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第2章 万能王女と変わり者
7 王女と変わり者
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自分以外に誰も居ない専用庭園――のはずが、ガサガサと近くの生け垣が揺れる音を耳にして、エヴァ王女はびくりと肩を跳ねさせました。
そして、物音の正体を探ろうと声を上げます。
「――だっ、誰ですの!? ……ハイド? ハイドなの……?」
「おわ、人!? た、助かったー! あの、すんませんお姉さん! 俺、今日この城に呼ばれたばっかでー、自分に宛がわれた部屋がどこにあんのか分かんなくなったんスけど、道教えてもらっても良いッスか!?」
「えっ……、な、なっ……!?」
侵入者の男性は、王女を見るなり人懐っこい笑みを浮かべてズカズカと無遠慮に近付いて行きました。
目つきが鋭く人相が悪いと思っておりましたが――笑うとまるで、無垢な少年のようで意外でした。
王女は突然の事に大層 驚かれているご様子で、目を白黒させながら後ずさっておいでです。
――いえ、それはそれとして、あの特殊な言葉遣いと態度は凄まじいですね……貴族らしさの欠片もありませんし、王女に対する敬意も感じません。
今もヴェールを被っているならばまだしも、まさかエヴァ王女のお顔をご存じない訳がないとは思うのですが……そもそもこのようなお顔立ちの方、大ホールにいらっしゃったでしょうか。
目を惹く容貌をされているので記憶に残りやすいでしょうに、不思議と見覚えがございません。
――いや、本当に見覚えがないのでしょうか? あのあどけない笑顔……以前どこかで、見かけたような気もして参りました。
お恥ずかしながらわたくし、人の顔と名前を覚えるのが大の苦手でして。エヴァ王女のお名前だっていまだに、エヴァンシュカ・アイリス・トゥ……トゥ、ああ、いつもここで躓くんですよね……!
そうしてわたくしが思案している間にも、男性は王女との距離を詰めます。
「――あ、すんません。何か、貴族的にこういう時ってまず名乗るんでしたっけ? えっと、俺「ジョー」って言います。おじさんから、この城のエヴァンシュカ王女様と友達になってこいって言われたんスけど……俺、朝弱くて遅刻しちゃって。したら何か王女様体調不良っぽくて、パーティとっくに終わってんスよ! 入口の案内の人も、遅刻だから「急げ急げ」つって荷物預かってくれたまでは良かったんスけど――俺の部屋どこにあるのか口で説明されただけだし、王女様には会えないし、迷子にはなるし……あー、おじさんに合わせる顔がねえ、貴族マジつれーッスわ……」
「ま――迷子、ですの……? 貴方はそれで、この庭園に?」
「そー、キレーな庭だから観光客ぐらい居るだろうと思ったのに全っ然人居ないから、マジで途方に暮れてて……でもお姉さんが居てくれて良かったッス。俺の部屋、翡翠宮ってとこにあるらしいんスけど、どっちにあるか分かります?」
「翡翠宮――ということは、確かに今回、陛下に招待された貴族の方なのね。――ここは立ち入り禁止ですわよ、人が居なくて当然です」
「え!? ――やっべえ、じゃあ俺打ち首かな!? あれっ、じゃあお姉さんは何でここに? もしかして、お姉さんも迷子? まずくね?」
「ちょ、ちょっと、お待ちなさい……貴方、先ほどからメチャクチャですわよ。本気でわたくしが誰だか分かりませんの?」
――人の悪意には疎いエヴァ王女も、男性のあんまりにもな言葉遣いに、さすがに眉を顰めておられますね。
王女は何かと天然ボケな面が目立ちますが、本来は聡明なお方です。
慇懃無礼を地で行くわたくしが言うと説得力に欠けるでしょうが、本当は礼儀作法にも厳しいお方なのですよ。
あの男性の態度は、とても王女に対するものではありません。
いえ、普通の貴族が相手でも完全にアウトですし、そもそもエヴァ王女の顔を知らぬ時点で相当まずいです。
仮に引きこもりの王女であればまだしも、エヴァ王女はしっかりと人前に立ち、ご公務に励まれるお方です。
そんな王女の顔を知らぬと公言するなど、ハイドランジア王家に対する侮辱と同義でございます。
……とは言え彼からは、悪意も敵意も――殺意も感じられないんですよね。
何とも不思議な御仁であるとしか言いようがありません。
「もしかしてお姉さん、有名人? えっ、よく分かんないけど握手いいッスか?」
「――ちょっと!?」
謎の男性は人懐っこい笑顔を浮かべたまま、戸惑うエヴァ王女の返事を待たずに彼女の手を握って、ブンブンと上下に振りました。
突然 異性に触れられた王女は、羞恥と怒りを綯い交ぜにしたような表情で眉を吊り上げておられます。
「はっ、放しなさい無礼者!! わたくしの許可もなく勝手に触れるだなんて何を考えているの、貴方おかしいわよ!!」
「ああ~……サーセン、俺まだ貴族スタイルに馴染みがなくて。つい最近貴族になったばっかりで、マナーもルールも教えてもらってないんスよねー。それで王女様に会ってこいとか、おじさんマジ鬼畜だわー」
「馴染みがどうとか、そのような次元のお話では――……っ、「最近貴族になった」?」
「俺、孤児院出身なんスよー。ついこの間 貴族のおじさんの養子になったばっかで~……プラムダリア孤児院って知ってます? ああ、貴族のお姉さんがそんなもん知る訳ないか」
男性の出自を耳にした途端、エヴァ王女は目の色を変えられました。そして、次はご自分の方から男性の両手をぎゅうと掴んで顔を近づけます。
いきなり態度が豹変した王女と近すぎるお顔に、男性は目を白黒させています。
「――プラムダリア? 貴方、つい最近までプラムダリアにいらしたの!? で、では、「スノウアシスタント」先生をご存じかしら!?」
……プラムダリアとは、ハイドランジア国内にある孤児院の名称です。
どこにでもある普通の、親を失った子が集められて国から庇護を受ける場所――と言いたいところですが、プラムダリアは一味も二味も違います。
とある優秀な子供の、画期的な発明と度重なる活躍により、孤児院の経営は右肩上がり。
生活の利便性を上げる簡単なグッズの開発・販売から、大衆向け小説の執筆、劇作家など……その活躍は多岐に渡ります。
子供の稼ぎはそこらの貴族の税収を上回り、子供達の生活どころか、孤児院の経営に係るすべての費用を賄ってしまう程だとか。
かくしてプラムダリアは、いつの間にやら国からの援助なしで運営がなされるようになった――という、奇跡の孤児院なのです。
王女の仰る「スノウアシスタント先生」というのが、その優秀な子供の通称でございます。
本名は不明、性別も不明の謎めいた子供。今いくつなのかも、ハッキリと知られていません。
――実はエヴァ王女、スノウアシスタント著の恋愛小説「追放された訳アリ王女様は、追手の黒騎士に溺愛されています!?」シリーズの大ファンなのです。
……ええ、そうです。王女は全ての始まりである「絵本の騎士」から、年々「王女と騎士」の恋愛に関する性癖をアップグレードされている訳です。
ここまで理想を拗らせてしまえば、そこらの殿方と結婚など出来るはずがございません。夢見がちで可愛いですよね。
しかし、王女が俗物的な大衆小説など堂々と手にする事は出来ませんし、こっそりと侍女におつかいを頼むというのも、恥ずかしくて出来ないものです。
ではどうやって小説を入手するのかと言えば――風の噂では、ここ数年アデル王女から贈られる誕生日プレゼントが、スノウアシスタント著の恋愛小説ばかりであるとか、ないとか。
――まあ、真相を知るのは神と当事者だけでしょう。
王女に詰め寄られた男性は、僅かに身を引きながら口を開きました。
「えっと……まあ、有名だし知ってはいるんだけど――ってかお姉さん超美人、女優さんか何か? 超お姫様っぽい、貴族の人って皆こうなんスか?」
「わたくしの事はどうだって良いのですわ! それよりもジョー、スノウアシスタント先生のお話を聞かせてくださいません事!? 男性なのか女性なのか――そうだわ、お好きなものは何かしら? いつも素敵なお話をありがとうございますと、孤児院に何かお礼の品をお贈りしたいわ……!」
「ええ~~……俺もう孤児院出ちゃったらから、そういうのちょっと難しいんスけど……」
「あっ、そ、そうよね、守秘義務ですわよね。……残念だわ、先生はいつも孤児院の職員の方を代理になされるから、表舞台に立つことがなくて――どのような方なのか、人となりを知るチャンスと思いましたの。無理を言ってごめんなさいね、誰か人を呼んで翡翠宮へ案内させますわ」
見るからにしょんぼりと肩を落とされた王女をご覧になって、男性――ジョーは、困ったような笑みを漏らしました。
まああれだけの熱量を目の当たりにすれば、苦笑いしたくもなるでしょうね。
そして、物音の正体を探ろうと声を上げます。
「――だっ、誰ですの!? ……ハイド? ハイドなの……?」
「おわ、人!? た、助かったー! あの、すんませんお姉さん! 俺、今日この城に呼ばれたばっかでー、自分に宛がわれた部屋がどこにあんのか分かんなくなったんスけど、道教えてもらっても良いッスか!?」
「えっ……、な、なっ……!?」
侵入者の男性は、王女を見るなり人懐っこい笑みを浮かべてズカズカと無遠慮に近付いて行きました。
目つきが鋭く人相が悪いと思っておりましたが――笑うとまるで、無垢な少年のようで意外でした。
王女は突然の事に大層 驚かれているご様子で、目を白黒させながら後ずさっておいでです。
――いえ、それはそれとして、あの特殊な言葉遣いと態度は凄まじいですね……貴族らしさの欠片もありませんし、王女に対する敬意も感じません。
今もヴェールを被っているならばまだしも、まさかエヴァ王女のお顔をご存じない訳がないとは思うのですが……そもそもこのようなお顔立ちの方、大ホールにいらっしゃったでしょうか。
目を惹く容貌をされているので記憶に残りやすいでしょうに、不思議と見覚えがございません。
――いや、本当に見覚えがないのでしょうか? あのあどけない笑顔……以前どこかで、見かけたような気もして参りました。
お恥ずかしながらわたくし、人の顔と名前を覚えるのが大の苦手でして。エヴァ王女のお名前だっていまだに、エヴァンシュカ・アイリス・トゥ……トゥ、ああ、いつもここで躓くんですよね……!
そうしてわたくしが思案している間にも、男性は王女との距離を詰めます。
「――あ、すんません。何か、貴族的にこういう時ってまず名乗るんでしたっけ? えっと、俺「ジョー」って言います。おじさんから、この城のエヴァンシュカ王女様と友達になってこいって言われたんスけど……俺、朝弱くて遅刻しちゃって。したら何か王女様体調不良っぽくて、パーティとっくに終わってんスよ! 入口の案内の人も、遅刻だから「急げ急げ」つって荷物預かってくれたまでは良かったんスけど――俺の部屋どこにあるのか口で説明されただけだし、王女様には会えないし、迷子にはなるし……あー、おじさんに合わせる顔がねえ、貴族マジつれーッスわ……」
「ま――迷子、ですの……? 貴方はそれで、この庭園に?」
「そー、キレーな庭だから観光客ぐらい居るだろうと思ったのに全っ然人居ないから、マジで途方に暮れてて……でもお姉さんが居てくれて良かったッス。俺の部屋、翡翠宮ってとこにあるらしいんスけど、どっちにあるか分かります?」
「翡翠宮――ということは、確かに今回、陛下に招待された貴族の方なのね。――ここは立ち入り禁止ですわよ、人が居なくて当然です」
「え!? ――やっべえ、じゃあ俺打ち首かな!? あれっ、じゃあお姉さんは何でここに? もしかして、お姉さんも迷子? まずくね?」
「ちょ、ちょっと、お待ちなさい……貴方、先ほどからメチャクチャですわよ。本気でわたくしが誰だか分かりませんの?」
――人の悪意には疎いエヴァ王女も、男性のあんまりにもな言葉遣いに、さすがに眉を顰めておられますね。
王女は何かと天然ボケな面が目立ちますが、本来は聡明なお方です。
慇懃無礼を地で行くわたくしが言うと説得力に欠けるでしょうが、本当は礼儀作法にも厳しいお方なのですよ。
あの男性の態度は、とても王女に対するものではありません。
いえ、普通の貴族が相手でも完全にアウトですし、そもそもエヴァ王女の顔を知らぬ時点で相当まずいです。
仮に引きこもりの王女であればまだしも、エヴァ王女はしっかりと人前に立ち、ご公務に励まれるお方です。
そんな王女の顔を知らぬと公言するなど、ハイドランジア王家に対する侮辱と同義でございます。
……とは言え彼からは、悪意も敵意も――殺意も感じられないんですよね。
何とも不思議な御仁であるとしか言いようがありません。
「もしかしてお姉さん、有名人? えっ、よく分かんないけど握手いいッスか?」
「――ちょっと!?」
謎の男性は人懐っこい笑顔を浮かべたまま、戸惑うエヴァ王女の返事を待たずに彼女の手を握って、ブンブンと上下に振りました。
突然 異性に触れられた王女は、羞恥と怒りを綯い交ぜにしたような表情で眉を吊り上げておられます。
「はっ、放しなさい無礼者!! わたくしの許可もなく勝手に触れるだなんて何を考えているの、貴方おかしいわよ!!」
「ああ~……サーセン、俺まだ貴族スタイルに馴染みがなくて。つい最近貴族になったばっかりで、マナーもルールも教えてもらってないんスよねー。それで王女様に会ってこいとか、おじさんマジ鬼畜だわー」
「馴染みがどうとか、そのような次元のお話では――……っ、「最近貴族になった」?」
「俺、孤児院出身なんスよー。ついこの間 貴族のおじさんの養子になったばっかで~……プラムダリア孤児院って知ってます? ああ、貴族のお姉さんがそんなもん知る訳ないか」
男性の出自を耳にした途端、エヴァ王女は目の色を変えられました。そして、次はご自分の方から男性の両手をぎゅうと掴んで顔を近づけます。
いきなり態度が豹変した王女と近すぎるお顔に、男性は目を白黒させています。
「――プラムダリア? 貴方、つい最近までプラムダリアにいらしたの!? で、では、「スノウアシスタント」先生をご存じかしら!?」
……プラムダリアとは、ハイドランジア国内にある孤児院の名称です。
どこにでもある普通の、親を失った子が集められて国から庇護を受ける場所――と言いたいところですが、プラムダリアは一味も二味も違います。
とある優秀な子供の、画期的な発明と度重なる活躍により、孤児院の経営は右肩上がり。
生活の利便性を上げる簡単なグッズの開発・販売から、大衆向け小説の執筆、劇作家など……その活躍は多岐に渡ります。
子供の稼ぎはそこらの貴族の税収を上回り、子供達の生活どころか、孤児院の経営に係るすべての費用を賄ってしまう程だとか。
かくしてプラムダリアは、いつの間にやら国からの援助なしで運営がなされるようになった――という、奇跡の孤児院なのです。
王女の仰る「スノウアシスタント先生」というのが、その優秀な子供の通称でございます。
本名は不明、性別も不明の謎めいた子供。今いくつなのかも、ハッキリと知られていません。
――実はエヴァ王女、スノウアシスタント著の恋愛小説「追放された訳アリ王女様は、追手の黒騎士に溺愛されています!?」シリーズの大ファンなのです。
……ええ、そうです。王女は全ての始まりである「絵本の騎士」から、年々「王女と騎士」の恋愛に関する性癖をアップグレードされている訳です。
ここまで理想を拗らせてしまえば、そこらの殿方と結婚など出来るはずがございません。夢見がちで可愛いですよね。
しかし、王女が俗物的な大衆小説など堂々と手にする事は出来ませんし、こっそりと侍女におつかいを頼むというのも、恥ずかしくて出来ないものです。
ではどうやって小説を入手するのかと言えば――風の噂では、ここ数年アデル王女から贈られる誕生日プレゼントが、スノウアシスタント著の恋愛小説ばかりであるとか、ないとか。
――まあ、真相を知るのは神と当事者だけでしょう。
王女に詰め寄られた男性は、僅かに身を引きながら口を開きました。
「えっと……まあ、有名だし知ってはいるんだけど――ってかお姉さん超美人、女優さんか何か? 超お姫様っぽい、貴族の人って皆こうなんスか?」
「わたくしの事はどうだって良いのですわ! それよりもジョー、スノウアシスタント先生のお話を聞かせてくださいません事!? 男性なのか女性なのか――そうだわ、お好きなものは何かしら? いつも素敵なお話をありがとうございますと、孤児院に何かお礼の品をお贈りしたいわ……!」
「ええ~~……俺もう孤児院出ちゃったらから、そういうのちょっと難しいんスけど……」
「あっ、そ、そうよね、守秘義務ですわよね。……残念だわ、先生はいつも孤児院の職員の方を代理になされるから、表舞台に立つことがなくて――どのような方なのか、人となりを知るチャンスと思いましたの。無理を言ってごめんなさいね、誰か人を呼んで翡翠宮へ案内させますわ」
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