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最終章 なんとか卒業できそうです
10.
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「やった……!」
みのりは彼と顔を見合わせ、喜びに目を輝かせた。後ろから自分を抱きしめている腕の力が強くなる。
そっと片手で顎をつかまれ、雄基の顔が近づいた。みのりも自らのびをして口づけを受ける形になった。
──あれ?
甘くぼやけた思考の中でみのりは思わず眉をよせた。体の芯を広げたものが再び持ち上がるのを感じる。
射精した直後のはずなのに、それは確実な固さをおびて存在感を増していた。我慢ができなくなったらしく、雄基が融合したままのそれを奥にぐいっと押し上げる。
「……っ」
熱いかたまりに内壁をこすられ、みのりは強い刺激にうめいた。息苦しくなって唇を離す。たまらず足に力を入れて太腿で彼の足をはさみ込んだ。
「雄基君、ゆうきく……!」
伝える言葉が見つからなくて、うわごとのように名前を呼ぶ。ぎゅっとその腕にしがみつくと、雄基が口元をほころばせた。
「俺のこと、知ってる。俺の名前を呼んでくれる。それだけでもうめちゃくちゃうれしい」
再び唇にキスを落としてなごりおしそうに腕が離れる。優しくみのりを枕に預け、そっと自身を引き出した。
「ちょっと待ってくれ。一度替えないと──くそ、今まではいくらでも生でやれたのに」
物騒なことをつぶやきながらみのりに広い背を向ける。
みのりはついついながめてしまった自分の中から抜け出たものに、血の色が見えないことに気づいた。一瞬うろたえてしまい、自身の内腿を確認する。ぬるぬるとした感触と、いまだに何かがはさまるような恥ずかしい違和感はあるものの、話に聞いた出血はどこにも見つけることができなかった。
──あれ? 私、リアルではこれが初めてだよね?
「あ、あの、なんか血が出てないけど。私ほんとに初めてだからね?」
少々あせって雄基に告げる。彼が疑うとは思わないが、変な誤解を受けるのは嫌だ。
ごそごそ始末をしていた彼は首だけみのりの方を向き、眉尻を上げて言葉を返した。
「そんなこと、わかってるに決まってるだろ。初めてでも出ないことはあるらしいぞ。運動してる子は特に」
みのりは大きく目を見開いた。意外とその手の知識が豊富だった彼に驚愕する。どうやら雄基は筋金入りのムッツリスケベだったらしい。つきあう前に彼の真面目さを心配していた自分が馬鹿みたいだ。
「でもよかった。ちゃんとはずれたね」
始末を終えて向き直った彼に、みのりは笑顔でそう告げた。雄基も満面の笑みを浮かべ、ふとやるせないような表情になる。
「──本当にありがとう」
それだけ言って再び雄基の精悍な顔が近づいて来た。今度はさすがにみのりも照れず、雄基のキスを受け止めた。自然に太い首筋に腕を回して身をよせる。
──まあ、一回では終わらないとは思ったけど。
頭のすみで肩をすくめて、その後は甘い雰囲気におぼれた。
みのりは彼と顔を見合わせ、喜びに目を輝かせた。後ろから自分を抱きしめている腕の力が強くなる。
そっと片手で顎をつかまれ、雄基の顔が近づいた。みのりも自らのびをして口づけを受ける形になった。
──あれ?
甘くぼやけた思考の中でみのりは思わず眉をよせた。体の芯を広げたものが再び持ち上がるのを感じる。
射精した直後のはずなのに、それは確実な固さをおびて存在感を増していた。我慢ができなくなったらしく、雄基が融合したままのそれを奥にぐいっと押し上げる。
「……っ」
熱いかたまりに内壁をこすられ、みのりは強い刺激にうめいた。息苦しくなって唇を離す。たまらず足に力を入れて太腿で彼の足をはさみ込んだ。
「雄基君、ゆうきく……!」
伝える言葉が見つからなくて、うわごとのように名前を呼ぶ。ぎゅっとその腕にしがみつくと、雄基が口元をほころばせた。
「俺のこと、知ってる。俺の名前を呼んでくれる。それだけでもうめちゃくちゃうれしい」
再び唇にキスを落としてなごりおしそうに腕が離れる。優しくみのりを枕に預け、そっと自身を引き出した。
「ちょっと待ってくれ。一度替えないと──くそ、今まではいくらでも生でやれたのに」
物騒なことをつぶやきながらみのりに広い背を向ける。
みのりはついついながめてしまった自分の中から抜け出たものに、血の色が見えないことに気づいた。一瞬うろたえてしまい、自身の内腿を確認する。ぬるぬるとした感触と、いまだに何かがはさまるような恥ずかしい違和感はあるものの、話に聞いた出血はどこにも見つけることができなかった。
──あれ? 私、リアルではこれが初めてだよね?
「あ、あの、なんか血が出てないけど。私ほんとに初めてだからね?」
少々あせって雄基に告げる。彼が疑うとは思わないが、変な誤解を受けるのは嫌だ。
ごそごそ始末をしていた彼は首だけみのりの方を向き、眉尻を上げて言葉を返した。
「そんなこと、わかってるに決まってるだろ。初めてでも出ないことはあるらしいぞ。運動してる子は特に」
みのりは大きく目を見開いた。意外とその手の知識が豊富だった彼に驚愕する。どうやら雄基は筋金入りのムッツリスケベだったらしい。つきあう前に彼の真面目さを心配していた自分が馬鹿みたいだ。
「でもよかった。ちゃんとはずれたね」
始末を終えて向き直った彼に、みのりは笑顔でそう告げた。雄基も満面の笑みを浮かべ、ふとやるせないような表情になる。
「──本当にありがとう」
それだけ言って再び雄基の精悍な顔が近づいて来た。今度はさすがにみのりも照れず、雄基のキスを受け止めた。自然に太い首筋に腕を回して身をよせる。
──まあ、一回では終わらないとは思ったけど。
頭のすみで肩をすくめて、その後は甘い雰囲気におぼれた。
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