人類みなニート~働いたら負けかなと思う~

牛熊八千代

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39【無視ですか?】

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「えーお嬢様方、今日は街を見て回ろうと思うんだけどいかがでしょうか?」

「......」

やはり返事はないか、まぁーそれは予想の範囲内にすぎん

「紅葉」

「はい、何でございましょうか旦那様?」

「何だかみんな行く気が無いみたいだからさ、一緒に付いてきてくれる?」

「かしこまりました直ぐに準備致します!」

クククッ!カンナちゃんとネーアの二人は明らかに動揺し始めたな、これでいい作戦通りだ

「旦那様、馬車の用意が出来ました」

「ありがとう、今行くよ」

俺と紅葉が馬車に乗り込むと無言で二人も馬車に乗り込んできた

「紅葉、どこかオススメの場所はあるかな?」

「やはり海岸沿いにある市場でしょうか?」

「じゃあそこに行こう」

「かしこまりました」

馬車が海岸沿いをひた走る

「やっぱり海はいいよね、なんて言うか心が癒される感じがするし
それに何と言ってもこの波の音が心地良いね」

「そうですね旦那様」

「.....」

もーこの二人何で喋らないの?
無言で付いて来るとか恐怖でしかないんだけど

そんな事を考えていた時に馬車が揺れ横に座っていた紅葉が体勢を崩し俺に抱きつく形となった

「も、申し訳有りません旦那様」

「ああ、うん大丈夫だからぁーー!?」

視線を感じ取り前を向くと席に座っている二人が目を大きく開きこちらを凝視していた

いや怖ぇーよ!この二人

「旦那様?」

「ん?ああ、ごめんごめん!」

俺は恐怖の余り、腕で紅葉を捕まえていた

そんなこんなで無事に市場へと到着した俺達は市場を散策したのだが、
こんな状態で楽しめる訳も無く次なる作戦へと進んだ
そうプレゼント作戦
物で機嫌を直して貰おうと言う安直な考え
だが、これが意外と効果覿面だった

言い方は悪いが金魚のフンの用に二人は俺の後に付いて来るので
そのまま宝石店へと入っていた

店内は狭いながらもショーケースにはビッシリと装飾品が並んでいた
俺は店内を一通り眺めて紅葉に声をかけた

「はい旦那様」

「これなんか紅葉に似合うんじゃないか?」

ブルーの宝石があしらわれた銀のネックレスを渡した

「え?あの旦那様?」

「ほら合わしてみなよ」

俺は紅葉の首にネックレスを合わせてあげる

「うん!やっぱり似合うね!じゃあこれにしようか!」

その瞬間、流石に二人は黙ってはいられなかったのだろう声をあらげた

「お兄ちゃん!」

「博様!」

「「卑怯です!!」」

「私達を無視して紅葉さんにネックレスをプレゼントするなんて許せません!」

「そうです許せません!」

「無視って、無視してたのは君達だよね?
まぁー確かに昨日の事で二人を傷付けて閉まったことは謝る、ごめんなさい
けど決して下心が有っての行動じゃないから、それは信じて欲しい!」

「......」

「あれはケモナー好きとしての本能にただ忠実に従っただけであり
紅葉の犬耳をモフモフしたかっただけなんだ!」

あれ?何だか自分でも言ってることが変態にしか聞こえないな

二人は大きなため息をついた

「.....わかったよお兄ちゃん
その代わり私達にもネックレスを買って下さい」

「そうです、紅葉さんだけなんて許せません!」

「ネックレス?この前指輪買ったよね?」

「あれはあれこれはこれはなんです!」

「そうです」

こうして俺は合計で五人分のネックレスを購入する事となった
何故五人分?それはターニャとしゃくだが
ドーラの分だ
ターニャの事だから私も欲しいと言いそうだからな

「お兄ちゃん付けて下さい」

「私もお願いします」

先程までの不機嫌はどこに行ったのだろうか?まぁー二人の機嫌が元に戻ってくれた事は素直に有り難いがな

「二人とも凄く似合ってるよ」

「お兄ちゃんありがとうー」

「ありがとうございます博様」

こうして上機嫌になった二人は俺の両隣に立ち街を散策したのであった

「ただいま~」

「おかえりー意外と早かったわね」

俺はそっとターニャにプレゼントを渡した

「えっ?何々?何かくれるの?」

ターニャは直ぐさま中身を確認した

「綺麗.....ねぇ?どうしたのこれ?」

「ん?ああっ何時も世話になってるからプレゼントだよプレゼント」

「えっ?嬉しい!ありがとう博!」

笑顔を振り撒くターニャに何故か少しだけドキッとしてしまった

「博?どうかな?似合ってるかな?」

「ああっ似合ってるよ」

「ええっーなんか微妙な反応なんですけどーフフッありがとうね博」

ドキッ!
その笑顔にまた心臓が少し高鳴った

「う、嘘だろ?俺がターニャにドキッとするなんて!有り得ない!そんな事絶対に有り得ない!!」

俺が心の中で葛藤していると背後から黒い陰が俺を襲ってきた

ガバッ!

「旦那様~私にはプレゼントは無いのですか?
今日は1日大人しく我慢していたのでご褒美が欲しいですー!
何ならプレゼントは物ではなく旦那様の愛でも構いませんが!
いえむしろ愛以上の物でも構いませんが!」

「ほらよ!てか愛以上の物って何だよ訳が分からん」

ドーラ「それは.....旦那様の子種でございますよ!キシャーー!!」

「ライズ!」

「アバババババババッ!!
ハァー!ハァー!お、お願いしますお嬢様!私をもっといたぶって下さい!
私にもっと快楽を与えて下さい!!
お嬢様ーーっ!」

「嫌です!気持ち悪い!」

「お、お嬢様が攻撃してくれない!
かくなる上は旦那様、ご覚悟ーーっ!」

「ライズ!!」

「ギャババババババ!」

「ドーラおいたは駄目ですよー?」

「ううっ最高です!お嬢様!たまりません!キシャーー!」

更にもう一度俺に襲いかかろうとして来た

「躾のなっていない雌豚は何処かしらね?ライズ!!」

「ノアアアアアアァーー!
ハァー!ハァー!もう一度もう一度お願いしますーー!」

「何だかんだネーアの奴も乗ってきてるな」

「ご主人様に刃向かう奴はこうしてやる!ライズ!」

「アギャギャギャギャギャ!も、もっと!」

「これでもか!ライズ!ライズ!ライズ!」

「アーーーーッ!!」

この光景はドーラが失神するまで続いたらしい

「さて食堂にでも行くか」
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