報われない恋はやめよう!…あれ?なんだか相手の様子がおかしいようです

発光食品

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19)離れる決心

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「どうしたんだ?」

今朝のこともあり気まずくて顔を背けてしまう。だからと言って、朝のことを謝る気にもならない。俺は別に悪いことをしていないし謝る理由もない。

「別に、昼飯がなかったから一緒に食べに来ただけだし」

「ええ??」

「あのまま家出たから朝陽も昼飯ないんでしょ。ほら、いこ」

「は、はあ?」

急に部署まで押しかけてきたと思ったらどういうことだ。一緒に昼飯を食べる??何を言っているんだこのイケメンは。伊月の行動が理解できなさすぎてうまく言葉が出てこない。

「待ってください」

「ん?なに?」

「先に朝陽さんを誘ったのは僕です。後から来て邪魔するのはやめてください」

「は?」

直人が俺と伊月の間に入ってきて一気に険悪な雰囲気になる。どうしてこうなったんだ!!二人が今にも喧嘩しそうな雰囲気を出したことで部署では注目の的だ。なんだなんだと人が集まり始める。

「と、とりあえず、食堂行くぞ!!」

俺はこの雰囲気に耐えられず、二人の腕を引っ張ってその場を後にする。二人とも身長が高いから廊下を歩いている時も目立つ。まあ、二人ともイケメンだし、伊月に至っては絶世の美男子だ。老若男女全員を一目で魅了できるほど、周りとはかけ離れている。

「何食べようかなあ~」

「カツカレー美味いっすよ」

「え?そうなの?あまり来ないからわかんないや。でも、直哉が言うんだったらカツカレーにしようかなあ」

唐揚げ、カツ丼、カツカレー、うどん、ハンバーグ、オムライス、生姜焼き…と食堂も種類が豊富なんだな。それに値段も手頃で毎日通っても良いくらいだ。すると伊月がポンと肩に手を置いてきた。

「ん?伊月はもう決まったか?何にする?」

「…うーん。何食べよう」

「あっ!今日ハンバーグ食べたいって言ってたよな。ほら、メニューにもあるぞ。俺の分と一緒に頼もうか?」

「うん」

こくりとうなずく。俺はカツカレーと一緒にハンバーグも頼む。ご飯と味噌汁はセルフで取るようだ。俺はカツカレーだから味噌汁だけ取りに行く。

「伊月?ご飯は要らないのか?」

「……」

「あー…」

これ「よそって欲しい」という事だろうか。俺はそんなに伊月を甘やかしていたのか。まあ確かに?俺は伊月の周辺の世話をすることに優越感を得ていた。伊月は良くも悪くも与えられるものは何でも受け入れるタイプだ。

だからたとえ彼氏がいようとエッチに誘われれば誰彼構わずやってしまう。来るもの拒まず去るもの追わずでずっとやってきた。5年間そばで見ていたから分かる。こいつはそういうやつだ。

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