はじまりの女神とまつろわぬ神の子

ぎんげつ

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4.王子様とお姫様

黒炎城

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「“我を繋ぐ蒼炎にかけて、城への道よ開け”」

 不思議な響のイーターの言葉が終わると、前に突き出した手の先に青い光を放つ円形の紋様が空中に浮き上がった。

「順番にここを潜れ。我が最後だ。我が通れば閉じてしまうからな」
「え……ここ?」
「魔法だ! 見たことない魔法だ!」
「すごいすごーい!」
「あ、お前ら!」

 戸惑うオージェとアカシュの目の前で、ひょいと子供ふたりが飛び込んだ。
 だが、紋様を透かして見える湿原の風景に、ふたりの姿はない。紋様を通って消えてしまった形だ。

「早くせぬと、消えてしまうぞ」
「あ、はい!」

 大きく深呼吸をしたオージェが、思い切って飛び込んだ。アカシュもぶつぶつと祈りのような言葉を呟いてそれに続く。
 最後に、イーターが扉を跨ぎ越すように、紋様を潜った。



 ぴちょん、とどこかで雫の垂れる音がする。
 空気はひんやりと冷たく、どこかすえたような、まるで洞窟の奥深くに迷い込んでしまったような匂いがする。
 あかりはほとんどなく、壁に設えたランプには青い炎が揺らめいていた。

「おや。お前たち、どうやって門を潜った?」

 ぽかんと口を開けて部屋を見上げるイァーノとリコー、続けて部屋に踏み入れたオージェとアカシュを、女の声が出迎えた。
 オージェがそちらに顔を向けたところで、イーターが現れる。

「イーター殿だったか。これはまたずいぶんと連れが多いようだが、任務はいかがしたのか?」
「少々事情が込んでな。すぐにでも“暁の騎士”殿に目通りを願いたい」

 オージェたちが出てきた場所のすぐ後ろには、イーターの身長よりも大きな青い炎が燃えていた。炎なのに冷たく、すぐそばで燃えているのに熱はまったく感じない。あの“門”はこの炎に繋がっていたのか。
 部屋にいたのは、イーターほどではないがとても長身の、黒い長衣を纏った女だった。長衣から突き出た四本の腕は骨のように細く、肌は真っ青だ。
 明らかに人間ではない種族だろう。

「何か退っ引きならぬことでも起こったのか?」
「ああ。急がねばならぬ」
「ふむ……あなたがそこまで言うのなら、すぐに騎士殿に言伝を送ろう」
「頼む」

 ひらりと舞うようにひらめかせた女の指先に、青い炎を纏う一対の小さな翼が現れる。身体はなく、翼だけのそれに女が囁くと、すぐに飛び立った。

「騎士殿はいつもの場所に。先触れは出した。会うか会わないかは、行ってみればわかるだろう」
「わかった」

 イーターとのやり取りの後、女は改めてオージェたちに向き直ると、軽く一礼を送った。フードを深く被り、さらに布を垂らしているため、顔はわからない。けれど、拒絶するような雰囲気はない。

「挨拶が遅れて申し訳ない。私はこの黒炎城の門番ゲートキーパーだ。黒炎城はイーターの連れであるあなた方を歓迎しよう」
「あ、あの、私はオージェで、この人はアカシュさんで、こっちはリコーちゃんとイァーノちゃんで……」

 慌ててお辞儀を返すオージェに、門番だという女はくすりと笑う。

「この城にあなた方のような生者を迎えるのは久しぶりだ……と言いたいが、実はつい数日前にふたりほど迎えている」
「え?」
「だが、なかなか慣れぬものでな。何か不都合や入り用なものがあれば、遠慮なくイーターに申し付けるといい。便宜を図ってくれるだろう」
「はい、ありがとうございます」

 部屋を出るイーターに続いて、軽く目礼をしながら門番の横を過ぎていく。
「ほら、離れるなよ」
「ん」

 背中にリコーを貼り付けて、いつものようにイァーノを抱き上げて、アカシュはぐるりと周囲を見渡した。

 古臭い石造りの城だ。四角く切り出した石を複雑に組んで作り上げた、前時代的な城塞だろう。
 けれど、中は魔法に溢れている。どこかでみたような魔法と、生まれてはじめて目にする魔法と、いろいろな魔法だ。
 オルの魔導技術にも無いようなものも多い。

 灯りは少ない。
 歩くのに困るほど暗くは無いが、黒っぽい石壁とこの暗さでは、数日過ごすだけで気が滅入るのではないか。
 ときおり出くわす“騎士”たちも、半数以上が人間からはかけ離れた姿の種族で……この城がやって来たのが「果ての向こう」だという実感が、いやでも湧き上がる。

「考えてみりゃ、イーターだってとても人間とは言えないもんな」
「ん? 急にどしたの?」

 背負われて肩に頭を乗せていたリコーが頭をもたげた。

「いや、人間以外の種族ってのは、意外に多いんだなと思っただけだ」
「ふうん?」

 ぐるぐると歩かされて、いい加減方向感覚が狂いそうだと思い始める頃、前方より何やら声が聞こえてきた。

「なんだ?」

 イーターとオージェも首を傾げている。



「ここは未知の魔術の宝庫ですね」
「じゃ、支店長にはいい報告ができそうってことか?」
「ええ、もちろん。こちらの騎士団長の許可を頂ければ、ですけど」

 角を曲がると、人間とエルフのふたり連れがぼそぼそと話しながらこちらへ歩いてくるところだった。
 多少ラフな格好の、金髪碧眼という北方に多い特徴を持った人間の男に、魔術師が好む長衣を着込んだエルフの男だ。
 ふたりもすぐにイーターたちに気付いてひらりと手を振る。

「俺たち以外にここで他所者に会うとは思わなかったな。騎士さんもずいぶんいい体格だ。俺はエイ・ジーンでこいつは……」
「スーリ・テ・フェリリと申します」
「我は人喰い鬼イーターだ。彼らは我の客人でな、これから騎士殿に挨拶をせねばならん」
人喰い鬼イーター!? そりゃずいぶんと物騒な名前だ」

 オージェはわずかに眉を顰めた。
 少しおおげさなくらいに驚いてみせるエイは、ずいぶんと軽薄な印象に見える。イーターも少し戸惑っているようだ。

「本当に食ったりはせんよ。そも、以前の我であったとしても、お前のようなとうの立った男はあまり食指が働かんしな」
「そりゃよかった」
「エイ」

 へらりと笑うエイの肩を、スーリがぐいと引いた。低い声で咎めるように、もう一度「エイ」と呼ぶ。

「この方たちはこれから騎士団長のところへ向かうのでしょう。邪魔をしてはいけませんよ」
「そうか、申し訳ない」
「ああ、けれど、そうですね。せっかくこんなところでお会いしたのですし、よかったら後で少しお話でもしませんか?」

 今度はオージェとアカシュに向かって微笑むスーリに、ふたりはつい頷いてしまう。なんだか引き込まれそうな笑顔なのは、エルフだからなのか。

「それでは、また後ほど」

 軽く会釈をして立ち去るふたりは、初対面なのにずいぶんと馴れ馴れしい。

 オージェは軽く息を吐いて、イーターの先導でまた歩き出した。

「ちょっと、気が抜けたかも」
「いいんじゃないか?」

 オージェの小さな呟きに、アカシュから言葉が返ってきた。驚いて顔を上げるオージェに、アカシュはよっこらしょとイァーノを抱え直して肩を竦める。

「あまり力み過ぎて余裕がなけりゃ、うまくいくものもいかなくなる。多少力が抜けてるほうがいいんだよ」
「そうなのかな?」
「ああ。緊張が過ぎて周りが見えなくなった奴は、失敗するからな」

 目をまん丸にするオージェを、アカシュはくすりと笑う。

「駆け引きってのは、どれだけ相手が見えてるかで決まるものだ。
 自分に出せるもの、相手に出させたいもの、譲歩できることできないこと……そこらへんをしっかり見極めるには、余裕がないといけない」
「――はい」

 確かにそうだ。
 騎士団に乗騎を貸す気があったとして、ただでということはないだろう。
 自分に差し出せるものは、何があるだろうか。



 精緻な彫刻で飾った漆黒の大きな扉が、ギィと音を立てて開いた。
 イーターでも背を屈めずに済むほどに大きな両開きの扉だ。ここが開いたということは、“暁の騎士”に会うつもりがあるということだろう。

「入るぞ」

 イーターに促されて、オージェは一歩踏み込んだ。リコーもさすがにアカシュの背から降りて歩いている。

「ずいぶんと変わった組み合わせの者たちを連れ帰ったのだな」
「いささか妙な巡り合わせでな」

 挨拶の口上を述べる前に、騎士が口を開いた。どこかおもしろがっているような声音に、オージェは少しだけホッとする。

 “暁の騎士”は、人間なら四十くらいの年齢に見えた。
 鍛え上げた身体に黒い髪。イーターのような漆黒の甲冑を纏い、その上に燃え盛る黒い炎の紋章を刺した立派なタバードを着ている。肩を覆う厚いマントは毛皮で縁取られていて……けれど、何の毛皮なのかはわからない。
 横に立つまるで昆虫のような頭部の騎士が副官なのだろうか。もうひとり、最初に会った門番のような種族の魔術師もいる。

「それで、急ぎの用件とは、何だ?」
「早急にケゼルスベールへ向かわねばならぬのだが、正直、あまり時間の余裕がない。ゆえに、騎士団の乗騎を貸りたい」
「何故にだ。ケゼルスベールへ向かわねばというのは、貴殿の目的地であって騎士団の目的ではなかろう?」
「いかにも。だが……騎士殿。実は、外で魂を持つ人形とあったのだ」
「ほう、それで?」
「人形には与えられた使命があった。だが、それは人形の意思とは相容れぬもののようだった。人形は、“従いたくない”と言って去ったのだ。おそらくは、己の主人の元に戻り、自らを支配するものと対峙するのだろう」
「ふむ……では、その人形とやらを追うために乗騎が必要だと? 我らが騎士団は慈善団体ではなく、ましてや貸し馬屋でもないのだが」
「騎士殿よ、我らは理不尽に支配されるものに手を差し伸べるが信条ではなかったか。それに、あれはなかなかの気概の持ち主であったわ」
「――あっ、あの!」
「ん?」

 自分の事情なのに、イーターだけに交渉を任せていいのか。
 オージェは意を決して言葉を繋ぐ。
 真っ直ぐ貫くような視線を向けるオージェに、暁の騎士はにやりと笑った。

「ヴィトを助けたいんです。どうか乗騎を貸してください」
「だが、騎士団は慈善団体ではないとたった今申したばかりだが? 乗騎は貴重であり余剰はない。借りるとはつまり誰かの乗騎を一時寄越せということだが、我らにそこまで便宜をはからねばならない義理があるとでも?」
「だから……あの、片道だけでいいんです。わたしがクーヴァンに着いたら、すぐに戻って頂いて構いません。それに、終わったらですが……ここで働きます。わたしは軍国一の魔導技師の弟子で、軍国でも最高の魔導技術を学びました。だから、お役に立てると思います」

 騎士の目が細まる。
 オージェの心臓がどきりと跳ね上がる。
 クラエスに師事したというだけで、クラエスのような実績も何もなく、未だに魔術も習得できてない半人前なのに、本当に役に立てるのだろうか。
 けれど、オージェはもう後に下がれない。
 騎士は笑みを浮かべたままに見えるが、肝心なところは読み取れない。横に立つ騎士の表情も、人間とは違いすぎててわからない。

「なるほど、そなたの持つものがそなたの申告するとおりのものだとして……しかしそのようなことを軽々しく約束してよいのか? 一生をこの城で過ごすことになるやもしれぬのだぞ。この城はそなたのような生者が留まるには不向きな場所であろうし、この世界の人間とはかけ離れた恐ろしい姿のものも多い」
「全然平気です。だってイーターさんの仲間なんでしょう? それに……」

 オージェはほんの少しだけ言い淀む。

「正直言えば、終わったら、どこに行けばいいのか、わからないし……だったら、ここに来て働くんだって思えるほうがいいっていうか……再就職先が確保できるのも、いいかなって。だから、わたしは必ず戻って約束を果たします」


 * * *


「エイ、本店本国から連絡ですよ」
「へえ、なんだって?」
「“”ですが、神王の隠し子が出奔したらしいと」
「そりゃすごい」

 部屋に戻って身体を投げ出すようにだらしなく座っていたエイが、姿勢を改めた。口調よりずっと真剣な表情だ。

「でも、なんだってこっちにそんな“噂”を回してくるんだ? ここは“緩衝地帯クィダム”の、その名も憚る騎士団のお膝元だぞ?」
「それが、出奔した“殿下”には、身の丈三メートルにも及ぶような、ゴーレムとも見紛う異形の騎士が付いていたんだそうですよ。
 まるで、こちらの騎士団員のような……ね?」

 くすくすと笑うスーリに、エイはわざとらしく首を傾げてみせる。

「ほほう。けど、神王の御子なんて、見かけなかったけどな」
「おまけにもうひとつ。“殿下”は、逃げ出す際に女の子を攫ったんだそうです。
 高名な魔導技師の弟子である、かわいい女の子をね。よっぽど好みだったのかもしれませんね」
「へえ、手に手を取って逃避行ってわけか? それとも略奪婚? ちょっと身勝手とはいえ、男のロマンじゃないか」

 ヒューと口笛を吹くエイに、スーリはひとしきり笑って、それから声を落として尋ねた。

「じゃ、本店には何て返しますか?」
「そうだな……交渉は継続中。俺らの他にも珍しいお客さんが来てるようだ、ってところかな。人間のかわいい女の子だが、商売敵かもしれない、って加えておいてくれよ」
「相変わらず、女の子に対しては目敏いんですね」
「しかたないだろ。かわいいんだから」
「はいはい。変に手を出して揉めるのはごめんですからね」
「わかってるよ。目つきの悪い護衛もいたんだ。そんなことはしないって」

 へらへらと笑うエイに、スーリはやれやれと肩を竦めて、通信用の魔導具を起動させた。
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