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布団上の考察
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ある朝、冷たい空気に全身が覆われ目が覚める。
今日は寒いな、なんてつぶやきながらのそのそと布団から這い出る。
シンクに立ち、白い電気ケトルに水を注ぐ。
スイッチをいれる。
その間に一本くわえ、火をつける。
オイルが燃える匂いの後、ふっとたばこの香りがする。
それを胸いっぱいに吸い込み、吐き出す。
そのうちにケトルからカチンと音がしたので、コーヒーの顆粒をマグにいれ、先に少しだけ沸いた湯を入れ溶かす。
溶かしきったら、さらに湯を加える。コーヒーができた。
起き抜けにコーヒーとたばこの仕立ては、寒い朝を落ち着かせ、暖める。
立ち込める様々な煙。煙はゆっくりと上へ上へ伸びていく。これが良い。
・・・
この頃は仕事もしてないし、特に外に出る気も起きず、ただただ家で日々を過ごしている。 冬になってからというもの、めっきり出かける機会が無くなった。 今まで続けていた仕事を辞めて、通勤で使っていたバイクにもあまり乗らなくなってしまった。 元々、何処かに出かけたりすることはあまり好まない。だからひとりでこうして、ゆっくり流れる時間を過ごすのが、大変楽しいのだ。 特に物思いにふけるには、これが一番。 欠かせない時間だ。
・・・
舌で苦味を感じながら、その内でこんなことを考えていた。 人は考えることでその本分を全うしうる生物だと思う。 自分は、別段人との関わりが苦手なわけではなく、むしろ人との関わりについて考えるのはとても好きだ。 人のためだとか、人に対する意識だとか。そんな他愛もなさそうなことを頭の中で燻らせている。 他人というのは難しいもので、例えばどこまでを友人と呼び、どこからを知り合いだとか、呼んだりするのだろう。 自分の中の境界線は、とても曖昧だ。 そう思うと考え自体も曖昧だ。 こういう曖昧模糊な考えは、果たして意味があるのだろうか。わからない。 しかし考えることを辞めた日には、たぶん死んでいるだろう。 布団の中でそんなことを考えていたら、次第に眠気がじわじわと現れてきた。この辺で考えるのはやめよう。そうしよう。
ああ 人は考えることを辞めたら死ぬのではなく、寝るんだな。
・・・
この頃は仕事もしてないし、特に外に出る気も起きず、ただただ家で日々を過ごしている。 冬になってからというもの、めっきり出かける機会が無くなった。 今まで続けていた仕事を辞めて、通勤で使っていたバイクにもあまり乗らなくなってしまった。 元々、何処かに出かけたりすることはあまり好まない。だからひとりでこうして、ゆっくり流れる時間を過ごすのが、大変楽しいのだ。 特に物思いにふけるには、これが一番。 欠かせない時間だ。
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舌で苦味を感じながら、その内でこんなことを考えていた。 人は考えることでその本分を全うしうる生物だと思う。 自分は、別段人との関わりが苦手なわけではなく、むしろ人との関わりについて考えるのはとても好きだ。 人のためだとか、人に対する意識だとか。そんな他愛もなさそうなことを頭の中で燻らせている。 他人というのは難しいもので、例えばどこまでを友人と呼び、どこからを知り合いだとか、呼んだりするのだろう。 自分の中の境界線は、とても曖昧だ。 そう思うと考え自体も曖昧だ。 こういう曖昧模糊な考えは、果たして意味があるのだろうか。わからない。 しかし考えることを辞めた日には、たぶん死んでいるだろう。 布団の中でそんなことを考えていたら、次第に眠気がじわじわと現れてきた。この辺で考えるのはやめよう。そうしよう。
ああ 人は考えることを辞めたら死ぬのではなく、寝るんだな。
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