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見える気持ちと見えない影
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文化祭まであと1ヶ月。
桐子川先生の言った通りに、問題作り・メニュー作り・衣装作りの3つの班にわかれ、俺は問題作りの班になった。
ちなみに柚樹はメニュー作りの班になった。よく家で妹たちにご飯を作っているから料理は得意らしい。
「問題は大人向けばっかりじゃなくて
子どもも解けるようなクイズやなぞなぞも用意していこうと思う」
「…」
人数合わせのために問題作りの班にはやる気のない人と無口な女子が集まった。
「えっと…何か意見あるかな?」
「おめーが考えた案なんだからよぉ、俺らに聞かなくてよくね?」
「そうよーてかさ、めんどくさいから全部あんたやって」
「それいいじゃん!全部稲葉な」
「ちょっと…それはないよ、みんなでやる企画なんだから…」
「あ?だったら頭下げろよ」
「えっ…」
「えっじゃねぇよ!やって欲しかったら頭下げろっつってんだよ!」
やる気のない不良男子は、不機嫌そうに俺の胸ぐらを掴んできた。
「おい!紅葉に何やってんだ!」
騒ぎを聞いた柚樹が仲裁に入ってくれた。
「柚樹…」
「んだよ、杉並やんのか?」
「やるわけねーだろ、何しょうもねぇことしてんだよお前」
「…チッ」
不良男子は机を蹴り飛ばし、教室を出ていった。
不良女子もそれについて行き、無口な女子と俺だけになった。
「はぁ…あいつら紅葉のこと相当うざがってるな」
「みたいだね…」
「なんかあったら俺に言えよ?
班は違うけど俺、いつでも力になるからな」
「ありがとう…」
柚樹はあぁ言ってくれたけど、自分の問題だから素直に頼りづらかった。
授業中や昼休みに不良男子たちによる嫌がらせが起きるようになった。
辛いものもあったが、文化祭までと思い誰にも相談しなかった。
~不良陣営~
「あいつ全然へこたれねぇ、うぜぇー…」
「あいつって稲葉ってやつか?」
「そうだよ、クラスででかい顔しやがって根暗のくせに」
「ねぇ、私いいこと思いついちゃった☆
聞いた話なんだけどさぁ…」
不良女子の1人が不良男子に耳打ちした。
「ほぉ…そりゃいいな」
問題作りに非協力的なメンバーばかりでなかなか進まない仕事に頭を悩ませ、俺は放課後、1人問題作りを進めていた。
何時間か集中して作業して、集中力が切れた。
「はぁ…トイレでも行くか」
俺は気分転換にトイレにたった。
「おい、行ったぞ」
不良男子2人が紅葉のカバンを探り、持参の水筒に何やら物を入れた。
不敵に笑みを浮かべ、その場を後にした。
しばらくして紅葉がトイレから戻ってきて、水筒の飲み物を飲んだ。
「ふぅ…!?うぐっ…!がはぁっ!!」
俺は水筒の飲み物を飲んだ瞬間、苦しさに悶え、床に倒れ込んだ。
喉が焼けるように痛い、痛さで声も出ない。
「誰かいるかー?下校時間だぞー」
担任の桐子川が見回りに来た。
「?誰だそんなとこで寝て…!?
稲葉!!!」
「桐子川先生?」
同じ班員の無口な女子、蒼原が教室に入ってきた。
「蒼原!樹先生を呼んで来い!」
「えっ…」
「早くっ!!!」
「は、はい!!!」
俺はその後…意識を離した。
目が覚めれば、目に映ったのは病院の白い天井だった。
「紅葉くん!!!」
「さくら…ちゃん」
「良かった…よかっ…」
俺が目を覚ましてホッとしたのか、目に涙をうかべた。
「俺…」
「アレルギーで倒れたんだ」
「桐子川先生…」
「稲葉の水筒に大量の魚の粉が入っていたらしい」
「さ…魚!?」
「お前、魚アレルギーだろ?」
「はい…でも誰が…」
「それは分からない、心当たりあるか?」
「心当たり…俺の班の不良男子とか…しか」
「そうか…」
そう言って桐子川先生は病室を出ていった。
「紅葉くん…」
「さくらちゃん、ごめんね…迷惑かけて…」
「…ばか…」
さくらちゃんは目に涙を溜めて、泣き出した。
「よかった…無事で…
なんで黙ってたの…意地悪されてるって…」
「…言えないよ…かっこ悪いし
男がこんなことされて相談なんて」
「何を言ってるの!?命の危険にさらされてまだそんなこと言ってるの!?」
「…」
「自覚して!」
「はい…」
「どの子からやられたの?」
俺は、不良グループのメンバーをさくらちゃんに伝えた。
何をされたかも伝えた。聞いてる途中さくらちゃんの表情が歪んでいくのがわかった。
「そっか…辛かったね、」
「うん…」
「今日はもう遅いし、帰るね
また明日来る」
「うん、エレベーターまで送るよ」
「いいの、安静にしてて」
「ごめん…」
「そんな顔しないの!
それじゃ、またあしたね!」
「う、うんまた…」
そう言ってさくらちゃんは病室を出た。
さくらちゃんにあんな表情をさせてしまった…。
「ごめん…」
誰もいない病室で罪悪感に駆られ、ひとり謝ることしか出来ない。
桐子川先生の言った通りに、問題作り・メニュー作り・衣装作りの3つの班にわかれ、俺は問題作りの班になった。
ちなみに柚樹はメニュー作りの班になった。よく家で妹たちにご飯を作っているから料理は得意らしい。
「問題は大人向けばっかりじゃなくて
子どもも解けるようなクイズやなぞなぞも用意していこうと思う」
「…」
人数合わせのために問題作りの班にはやる気のない人と無口な女子が集まった。
「えっと…何か意見あるかな?」
「おめーが考えた案なんだからよぉ、俺らに聞かなくてよくね?」
「そうよーてかさ、めんどくさいから全部あんたやって」
「それいいじゃん!全部稲葉な」
「ちょっと…それはないよ、みんなでやる企画なんだから…」
「あ?だったら頭下げろよ」
「えっ…」
「えっじゃねぇよ!やって欲しかったら頭下げろっつってんだよ!」
やる気のない不良男子は、不機嫌そうに俺の胸ぐらを掴んできた。
「おい!紅葉に何やってんだ!」
騒ぎを聞いた柚樹が仲裁に入ってくれた。
「柚樹…」
「んだよ、杉並やんのか?」
「やるわけねーだろ、何しょうもねぇことしてんだよお前」
「…チッ」
不良男子は机を蹴り飛ばし、教室を出ていった。
不良女子もそれについて行き、無口な女子と俺だけになった。
「はぁ…あいつら紅葉のこと相当うざがってるな」
「みたいだね…」
「なんかあったら俺に言えよ?
班は違うけど俺、いつでも力になるからな」
「ありがとう…」
柚樹はあぁ言ってくれたけど、自分の問題だから素直に頼りづらかった。
授業中や昼休みに不良男子たちによる嫌がらせが起きるようになった。
辛いものもあったが、文化祭までと思い誰にも相談しなかった。
~不良陣営~
「あいつ全然へこたれねぇ、うぜぇー…」
「あいつって稲葉ってやつか?」
「そうだよ、クラスででかい顔しやがって根暗のくせに」
「ねぇ、私いいこと思いついちゃった☆
聞いた話なんだけどさぁ…」
不良女子の1人が不良男子に耳打ちした。
「ほぉ…そりゃいいな」
問題作りに非協力的なメンバーばかりでなかなか進まない仕事に頭を悩ませ、俺は放課後、1人問題作りを進めていた。
何時間か集中して作業して、集中力が切れた。
「はぁ…トイレでも行くか」
俺は気分転換にトイレにたった。
「おい、行ったぞ」
不良男子2人が紅葉のカバンを探り、持参の水筒に何やら物を入れた。
不敵に笑みを浮かべ、その場を後にした。
しばらくして紅葉がトイレから戻ってきて、水筒の飲み物を飲んだ。
「ふぅ…!?うぐっ…!がはぁっ!!」
俺は水筒の飲み物を飲んだ瞬間、苦しさに悶え、床に倒れ込んだ。
喉が焼けるように痛い、痛さで声も出ない。
「誰かいるかー?下校時間だぞー」
担任の桐子川が見回りに来た。
「?誰だそんなとこで寝て…!?
稲葉!!!」
「桐子川先生?」
同じ班員の無口な女子、蒼原が教室に入ってきた。
「蒼原!樹先生を呼んで来い!」
「えっ…」
「早くっ!!!」
「は、はい!!!」
俺はその後…意識を離した。
目が覚めれば、目に映ったのは病院の白い天井だった。
「紅葉くん!!!」
「さくら…ちゃん」
「良かった…よかっ…」
俺が目を覚ましてホッとしたのか、目に涙をうかべた。
「俺…」
「アレルギーで倒れたんだ」
「桐子川先生…」
「稲葉の水筒に大量の魚の粉が入っていたらしい」
「さ…魚!?」
「お前、魚アレルギーだろ?」
「はい…でも誰が…」
「それは分からない、心当たりあるか?」
「心当たり…俺の班の不良男子とか…しか」
「そうか…」
そう言って桐子川先生は病室を出ていった。
「紅葉くん…」
「さくらちゃん、ごめんね…迷惑かけて…」
「…ばか…」
さくらちゃんは目に涙を溜めて、泣き出した。
「よかった…無事で…
なんで黙ってたの…意地悪されてるって…」
「…言えないよ…かっこ悪いし
男がこんなことされて相談なんて」
「何を言ってるの!?命の危険にさらされてまだそんなこと言ってるの!?」
「…」
「自覚して!」
「はい…」
「どの子からやられたの?」
俺は、不良グループのメンバーをさくらちゃんに伝えた。
何をされたかも伝えた。聞いてる途中さくらちゃんの表情が歪んでいくのがわかった。
「そっか…辛かったね、」
「うん…」
「今日はもう遅いし、帰るね
また明日来る」
「うん、エレベーターまで送るよ」
「いいの、安静にしてて」
「ごめん…」
「そんな顔しないの!
それじゃ、またあしたね!」
「う、うんまた…」
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