば直ちに殲滅する」と、通信を送る。
「私は放浪民族アスラロン帝国軍第1軍団のバログダラ・アスラロン・ラガルです。私は我が種族に取り非常大事な物を探しに此処来ました。其れを回収して帰還する所で攻撃され止む得ず迎撃したのです」と、説明する。
「バログダラ統合大元帥。貴方の話は全て真実だ。私は見ていたのだから」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「私はデブロ帝国軍第1軍団統合大元帥のザダン・デブロ・ガルンです。我々の銀河に進入したので、防衛の為に攻撃した。此れ正当な行動で有る」説明する。
「ザダンの言葉にも真実は有る。だが、不意打ちは許される事では無い。だが、立場上では正当な理由だな。では双方共に引き上げるが良い。只、バログダラ統合大元帥に返したい物が有る。其れはクリスタルの球体だ」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「ユリア神聖女王陛下、回収して頂いて感謝します。で、受け渡しは何処ですれば宜しいでしょうか」と、問い掛けるバログダラ統合大元帥。
「直径8000メートルの私の旗艦ミュウに来て頂ければ格納庫から射出しますから受け取って下さい。我が旗艦に来艦しても宜しいが。決断はお任せする」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「有難う御座います。では訪問させて頂きます」と、答えるバログダラ統合大元帥。
小一時間後。バログダラ統合大元帥等一行が来艦して来た。ユリア神聖女王警護部隊員等にエスコートされて、統合指令センター第2会議室に案内する。
ユリア神聖女王等側近幹部等が入室して来て着席する。
バログダラ統合大元帥等一行が同時に立ち上がり深々と1礼する。
「どうぞ、着席して下さい」と、メアリレルナ特使が声を掛ける。
ユリア神聖女王等が着席すると、バログダラ統合大元帥等一行が着席する。
「神聖女王陛下、旗艦には男性はいないのですか」と、問い掛けるバログダラ統合大元帥。
「其の通り、旗艦には女性だけです。男性が来艦したのはバログダラ統合大元帥等一行が始めてです」と、答えるユリア神聖女王。
「其れは恐縮致します」と、話し掛けるバログダラ統合大元帥。
「気にする事では無い。所でで君達の種族は宇宙を放浪しているのか」と、問い掛けるユリア神聖女王。
「其の通りです陛下。従って我々には帰るべき故郷は無く、恐らく目的地も無く流離っている様です」と、答えるバログダラ統合大元帥。
「我々は目的地は有るが、遥かに遠く1億8000万キロメートルも有る。流離っているのと同じだ。貴方1人では決められないでしょうが、支配者に我々と同行しないかと伝えて欲しい」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知しました。陛下の提案をアロン帝国パピルレアラ・アロン・レダルグ統轄女王に伝えます」と、答えるバログダラ統合大元帥。
数時間対談してからバログダラ統合大元帥等一行は帰還していった。
2
2210年6月8日。放浪種族アスラロンのミレパラスラ・アスラロン・ラガル統轄女王から通信が届く。
「私はアスラロン帝国統轄女王のミレパラスラ・アスラロン・ラガルです。サルト銀河団連合帝国のユリア・サルト・ザトン神聖女王陛下にお伝え致します。バログダラ統合大元帥から話しを聞きました。クリスタル球体を返還頂き感謝します。彼の話しから、温厚で慈悲深い人で信用出来ると話してくれました。私としても、クリスタル球体を返還して頂いた御礼をしたいと考え、是非面談したいと考えいます」と、ミレパラスラ統轄女王話が話し掛けて来た。
「承知した。では、貴女と貴女の側近幹部並びに親族一同を連れて私の旗艦ミュウにおいで下さい。貴女方に不老不死にする細胞更新装置テロメロンを譲渡しますので」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知しました」と、答えるミレパラスラ統轄女王。
数日後の2210年6月15日。ミレパラスラ統轄女王等一行が旗艦ミュウに到着する。格納庫でユリア神聖女王と側近幹部並びに警護部隊員が出迎える。話しをしながら不老不死処置室に入る。後はメアリレルナ特使に任せ、ユリア神聖女王は統合指令センターに戻った。
数時間後。不老不死の処置を終えて統合指令センターに戻って来た。
「御目でとうミレパラスラ統轄女王、此れで貴女達も私達の仲間入りね」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「我が種族は貴女方に同行します。目的地は無いので」と、話し掛けるミレパラスラ統轄女王。
「では軍事、科学技術、物資、食用等を援助する」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「有難う御座いますユリア様」と、答えるミレパラスラ統轄女王。
「今やるべき事は、バダラダン銀河の中枢部外縁部デロング星系第3惑星デブロを本拠地としているデブロ帝国を制圧しなければなら無い」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「私も協力しましょうか」と、問い掛けるミレパラスラ統轄女王。
「ミレパラスラ1人が私に同行すれば良い」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「解りました」と、答えるミレパラスラ統轄女王。
「ユリア様、戦力はどうしますか」と、問い掛けるメアリレルナ特使。
「搭載戦艦ミルと護衛搭載戦艦隊10台で良い。旗艦ミュウは少し遅れて追跡して貰い、万が一には救援に駆け付ける。此れで良いだろう」と、答えるユリア神聖女王。
「ユリア様、其れは無謀な冒険です。極秘に我がフェアラ遊撃旅団10個軍団を派遣します」と、話し掛けるフェアラ遊撃旅団総帥アロハメレハ・フェアラ・クリス神聖女王。
「アロハメレハ、承知した。極力探知されない様に隠密行動で頼む」と、話し掛けるユリア神聖女王。
2210年6月18日。サルト銀河団連合帝国最強の搭載戦艦部隊が出撃する。小一時間後には、デロング星系から10光年離れた宙域迄進出した。恒星密集地帯なので、迂闊に転移出来ない。慎重にほぼ目視航行で進んで行く。
更に数10時間を費やしてようやくデロング星系外縁に到着する。
「探知はされていない様です。此のまま探知されずに星系内に進入出来るでしょう」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「第3惑星デブロ迄60万キロメートル迄接近し、惑星軌道リングを固定させて制圧を開始する」と、全員に話し掛ける。
小一時間後。惑星軌道リングが実体化して電撃的に第3惑星デブロの赤道上に固定される。地上から猛烈な砲撃が有るが、惑星軌道リングはビクともしない。惑星軌道リングが反撃を開始し、地上の砲座並びに軍事基地を次々と破壊して行く。惑星軌道リングから次々と戦闘ロボットと兵員ロボットが地上に降下して行く。地上に降下した戦闘ロボットがかなり激しい戦闘になるが、圧倒的に大多数で有るサルトの戦闘ロボットが次々と制圧している。
脱出しようとしていたデブロ帝国ヨデム・デブロ・ガルン皇帝と側近幹部等を発見した兵員ロボットが逮捕拘束する。
制圧完了の報告を受けたユリア神聖女王は、惑星全土に向けて制圧した事を告知する。
数秒後。デブロ帝国レミパロエ・デブロ・ガルン統轄女王が敗北した事を全国民に向けて告知する。其の通信を聞いたユリア神聖女王は、マロアレロニ・フェアラ・クリス神聖女王に命じて、レミパロエ統轄女王を旗艦ミュウに連れて来る様に命令する。
小一時間後。レミパロエ統轄女王が統合指令センター第1会議室に連れて来た。
「レミパロエ統轄女王陛下。私の提案を受け入れて頂きたい」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「敗北した私には選択する余地は無いと考えます」と、答えるレミパロエ統轄女王。
「では、此の惑星を銀河の中縁部に移動させますので、此れからはサルト銀河団連合帝国傘下バダラダン銀河連邦共和国の統轄女王として君臨して頂きたいのです。此の話しを受け入れてくれたなら、其の御礼として不老不死にする細胞更新装置テロメロンを譲渡します」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「敗北した私に寛大なる処置と慈悲深い配慮に感謝して、永遠に忠誠を誓い受け入れます」と、答えるレミパロエ統轄女王。
2210年7月3日。全ての処置が終わりレミパロエ統轄女王等一行が第2会議室に戻って来た。
「此れでレミパロエ統轄女王も我々の仲間入りですね」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「はい。私はユリア様に永遠に忠誠を誓います」と、改めて話し掛けるレミパロエ統轄女王。
「期待しています」と、話し掛けるユリア神聖女王。
3
2210年10月3日。クリスアーナ・ドームの後を追って旗艦ミュウと母船ミレムアラナと、放浪種族アスラロン船団等が次々と転移して行く。実体化した宙域は、24銀河が集合したザロダグレスラ銀河団から800万キロメートル離れている。
「ユリア様、サルトの目を射出して24の銀河を調査します」と、話し掛ける生体脳ミュウ。
「承知した」と、答えるユリア神聖女王。と答えたものの、本音は近くの銀河の調査に出掛けたかった。
ユリア神聖女王の本音を見抜いたメアリレルナ特使は「ユリア様、最も近い銀河の調査に行きましょう。サルトの目からの報告を待つのも退屈ですので」と、話し掛ける。
「そうであるな。では、ミュウ。此処から最も近い銀河外縁迄移動を」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知致しましたユリア様。10分後に移動します」と、答える生体脳ミュウ。
旗艦ミュウが未知銀河外縁に実体化する。数分後。遠距離リサーチの結果を生体脳ミュウが報告する。
「ユリア様、此の未知銀河では大規模な戦争の準備をしている様です」と、話し掛ける。
「詳細な調査が必要ね。マロアレロニ、調査を頼めるか」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知致しました」と、答えるマロアレロニ・フェアラ・クリス神聖女王。
「承知致しました」と、答えるアロハメレハ・フェアラ・クリス総帥。
「ミュウ、銀河内にゆっくりと進入して」と、指示するユリア神聖女王。
「承知致しました。巡航速度で進入します」と、答える生体脳ミュウ。
「ユリア様、何を考えているのですか」と、問い掛けるメアリレルナ特使。何か良からぬ予感を感じ取っていた。
「メアリレルナ、私は常に正当に考えているのだぞ」と、メアリレルナ特使の考えを読んで話し掛けるユリア神聖女王。
旗艦ミュウは、ようやく探知された。未知艦隊500台がいきなり実体化して来た。
旗艦ミュウ艦内に緊急警報が鳴り響く。
「未知艦隊500台が実体化しました。迎撃体制を取ります」と、報告する生体脳ミュウ。
「了解した」と、答えるユリア神聖女王。
数分後。通信が届く。
「私はパレルレダン銀河帝国軍元帥レグダロラ・パダル・ザログで有る。未知巨大戦艦に告げる。此処はパレルレダン銀河帝国領内で有る。直ちに立ち去るが良い。通告に従わない場合は直ちに殲滅する」と、メッセージを送る。
「ユリア様、如何致しますか」と、問い掛けるメアリレルナ特使。
「暫く無視して此のまま前進する」と、答えるユリア神聖女王。
小一時間後。いきなりパレルレダン銀河帝国軍が一斉攻撃をする。旗艦ミュウはバリアを張らずに其のエネルギービームを受け止めて其のエネルギーを全て吸収する。
旗艦ミュウは攻撃を受けるが反撃もせずに、無言のまま進行する。其の行動に、レグダロラ・パダル・ザログ元帥は恐怖を抱いた。全艦に後退命令を出す。
其の行動を確認したユリア神聖女王は「私はサルト銀河団連合帝国神聖女王のユリア・サルト・ザトンで有る。レグダロラ・パダル・ザログ元帥に告げる。此れで力の差を感じ取ったであろう。私が攻撃命令を出せば、瞬時に殲滅するであろう。にも拘らず反撃をしないのは我々には戦争をする意思が無いことを解らせる為で有る。私が此の銀河に来たのは何故貴方がたが大規模な戦争の準備をしているのかを問い合わせる為で有る」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「其の様な理由でしたか、神聖女王女王陛下が何も話してくれ無いので誤解しておりました。我々が大規模な戦争の準備をしているのは、ザロダグレスラ銀河団の魔女の侵略から防衛する為です」と、答えるレグダロラ元帥。
「ザロダグレスラ銀河団の魔女、其の本拠地銀河は解りますか」と、問い掛けるユリア神聖女王。
「現在地から最も遠いマグダラグレ銀河です。既に13銀河を支配しています」と、答えるレグダロラ元帥。
「承知した。情報有難う。ではレグダロラ元帥、ご武運を」と、話してからコンタクトを切る。
消えたスクリーンを見詰めてレグダロラ元帥は、何て美しい女性なのだろうか。今迄見たことが無い美しさで有り、気品高く慈悲深い理想の女性だな。と考えている。完全にユリアリストになっていた。
2210年10月8日。旗艦ミュウとフェアラ部隊フェアラ遊撃旅団が、最遠のパレルレダン銀河に最も近い銀河外縁に移動する。
実体化と同時に、生体脳ミュウは遠距離リサーチを開始する。
数分後。生体脳ミュウが報告する。
「銀河内に高次元エネルギー反応を探知しましたが、爆発的なエネルギー反応は探知出来ませんでしたので、戦闘行為は確認出来ません。エネルギーの種類から判断すれば転移機に依るエネルギー反応です」と、話し終える。
「詳細はフェアラ遊撃旅団から届くでしょう」と、話し掛けるアロハメレハ・フェアラ・クリス遊撃旅団総帥。
「メアリレルナ、我々も搭載戦艦ミルで出撃する」と、話し掛けるユリア神聖女王。
2時間後。搭載戦艦ミルと護衛搭載戦艦10台が次々と射出される。目的地は、マグダラグレ銀河の隣りの未知銀河で有る。数分後には未知銀河外縁に実体化する。
「最も近い有人惑星系外縁に移動します」と、報告する生体脳ミル。
数分後。未知有人惑星系外縁に実体化する。
「メアリレルナ、住民1000人位の意識を頼む」と、要請するユリア神聖女王。
「承知しました」と、答えるメアリレルナ特使。
2210年11月10日。10万人の意識調査を実行して、其の結果を生体脳ミュウに報告する。
其の情報を生体脳ミュウが集計して纏める。
「ユリア様、情報を集計した結果を報告します。
総合的に、政治・経済に反感を抱く人は皆無。全員が現在の生活に満足しております。更に、生活レベルは高く、貧困者も皆無です。其の理由は、衣食住は全て無料で、ほぼ全員が仕事をしています。科学文化も進んでいます。只、税金は高く収入の3割です。此の税金に付いても意義を持つ者は皆無です。理想の社会だと判断出来ます」と、話し掛ける生体脳ミュウ。
「成る程。我々も皆うべきかしら」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「ユリア様、他の2、3の惑星も調査します」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「宜しく頼む」と、答えるユリア神聖女王。
2211年1月10日。詳細な情報が生体脳ミュウに届いて来る。其の情報を分析し纏めている。其の様な状態の時、緊急警報が船内に鳴り響く。
「反ザロダグレスラ銀河団の魔女連合軍800万台がマグダラグレ銀河に出発しました。其れを探知したマグダラグレ銀河帝国軍が支配銀河から100万台、本国から100万台で合計1300万台です。圧倒的戦力差で迎撃体制を整えつつ有ります」と、報告する生体脳ミュウ。
2210年6月2日。~2211年1月10日。
第4章。ザロダグレスラ銀河団の魔女。
(登場人物)
❣️ユリア・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王総轄。生物学的年齢17歳。クリスアーナの娘。長女。ブルー・クリスタル。
❣️メリアナリル・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王総轄。フェアリ種族。身長10センチメートル。ユリア神聖女王総轄と共生。
❣️メアリレルナ・フェアリ・クリス。
ユリア神聖女王監視官。メリアナリク・フェアリ・クリス神聖女王総轄の特使。神聖女王。
❣️マロアレロニ・フェアラ・クリス。
フェアラ共和国神聖女王総括。フェアリ種族。身長10センチメートル。
❣️ラメレナーレ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王副総括。バアラル銀河の魔女。ユリア神聖女王の副臣。サルト宇宙帝国最後の女王の従妹の末裔。ユリア神聖女王の腹心。
❣️ラミレロナラ・サルト・ザトン。
サルト銀河団連合帝国神聖女王副総括。統轄女王。女権主義者。ユリア神聖女王の腹心。
❣️メロカリナーラ・クリスタル・ザトン。
クリスタル連合共和国神聖女王。ユリア神聖女王の腹心。
❣️アロハメレハ・フェアラ・クリス。
フェアラ部隊フェアラ遊撃旅団総帥。ユリア神聖女王の側近幹部。
2210年5月13日。
(キャメレル種族)ユリア神聖女王直属部隊。
超古代サルト科学者グループが創り出した人造生体ドール。肉体的にひ弱だが、身体は敏捷性に優れている。更に、知能が高く、優れた洞察力、並びに警戒心が強く理性的に行動する。
(ログル連邦共和国)
3重銀河団ガラザログル銀河ザグル星系第3惑星ログル。総人口6800億人。ユリア神聖女王直属部隊。
❣️ラピエレイナ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国神聖女王。ユリア神聖女王の側近幹部。
❣️ラリアナリナ゙・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイナ゙神聖女王総轄と共生。
❣️ラピエレイニ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国副神聖女王。長女。
❣️ラリアナリハ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副神聖女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイニ副神聖女王総轄と共生。
❣️ラピエレイヌ゙・ログル・バロング。
ログル連邦共和国統轄女王。次女。
❣️ラリアナリヒ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国統轄女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイヌ゙統轄女王総轄と共生。
❣️ラピエレイネ゙・ログル・バロング。
ログル連邦共和国副統轄女王。3女。
❣️ラリアナリフ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイネ副統轄女王総轄と共生。
❣️ラピエレイノ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国副統轄女王。4女。
❣️ラリアナリヘ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国副統轄女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイノ副総轄女王と共生。
❣️ラピエレイハ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国女王。5女。
❣️ラリアナリホ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイハ女王と共生。
❣️ラピエレイヒ・ログル・バロング。
ログル連邦共和国女王。6女。
❣️ラリアナリマ・フェアリ・クリス。
フェアリ共和国女王。フェアリ種族。身長10センチメートル。ラピエレイヒ女王と共生。
2210年6月2日。
🩷🩷🩷🩷🩷🩷🩷🩷🩷🩷🩷🩷
2211年1月10日。
第4章。ザロダグレスラ銀河団の魔女。
本文。
1
2210年6月2日。旗艦ミュウは、球型未知船団の動向を探る為にバダラダン銀河から300万キロメートル離れた宙域に実体化する。遠距離リサーチして監視する。
「ユリア様、球型未知船団は何かを探している様です。かなり貴重な物なのでしょう」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「興味有るが、此処は我慢して監視だけに留めましょう」と、話し掛けるユリア神聖女王。
バダラダン銀河の中枢部外縁から数万台の半球型戦艦が発進して、球型未知船団に向かって行く。
「ユリア様、バダラダン銀河には私達が知らない文明が幾つか有るようですね」と、話し掛けるアロハメレハ・フェアラ・クリス神聖女王。
「何かきな臭い感じがしますが」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「待機して様子を見るしか無いわね」と、答えるユリア神聖女王。
2210年6月5日。半球型船団は、球型未知船団の迄100万キロメートル手前で停止する。球型未知船団は目的の物を回収した様で未知惑星から離れて行く。半球型船団はその時を待っていたのか、一斉に転移する。実体化した場所は回収した未知星系で有る。実体化したのと同時に攻撃を開始する。油断していた球型未知船団は不意を付かれて、防衛する間もなく次々と破壊されて行く。其の破壊された球型に回収した球体が勢い良く飛び出して行く。
監視していたフェアラ遊撃旅団第1軍団イロハメレラ・フェアラ・クリス副神聖女王は、部下に命じて回収させる。
其れが旗艦ミュウに届いたのは、小一時間後だった。調査した結果が生体脳ミュウに届けられる。
「ユリア様、球体は膨大なエネルギーが内蔵された真球体の純粋なクリスタルです」と、報告する生体脳ミュウ。
物造りのエキスパートで有るパラメリアナ・フェリアル・クリス神聖女王の配下と、マロアレロニ・フェアラ・クリス神聖女王の配下がクリスタル真球体の分析を開始する。
小一時間後。分析が完了して全く同じクリスタル真球体を15個創り出した。15個の内5個をクリスアーナ・ドームに送り、10個の内の5個を母船ミレムアラナに送った。残りの5個は旗艦ミュウの総合研究所に送られる。
同じ頃、バダラダン銀河の中縁部では激しい戦闘が続いている。少数ながらも半球型船団の方が有利に展開している。
「ユリア様、介入しましょうか」と、問い掛けるメロカリナーラ・クリスタル・ザトン神聖女王。
「承知した。では、クリスタル艦隊迎撃旅団2個軍団を派遣せよ」と、命令する。
「承知しました」と、答えるメロカリナーラ神聖女王。
小一時間後。クリスタル艦隊迎撃旅団2個軍団が次々と実体化してくる。其れを確認したユリア神聖女王は、超強力な思念波で呼び掛ける。
〈2大船団に告げる。私の庭先で戦闘する事は許さない。直ちに戦闘を中止して後退せよ〉
其のメッセージに驚いは両船団は慌てて後退する。其の間隙にクリスタル艦隊迎撃旅団が進入して行く。其の直ぐ側に旗艦ミュウが実体化する。
ユリア神聖女王は、通信で呼び掛ける。
「私はサルト銀河団連合帝国神聖女王のユリア・サルト・ザトンで有る。此のバダラダン銀河は私の支配地で有る。従って此処での戦闘は許さない。両船団の司令長官に告げる。直ちに返信して理由を説明せよ。其れが出来ないならば直ちに殲滅する」と、通信を送る。
「私は放浪民族アスラロン帝国軍第1軍団のバログダラ・アスラロン・ラガルです。私は我が種族に取り非常大事な物を探しに此処来ました。其れを回収して帰還する所で攻撃され止む得ず迎撃したのです」と、説明する。
「バログダラ統合大元帥。貴方の話は全て真実だ。私は見ていたのだから」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「私はデブロ帝国軍第1軍団統合大元帥のザダン・デブロ・ガルンです。我々の銀河に進入したので、防衛の為に攻撃した。此れ正当な行動で有る」説明する。
「ザダンの言葉にも真実は有る。だが、不意打ちは許される事では無い。だが、立場上では正当な理由だな。では双方共に引き上げるが良い。只、バログダラ統合大元帥に返したい物が有る。其れはクリスタルの球体だ」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「ユリア神聖女王陛下、回収して頂いて感謝します。で、受け渡しは何処ですれば宜しいでしょうか」と、問い掛けるバログダラ統合大元帥。
「直径8000メートルの私の旗艦ミュウに来て頂ければ格納庫から射出しますから受け取って下さい。我が旗艦に来艦しても宜しいが。決断はお任せする」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「有難う御座います。では訪問させて頂きます」と、答えるバログダラ統合大元帥。
小一時間後。バログダラ統合大元帥等一行が来艦して来た。ユリア神聖女王警護部隊員等にエスコートされて、統合指令センター第2会議室に案内する。
ユリア神聖女王等側近幹部等が入室して来て着席する。
バログダラ統合大元帥等一行が同時に立ち上がり深々と1礼する。
「どうぞ、着席して下さい」と、メアリレルナ特使が声を掛ける。
ユリア神聖女王等が着席すると、バログダラ統合大元帥等一行が着席する。
「神聖女王陛下、旗艦には男性はいないのですか」と、問い掛けるバログダラ統合大元帥。
「其の通り、旗艦には女性だけです。男性が来艦したのはバログダラ統合大元帥等一行が始めてです」と、答えるユリア神聖女王。
「其れは恐縮致します」と、話し掛けるバログダラ統合大元帥。
「気にする事では無い。所でで君達の種族は宇宙を放浪しているのか」と、問い掛けるユリア神聖女王。
「其の通りです陛下。従って我々には帰るべき故郷は無く、恐らく目的地も無く流離っている様です」と、答えるバログダラ統合大元帥。
「我々は目的地は有るが、遥かに遠く1億8000万キロメートルも有る。流離っているのと同じだ。貴方1人では決められないでしょうが、支配者に我々と同行しないかと伝えて欲しい」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知しました。陛下の提案をアロン帝国パピルレアラ・アロン・レダルグ統轄女王に伝えます」と、答えるバログダラ統合大元帥。
数時間対談してからバログダラ統合大元帥等一行は帰還していった。
2
2210年6月8日。放浪種族アスラロンのミレパラスラ・アスラロン・ラガル統轄女王から通信が届く。
「私はアスラロン帝国統轄女王のミレパラスラ・アスラロン・ラガルです。サルト銀河団連合帝国のユリア・サルト・ザトン神聖女王陛下にお伝え致します。バログダラ統合大元帥から話しを聞きました。クリスタル球体を返還頂き感謝します。彼の話しから、温厚で慈悲深い人で信用出来ると話してくれました。私としても、クリスタル球体を返還して頂いた御礼をしたいと考え、是非面談したいと考えいます」と、ミレパラスラ統轄女王話が話し掛けて来た。
「承知した。では、貴女と貴女の側近幹部並びに親族一同を連れて私の旗艦ミュウにおいで下さい。貴女方に不老不死にする細胞更新装置テロメロンを譲渡しますので」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知しました」と、答えるミレパラスラ統轄女王。
数日後の2210年6月15日。ミレパラスラ統轄女王等一行が旗艦ミュウに到着する。格納庫でユリア神聖女王と側近幹部並びに警護部隊員が出迎える。話しをしながら不老不死処置室に入る。後はメアリレルナ特使に任せ、ユリア神聖女王は統合指令センターに戻った。
数時間後。不老不死の処置を終えて統合指令センターに戻って来た。
「御目でとうミレパラスラ統轄女王、此れで貴女達も私達の仲間入りね」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「我が種族は貴女方に同行します。目的地は無いので」と、話し掛けるミレパラスラ統轄女王。
「では軍事、科学技術、物資、食用等を援助する」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「有難う御座いますユリア様」と、答えるミレパラスラ統轄女王。
「今やるべき事は、バダラダン銀河の中枢部外縁部デロング星系第3惑星デブロを本拠地としているデブロ帝国を制圧しなければなら無い」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「私も協力しましょうか」と、問い掛けるミレパラスラ統轄女王。
「ミレパラスラ1人が私に同行すれば良い」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「解りました」と、答えるミレパラスラ統轄女王。
「ユリア様、戦力はどうしますか」と、問い掛けるメアリレルナ特使。
「搭載戦艦ミルと護衛搭載戦艦隊10台で良い。旗艦ミュウは少し遅れて追跡して貰い、万が一には救援に駆け付ける。此れで良いだろう」と、答えるユリア神聖女王。
「ユリア様、其れは無謀な冒険です。極秘に我がフェアラ遊撃旅団10個軍団を派遣します」と、話し掛けるフェアラ遊撃旅団総帥アロハメレハ・フェアラ・クリス神聖女王。
「アロハメレハ、承知した。極力探知されない様に隠密行動で頼む」と、話し掛けるユリア神聖女王。
2210年6月18日。サルト銀河団連合帝国最強の搭載戦艦部隊が出撃する。小一時間後には、デロング星系から10光年離れた宙域迄進出した。恒星密集地帯なので、迂闊に転移出来ない。慎重にほぼ目視航行で進んで行く。
更に数10時間を費やしてようやくデロング星系外縁に到着する。
「探知はされていない様です。此のまま探知されずに星系内に進入出来るでしょう」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「第3惑星デブロ迄60万キロメートル迄接近し、惑星軌道リングを固定させて制圧を開始する」と、全員に話し掛ける。
小一時間後。惑星軌道リングが実体化して電撃的に第3惑星デブロの赤道上に固定される。地上から猛烈な砲撃が有るが、惑星軌道リングはビクともしない。惑星軌道リングが反撃を開始し、地上の砲座並びに軍事基地を次々と破壊して行く。惑星軌道リングから次々と戦闘ロボットと兵員ロボットが地上に降下して行く。地上に降下した戦闘ロボットがかなり激しい戦闘になるが、圧倒的に大多数で有るサルトの戦闘ロボットが次々と制圧している。
脱出しようとしていたデブロ帝国ヨデム・デブロ・ガルン皇帝と側近幹部等を発見した兵員ロボットが逮捕拘束する。
制圧完了の報告を受けたユリア神聖女王は、惑星全土に向けて制圧した事を告知する。
数秒後。デブロ帝国レミパロエ・デブロ・ガルン統轄女王が敗北した事を全国民に向けて告知する。其の通信を聞いたユリア神聖女王は、マロアレロニ・フェアラ・クリス神聖女王に命じて、レミパロエ統轄女王を旗艦ミュウに連れて来る様に命令する。
小一時間後。レミパロエ統轄女王が統合指令センター第1会議室に連れて来た。
「レミパロエ統轄女王陛下。私の提案を受け入れて頂きたい」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「敗北した私には選択する余地は無いと考えます」と、答えるレミパロエ統轄女王。
「では、此の惑星を銀河の中縁部に移動させますので、此れからはサルト銀河団連合帝国傘下バダラダン銀河連邦共和国の統轄女王として君臨して頂きたいのです。此の話しを受け入れてくれたなら、其の御礼として不老不死にする細胞更新装置テロメロンを譲渡します」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「敗北した私に寛大なる処置と慈悲深い配慮に感謝して、永遠に忠誠を誓い受け入れます」と、答えるレミパロエ統轄女王。
2210年7月3日。全ての処置が終わりレミパロエ統轄女王等一行が第2会議室に戻って来た。
「此れでレミパロエ統轄女王も我々の仲間入りですね」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「はい。私はユリア様に永遠に忠誠を誓います」と、改めて話し掛けるレミパロエ統轄女王。
「期待しています」と、話し掛けるユリア神聖女王。
3
2210年10月3日。クリスアーナ・ドームの後を追って旗艦ミュウと母船ミレムアラナと、放浪種族アスラロン船団等が次々と転移して行く。実体化した宙域は、24銀河が集合したザロダグレスラ銀河団から800万キロメートル離れている。
「ユリア様、サルトの目を射出して24の銀河を調査します」と、話し掛ける生体脳ミュウ。
「承知した」と、答えるユリア神聖女王。と答えたものの、本音は近くの銀河の調査に出掛けたかった。
ユリア神聖女王の本音を見抜いたメアリレルナ特使は「ユリア様、最も近い銀河の調査に行きましょう。サルトの目からの報告を待つのも退屈ですので」と、話し掛ける。
「そうであるな。では、ミュウ。此処から最も近い銀河外縁迄移動を」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知致しましたユリア様。10分後に移動します」と、答える生体脳ミュウ。
旗艦ミュウが未知銀河外縁に実体化する。数分後。遠距離リサーチの結果を生体脳ミュウが報告する。
「ユリア様、此の未知銀河では大規模な戦争の準備をしている様です」と、話し掛ける。
「詳細な調査が必要ね。マロアレロニ、調査を頼めるか」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「承知致しました」と、答えるマロアレロニ・フェアラ・クリス神聖女王。
「承知致しました」と、答えるアロハメレハ・フェアラ・クリス総帥。
「ミュウ、銀河内にゆっくりと進入して」と、指示するユリア神聖女王。
「承知致しました。巡航速度で進入します」と、答える生体脳ミュウ。
「ユリア様、何を考えているのですか」と、問い掛けるメアリレルナ特使。何か良からぬ予感を感じ取っていた。
「メアリレルナ、私は常に正当に考えているのだぞ」と、メアリレルナ特使の考えを読んで話し掛けるユリア神聖女王。
旗艦ミュウは、ようやく探知された。未知艦隊500台がいきなり実体化して来た。
旗艦ミュウ艦内に緊急警報が鳴り響く。
「未知艦隊500台が実体化しました。迎撃体制を取ります」と、報告する生体脳ミュウ。
「了解した」と、答えるユリア神聖女王。
数分後。通信が届く。
「私はパレルレダン銀河帝国軍元帥レグダロラ・パダル・ザログで有る。未知巨大戦艦に告げる。此処はパレルレダン銀河帝国領内で有る。直ちに立ち去るが良い。通告に従わない場合は直ちに殲滅する」と、メッセージを送る。
「ユリア様、如何致しますか」と、問い掛けるメアリレルナ特使。
「暫く無視して此のまま前進する」と、答えるユリア神聖女王。
小一時間後。いきなりパレルレダン銀河帝国軍が一斉攻撃をする。旗艦ミュウはバリアを張らずに其のエネルギービームを受け止めて其のエネルギーを全て吸収する。
旗艦ミュウは攻撃を受けるが反撃もせずに、無言のまま進行する。其の行動に、レグダロラ・パダル・ザログ元帥は恐怖を抱いた。全艦に後退命令を出す。
其の行動を確認したユリア神聖女王は「私はサルト銀河団連合帝国神聖女王のユリア・サルト・ザトンで有る。レグダロラ・パダル・ザログ元帥に告げる。此れで力の差を感じ取ったであろう。私が攻撃命令を出せば、瞬時に殲滅するであろう。にも拘らず反撃をしないのは我々には戦争をする意思が無いことを解らせる為で有る。私が此の銀河に来たのは何故貴方がたが大規模な戦争の準備をしているのかを問い合わせる為で有る」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「其の様な理由でしたか、神聖女王女王陛下が何も話してくれ無いので誤解しておりました。我々が大規模な戦争の準備をしているのは、ザロダグレスラ銀河団の魔女の侵略から防衛する為です」と、答えるレグダロラ元帥。
「ザロダグレスラ銀河団の魔女、其の本拠地銀河は解りますか」と、問い掛けるユリア神聖女王。
「現在地から最も遠いマグダラグレ銀河です。既に13銀河を支配しています」と、答えるレグダロラ元帥。
「承知した。情報有難う。ではレグダロラ元帥、ご武運を」と、話してからコンタクトを切る。
消えたスクリーンを見詰めてレグダロラ元帥は、何て美しい女性なのだろうか。今迄見たことが無い美しさで有り、気品高く慈悲深い理想の女性だな。と考えている。完全にユリアリストになっていた。
2210年10月8日。旗艦ミュウとフェアラ部隊フェアラ遊撃旅団が、最遠のパレルレダン銀河に最も近い銀河外縁に移動する。
実体化と同時に、生体脳ミュウは遠距離リサーチを開始する。
数分後。生体脳ミュウが報告する。
「銀河内に高次元エネルギー反応を探知しましたが、爆発的なエネルギー反応は探知出来ませんでしたので、戦闘行為は確認出来ません。エネルギーの種類から判断すれば転移機に依るエネルギー反応です」と、話し終える。
「詳細はフェアラ遊撃旅団から届くでしょう」と、話し掛けるアロハメレハ・フェアラ・クリス遊撃旅団総帥。
「メアリレルナ、我々も搭載戦艦ミルで出撃する」と、話し掛けるユリア神聖女王。
2時間後。搭載戦艦ミルと護衛搭載戦艦10台が次々と射出される。目的地は、マグダラグレ銀河の隣りの未知銀河で有る。数分後には未知銀河外縁に実体化する。
「最も近い有人惑星系外縁に移動します」と、報告する生体脳ミル。
数分後。未知有人惑星系外縁に実体化する。
「メアリレルナ、住民1000人位の意識を頼む」と、要請するユリア神聖女王。
「承知しました」と、答えるメアリレルナ特使。
2210年11月10日。10万人の意識調査を実行して、其の結果を生体脳ミュウに報告する。
其の情報を生体脳ミュウが集計して纏める。
「ユリア様、情報を集計した結果を報告します。
総合的に、政治・経済に反感を抱く人は皆無。全員が現在の生活に満足しております。更に、生活レベルは高く、貧困者も皆無です。其の理由は、衣食住は全て無料で、ほぼ全員が仕事をしています。科学文化も進んでいます。只、税金は高く収入の3割です。此の税金に付いても意義を持つ者は皆無です。理想の社会だと判断出来ます」と、話し掛ける生体脳ミュウ。
「成る程。我々も皆うべきかしら」と、話し掛けるユリア神聖女王。
「ユリア様、他の2、3の惑星も調査します」と、話し掛けるメアリレルナ特使。
「宜しく頼む」と、答えるユリア神聖女王。
2211年1月10日。詳細な情報が生体脳ミュウに届いて来る。其の情報を分析し纏めている。其の様な状態の時、緊急警報が船内に鳴り響く。
「反ザロダグレスラ銀河団の魔女連合軍800万台がマグダラグレ銀河に出発しました。其れを探知したマグダラグレ銀河帝国軍が支配銀河から100万台、本国から100万台で合計1300万台です。圧倒的戦力差で迎撃体制を整えつつ有ります」と、報告する生体脳ミュウ。
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