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135話「バカでも風邪引く時は引く①」
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関 幸:♂ 三年生。なんでも探偵部の部長。
間宮 傑:♂ 二年生。なんでも探偵部の部員。
張間 彩香:♀ 一年生。なんでも探偵部の部員。
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放課後、東咲高校の中庭。ぐるりと校舎に囲まれるように広く大きく開けており、真ん中には木が三本生えて大きな影を作っている。その木の影の下で、探偵部三人が水鉄砲を手に水遊びをしている。
遊びは終わりを迎えており、三人の制服は水でベタベタに濡れて肌が透けている。張間は制服の下にスクール水着を着ており、肌は見えていないが水着が透けている。
張間「あはははは~ベタベタですね~!」
関「ビチャビチャだね~!」
間宮「あぁぁ...最悪だ...。」
張間「久しぶりの水遊びは、楽しいですねぇ~!」
関「こういう暖かい日にやる水遊びは、最高だね~!」
間宮「なにが最高だ...! 思いっきり水かけやがって...!」
張間「間宮先輩だって、何だかんだ参加してたじゃないですか。」
関「そうそう。文句は言わないの~!」
間宮「お前らが水かけてくるからだろうが! やられっぱなしでいられるか!!」
関「傑くんもやる気を出してくれて、私たちは嬉しいよ! また近いうちにやりましょうね!」
張間「やりましょう!」
間宮「やるわけないでしょ!!」
張間「えぇ~!? やりましょうよ~! 今度もまた、制服の下にスク水を着てきてあげますから~! ほらほら、間宮先輩! 私のスク水姿が見たかったら...水で濡らして透けさせて♡ きゃ♡」
間宮「もうスケスケだろうが。スク水が丸見えだぞ、隠せ。」
張間「隠せってどういうことですか!? あ、そうですよね~! 可愛い張間 彩香ちゃんのスケスケ制服スク水なんて見たら、興奮しちゃいますよね~! 間宮先輩ってば、エッチなんだから♡」
間宮「あーはいはい、そうですね。」
張間「おい、ごら! 少しくらいは興味持てや! 興奮しろや!!」
間宮「お前は、興奮してほしいのか?」
関「興奮してほしいなら、写真撮って西田くんに見せようか?」
張間「西田くんに見せたら100%興奮するでしょうが!! やめてください!!」
間宮「すごい自信だな。とにかく、帰る前にタオルで拭きなよ。」
張間「えぇ~。今日あったかいし、このままでいいですよ~。」
間宮「ずぶ濡れのままだと、風邪ひくよ?」
張間「大丈夫ですよ~! 私を信じなさい、間宮 傑!」
間宮「なにも信じられません。はよ拭け。」
張間「もぉ~なんでそんなに拭かせたがるんですか~? あ、なるほど! 私の生拭き拭きが見たいと? 間宮先輩ってば、エッチなんだから~!」
間宮「逆に、なんでそんな拭きたがらないんだよ? あ、なるほど。張間さんは、おバカだから風邪ひかないと?」
張間「私はバカじゃないけど風邪ひきません! 身体強い子だから、ひきません! 間宮先輩は、おバカだけどナヨナヨ星人だから、風邪引いちゃいますよねぇ~! あ~いいところがなに一つないじゃないですか~! 可哀想~!」
間宮「はーりーまーさーん?」
張間「おっと!? 第2回戦ですか!? かかってこいや!」
間宮「つべこべ言わずに、身体拭けやぁぁぁぁぁ!!」
張間「追いかけっこですか!? はっはっは~~~! 捕まえてごらんなさ~~い!!」
間宮「待てやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
間宮が、タオルをもって張間を追いかける。張間は楽しそうに、間宮が追いつけるか追いつけないかのギリギリの速度を保ちながら校庭へと駆けていく。
関「やれやれ、元気な後輩たちだこと。」
関「待ってぇぇ~~! 私も、まぜてくださ~~い!」
間宮(M)結局、張間さんを捕まえることはできず、彼女はずぶ濡れの状態で帰りましたとさ。
間宮(M)次の日。
朝、8時を少し過ぎた頃。間宮家の玄関が開く。
間宮「いってきまーす。」
間宮「...ん?」
家を出ると同時に、スマホからメッセージを受信する音が鳴り響く。スマホを確認すると、なんでも探偵部のグループに張間からメッセージが届いている。
張間[部長、間宮先輩]
張間[大変なことが起きました]
間宮[どうしたの?]
関[大変なこととは...!? 一体どうしたんだい!? 二等兵!!]
張間[風邪ひきました]
間宮[バカだろ]
関[バカでしょ]
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