量産型勇者の英雄譚

ちくわ

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三章 量産型勇者の歩く道

三章七話 『大人の作法』

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 騒ぎを聞いて駆け付けた騎士団との話を終え、巻き込まれたからという事で事なきをえたルーク達。
 その場にいた男達が証人となり、ルークとティアニーズの無実を証明してくれたのが幸いと言えるだろう。

 しかしながら、騒ぎを起こしたためにその宿で泊まる事は出来ず、追い出される形で宿を後にしたのだった。
 怒りの行き場を失い、ルークは苛立ちを隠せない様子で口を開く。

「ッたく、んだよあの金髪野郎。ちょっとイケメンだからって調子乗りやがって」

「そうですね、ルークさんよりも顔立ちが整ってました」

「うるせぇ、つか、元々はお前がいきなり突っかかって行ったのがわりぃんだろ。後先考えろバーカ」

「バカとはなんですか、彼の行き過ぎた行動を見過ごす事は出来ません。私のやった事は騎士団として当然の事なのです」

「そのせいで泊まる場所なくなって飯もろくに食えなかったんだろ」

 なんだか得意気な様子で胸をはるティアニーズに、ルークは我慢出来ずに脳天へとチョップ。
 頭を抑え、ティアニーズは頬を膨らませながら、

「他の場所を用意しますよ。それより、意外でした……ルークさんが止めに入るなんて」

「お前があのまま勝手に突っ走ってたら、俺の事勇者って言いかねないだろ。面倒事になるのが嫌だから止めたんだ」

「やっぱりですか、貴方の事だからそうだと思いました」

「なに、もしかして助けてくれたとか思っちゃった?」

「違います、あとその言い方凄くムカつくので止めて下さい」

 唇を尖らせ、からかうように言葉を発するルーク。
 ティアニーズは不機嫌そうな顔で眺めた後、無視するように歩幅を大きくして歩みを進める。
 すると、その後ろからコルワがひょいと顔を覗かせ、

「無茶したらダメだよ? あとでアルフードに怒られちゃうからね」

「分かってる、今回はちょっとムカついちゃっただけだから。今度からは気を付けるよ」

「うん! 今度は私も参加するね!」

「そういう事じゃないってば。コルワも女の子なんだから気を付けるんだよ」

「へいそこの女子二人。一応護衛なんだからもうちょい俺を気遣いたまえよ」

 お互いの身を按じ、なんだかイチャコラする二人に不満げな声を挟むルーク。
 聞こえてはいるのだろうけど、二人はそれを無視して前へと突き進み、ルークは嫌々ながらも後を追い掛けるのであった。

 どこを目指しているのか分からず着いていく事数分。
 今晩泊まる場所を探しているという事は分かっていたけれど、最終的にたどり着いたのは、

「騎士団の宿舎じゃん」

「今日はここに泊まります。お金もかからなくて済むので」

「なら最初からそうしろよ、無駄な体力使っちまったじゃんか」

「普通は一般人は泊まれないんです。貴方は勇者なので何とか頼んでみます」

「アルフードが良いって言えばだいじょーぶだよ」

 無駄に歩き回った事に多少の不満はあるものの、泊まれるのであれば仕方ないと文句を飲み込むルーク。
 先頭きって扉を開けようとしたが、先ほどの事を思い出してティアニーズにその役目を譲った。

 中に入り、辺りを見渡すとピリピリした空気に包まれていた。恐らく、勇者殺しが発生した事で騎士団内での緊張感が高まっているのだろう。
 しかし、ルークはそんな事興味ないので、

「ここで待ってるから行って来い。あのアルフードっておっさんに言いに行くんだろ?」

「そうですけど……ルークさんも来て下さいよ」

「断る、何かあのおっさん苦手だし」

「アルフード面倒くさがりで顔もちょっと怖いからねー」

 呑気に呟くルークに、コルワは体を揺らしながら賛同する。
 ティアニーズは顔をしかめながらも、仕方ないといった様子で奥へと一人で進んで行ってしまった。
 その背中を見送ると、ルークは空いている席に腰を下ろす。

「ねぇねぇ、さっきの金色の人強かったねー。凄く意外だけどお兄さんも強かった」

「別に強くねーよ。たまたま防げただけで運が良かったんだ」

「でもあの金色の人かなり手強い人なんだよ。アルフードが前に言ってたもん」

 コルワはルークの前に座り、適当に注文すると頬杖をつきながら話始めた。辺りの雰囲気を感じ取っているのか、耳が絶え間なく反応するように動いている。

「知り合いなのか?」

「私は全然知らないよー。でも、最近有名になってきたってアルフードが言ってた。一人でいっぱい魔獣を倒してるんだって」

「……ふーん、だから宿に居た騎士団の奴等は見逃したのか」

 ずっと違和感があったが、その答えを知ってルークは頷いた。
 いくら宿でおきた喧嘩とはいえ、あれは限度を超えていたと言っていいだろう。しかし、何のおとがめもないどころか騎士団はあの金髪の青年をみすみす見逃していた。
 ある程度名の知れた勇者であれば、ちょっとの問題ならば見逃してもらえるのだろう。しかし、

「つってもあれはやり過ぎだろ。あの男完全に意識失ってたし」

「うん、私もそー思う。喧嘩にも限度があるってアルフードが言ってたもん。それに、金色の人って悪い噂がいっぱいあるんだ」

「悪い噂? さっきみたいに喧嘩しまくってるって事か?」

「そーだよ、色んな所で勇者って名乗る人をボコボコにしてるの」

「いや、それって勇者殺しと変わらねーじゃん」

 言われて気付いたのか、コルワは手を叩いて声を上げた。バカというか天然というか、彼女は考えるのが苦手らしい。
 とはいえ、あれだけ派手に暴れていれば騎士団が目をつけない方がおかしい。
 ルークは運ばれて来た唐揚げを口にし、

「騎士団でアイツの事調べなかったのか?」

「調べたよ、でも金色の人は違うって言ってるし、今は先送りなんだって」

「適当な理由だな。勇者だからって甘くし過ぎだろ」

「それには私も同意するわ」

 不満げに声を漏らすルークに答えたのは、どこからともなく現れたメレスだった。
 服装が変わっており、派手なドレスから質素なものへと着替えていた。ルークの横へ座り、髪を耳にかけると、

「名前はイリート・ナルコット。騎士団の魔獣狩りもたまに手伝ってくれてる優秀な勇者よ」

「優秀な勇者ねぇ……俺から見ても大分イカれた奴だったぞ」

「我が強いのよ。自分以外の勇者を認めないし、魔獣狩りを手伝ってくれる時も自分一人で良いって豪語してる。強いし礼儀も出来てるけど、なんかいけすかないのよね」

「あー! それ私が頼んだやつだよ、そんなに食べないで!」

 自然と会話に溶け込み、喋りながら黙々と唐揚げを食べ進めていると、コルワが皿を奪いとる。
 メレスはそれを見て『ざんねん』と呟き、ルークへの視線を移した。

「アンタ本物の勇者なんだってね、気を付けなさいよ。イリートの事も勇者殺しの事も、もし知れたらどんな目にあうか知れたもんじゃないわ」

「物騒な事言うんじゃねぇ、だったら護衛をもっと優秀な奴つけろ。それと、俺は勇者じゃない」

「アンタがどう思うかは関係ないのよ。周りが勇者だって言ったら勇者なの、自覚持って行動しないと直ぐに殺されるわよ」

「面倒な役目を押し付けんな。つか、誰かが勇者だって名乗って囮になれば良いじゃん、そうすりゃ簡単に捕まえられんだろ」

「そんな危ない事は認めない……ってトワイルに言われた」

 メレスもルークと同じ事を考えていたのか、指についた油を舐めながら同意する。
 妙な色気に刺激され、思わずガン見せてしまうルーク。ニヤリとメレスの頬が歪んだ事に気付くと、慌てて顔を逸らし、

「とにかく、とっとと捕まえてくれよな。桃頭は捕まえるまで王都に行かねぇとか言ってるし」

「あの子頑固だからねー。一度言い出したら聞かないわよ」

「んな事知ってるっての、だから急げって言ってんだろ」

「私は頑固ではなくて意志が強いんです。メレスさんも適当な事言わないで下さい」

 話を終えたのか、プンスカと頬を膨らませたティアニーズが戻って来た。
 続々と増える女性陣にちょっとしたハーレム感覚を覚え、ルークは怪しげに口角を歪ませる。
 ティアニーズはそんなルークに軽蔑の眼差しを向け、

「泊まれる事にはなりました。なったんですけど……部屋が一つしか余ってないらしく……」

「ふざけんな、ゼッテーわざとだろ。何でどこ行っても部屋が一つしかねぇんだよ」

「そんな事私に言われても知りませんよ。アルフードさんは他の用事で忙しそうだったので、仕方なくそれで構いませんとは言いましたけど」

「ふーん、男女が同じ部屋で一晩を過ごすのねぇ……変な事しちゃダメよ?」

 その言葉を聞いてルークは考える。メレスのニヤニヤした顔に段々と苛々が増し、反撃と言わんばかりに言葉を吐き出す。
 路地で感じた違和感をそのまま。

「何言ってんだよ、アンタそういう経験ないんだろ」

 軽い気持ちで口を挟んだメレスだったが、予期していなかった方向からの射撃に驚いたのか、時間が止まったように固まってしまう。そして、指先から広がるように顔が真っ赤になり、

「そ、そそそそそんな訳ないでしょ! 私ってばお姉さんだし、そういう経験の一つや二つや三つや四つくらいはありますぅ!」

「ほー、んじゃなんであの時真っ赤になったなかなぁ? 今も真っ赤だし、もしかして想像して照れちゃってるのかなぁ?」

「な、なに言ってるのよ! 私のテクニックったらそりゃもう極上物なんだから!」

「そりゃそうだよな、だってお姉さんだもんねぇ。まさか経験ないとかあり得ないよなぁ」

 とんでもないブーランを投げている事に気付いていないのか、ルークは憎たらしさを具現化したような表情で責め立てる。ドSというよりも、この場合はただのセクハラなのだが、ノリノリのルークは止まる気配がない。
 見かねたティアニーズはルークの耳を引っ張り、

「変態なのは知ってましたけど、それ以上は許しませんよ。大人の女性をからかうなんて何を考えてるんですか」

「いでででで、わーったからッ、もう止めるから離せッ」

「それと、私とルークさんが一緒に寝ても何も起こりません! もう絶対に触らせません!」

「前科があるみたいな言い方止めなさい。全部君が悪いんだからね」

 引きちぎらんとするほどの威力で耳たぶを引っ張られ、ルークは簡単に負けを認める。
 落ち着きを取り戻したかけた時、プルプルと肩を揺らしながらメレスが立ち上がった。耳までも赤く染め、揺らぐ瞳で声高らかにこう宣言した。

「良いわ……私も一緒に寝てやる! ビビって逃げるんじゃないわよ!」

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