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光の国に転生した闇属性の俺!?
84)使い魔4
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影の騎士の一人が悪魔の額に手を当て魔力を流す。その魔力を悪魔が受け取り、受け入れて初めて契約することができる。まず、魔力を受け入れられなかったら契約すらできないのだ。その設定はゲームの中で契約者とモンスターの間のレベル差を表すものだった。
レベル1の契約者がレベル20のモンスターなど、格上の相手をテイムできないようにするためだ。その分、レベルが高いほど低いレベルのモンスターをテイムしやすくなる。
「なっ!!僕っちに何するんだあああああ!!!」
それにしても悪魔が叫び過ぎて契約どころではなさそうだ。そんなこともお構いなしに影の騎士は悪魔に魔力を与え続ける。
「別に痛いことはしない。黙っていろ」
「う、うう。なんだこの不味い魔力は。僕っちにこんなもの食わせるな!!」
「うっ」
悪魔が影の騎士を拒否する。悪魔と騎士を繋いでいた魔力の道筋が絶たれたのが証拠だ。ということは今試した騎士はこの悪魔をテイムできない。もう一人の騎士も同じように悪魔をテイムしようとしたが全く同じ結果だった。
「うわああああん。お前たちなんでそんなに僕っちに意地悪するんだあ!!お前たちの方がよっぽど悪魔じゃないかああ!!」
受け入れられない魔力というものはモンスター側からするとかなり不味いらしい。耐えきれなくなった悪魔はその場で泣きじゃくってしまった。小さい子供を寄ってたかっていじめているように見えてしまって申し訳なくなる。
「残念ながらこの二人はその悪魔には選ばれなかったみたいだ」
「陛下、まさか!?ナハトはまだ4歳ですぞ!!」
「もしナハトができないのであったらこの悪魔は処分するしかないね。どうする?」
試すように陛下が俺に問う。
(もう答えなんてわかっているだろうに)
きっと陛下は俺しかこの悪魔を手懐けることができないことをなんとなくわかっていたのだろう。あえて影の騎士たちを試したのは他を務めるものがいないということを俺に分からせるためだろう。とことん腹黒い人だ。
「僕がやります。元々僕が招いた事ですし、わかってくださいますよね?お父様」
「ナハト、無理にしなくてもいいんだよ」
「お父様、僕は意外と興味があるんです。本当に悪魔と契約できるのかどうか」
父に言ったことは本当のことだ。悪魔との契約、ゲーム好きの俺にとってはとても魅力的だった。なぜなら厨二心をくすぐるからだ。
(悪魔と契約する俺格好よくね!?)
「ねえ、悪魔…いや、シェイド」
「な、なんだよ…」
先ほどまで散々な目に遭い過ぎてとても警戒している。俺は警戒した猫を手懐けるかのように目線を下げて悪魔と会話を試みる。
「僕の魔力を一回食べてみないかい?美味しかったら僕と契約して、この世界に居させてあげられるんだけど」
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「なっ!!僕っちに何するんだあああああ!!!」
それにしても悪魔が叫び過ぎて契約どころではなさそうだ。そんなこともお構いなしに影の騎士は悪魔に魔力を与え続ける。
「別に痛いことはしない。黙っていろ」
「う、うう。なんだこの不味い魔力は。僕っちにこんなもの食わせるな!!」
「うっ」
悪魔が影の騎士を拒否する。悪魔と騎士を繋いでいた魔力の道筋が絶たれたのが証拠だ。ということは今試した騎士はこの悪魔をテイムできない。もう一人の騎士も同じように悪魔をテイムしようとしたが全く同じ結果だった。
「うわああああん。お前たちなんでそんなに僕っちに意地悪するんだあ!!お前たちの方がよっぽど悪魔じゃないかああ!!」
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「もしナハトができないのであったらこの悪魔は処分するしかないね。どうする?」
試すように陛下が俺に問う。
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