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第三章 Tフロント下着
16.彼女の想い人
「……っ、……、……んっ♡」
甘い刺激に耐えきれず、俺は鼻にかかった吐息を漏らした。
「どうかなさいましたの?」
俺の腕に手を絡めているカトリーナが小首を傾げた。
もしも俺の性器が女性器になっているという事実が彼女にバレたら大変だ。当然だが女性器を持つ男との婚約など破棄されてしまうことだろう。それどころか今まで騙していたと思われて隣国の軍が攻めてくるかもしれない。そんなことになったらこの国は大変なことになる。
どうにか疑われないようにしなければ。こんな至近距離にいるのだから、このままではにおいでバレてしまうという危険性もある。
「ど、どうかって、なにが?」
平静を装って彼女に聞き返す。
その間にも俺の豆粒をギュンギュンと紐のような下着が締め付ける。
……ひいいぃぃんっ♡ と叫びそうになるのをぐっとこらえる。
「なにがって……、あら……?」
カトリーナが俺の顔を覗き込んで妙な声を上げたから、俺はギクッとした。
「何だかお顔が赤いようですわ。もしかして、お熱でも?」
「そ、そうなんだっ! 昨日、俺の誕生祝いの宴があったんだが、その席で俺はうっかり飲み過ぎて、二日酔いなんだか風邪なんだか、実は今朝からどうも体調が悪くって。そのせいで昼食が食べられなかったから、さっきの食事をあんなにガツガツと食べてしまって」
「まあ、そうでしたの?」
食事中からずっと俺に疑いの眼差しを向けていたカトリーナがわずかに表情を緩ませた。
ああ、よかった。事実とは少し違うけど、なんとかこの場をごまかせたみたいだ。
庭を歩く俺たちの元に、カトリーナの屋敷の使用人の一人が走って近づいてきた。カトリーナの付き添いの乳母に何かを耳打ちし、そして乳母がカトリーナの耳元で何かを囁いた。
「まあ、ニコラスが戻ったのね!?」
さっきまでの硬い表情が嘘のようにカトリーナの顔がぱあっと喜びに満ちたものに変わった。
ニコラスというのはカトリーナの国の軍人の男で、彼女の幼馴染だ。カトリーナは昔からニコラスの部隊が帰還するたびこうして使用人にいち早く連絡するよう命じている。
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。実に楽しい夜だった」
きっとカトリーナはニコラスの元へ行きたいだろう。それは俺としても助かる。一刻も早くこの散歩を終わらせたいのだから。
「ええ、わたくしも。ごめんあそばせ」
彼女は乳母や使用人たちと帰って行った。
俺がカトリーナのことを愛していないように彼女もまた俺のことなど愛していないのだ。ニコラスのことが好きなのだと昔から知っている。しかし彼女もまた親の決めた相手である俺との結婚が自分の務めであると考えているようだった。
甘い刺激に耐えきれず、俺は鼻にかかった吐息を漏らした。
「どうかなさいましたの?」
俺の腕に手を絡めているカトリーナが小首を傾げた。
もしも俺の性器が女性器になっているという事実が彼女にバレたら大変だ。当然だが女性器を持つ男との婚約など破棄されてしまうことだろう。それどころか今まで騙していたと思われて隣国の軍が攻めてくるかもしれない。そんなことになったらこの国は大変なことになる。
どうにか疑われないようにしなければ。こんな至近距離にいるのだから、このままではにおいでバレてしまうという危険性もある。
「ど、どうかって、なにが?」
平静を装って彼女に聞き返す。
その間にも俺の豆粒をギュンギュンと紐のような下着が締め付ける。
……ひいいぃぃんっ♡ と叫びそうになるのをぐっとこらえる。
「なにがって……、あら……?」
カトリーナが俺の顔を覗き込んで妙な声を上げたから、俺はギクッとした。
「何だかお顔が赤いようですわ。もしかして、お熱でも?」
「そ、そうなんだっ! 昨日、俺の誕生祝いの宴があったんだが、その席で俺はうっかり飲み過ぎて、二日酔いなんだか風邪なんだか、実は今朝からどうも体調が悪くって。そのせいで昼食が食べられなかったから、さっきの食事をあんなにガツガツと食べてしまって」
「まあ、そうでしたの?」
食事中からずっと俺に疑いの眼差しを向けていたカトリーナがわずかに表情を緩ませた。
ああ、よかった。事実とは少し違うけど、なんとかこの場をごまかせたみたいだ。
庭を歩く俺たちの元に、カトリーナの屋敷の使用人の一人が走って近づいてきた。カトリーナの付き添いの乳母に何かを耳打ちし、そして乳母がカトリーナの耳元で何かを囁いた。
「まあ、ニコラスが戻ったのね!?」
さっきまでの硬い表情が嘘のようにカトリーナの顔がぱあっと喜びに満ちたものに変わった。
ニコラスというのはカトリーナの国の軍人の男で、彼女の幼馴染だ。カトリーナは昔からニコラスの部隊が帰還するたびこうして使用人にいち早く連絡するよう命じている。
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。実に楽しい夜だった」
きっとカトリーナはニコラスの元へ行きたいだろう。それは俺としても助かる。一刻も早くこの散歩を終わらせたいのだから。
「ええ、わたくしも。ごめんあそばせ」
彼女は乳母や使用人たちと帰って行った。
俺がカトリーナのことを愛していないように彼女もまた俺のことなど愛していないのだ。ニコラスのことが好きなのだと昔から知っている。しかし彼女もまた親の決めた相手である俺との結婚が自分の務めであると考えているようだった。
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