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覚醒編
Conflicting hope and disaster
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スレーターを倒し終わった竜一はA.-T.W.をオフにし、少女の方へ振り返る。
〈Log out.〉
「…お前、何ともないのか?」
「おう、全然、大、丈夫…」
少女の問いかけに答える竜一の意識は徐々に薄れ、消えていった。
「まったく、あんな無茶するからだ…」
「しかし、目を見張るものがあるな。コアとの融合直後にスレーターを撃破するとは」
苦笑を交えながら御剣が答えると少女は笑い事ではないというような表情をみせてくる。
「とりあえず拠点へ移動しよう。」
「そうだな」
意識を失った竜一の身体を御剣が担ぎ、乗ってきたワゴン車で拠点へと向かい始めた。
しばらくして、竜一の意識が戻った。
「ここは…?」
「私たちのアジトだ。お前、丸2日寝てたぞ」
「まじかあ…」
辺りを見回した限りだと、ここはどこかのアパートを改築した建物らしい。各所にその名残を残しつつ、精密機械により別のものとも言うべき部屋へと変貌している。そしてなによりも、広い。
「なんかすごい広いねここ…」
「あー、研究者が狭い部屋だと落ち着かんとこの階の壁を全部ぶち抜いたんだ。」
「えぇ…」
その研究者という人物にヤベー奴という印象を持ってしまったところに当人が帰ってきてしまう。
「ただいまー…」
どう足掻いても取れない疲労のオーラを身にまとった白衣の女性が玄関から入ってくる。
「ああ、貴方があのギアに選ばれた…」
「あっはい。佐中竜一です」
「私は三中 冴子。BURSTERS専属の研究員兼技術者をやってるわ。よろしく」
握手を求められたので右手を差し出そうでしたところで躊躇してしまう。
「ふふっ問題ないわ。私も…」
そう言った途端三中が髪をかきあげる。うなじ辺りが機械化している。
「あなたも、ギアに?」
「えぇ、そう。ちょうど3ヶ月前だったかしら。ともかく貴方と私は同じギア持ちの仲間よ」
微笑みながら再度さしのべられた手を、今度は躊躇することなく握り返せた。その手は機械化した手でも感じられる暖かみのある大人の女性の手だった。
〈Log out.〉
「…お前、何ともないのか?」
「おう、全然、大、丈夫…」
少女の問いかけに答える竜一の意識は徐々に薄れ、消えていった。
「まったく、あんな無茶するからだ…」
「しかし、目を見張るものがあるな。コアとの融合直後にスレーターを撃破するとは」
苦笑を交えながら御剣が答えると少女は笑い事ではないというような表情をみせてくる。
「とりあえず拠点へ移動しよう。」
「そうだな」
意識を失った竜一の身体を御剣が担ぎ、乗ってきたワゴン車で拠点へと向かい始めた。
しばらくして、竜一の意識が戻った。
「ここは…?」
「私たちのアジトだ。お前、丸2日寝てたぞ」
「まじかあ…」
辺りを見回した限りだと、ここはどこかのアパートを改築した建物らしい。各所にその名残を残しつつ、精密機械により別のものとも言うべき部屋へと変貌している。そしてなによりも、広い。
「なんかすごい広いねここ…」
「あー、研究者が狭い部屋だと落ち着かんとこの階の壁を全部ぶち抜いたんだ。」
「えぇ…」
その研究者という人物にヤベー奴という印象を持ってしまったところに当人が帰ってきてしまう。
「ただいまー…」
どう足掻いても取れない疲労のオーラを身にまとった白衣の女性が玄関から入ってくる。
「ああ、貴方があのギアに選ばれた…」
「あっはい。佐中竜一です」
「私は三中 冴子。BURSTERS専属の研究員兼技術者をやってるわ。よろしく」
握手を求められたので右手を差し出そうでしたところで躊躇してしまう。
「ふふっ問題ないわ。私も…」
そう言った途端三中が髪をかきあげる。うなじ辺りが機械化している。
「あなたも、ギアに?」
「えぇ、そう。ちょうど3ヶ月前だったかしら。ともかく貴方と私は同じギア持ちの仲間よ」
微笑みながら再度さしのべられた手を、今度は躊躇することなく握り返せた。その手は機械化した手でも感じられる暖かみのある大人の女性の手だった。
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