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光の国に転生した闇属性の俺!?
78)闇の眷属
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「ではお父様、魔法を少し使うので離れていてください」
「お願いだから危ないことだけはしないでくれよ」
「もちろんです」
こくりと父の言葉にうなずく。もう一度書庫に戻るとやはりあの謎の声が聞こえてきた。一応光属性の彼らにもこの声が聞こえるか聞いてみたが、父と同じ結果だった。
軽く深呼吸をする。人前ではなかなか魔法を使うことなんてないからだ。
「ー闇よ」
足元の影を部屋中に張り巡らせるイメージで魔法を使う。さっきまで明るかった室内が夜に包まれているような感じで暗くなる。
『わっ、何これ!』
「ずっと僕を呼んでいたのは君?」
『人の子は僕っちの声が聞こえるの?』
「ああ、聞こえるよ。だから姿を見せてくれないかな?」
魔法を使った直後から、音として聞こえていた声が急にはっきりと聞こえるようになってきた。俺の問いに対して答えられるということは謎の声の正体は人語を理解できるものであることがわかった。
『僕っちも君の前に現れたいのは山々なんだけど、色々あってそっちに出れないんだ。見つけてくれない?』
「ナハト?どうかしたのかい?」
父が不安そうな顔で俺の顔を覗き込んでくる。まだ、父や周りの人にはこの声は聞こえていないようだ。魔法を使う前まではこの声がどこから聞こえているのか見当もつかなかったが、今はなんとなくわかる気がする。部屋の中で特に闇属性が濃い部分を見つけた。
「ここに僕のずっと聞こえていた声の正体がいる気がします。一応護衛の方は身構えていて欲しいです」
護衛の人に近寄ってもらう。万が一のことがあったらと考えると少し怖いからだ。俺の周りを囲むように護衛の人たちが配置につく。俺は棚の中から迷わずに闇属性を感じる本を手に取る。手に取ってみるとただの本のようにしか見えないが、その本の周りは明らかに闇属性が取りまいている。
どうしたらいいか説明はできないけど、身体はなんとなくどうしたらいいかわかっているようだった。自然と本の中心に手を伸ばす。
「―闇よ。我の前に顕現せよ」
瞬間、手に取った本が禍々しい色を放つ。俺は瞬間的に手を離そうとしたが、その本にどんな力が働いているのかわからないが離れない。それに魔力がどんどんその本に吸われていっている気がする。イヤリングに微量の闇魔法を流して自分の魔力の状態を確認する。
1500、1300、1011、770…
ありえない速さで魔力が減っていくではないか。これはシャドウを召喚する時よりも早い。だんだん体の力が抜けてくる。頭も少しずつクラクラしてくる。
(そろそろやばいぞ。誰か助けてくれ)
「ナハト!!」
父が強引に俺から本を引き剥がす。すると本は独りでに宙に浮かび、その上に魔法陣が浮き上がる。
ポンッ
目の前に現れたのは恐ろしい姿とは程遠い何かだった。兎と同じくらいの大きさに悪魔のようなツノと小さな羽の生えた何か。黒い色のそいつはフヨフヨと宙に浮きながら小さな牙をむき出しにして喋り出す。
「感謝するぞ人間!僕っちは闇の眷属シェイド様だ!!」
(闇の…眷属…?)
「お願いだから危ないことだけはしないでくれよ」
「もちろんです」
こくりと父の言葉にうなずく。もう一度書庫に戻るとやはりあの謎の声が聞こえてきた。一応光属性の彼らにもこの声が聞こえるか聞いてみたが、父と同じ結果だった。
軽く深呼吸をする。人前ではなかなか魔法を使うことなんてないからだ。
「ー闇よ」
足元の影を部屋中に張り巡らせるイメージで魔法を使う。さっきまで明るかった室内が夜に包まれているような感じで暗くなる。
『わっ、何これ!』
「ずっと僕を呼んでいたのは君?」
『人の子は僕っちの声が聞こえるの?』
「ああ、聞こえるよ。だから姿を見せてくれないかな?」
魔法を使った直後から、音として聞こえていた声が急にはっきりと聞こえるようになってきた。俺の問いに対して答えられるということは謎の声の正体は人語を理解できるものであることがわかった。
『僕っちも君の前に現れたいのは山々なんだけど、色々あってそっちに出れないんだ。見つけてくれない?』
「ナハト?どうかしたのかい?」
父が不安そうな顔で俺の顔を覗き込んでくる。まだ、父や周りの人にはこの声は聞こえていないようだ。魔法を使う前まではこの声がどこから聞こえているのか見当もつかなかったが、今はなんとなくわかる気がする。部屋の中で特に闇属性が濃い部分を見つけた。
「ここに僕のずっと聞こえていた声の正体がいる気がします。一応護衛の方は身構えていて欲しいです」
護衛の人に近寄ってもらう。万が一のことがあったらと考えると少し怖いからだ。俺の周りを囲むように護衛の人たちが配置につく。俺は棚の中から迷わずに闇属性を感じる本を手に取る。手に取ってみるとただの本のようにしか見えないが、その本の周りは明らかに闇属性が取りまいている。
どうしたらいいか説明はできないけど、身体はなんとなくどうしたらいいかわかっているようだった。自然と本の中心に手を伸ばす。
「―闇よ。我の前に顕現せよ」
瞬間、手に取った本が禍々しい色を放つ。俺は瞬間的に手を離そうとしたが、その本にどんな力が働いているのかわからないが離れない。それに魔力がどんどんその本に吸われていっている気がする。イヤリングに微量の闇魔法を流して自分の魔力の状態を確認する。
1500、1300、1011、770…
ありえない速さで魔力が減っていくではないか。これはシャドウを召喚する時よりも早い。だんだん体の力が抜けてくる。頭も少しずつクラクラしてくる。
(そろそろやばいぞ。誰か助けてくれ)
「ナハト!!」
父が強引に俺から本を引き剥がす。すると本は独りでに宙に浮かび、その上に魔法陣が浮き上がる。
ポンッ
目の前に現れたのは恐ろしい姿とは程遠い何かだった。兎と同じくらいの大きさに悪魔のようなツノと小さな羽の生えた何か。黒い色のそいつはフヨフヨと宙に浮きながら小さな牙をむき出しにして喋り出す。
「感謝するぞ人間!僕っちは闇の眷属シェイド様だ!!」
(闇の…眷属…?)
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