タイムカプセル

まるさんかくしかく

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タイムカプセル

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 タイムカプセルを掘りに行こう、と一斉メールを出したのは、吉田だった。年に一回の同窓会でよく会うメンバーで集まったのは。杉本、田中、小山、村上、私と言ういつもの六人だった。
 言い出しっぺの吉田の言う事には、一か月前に胃がんで急逝した西村を偲ぶ為の事だった。いつもニコニコ笑っていて、クラスのムードメーカーだった。

 何処だったかなと、人口減少で廃校になった小学校跡地を掘り返して、見つけたのは夕方寸前だった。

 掘り起こすと、タイムカプセルとは名ばかりで、煎餅の大きなアルミ缶に当時の同級生の手紙や詩、スケッチを無理やり詰め込んで、埋めたものだ。

 小学生の考える事だから、湿気の対策とか考えずに、詰め込んで埋めたから、保存状態はかなり悪い。

 一応、ビニール袋に入れていたから、手紙やスケッチ、詩が癒着しているのは防げたみたいだが、全てのものが退色していて、工事作業者が見たら、廃棄処分にされていただろう。

 廃校になった小学校は来年、取り壊しが決まり、更地になった後、小さなプレートが小学校跡地であるである事を示して、公園になる予定だ。

 最後のチャンスだったよなと誰言うまでもなく、呟いた。

 煎餅の大きなアルミ缶を開けると、そこにはタイムカプセルと名前の通り、あの頃の私たちがいた。

 「大きくなったあなたは何をしていますか?わたしはお嫁さんになりたいです。」

 クラスでいちばんのアイドルだった大城さんの手紙だった。去年、離婚してシングルマザーになったのを吉田から聞いた。彼は小学校の頃から、クラスの広報係だ。

 学校の校舎のスケッチは池田くんのものだ。詩情豊かであの頃の校舎を思い出す。確か、イラストレーターになって、売れっ子になっている。才能はこの頃からあったんだな。

 そうだ、西村の手紙はどれだ?それを捜しに来たのだ。


 探すと、西村の手紙は二重封筒に丁寧に包まれていた。

 封を開けて読むと、私たちは唖然とした。

 いつも、ニコニコしていた西村は私たち六人の弄って虐めていたと感じていたのだ。それが事細かく書かれていて、日付まで書かれていた。

 最後に歪ん字でこう書かれていた。

 「死んでもゆるさねぇ」

 私たち六人はお互い顔を見合わせると、タイムカプセルの中身を入れ直し、元の場所に埋めた。
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