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303話「摩訶不思議な現象、ごくごくたまに起こる件について⑤」
しおりを挟む後日、なんでも探偵部の部室。
張間「あ~面白かった!傑先輩~この漫画、本棚にしまってくださ~い!」
間宮「......。」
張間「ん?どうしたんですか、傑先輩?微妙な顔して?」
間宮「いや、その...慣れないなぁと思いまして。」
張間「早く慣れてください!私は、何があってもずっと傑先輩って呼び続けますからね!すーぐーるせんぱーーい!!」
間宮「うーん...。」
関「案外すぐ慣れるものですよ。傑くんだって私のこと、関先輩から幸先輩へ、幸先輩から先輩へと......あれ?なんで、先輩だけになったんですか?前みたく、名前つけて呼んでくださいよ。」
間宮「嫌です。」
関「はぁ...昔は可愛い後輩だったのに...。人って良くも悪くも変わるもんですねぇ。」
間宮「今も昔も可愛くないわ。」
新沼「こんにちわ。」
関「やぁ新沼くん、こんにちわ。」
張間「おっす、咲ちゃん!こんにちわ!今日は、どうしたの?」
新沼「今日も、傑先輩に漫画返しにきたの。傑先輩、ありがとうございました。」
間宮「あ、う、うん!どういたしまして!」
新沼「...傑先輩、どうしました?」
間宮「あ、えっと、その...に、新沼さん。」
新沼「はい、なんですか?」
間宮「その、えっと...こ、これ、どうぞ...!」
新沼「...なんですか、これ?」
間宮「ポテトンチップス、焼肉味です。この前、すごく怒らせちゃったみたいだから、そのお詫びというか...ほんと、ごめん...。」
新沼「......。」
間宮「に、新沼さん...?もしかして、これじゃーーー」
新沼「いえいえ♡私、ポテトンチップス焼肉味がすごーーーく大好きなので、とっても嬉しいです♡ ありがとうございます、傑先輩♡」
張間「ぶ、部長...!咲ちゃんがニコニコ笑顔で私をジッと見つめてくるのですが、どうしてでしょうか...!?」
関「君がポテトンチップス焼肉味大好き女に仕立て上げたせいですよ。つまり、あなたが悪い。素直に罰を受け入れなさい。」
張間「私、張間 彩香は今でも鮮明に思い出せます...!咲ちゃんとした、あの濃厚なファーストーーー」
関「張間くん、ポテトンチップス買ってあげるから少しお黙りなさい。」
新沼「部長さん、少しお話し、いいですか♡」
張間「はっはっは!残念でしたね、部長!死ぬ時は一緒ーーー」
関「はっはっは!さらばだぁぁぁ!」
張間「あっ、こら!待てやぁぁぁぁ!!」
新沼「窓から出ていくなんて、ほんと行儀の悪い人たちですね。」
間宮「ほんとだよ。」
新沼「...もしもし、ワンちゃん?今出てった二人、捕まえて。もし捕まえられなかったら...言わなくても、わかるよね♡」
狗山「は、はいっすぅぅぅ!!」
張間「んぎゃぁぁぁぁ!?う、羽和ちゃん!?」
関「君、どうしてこんなところに!?」
狗山「理由は聞かないでくださいっすぅぅぅ!!」
間宮「毎度毎度うるさいなぁ、あの人たち。ねぇ、新沼...あれ?新沼さん?どこいったの?新沼さーん?」
間宮「...ま、いっか。さてと、漫画の続き読も。」
開け放たれた窓を閉め、間宮は何事もなかったかのように漫画を読み始めた。
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