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第6章 登場人物紹介

人物紹介 その6(挿絵あり)

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綾那あやな
 アイドクレース騎士団の広報係。紆余曲折を経て、愛する颯月に逆プロポーズをするぐらいの関係にまで発展した。
 迂闊な行動が目立ち、深く考えるよりもまず行動に出てしまう悪癖がある。騎士団の大食い大会開催中に『やらかし』をしてしまい、安全のためどこかへ一時避難すべきではないかと言われている。

颯月そうげつ
 アイドクレース騎士団の騎士団長。つい最近綾那に逆プロポーズされてしまい、嬉しいやら情けないやら複雑な心境に陥っている。
 しかし、綾那と堂々と睦み合えるようになった事は純粋に幸せ。
 残るである四重奏のメンバー渚の公認を取り付けるため、一刻も早く彼女と合流したいと思っている。

 先日、信頼する竜禅から衝撃のカミングアウトを受けて以来、彼の事を警戒しているらしい。

竜禅りゅうぜん
 アイドクレース騎士団の副長。颯月のお世話係その一。
 何よりも大事な颯月と、彼が伴侶に望む綾那の幸せを願っている。しかし、必要に迫られた結果とは言え、颯月に対してとんでもないカミングアウトをしてしまったため、彼からこれでもかと警戒されている。
 竜禅自身、胸を張って「濡れ衣だ」と主張する事ができず、この状況を甘受するしかない。

陽香ようか
 四重奏のリーダー。最近、正式にアイドクレース騎士団の広報として活動し始めた。
 王都アイドクレースに蔓延する綾那の噂を塗り潰すために、繊維祭で開催されるファッションショーに出演する事になった。ショーの準備と大食い大会の動画編集で忙しい日々を送っている。

右京うきょう
 元アデュレリア騎士団、第四分隊分隊長。現在はアイドクレース騎士団の新人として、子供の姿で訓練に明け暮れている。
 実力は確かだが子供の振りをしているため、なかなか人前で本領を発揮できない。よく陽香の肘置きにされている。

【アリス】
 四重奏のメンバーの一人で、『アイドル』担当。
 綾那が次々と連れて来るダメ男達をギフト「偶像アイドル」で取り上げる役目を担っていたが、ついにその汚れ役から解放された。
 ルシフェリアに「偶像」を奪われて以来、男女問わず気軽に話せるわ、子供とも好き放題遊べるわで、ストレスフリーの人生がスタートした。

明臣あきおみ
 ルベライト騎士団所属。見た目はマッチョなキラキラ王子。
 かれこれ三か月以上迷子なので、いい加減ルベライト領に戻らなければならないのだが――神がかり的な方向音痴のせいで下手に身動きが取れない。故郷までの道案内を頼める者と出会えるまで、様子見の状態が続いている。

【ルシフェリア】
 奈落の底につくられたリベリアスの創造神。見た目は、ただのよく喋る光の球。自称美と慈愛の天使。
 なんだかんだで綾那達が気に入っているらしい。

さく幸輝こうき楓馬ふうま
 朔はサメのような歯、幸輝は頭部にヤギのような巻き角、楓馬はゴーレムと人が混じったような姿をした悪魔憑き――だったのだが、楓馬を呪った眷属は綾那によって討伐されたため、彼だけは普通の人間に戻った。

 一人だけ悪魔憑きでなくなっても朔や幸輝との関係性は変わらず、むしろ日に日に年長者らしく成長しているらしい。朔と幸輝の方も楓馬を妬むでもなく、今まで通り無邪気に接しているようだ。

みお
 朔に恋心を抱いているらしい、アイドクレースに暮らす少女。黒髪のツインテールに茶色の目。七歳。
 見た目は可愛らしい黒兎のようだが、負けん気が強い。

【ヴェゼル】
 奈落の底に住まう悪魔の一柱。
 最近は人間の子供達と遊ぶのに夢中で、一切の悪さをしていない状態。人間の脅威として活動する事こそ、悪魔の存在意義のはずなのだが――。

維月いつき
 この国の王太子で、颯月の異母兄弟。
 颯月とは互いにブラコンを拗らせるほど仲睦まじいが、颯月が勘当されているため堂々と義兄弟を名乗れないので辛い。ぴえん。

羽月はづき
 現国王の正妃で、維月の実母。颯月にとっては義母にあたる。身長162センチ体重38キロと、かなりの痩せ体形で体に一切の厚みがなく、平ら。四十歳。
 年齢を感じさせない艶のある黒髪は長く、釣り目がちで切れ長の瞳は緑色。

 少女時代から今日に至るまで、アイドクレースの『美の象徴』として君臨している。完璧主義らしく己にも他人にも厳しい。
 颯月から死ぬほど恐れられている。恐れられても仕方がないような躾を施してきた自覚はあるものの、義息子に嫌われているのはちょっぴり寂しい。
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